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― 大学構内 島崎のデスク ―
[...が島から戻って数日後、島崎のデスクの上に通信機とメモが置いてあった]
『 このデータが、教授の研究に役立つことを願っています。
今まで、お世話になりました。
水瀬芳徳 』
[このメモを最後に、...は人狼に関わる人々の前から姿を消した。]
―― 地下牢 ―――
[暗い暗い牢屋の中に、男がただ一人・・・]
・・・・・・うぉぉ〜〜ぃ・・・
だーしてくれー・・・。
・・・っちゃぁー。
まさか牢の中に放りこまれたまま忘れられちまうとは・・・。
[ひとしきり困った後、牢を手に持って少し力入れるが]
・・・いや、本格的な牢だからそりゃ外れんわなぁ・・・。
壊す訳にもいかねーし・・・。
・・・・・・・・・どうしよ。
[どうしようもないので牢の隅で三角座りして救助を待っている]
─漁港の小さな酒場─
[いかにも漁夫らしく潮焼けした男が、カウンターのいつもの席に腰を下ろす]
ん?ああ、別に注文を何にするか迷ってる訳じゃねぇ。いつもの頼む。
今日乗せた客のことでちょっとな…ああ、釣り客じゃねぇんだ。島まで運んでくれないかって頼まれてよ。
さんざ断られたようでくたびれちまっててな、気の毒になって「魚臭くてもいいなら」って乗せてやったんだ。
いや、金はちゃんと貰ったよ。金がなくて断られてた訳じゃねぇ。
そいつらの行き先が、な。…ピンと来たかい。そう、あの島さ。連続殺人が起きた、あの…。
昔から化け物が出るだの呪われてるだのの噂があったからな。信心深いやつらは行きたがらなかったのよ。
事情は訊かなかったが、あれは多分殺された誰かの家族…多分両親なんじゃねぇかな。
60手前くらいの年配の夫婦で、奥さんの方は白一色の花束を抱えてたよ。
つらそうな顔で押し黙って、互いにほとんど会話もしてなくてよ、何つーか話しかけたりできる雰囲気じゃなかったんだよなぁ。
島に着いてさ、その夫婦が道──多分例の殺人のあった館に続いてる──を歩き出したんだが、いくらも歩かないうちに奥さんの方が急に走り出して。
そして、まるでそこに誰か立ってるみてぇに、両手を広げてこう、抱きしめるみてぇに…あ?気色悪いから自分相手に再現すんな?お互い様だ、阿呆。話の腰折るんじゃねぇ。
で、だ。奥さんの方がな、その「見えない誰か」に色々話し掛けてんのよ。痛くないか、つらくないか、とかそんなことをずっと、泣きながら。
ご主人の方は、少し離れて困ったようにその様子を見守ってた。
そりゃそうだよな。俺だって女房が急に何もないとこに向かって喋り始めたら、びっくりを通り越して困っちまわぁ。
…で、しばらくその状態が続いたんだが、最後に「本当にそれでいいの?」って言葉を掛けた後、奥さんは一つ頷いて船に戻って来た。
その時、あれだけ沈んでた奥さんが妙に落ち着いて元気を取り戻してるように見えたんで、つい好奇心に負けて、「あの方はどなたで」って訊いてみたのよ。
「自慢の息子です。連れて帰りたかったけど、あの島に守らなきゃいけないものがあるから残るんですって。…昔から、本当に言い出したら聞かなくて」
奥さんはそう言って、本当に誇らしげに微笑んだ。
それに感化されちまったんだろうな。俺の目にも、そこに人が──背が高い、真面目そうな若い男が立ってるのが見えた気がしたんだ。
んだと。この俺がビビッてるだと…上等だ、てめーを今からそこに連れてってやらぁ!
ビビッてるかどうか、真っ暗な海の上でよーくよく見定めやがれィ!
[バーテンダーの胸倉をつかんでカウンターから引きずり出した男。止めようとする者、面白がって煽る者、我関せずとグラスを傾ける者。
小さな酒場の夜は、賑やかに更けてゆく]
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