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次の日の朝、負傷兵 スヴェン が無残な姿で発見された。
照坊主の下駄が、どこからともなく 永の眠りを呼ぶ球体 の頭に飛んできました。
からんころ〜ん♪…明日は… 真冬日 かなぁ?
人々は緩やかに滅んでゆく。
現在の生存者は、浜辺の少女 フラン、擬人 リュミエール、湧き立つ混沌の球体、永の眠りを呼ぶ球体、神父 ジムゾン、医療電子技術士 フラット、廃ビルの住人 トレイスの7名。
――さむ、い。
[急激に気温が下がっていく。
日が昇るにつれて、どんどんと。
異常気象はここまで及んでいた。]
構うものか。
今更、肺炎くらい。そのくらい。
―海辺―
[ 浜辺に近い場所で海を眺める。まだ少し、青い海の軌跡が残っていた。一匹の海蛇のように、小川のように、細い青色は揺蕩っていて。]
[なぜだろう、日が昇ってきたのに、奇妙に冷え込んできた気がして。
平穏な日々からどれほど経ったっけ? もはや季節のことさえ意識なんてしていなかった自分に気づく。時間は、止まりはしないのに]
……いこう。
[足が震えるのは、きっと寒さのせいだけ。
気を抜くと海に引き寄せられそうな自分を奮い立てて、顔をあげた]
――医療所――
………いったいどうなってんのやこの気温は!
[ワイシャツに白衣の上から薄手のコートを一枚羽織った格好で、
ばたばたと足音を立てて医療所内に駆け込んだ。
扉を閉めれば空は見えなくなる。
真冬日の晴れた空は天上の青、と呼ぶに相応しく澄み渡る――普段なら。
しかしそうは見えないのは、そもそも真冬日であることが異常だからか、あるいは]
間あけすぎてすまんかった。
怪我は………治ったはずや。もう痛くないしな。
[思考を切り替えて、歳若い医療従事者の姿を見つければ、
コートを脱いで包帯が巻かれたままの右腕を突き出した]
あれ、リュミエールさん、かな。
[遠目だから自信はなかったけれど。
歩きながら、昨日話したことを思い出そうとする。
何度か試みて、そうだ、リュミエールさんもどこか行っちゃうんだったっけ、と。感傷に浸り過ぎないように、近寄って挨拶を]
おはようございます。
もう、お出かけですか?
[ジムゾンやリュミエールが集積体を目指していることも知らず、努めて普段通りの振る舞いを]
ターン・オ……あ、マドモアゼル・フラン?
[ 挨拶される少し前に、フランに気付いて赫眼を開く。ぱちぱち。]
おはようございます。
[にっこり]
はい、もう発つところです。
急に寒くなりましたが、大丈夫ですか?
本当、急に。
何もかも、わけがわからないです。
……あっ?
[ちらと見かけた、神父の姿があることに気づき、そちらに気を取られる]
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