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―― 文化祭・プラネタリウム ――
そーだね。
あの時は……
[流れ星を探して見上げた空より、しろい花びらの舞う景色を覚えている。
けれど、一方的にだけれど初めてだけれど繋いだ手も自分の鼓動も、満点の星空も、ちゃんと覚えてはいる]
これ?
[受け取った包装紙に、きょとんと。
ケーキといえば、誕生日に貰ったけれど…… てか、忘れようも無く。
開けても良い? と確認してから、包みを解くと]
わ、可愛い。
……凌くんが、買ってくれたんだ?
[華美にならない、控えめで品の良いピンも勿論嬉しいけれど。
これを、どんな顔して買ったんだろうと思うと、そのことが嬉しくて。
ピンを口元に当て、ふふっと笑い]
…… ありがとっ。
[ひとが居ないのを良いことに。
ぎゅっと抱きつくと、心地良さげに首元に頬擦りした]
―― 文化祭・廊下にて ――
そういえば、料理部は何やってるんだっけ?
うちのトコ、今年は男女共同で、ちょっとした縁日風な屋台出す計画だったのに、1週間前に部長同士がケンカしてさー。まあ痴話げんかなんだけど。
いま中庭で、お好み焼き&たこ焼き屋台と、もんじゃ焼き&明石焼き屋台並べて、張り合ってるよ。
バカらしーから、みんな準備とかネタ作りとか手伝うだけ手伝って、もー部長に任せて放っておいてるんだけどさー…… ん?
[すっかりいつもの滑らかさを取り戻した口で、部活の話なんかしていたところで。
ちらり、こちらを見て通り過ぎて行く、他校の制服着た女子の話題が、耳を掠める。
そこに従兄弟の名前が出れば、まあいつも通りとゆーか、今更気にすることでは無いのだが。
一緒に出たクラスメートの名に、ぴくりと片眉が震える]
ごめん凌くん、ちょっと待ってて…… こほん。
……ねえ、君たち。
[元々高いほうではない声を、低めに落し。
エセ爽やかスマイルを浮かべると、女生徒らの行く手を遮るように、ひょいと覗き込んだ]
俺の事呼んだ? 何か困りごとでもあるか?
……そう? なら良かった。
慣れない学校だろうし、もし困ることがあったら、いつでも言ってくれ。
え、ファン? ……はは、嬉しいけど…… 俺はクラスのみんなが好きだからさ。
そういうのは無いし、……え、噂? そんなものより、目の前に居る俺を信じて欲しいなあ。
そんなことで、大事なクラスメイトを、君たちが誤解してるのは、俺も悲しいからさ。
だから、……うん。そうそう。そういうことだから。
じゃ、友達待たせてるから、行くよ。君らも、学園祭楽しんで行ってくれ。
[かしましく、きゃあきゃあ言いながら去っていく女子たちに、笑みを浮かべたまま手を振り終えれば。
ぽかんとしているかもしれない凌の元に戻り、やっと呼吸が出来るとでも言うかのように、大きく息をした]
お待たせ。ごめんね。
放って置いたらいいんだろーけど、聞こえちゃうと気になって。
[同学年の間では、そろそろ無理があるだろうが。
他校生ならあれで十分だろうと、彼女らが去って行った方をもう一度振り返り。
胸ポケットに仕舞っていたピンを止めると、凌の手を取って歩き出す]
さてと、何処行こうか。
軽音までは、まだ時間あるみたいだけど…… この時間だと、ちょうど演劇の午後公演見れるかな?
[その前に、何か食べてもいいし、と思案げに首を傾げる。
ピンの留まった髪が、窓から吹き込んだ秋風に、さわりと揺れた*]
『次は軽音楽部1年生のバンド、Resonance(レゾナンス)による演奏です』
[緞帳はゆっくりと上がって行く。半分ほど上がったところで零斗のカウントがら、イントロへ]
この番組では、みんなのリクエストをお待ちしています
素敵な恋のエピソードといっしょにダイヤルをして
[ポルノグラフィティの『ミュージック・アワー』のカバー。
観客がノってくれている手応えが感じられれば緊張は解け、テンションが上がってきた]
キミが胸を焦がすから、「ここが」熱を帯びてく
[とっさに客席を指差し、フレーズを変えると客席からも拍手が起こる]
強い人にはなれそうにもない、揺れてる君でいいよ
キミが夢を願うから、ミュージシャンも張り切って
また今年も「世界」には、新しいナンバー溢れていくよ
淡い恋の端っこを決して離さなければ
この「秋」は例年より騒々しい日が続くはずさ
[http://www.utamap.com/showkasi...]
1曲目はポルノグラフィティの『ミュージック・アワー』でした。
応援ありがとーっ、レゾナンスです!
いきなりだけどバンドのメンバー紹介しちゃうにゃ☆
[衣装が衣装なので、ウケ狙いでかわいくバンドメンバーを紹介した。
他のバンドメンバーもネコ耳はつけていたので反応は上々である]
じゃあ2曲目、B'zをやってみよーっ
[2曲目は、B'zの『だれにも言えねぇ』http://www.utamap.com/showkasi...]
