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振り返ってみれば、今回の修学旅行は場所だけじゃなく、いつもの友達がいないという、ぬるま湯から完全に追い出された状況からのスタートだった。
でもそれは、僕にとってはこの上なく良いことだったのかもしれない。
自分で何かが出来ない僕には、外の刺激に頼るしかなかったから。
普段あまり話さない人たちとたくさんしゃべって、普段やらないようなことたくさんやって。
そうやって僕は少しは変わることはできたんだろうか?
「僕自身は何も変わってないかもしれない。だけど、だけど、たしかに変わったことはあったと思うんだ」
仲良くなれた、そう思いたい。絆ができた、そう思いたい。
思い出は、きっとできている。
たぶん僕は、これからも姉さんたちに言われるように「草食系」のままなんだろう。
言いたいこともはっきり言えないことなんて日常茶飯事だし、都合の悪いことは笑ってごまかしてしまうかもしれない。
「でも、それでいいんだと少し思えた気がする」
手下S「それでいいんじゃないかと僕も思う」
「君ともそろそろお別れかな?」
手下S「そうだね、それじゃ僕は行くから」
「さようなら、僕によく似た人」
そろそろお土産を買いにいこうかと、思った。
[真横にメリサの顔があることに自分でしたことながら驚いて、ぱっと離す]
……。
[そして、もう一回抱き直して今度はもう1ランク上のことをするかもしれない]
ええ……残念ながら。
頭では理解しているつもりです。
ただやっぱり、何も感じません。
[向けられるその顔にも、淡々と無表情]
綺麗だと言うのは、
皆がそう言うならそうなのでしょうと、
そう理解するだけです。
楽しいかと聞かれれば、求められた答えを返すように。
[彼が綺麗と言う花火をなんの感情もない目で眺めていると、ふと思い出す]
ああ、ただ、変な人がいましたよ。御一人様御招待。
まあ今頃は、まっとうに戻っているとは思いますが。
[二人がいる位置からは迷いの森は遠い]
名前は……ええと。
[携帯を開き、いつもの様に手早く記したメモを確認する、が、蓋を閉じる]
よく人の頭を、叩く人でした。
ええ、頬を触られるのは嫌いですが――
[昔からよく、頬を抓られ笑えと強要されたから]
頭を叩かれるのは……
[目を閉じる。欠けた記憶をなぞる様に]
そう嫌じゃなかったです。
[無表情の彼女の横顔を、ただ一人、面倒見の良い教師だけが*見つめていた*]
香屋望は、携帯電話にちらちらと目をやった。
数日前、担任教師の元木から電話が来た。
「THLで停電が起こり、生徒たちが閉じこめられた。」と。
そのときは取り乱し、姉を無理矢理にそこに送ってしまった自分を責めたが、教師は続けた。
「園内には、スタッフが常在しているし、食料などの生活必需品はそろっている。なにより、生徒たちはその状況を楽しんでいる。」と。
担任とは思えない無責任な発言で、クレームを送る保護者は多いだろう。
けど、
「生徒たちは状況を楽しんでいる。」
その一言で、望は満足した。
あれで生徒一人一人をきちんと見ている先生である。
彼が言うのなら、朔は皆と一緒に楽しんでいるのだろう。
その電話を受けてからすぐ、望はメールを送ろうとした。
『私のことは気にせず楽しんできてね。』
けど、書いた文章は消した。
どんな内容のメールを送っても、姉は現実に引き戻されてしまい、「望が病気で寝ているのに」楽しんでしまった自分を責めながら、無理矢理にでも帰ってきてしまうから。
それは、予感ではなく確信。
「自分のため、自分のため」といいながら、その実、妹である望のために、すべてを投げ捨ててきた姉。
生活のために人に夢を与える自分に嫌悪し、そしていつしか、「自分には資格がないから」と、望以外から差し伸べられる人の手を拒絶するようになってしまった。
彼女は気づいていないだろう。
彼女の精神状態は限界だった。
そんな彼女の限界を、ずっとそばにいた望は感じ取った。
しかし、自分と望。それ以外はその他大勢。それで世界が完結してしまっている彼女に、何かできるのは自分しかいないが、おそらくそれではいけないだろう。
だから望は、自分の立場を彼女に貸した。
それで事が解決する。という確信はなかったが、せめて何かを変えたくて。
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