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[一度夜中に目覚めたとき、
確かブラックの珈琲を入れていたのだった。
再び起きたときにはすっかり冷たくなっていた。
あの擬人にわいた、瞬間的な敵意のように。
暗がりの中ですする珈琲は苦かった。
カーテンの隙間から光が差し込んでいる。
いつもより早く起きてしまった。
また寝てしまおうか。
そう思った矢先、扉がノックされた。]
…………ああ、まだいたんですね。
[皮肉でも厭味でもなく、驚きがあった。
何故か、起きたら
いなくなっているのではないかと思っていた。]
フランと……会っていかないんですか。
そうやって、
[続く言葉を探すように、トーンダウンする。
責める言葉はもう出なかった。]
――真夜中・廃ビル3F――
[寝床代わりのソファーの横に力なく垂れ下がっていた右手が、
ぴくりと動いて懐に伸びる]
………………夢か。
[その動きで目を覚ました男は、仰向けの状態でぽつりと呟いた後、]
それとも………久しぶりに“あれ”か?
[眠っている間に相手の視界を盗み見てしまうという、特技とは言いにくい厄介な何か。
それが起こったのだとしたら――夢ではない。
ついさっき見た光景に思いを馳せるように、ゆるく瞬きを繰り返す。
誰かがこっちに向かって手を伸ばしてきた。
それからどうなったのかは分からない。
まるで壊れかけのテレビがついにその寿命を終えて何も映さなくなったかのような、
訪れるべくして訪れたかのような、暗転]
………。
[ビル内か、近くの路上か。
確かめようにも起き上がる気力が湧かない]
誰がどうなろうと知ったこっちゃないわ………。
どうせそのうちみーんな、あの集積体のせいで死ぬんやし。
[神父からもたらされた情報により、投げやりがちになっている。
ここから逃げるという選択肢は、そうなっても尚ありえず、
頑なに待つことを選ぶつもりではあるのだけれど。
嘆息と共に再び目を閉じた]
会えたらお別れの言葉を言おうと思います。
[ フラットがじっと見つめているなら、視線を合わせようとするだろう。にっこりと。]
そう…………、そうですか。
貴方のことですから、
確実に別れの言葉を言いに行くものかと。
[こんな引き留めるようなことを
言うつもりはなかったのだが。
結局、この擬人は何だったのだろう。
ここに来て、そして去る。
それだけには思えなかった。
だが、追求する口も持ち合わせていない。]
マドモアゼルの家が分かりませんから。
[ あはは、と困ったように頭に手をあてた。]
ありがとうございます。
[ 頷くようにして、また感謝を告げて。]
………。
フラットさん、僕に与えられた命令は、
「人類を守る」ことです。
[ 両者の間に少しだけ沈黙が降りた後、最後にフラットにそう切り出した。
書き換えられた命令は、とてもシンプルで。善人も悪人も等しく。]
僕はリュミエール、リュミエール=フラットライン。
僕を造ったフラットラインという科学者の、アンジュ・ド・ラ・モール〈Ange de la mort〉、
擬人の姿をした兵器です。
[ 薄暗い廊下で、フラットにぺこりと頭を下げる。赫眼と首元の飾りが、何処からか差し込む光にあたり、反射した。
そして、踵を返すと医療所を出る。
外は、まだ陽は高くはなっていなかった。先ずは、海の方面へと向かうだろう。]
――朝・廃ビル4F奥の部屋――
[ひとりぼっちは淋しいから……。
誰の言葉だったろうか。幼い子の啜り泣く声が聞こえる。
けれど、だから、何だと言うのだろう。私は……。
酷く懐かしい夢を見た。カーテン越しに差し込んでくる光が眩しくて目が覚める*]
――午前中――
[あらゆるものを失ったに等しい男にも、
まだ失われていないもの、断ち切れていないものが確かにある。
それを常に心に留めておくこそが、
滅びに向かう世界をどうにか生きていく術。
再び目を覚ました時、既に陽は昇っていた。
カーテンの向こうから差し込む光に目を細め、右手を顔の前に掲げる。
ワイシャツの隙間から、腕に包帯が巻かれているのが見え、]
診療所………すっかり忘れとったなぁ。
「ねぇ、そこに、いるの……?」
[ちゃぷり、ちゃぷ。
巡回船や浜辺に打ち寄せる波の音。
海鳥達の聲もなく、静かで茫漠とした虹色の海が広がる。]
[思い出した。
この怪我を診てもらった時、歳若い医療従事者に、
数日後にまた来るように言われていたのを。
しかしあれからもう10日経っているわけで]
忘れられとるなんてことは………あらへんか。
[独り呟く。返る声はない。
「そんなわけがあるか」と突っ込みを入れる者も、
「さっさと行けよ」と急かす者もここにはいない]
分かった………。
[だが、誰かに応じるような言葉を無意識のうちに放ち、
やがて男は独り、医療所へと歩を進めるのだった]
[浜辺から、集積体は見えない。
奇妙な色の海と微かな毒素を含んだ風以外は、平和。
喩え、静けさが不穏でも、とても平和な日。]
[その平和へ孔を開けるように、音もなく空に微かで朧げな機影が複数現れた。浜辺からは遠く、まるで幻のように見えた事か。
朧げな機影は、見る間に再び姿を消す。
遠く遠く、浜から離れてしまったが故に。]
[去りゆくひとの背を見ていた。
思考は既に止まっている。]
守る…………兵、器?
あの擬人は、なにを……
[どこへ行き、なにをするのか。
守るとはどうすることなのか。
答えなど出るはずもなく、診療所でひとり立ち尽くした。]
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