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― 地球 ―
『みんな、そろそろ孔から出るわよ。 着地に備えて体を安全索に固定なさい』
[頭部ユニットから、ダイシチョーAHOの全館へ。声が響き渡りその指示が実行されるころには、その巨体は地球の重力に引かれ始めていた。
一瞬の、落下]
[ ず
ず ぅ
う ぅ
ん]
[巨大な地響きと、静かな揺れを伴って、ダイシチョーAHOの巨体は地球へと帰還する。
片膝をつき、その衝撃を受け止めたダイシチョーが再び立ち上がるのと、ほぼ同じころだっただろうか。
地球救済級の名を持つ機甲が、ダイシチョーから離れていった]
『エリー、ただいま!戻ってきたわよ!』
[まず第一に、そう告げる。告げるまでもなく見えていただろうけれど、今、このときの『ただいま』の言葉は大事にしたかった]
……っはー……
おわった。
帰ってきたのね。
[そこは、陣桜市の市長室だっただろうか、それともAHO号の艦橋だっただろうか。体に掛かる地球の重力を感じながら、実感のこもった呟きが、少女の口からポツリと漏れた]
『みんな、お疲れ様。あたしが留守の間の報告を受けたいとこだけど、今は固いことは抜きよ。
最低限の警戒を維持して、みんなゆっくり休んで頂戴。
あたしたちは、勝ったのよ!
本日ただいま現時刻を持って、今日のこの日を市の祝日にするわ!』
[通信機を通して行われる勝利宣言。陣桜市のあちこちから、わっ!と歓声が上がったのが通信機を介するまでもなく聞こえてくる]
さってとー…市民みんなはこれでいいとしてっと。
あたしはこうもしちゃいらんないわ。
各部署の実地検分に慰労、エリーんとこにも御礼に行かなきゃだし、もろもろ終わったら危機管理課に回って警戒代わってあげて、それから首都の復興支援を企画広報課と話し合って―――
[やっと帰ってきた陣桜市で、なさねばならないことは山積みだ。指折り数えて確かめる…けれど、その指を見つめていたはずの視界が、なぜだか霞みぼやけて数えられない]
あっ…あれっ…
なん…で……
[その目に手をやり、こすって霞を払おうとして、初めて。
少女は、自分が涙をこぼしていることに気がついた]
……っ…
もう絶対っ…泣いたりなんかしないって決めたのにっ…
ああっ…もうっ…なんで…
止まんないのよ…
[少女がその手で、拭っても拭っても、次から次にあふれてくる涙が止まることは、なかった]
-シームルグ機内-
っと、了解…って、安全索何処っ!?
[探しても、機内にそんな物を付けた覚えはない。
慌ててシートにしがみつくが、その時にはもう着陸寸前で。]
っ…や、やっぱ地味に響くなぁ…
さてと、エリーが待ってるし早く行きますかっ!
[小さい揺れでも若干めまいはする。
それでも、待っている人が居るからと機から駆け降りて、
ダイシチョーの中を走って行った。]
[鈍く身体に響く振動と衝撃、其を身体が感じなくなった頃。
裏宇宙に居た時には感じなかった、身体へ掛かる重力を受けて。
──戻ってきたのだと、感じる事が出来た。
日が経った訳でも無いけれど、久しぶりに感じた其は、戻ってきた感覚を強く引き起こさせる
機甲が身体から離れ、地上に降り立った。]
ふう。
[大きく吐いた溜め息、けれど表情はとても明るかっただろう]
―地球―
[己の体に、懐かしい重力が戻って来る。
訓練も受けないまま数々の戦闘を潜り抜けた体には、その負担は軽いものではなかったが、帰還の喜びが姿勢を支えていた]
帰って……来たんだ。
[しかしぽつりと呟いたその瞬間、少年の頭を占めていたのは、今はもういない少女への感傷だった。
帰って来ると約束した、その言葉が最後まで少年を支えていたのに、彼女の方が先に去ってしまった]
フラン……。
[その約束を交わした相手が、既に"フラン"ではなかったのだと気付くはずもない。
なんとなく勝利のムードに加われなくて、そのままAHOの方へと向かっていた。
――そのしばらく後だった。艦橋に、明朱佳の背中>>189を見付けたのは]
明朱佳……さん?
[常と少し様子の違う彼女に、遠くから恐る恐る声を掛けた]
ッ…!!
こっち見んなぁッ!!
[背中に声をかけられ、思わず叫ぶ。自分でも取り乱しているのが分かる。まだ、涙は止まらないけれど。せめて息を整える]
…今は、見ないで。おねがい。
[それだけを告げた。自分でも、なぜ泣いているのか、分からない。そんな姿を、相手が誰だろうと見られたくはなかった]
『おっし、明朱佳お帰りっ!
祝日でお祭りでヒャッハーいくよっ!』
[なんだか訳のわからないテンションを伝えていく。コンテナの方のテンションが伝わったせいかもしれない。
そして、通信機を変えて]
『というわけでルッカは私の元に直行する事。』
─地球:AHO司令室─
[なじんだ解装の感覚。
戻って来た副艦長席で、一息をつく。
さっきまでの、2kmにもわたる巨大な体であった感触を思い出す。地球救済の名にふさわしい大きさと力。
だが今は比べれば誤差の範囲に入ってしまうような、ただのちいさな人間]
さすがに二度はやりたくないかな。
――――!!
[明朱佳>>196の叫びに、思わず足を止めた。
小さく告げる声に、頷いてそのまま踵を返しかけ。
けれど、結局はそのまま踏み止まって]
それで、いいの?
[訊ねていた]
明朱佳さんはすごいよ、かっこいいよ。
みんなきっと、明朱佳さんのそういう姿が大好きで……そんな市長さんと一緒に戦いたかったから、ここに集まってたんだと思う。
でも――
[また怒られるかもしれない、嫌がられるかもしれない。
それでもその足は、明朱佳の許へ駆け出していた。
そして、精一杯の勇気を振り絞り]
一番弱ってる時の明朱佳さんは、独りぼっちでもいいの?
[明朱佳を自分の方へ、振り向かせようとした]
[通信機から聞こえてきた声に、くすりと笑う。
嬉しさが半分、もう半分は秘密で…]
『言われなくても、直行中で…
アレ?今、エリー何処?』
[しばらくダイシチョーの中の通路などを歩いていたが、ふと気が付いて問いかけた]
わたしは、擬態をしてるからね。
[(>>174前半)フェイトが口にしない言葉に返事を行った後。]
そうだよ。
この人の姿も借りてた。
この地球に来た時には、何も知らなかった。
社会も文化も心も魂も。
[けれども何時しか知り、具(そな)えた。
具えるのは擬態としてではあったけれど。]
趣味じゃないよ。
[くすり、とフェイトに笑う。
そして、天使が祈る傍ら>>175>>176へ歩み、
白の墓標に飾られた萎びた花に指先を伸ばし、いとおしむように撫でる。]
それが、わたしの運命だから。
その為に産出<う>まれたのに、違う生き方なんてない。
魚は誰に教わらずとも稚魚の時から泳げるように、
火は誰に言われずとも地球上では燃えるように、
風は誰に聞かれずとも全ての間を駆けるように、
植物の種が太陽と水によって芽吹くように……
知的生命体の間に混じり必定の時に破壊を齎す。
それが、わたしの運命なんだ。
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