アロー、レッツゴー・ランランよ。
匿名ラジオ第８回は墓下から生放送。

今日は節分ね。みんな、豆まきしたかしら？鬼は外、福は内。

みんなで鬼を追い出しちゃうのはいいけれど、鬼の行き場がなくなってしまうわね。

でも大丈夫。日本には「全国から追われた鬼を迎えてくれる町」があるそうよ。

そこでは「鬼恋節分祭」っていうお祭りをして「鬼呼び豆まき」をしてるんだって。

だから私は毎年豆をまくときに「鬼はー外、群馬県藤岡市鬼石だからね」「鬼はー外、群馬県は関東地方よ！迷わないようにね！」って言いながら豆をまくの。

みんな、どこかで鬼がヒッチハイクしてたら乗せてあげてね。

【びちびち様の大冒険　６】

ジミーを見たとき、びちびち様の心臓が飛びあがった。

トラックを押さえつけたままジミーは白い歯をキラリと輝かせ爽やかに微笑んでいる。

「またお前かああ！」

喰われてしまう。こいつにかかったら、例え刺身でも醤油もわさびもなしで喰われてしまう！
盛り付けもされないで丸かじりなんて嫌だ！俺は腐っても魚なんだ。
腐りたくないけど魚なんだ。

「ありがとうは言わないんだぜ！」

びちびち様はぴょんぴょん逃げる。

「フィーッシュ！　カムバーック！」

追いかけてくるジミー。びちびち様は逃げ切れるのか！？





ばさっ。


今のは、ジミーが「虫取り網」でびちびち様を捕まえた音であった。

【びちびち様の大冒険　7】

ジミー家に連れ戻されたびちびち様は、キッチンの鍋の中にいるのであった。

『喰うなら煮てくれ、頼むから』

必死の懇願を聞き入れたらしいジミーは、今、隣の家に醤油とみりんを借りに行っている。

帰ってきたら「次は生姜が必要だ」と言って時間稼ぎをするつもりのびちびち様だ。生姜の次は何にしよう。

コツコツ　コツコツ

その時、キッチンのどこからか、何かをたたく硬い音がした。
音の出所をさがしたびちびち様が見つけたのは、一匹の愛らしいウサギさんだった。

彼女の名前は「もこもこ」。ふわふわした小さな白萌えうさぎさんだ。
キッチンの隅で檻に閉じ込められている。
大きくなったら、彼女もジミーに食べられてしまう運命だ。

「びちびち様、助けて！」

可愛い女の子に、綺麗な赤い目でうるうると頼まれたびちびち様は勇気百倍、パワー千倍。

「待ってろ今行くんだぜ！」

鍋から飛び出ていつもの２倍のジャンプに、３倍の回転で合計600000万パワーだ！

スパーン！

ヒレを手刀に檻を一刀両断！すごいぜびちびち様！

「さあ逃げるんだ！」

もこもこたんの手を引いて逃げ出そうとしたそのときである。

やつが・・・ジミーが帰ってきたのだ！



どうなるびちびち様、もこもこたんの運命は！？待て次号！