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[始祖の肉体が灰となり、紅榴石だけが残れば]
……これを求めてここまで来た者もいるだろうが、これだけは渡すことはできん。
これは私の生命のひとつだ。
[渡せと言われれば強硬に断った。
復活させる意思が無いこと、加工もしないことを明言した。]
[呼び声に、閉じていた瞳を開く。
血の瞳は、アレクトーのものよりも更に紅く、深く。
腕を緩めた彼の顔が、はっきりとした像を結ぶ。]
彼の言葉に、ゆっくりと頷いて。
彼の首筋に額を寄せた。]
始祖様――!!
[主がやられてしまうなんて。
とても信じられなさがいっぱいだった。
始祖はいつでも美しく、ごうごうと輝いていたから――]
― エピローグ・王立大劇場 ―
[舞台に立つ自分が、人間として、千年を生きるために。
自分が持ち帰った紅榴石――命を交ぜた縁の人を、千年生かすために。
命はいつか滅びる、生き続けても孤独に過ごさなければならない。
だから――紅榴石をいつも身に付けた。いつも傍にいられるように。
だから――あの日のことを、あの場所で得た家族のことを陽光の下へと引っ張り出した。
フルムセート・スィープシックが生涯で唯一自分で脚本も手がけた歌劇が、この日に行われた。
この演目は、彼の死後もまた幾度と無く繰り返し上演され、千年の芸術となったかもしれない――。
時が経つに連れ、脚本には手が加えられ、内容も少しずつ変わっていったかもしれないが、冒頭の一節だけはそのままにされた。
その冒頭は――
『――その心臓は、紅榴石(べにざくろ)に似るという』(了)
[>>61渡すことはできない。その言葉に。ただ、そうかと答えた。
答えはまだ、分からない。ならばその続きはその金の男に、彼もまた預けようと。
彼の「斬る」力と相棒の「救う」力。まだその答えは見つからない。
だが――だから。生きて。歩いていく。
二人で]
―FIN―
[ククッと喉を鳴らし、二人を見ている。
このまま、この意識が消えるまで。
これから先の二人を見ていれば、きっと面白い物が見れるだろうと。
生前とは違う愉しみを見つけ、満足そうな歪んだ笑みを浮かべていた。*]
―宝飾品店―
[ 白で統一された店内。
ショーウィンドウの中で金や銀、プラチナで着飾った色とりどりの宝石が計算し尽くされた照明により美しく輝く。
その数多き踊り子の中でもとっておきのものを探そうと、男は白髪交じりの髪をかきあげ、眼鏡を直す。
初老の店員はその姿を黙って見守っていたが、どうにも男はこの手の店に慣れてはいないようだ、とそちらに足を向けた。]
『何かお探しでしょうか、お客様。』
『ああ、娘に祝いの贈り物をな。だが、私はこういうのに疎いから何を選んだらいいのやら』
『お誕生日で?』
『ああ、二十歳の』
『それはおめでとうございます。……ふうむ、それでしたらネックレスなど如何でしょうか』
『ほう、何かいいものがあるのか?』
『ええ、こちらでございます』
[とり出されたネックレスはプラチナの白とガーネットの赤で美しい彩りを放ち、またどこか愛嬌のある輝きを湛えていた。
客の目が大きく見開かれた事に、店員は目を細めた。]
『これは……凄いな』
『ええ、当店自慢の一品となっております』
『値段は……ふむ。自慢と言うだけあるということかな?』
『ええ、何せこのネックレスは、特別な石を使っておりますので』
『ほう?』
『あまり大きな声では言えないのですが――』
[その値札に閉じかけていた客の目が再び見開かれた。
満足気に店員は告げる――これ以上のものはそうはありませんよ、と。
化粧箱という名の暗闇から解き放たれるのは、宴席での事だろう。
いずれにせよ、宝石が喋ることはない。**]
さあ、私たちも行きましょう。
シンデレラ。
[戦いは終わりを告げた。
始祖を見送って、旅立っていくのだろう
そしていつの日か、出会えるであろう。
愛しき人の下へ。
夢見ながら――*]
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