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[ハルパーを構えるフルムセートを一瞥する]
それで、何をする気だ。
吸血されたのであろう?二人共に。
であれば、ほぼ、我等の同胞となったも同然…
もっとも…抗い続ける道もなくはないが。
[涼しい顔で言い放つ]
ノスフェラトゥ様―
あなた様がそれを許さぬとおっしゃるのなら、罪は受けましょう。
ただもう一度―
私に同胞の敵を討つチャンスをくださいませ!
必ずや、ノスフェラトゥ様の宿敵を打ち倒してご覧にいれます。
この身、すべてをかけて―
[手を組んで必死に、祈っていたのだった]
[目の前の男はの言葉に対し、一体何を言っているのだろう、と訝しがる。吸血された覚えはない。フル様はあんな穢れた存在に負けるはずなどない。頭にハテナを抱えたまま、しかし無言で金髪の男の後ろで構えたまま]
― 地下2階 ―
……あいにくと、吸血鬼の役を演じたことは無いし、なりたいとも思わないね。
陽光の下に出られないのだろう?
朝の美しい私も、
昼の美しい私も、
黄昏の美しい私も、存在し得なくなってしまう。
そんな、重大な世界の損失を認めるわけにはいかないね。
[ベルトのように腰に巻いていた鎖を外し取り、2本のハルパーの柄のフックに取り付けて、繋いだ。
外刃の方のハルパーの柄を握り振り回せば、伸びた鎖を通じて内刃のハルパーが不規則に身体の周囲を飛び回る]
いちおう聞いておくけど、君が始祖吸血鬼とやらでいいのかい?
違うなら帰っていいよ。
ハッハッハ、面白い。面白いぞ。
気に入った。
いかにも、我がノスフェラトゥだが。
[顔は笑みを浮かべたまま、しかしその眼光は鋭く、威圧する勢い]
[手に返って来た反力から、それが力の載り切らない一撃だったと直感した。
それでも相手の動きは十分止まったと見てとり、棒立ちのまま鉄鎚を振り上げた。]
――いやァ!!
[その頭目掛けて振り下ろそうとした刹那、暗闇の中でも輝く銀線が目に入る。
左頬が灼熱、たまらず後ろへと飛びすさった。
振り下ろした鉄球の鉄球はぶれる。]
ノスフェラトゥ…始祖吸血鬼…!!
[ぎり、と歯が軋む音が脳内に響く。一人であれば我を忘れて襲い掛かるところであったが、フル様にみっともない姿は見せられない。冷静に対峙する]
[目に飛び込んだ状況。
高々と上がった鉄球。エルクの背中。
襲いかかっているように見えた。
襲撃?
”遊び” なら、 ヒト同士?
あの銃声。
ランタンを持っていたのはカークだろう。
把握できない、 が――
駆ける速度をそのまま、左腕を撓らせて後上方に振り上げる]
… っ
カーク!
[少年の名を知らぬから、緑のローブ姿を呼ばう]
[左手――利き手、に握った金属棍を、投擲する。
先は尖っていないから、当たっても致命傷にはならないはずと]
よろしい。
死んでもらうのはこの子のための話なので私からは言わない。
代わりに、私の美しさを間近で見たことを喜んだまま逝くといいッ!
[踏み込み、他の得物とは半歩違う間合いでハルパーを縦に振るう。
その軌跡をなぞるように鎖が辿り、さらに遅れて内刃のハルパーが偃月に翔ける。
近接用のハルパー同士を鎖でつなげたことにより可能になった、本来よりも間合いが広い一撃]
伊達―
あなたはどう答えてくれるのかしら?
楽しみだわ。
[アシュレイには伊達に一つ聞きたい事≠ェあったのだ。気になっている過去からの、疑問をぶつけてみようと…。
彼ならきっと、アシュレイの相。答えをもっている。
瞳を閉じて人のいる気配を察知すると、歩き始めていた。
強さとは別の答え≠持つであろう、人物を探して]
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