『だれにも言えねぇ』でした。
今日この衣装なのは俺と、ドラムの零斗の1-Bが「メイド執事喫茶」だから、着替える余裕なくって。
1-Bでも待ってるにゃん☆
[ちゃっかり宣伝もしておいたり]
んで、次で、最後。最後はガールズバンドの曲にするね!楽しかった、ありがとにゃ!
放課後ティータイム、『No,Thank You!』
Let's sing もっともっともっと声枯れても
くちびるでこの瞬間(とき) 讃えて
ルート同じ地図持ち めぐり逢えた
ワタシタチノキズナ
NO, Thank You! 思い出なんていらないよ
だって“今”強く、深く愛してるから
思い出浸る 大人のような甘美な贅沢
まだちょっと…遠慮したいの
[http://www.uta-net.com/song/99... **]
―喫茶―
[現在透に直談判中]
お願い、午前中頑張ったんだからさ、演劇部の公演見に行かせて。
[頭を下げる]
今度おごるから。昼飯。
[とか何とか言って、なんとか演劇部の時だけ
見に行くことを許してもらう。
斯くして巨人メイドはカメラ片手に演劇部の公演を見に行き、
流華の勇姿を収めることに成功するのだった*]
[よもやこの格好のまま演奏することになるとは思わなかったが]
(…まぁ後々まで話の種にはなりそうだよな)
[こう言う時だから、コウほどノリノリではないにしろ楽しそうにしている。
(着替えてから)結華を呼び出すのは少し後のこと**]
[昼過ぎ。流華と交換した執事姿で部活の手伝いへ。
文芸部と漫研がタッグを組んで出した同人誌の即売。書き手としては何もしていないので、売り子の手伝いをすることになった。
途中、朝悪口を言って擦れ違った他校の女子にまた会った。今度は馬鹿にしたように笑っていた。
「あんなちんちくりんを恋人にするわけないわよねーv」
そんな言葉が耳に入った。零斗が彼女たちの誤解を解いたとは考えにくい。ファンの子たちがなにをしているかなど気付きそうにもないし]
流海ちゃん、ありがとう。
[胸に手を当てて呟く。面と向かって本人にお礼をいってもとぼけられるだろうから言わないけど]
[喫茶店に戻って流海に会ったら、にっこり微笑んで]
流海ちゃん、だいすき。
[ぎゅっと抱きついて頬ずりして、少しの間甘える。
いつものことだから、感謝の気持ちには気づかれないかも知れないけど、それでいい]
流海ちゃん、これ、誕生日のプレゼント。
[ピンクの花柄包装紙に包まれ、赤いリボンで結ばれたプレゼントを手渡した。
中身は丸っこいみけねこのがま口ポーチhttp://www.felissimo.info/neko...]
持ち歩くのが恥ずかしいなら部屋に飾ればいいと思う。
わたしも、おんなじの持ってるんだ。流海ちゃんとお揃い。
進路とか別れてもこれがあれば寂しくないよね。
[進路を決めるまでは傍に居られると、この時はまだ思っていた]
― 文化祭/廊下>>269>>270 ―
料理部は作ったお菓子を売っているだけだな。
皆手伝いに駆り出されたりで忙しいらしい。
[そのおかげでクラスの出し物に(幸か不幸か)専念出来ているのだ]
え、痴話喧嘩なんだ。
面白いな、バスケ部……部長達を見てみたい。
[自分には縁のない部活。
流海が所属しているというだけでなく、初めて興味が沸いた。
競技に全く関係ないところで申し訳ないが]
……? ああ、待ってるけど。
[周りの声をいつも通り全く聞いていなかったので。
流海が見知らぬ女子達に話しかけるのを、
廊下の壁に寄りかかってぼんやりと眺めていた。
作られたような笑顔に作った低めの声がかすかに聞こえる]
なんだろ。
火ノ見の真似をしているのかな。
[よく分かっていない。
そういえば彼女と彼は似ているんだったっけ]
傍から見ればオレと火ノ見が歩いてるように見えたり……。
[自分で呟いて物凄く微妙な気分になった。
まあ、隣にいるのは流海なのだから、誰かがどう見ようと知ったことではないと思い直して、執事服の襟元を緩めた。
やはり肩が凝ってしかたない]
おかえり。
[学園の調査で既に零斗との交際は確定との結果が出ていたらしい。
一体何を調べたんだと問いたいが。
『火ノ見 零斗
高塚 結華
上記二名、全寮制の他校への転校を命ず』
学園祭が終わって静けさを取り戻した学校の掲示板に、そう書かれた紙が貼り出された。
抗議をしても聞き入れて貰えず、途方に暮れるしか無かった**]
― 体育館舞台裏 ―
テコ入れ、でござるか?
[メイド服姿に着替えてから午後の公演の打ち合わせに参加したら、演劇部長からそんな話を打診された。
どうも午前中の公演では殺陣部分が弱いという判断らしい……流華自身かなり抑えて動いていたから不満と指摘されれば抗弁のしようがなかった。**]
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