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―夜の路地―
[腕は女を受け止める。
黒髪が吹きあげる風を受けてふわ、と広がる。
女は、腕を――その先の、
今は見えぬ巨人の顔を見上げるように顔を向けた。
白く、細い指が漆黒の巨大な腕を撫でる。
触れた場所に灯った青い光は
奇妙な幾何学模様を描きながら
瞬く間に腕全体へと広がり
次の瞬間には、
女ひとり、残った。]
[それまで寡黙だった漆黒の箱が、不意に動き始めた。十字に走る切れ目が次第に大きくなり、箱は四つの殻に別れていく。
箱が納めていた物は、一人の女だった。
女性の肌には生気が無い。闇の中、ゆらめく光が浮かび上がらせる彼女の顔は、色の抜けきった死体のようだ。そんな白の顔と身に纏う黒のドレスが対照的で、二つの色は自己主張を重ねて互いに譲らない]
[音が響いた。それは、しずくが彼女を打つ音か。
胸に落ちた赤いしずくは胸に挿した薔薇のよう。しずくの音が鳴るたび、その華麗な花は大きく花弁を広げ、ドレスの生地に染みこんでいく。
やがて寡黙だったまぶたが動き出して、彼女の隠されていた瞳を光の群れにさらけ出した]
M-am trezit.
[それは耳慣れぬ発音。一言つぶやいて、彼女は起き上がる。
辺りは機械仕掛けの光たちと、自然のもたらす暗闇たち。その小さな世界に彼女以外の生物は存在しなかった*]
村の設定が変更されました。
―夜の路地―
[――眼ばしのきくものは、闇に忽然と現れた
腕を見たかもしれないが、ただの見間違いと
そう結論づけたかもしれない。
どちらにせよ。
何事もなかったかのように女はそこにいる。
人通り、やや少ない夜の路地。
僅かに乱れた髪を手で梳いた。
街灯の下、白い顔が浮かび上がる。
人形めいて表情動かさず、手にしていた
全面が液晶の端末に、視線を落とした。
誰かを、探している。]
[歩いたのはほんの少し。
控えめな足音が止まる。
青の光を宿した眸が
夜の道を歩く一人の青年へ
ひたり、と向けられた。
―――風限 蒼真。
“彼”の歩む先、
立ち塞がるように華奢な影が立つ。]
………?
[帰路の途中。
夜道の中で自分の前へと突然立ち塞がる人影。
周囲が暗い為、はっきりとは見えないが
その姿は青い瞳が印象的な一人の女性。]
俺に何か用か?
[見覚えの無い顔だ。
もし互いの立場が逆ならば、空気の読めないナンパか何かだろうと推察するのだろうが………残念ながらそうではないだろう。]
[青年の様子を
さして気にする様子もなく
女は、見定めるように双眸を細める。]
――――…《適合者》
[呟いた声は
奇妙な響きを帯びていた。]
お前を、探していた。
[続け、歩み寄る。
人ひとりぶんの距離を開けて、止まった。]
は?
[意味が解らないと言った様子で、
思わず口から疑問の声が漏れた。
だが、それすら目の前の女は気にも止めず
こちらとの距離を詰めてくる。]
探してたって……何の為に?
俺はお前の事なんて見たこともねぇんだが。
私も、逢うのは初めてだ。
[抑揚の少ない声で答える
青の眸は青年をとらえたまま反らさない。]
―――私はイステ。
来る終焉と戦うため、
《適合者》たるお前を求める者。
私と共に、来てほしい。
[――静かに、謂った。
ただ、当たり前のことを謂うような調子で。]
[終焉、適合者。
なるほど、どうやら色々な意味で関わってはいけない人物らしい。
やっかいなのに絡まれたもんだ、と。
心の中で頭を抱えながら溜息を吐いた。]
すまねぇけど、宗教の勧誘なら他を当たってくれねぇか。
生憎貧乏人なんでね。
次は人の良さそうな金持ちに声掛けるんだな。
[なにせ、この見た目だ。
下心で話を聞く奴など吐いて捨てるほど居るだろう。
とりあえずはこの場から離れようと、
女の横を通り抜けようと足を進める。]
…宗教?勧誘?
それは私の行動には符合しない。
[およそ愛想のあるとは謂えない調子で、イステと名乗った女は答えた。]
待て。
[横をすり抜けようとする
青年を引き留める声にだけ、僅かに力が隠る。]
……他をあたるという選択肢は、私にはない。
[先程よりも何処か感情が篭った言葉に、
立ち去ろうとした足が不意に動きを止める。]
………ッ、あ〜ったく!
[ガシガシと頭を掻いて、
何処か自己嫌悪気味に振り返った。]
一体、なんだってんだよ。
俺は面倒事は御免なんだ。
初めて会う俺に固執する理由でもあるのか?
7人目、f>u:e3 がやってきました。
― 同時刻/とあるユーラシア大陸北端 ―
[雪が降り続けていた。
見え隠れする月は空ごと凍え、水面に落ちる光も然り。
漣が一つ立てば、月影がより白く冷たく、軌跡を揺らす。
昨日も雪、一昨日も雪。
昼は灰色の空が寒さを主張し、
夜は少ない光が凍土を知らしめる。
そんな光景を望む断崖に、独り建物が朽ちていた。
遥か昔に役目を終えた灯台が、ひっそりと佇んでいた。]
[灯台の中に気配は三つ。
中央には、人間の少女が一人収まりそうなダンボール。
ダンボールの中には、事実として小柄な少女が眠っている。
……ように見えて機能停止している。
そのお腹――臍に該当する部分からは端子のようなものが伸び
同じく梱包されたノートパソコンのようなものと繋がっていた。
外から中へ、中から少女の耳へ、三人分の声が聞こえてくる。]
男1
「……ということで、この発掘品を日本へ送りたいんだ」
男2
『ホウ、ジャポンニ、カイ?』
男1
「ああ。向こうに残してきた仲間がいるんだけど、こういう珍しい骨董品が大好きなんだ。後は今回の冒険も無事に終わったぜいって報告も兼ねてるな」
男2
『ハナシダケキクトナカーマオモイダガ……、ゴユウジンハコンナモノオクッタラ、ビックリスルヨ、ハハハ』
男1
「だろうな。けどそれが面白い。サプライズだろ?」
男2
『シカシ、ナニモワタシニタノマナクテモイインジャナイカ、カザマ。イヤダトイッテイルンジャナイ。キミナラ、ワタシヲタヨルリスク、ワカッテイルダロウ?』
カザマと呼ばれた男
「もちろんさ。だがな、普通の手段で送ったら妙な事に巻き込まれる気がするんだ。こう、とんでもない事にな」
男2
「ホウ。ソレハマタ、ドウシテ?」
カザマ
「根拠は無い。だが何となくそんな気がする」
男2
「ムウ。ダイロッカン、トイウヤツカ」
カザマ
「そんな高尚なモンじゃねーよ。ま、とにかくそんなわけで、あんたを頼ったってわけさ。報酬は……そうだな、今回の遺跡での発掘品の残り全部! どうだい?」
男2
『……ソレダト、カザマノトリブン、ナクナルジャナイカ。コンカイノイセキハ、トクニゴクアクダッタラシイジャナイカ』
カザマ
「強いていうなら、最後の間にたどり着くまでのスリルと冒険が報酬さ。男のマロンってやつだな」
男2
『―――フフフ。ナルホド、オトコノマロン、カ。サムラーイトイウヤツダナ、カザマ』
巻き舌が似合いそうな男
『おう旦那。どうだい、ちったあ話は纏まったかい』
男2
『アア。カザマノニモツヲジャポンヘハコンデヤッテクレ。アテサキト、ジュウショハ、コイツダ。』
巻き舌が似合いそうな男
『おう、任せとけ。あんたの頼みなら、どこへだって運んでやるぜい』
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