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無頼な整体師 ミハイル に 4人が投票した。
落胤 ロラン に 2人が投票した。
放蕩息子 ベルナルト に 1人が投票した。
沈黙の カチューシャ に 3人が投票した。
無頼な整体師 ミハイル は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、落胤 ロラン が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、講師 ダニール、永遠の旅人 エーテル、沈黙の カチューシャ、青年 サーシャ、放蕩息子 ベルナルト、医者の娘 ナタリー、陽気な女将 サンドラ、賭博師 ユーリー の 8 名。
[特等室でも僅かに聞える、隣の車両での音…数発の銃声や窓ガラスが割れる音も、廊下を走る音も、何もかも。
聞きたくない、嫌なんだと…。
エーテルから手を離し、強く耳を抑える]
−1等車両・とある個室−
…ロランさん?ミハイルさん?
[呼びかける声に返事はなく、
ただサーシャの泣きじゃくる声だけが部屋に響いた。]
[ふわり。
感じる魂の気配。
嗚呼、彼らは同時に――<<救われた>>のだ。
女は、惹かれ合う二人に、羨望の眼差しを向けた。]
あなたは、優しい人ですね…。
[>>4:+24 優しく髪を撫でる哀しい色の囁きにぽそり、とやっとそれだけ呟く。
そのままそこに、優しい意識の中で眠ってしまいたいと思ったが、新たに弾けた魂の気配に、はっとアナスタシアから身を離した。]
これから行く先にはきっと、旦那さんとお子さんが待っているはずですよ。
[いつもの「にたり」とはかけ離れた、少年のような顔で照れ笑いをする。
それが本当かは自分でも解らないけれど。
「信じたい、と、思える事はとても素敵だと思うわ。」
と彼女も、今そう言ったではないか。]
[後部車両を歩いていると、少女は左胸に軽い痛みを覚えた。それを右手で握り潰すようにして、ぞっとする程の笑みを浮かべる。]
ック……。
[そして喉の奥から空気が漏れ出すよう、抑えきれないと云った風に、笑った。何て事は無い。少女は、百年も前から少女であったと。それだけの話だ。]
[泣き叫ぶ声に、ロランが応えることはなくて。
ミハイルがそれ以上何かを言ってくれることもなくて。]
やだーーーーーーーーーーーーっ!!!
[駄々をこねるような叫び声。二人が目を開けることが、もう二度と無いと、わかってしまって。]
ろらん、ろらん、
[雪の上を歩いてみたいと、夢なんだと言っていた声を思い出す。列車が着けば、明日の朝になればそれは叶ったのに。
二人にしがみついた格好のまま、涙は涸れることなく。]
[>>+0 見ればアナスタシアもその気配を感じ取っているようだ。
考えてみれば、彼女の方が自分よりも鋭いのは当然か、と思い至る。
その眼差しの意味まで見分けられなかったのは、一重に彼の経験不足なのであるが。]
救われた、のですか?
[受け止められた、その思念だけを繰り返した。]**
[食堂のメッセージを読んだ者は、果たして何を思うだろうか。或いはローラお兄さんを仕留め損ねていて、少女の正体などとうにバレているかも知れない。
まさか、あのおおかみさまおおかみさまうるさい少年の話を鵜呑みにされる事は無いだろうが、された場合の対策も考えながら、少女は姿を見かけない何人かを探して後部車両を歩いていた。
利用するにしろ、殺すにしろ、まずは見つけない事にはお話にならない。
そう云えば、あの占い師は何処へ行っただろうか?]
-特等室-
[暫くすれば、震えも大夫収まるだろう…]
……
[いやいやとふりながら、彼女に擦り寄っていた頭は、その動きを止める。代わりに、…の手が背に回る。鼻をすんと鳴らし、小声で「ありがとう」]
[……どのくらいの時間がたっただろう。涙は尽きず、後悔も尽きない。頭が痛くて、胸が張り裂けそうで、辛くて、辛くて。
食べてもらえなくてもいいから、ロランのそばに行きたかった。……けれど、たった一つの感情が、死にたさを妨げる。
あの子をかばおうとして、ロランは狼様を殺した。
かばったあの子に、ロランは殺された。
青年を取り押さえようとする誰かがやってくる前に、ゆらり、立ち上がる。
──カチューシャを、殺すために。]
-特等室-
[穏やかな表情で微笑み]
…いいのよ。今日はもう、これ以上怖い事は起きないわ。さぁ…もう今日は休みましょう。
…私が、貴方の傍にいるから。
[ユーリーを支えながらベッドに向かう。ちらと、部屋の出口の方を見やる。又、良からぬモノの気配を感じて。**]
[「信じろ」と謂われている気がした。この列車が着く頃には、「迎え」が来る、と。]
優しいのは、貴方の方ね……。
[くすり。笑みを零して。
信じたい。
愛する二人に再び逢うビジョンを思い浮かべる為に、その瞳を閉じた。]**
俺さ、シュテファンが喰われるのに…
目の前に人狼が居たのに、何も出来なかったんだ…
はは、ダメだよなぁ、俺…。
情けなさ過ぎる…。
怖い事は起きない…?
このまま寝て、目が醒めたら朝が来て…。向こうの村に無事に辿り着けるの、かな…。
[促され、ベッドに向かう]
あぁ、うん、お休み…
[傍に居るという言葉に頷き、ようやく笑顔を向けた。離れないでとばかりに、彼女の胸に顔を埋め…暫しの安眠を得た**]
…やめて!もうやめて!!
[自分の姿をした何者かが犯す凶行。
届かないと知っていても、見ていられなくて。]
…もうやだよ、そんなの…
私、そんなことしないのに……
[座り込み、泣き崩れる。
とても酷くて、とても痛かった。]
[現世から解き放たれて、
柔らかになった魂、向けられた女の眼差しの意味――
知らなかった。
知らなかったのだけれど]
――……、
[傍らにいまだある、温もり。
躊躇い無く撃ったのはこの手だという事実に、
いたみは止まない]
[──ロランが最後まで彼の身を案じていたことを。聞くことが出来なかったのは、青年にとって幸運だったのかも知れない。
聞いてしまえばきっと、ロランの元へ行くことも、生きることも出来ず、苦しみ続けるだけだっただろうから。**]
[壁伝いに立ち上がるベルナルトの表情は、薄闇の中でも蒼く見える]
……そんな状態で、一人で食堂車までは戻れないだろう。
応急処置は後でいいね。ともかく、部屋を出よう。
[サーシャが何処へ向かったのかも分からない。彼に狙われるというカチューシャの姿と行方も。
だから部屋を出ようとベルナルトを促し、壁に凭れたままの彼に肩を貸そうと腕を差し出す]
[サーシャが道を踏み外そうとした者であるならば、留まらせなければいけない。
そして……既に戻れない道を歩んでいるのなら、力ずくでも止めなければいけない]
[己の息子を。
――息子の命ごと、止めた時のように**]
[少女は、仲間と話しながら後部車両を歩いている。人間に誑かされて撃たれた、馬鹿な男の話を愉しそうに、愉しそうに話しながら。]
ん……。
[左手で、包帯が巻かれたその喉を軽く撫で、そして。デッキへと向かい、歩いて行った。]
……容が、
入れ替わっているのか。
[泣き濡れて見上げた顔に重なる、
己に銃口を向けた少女の顔が]
――…君のせいではないから。
[問う言葉に答えは浮かばないから、
ただ撫でるように手を伸ばして]
[ダニールの同調を得られた事で、表情が少し和らぐ。]
錯乱してんのか嘘を言ってんのか、それとも騙されているのか。
どれが正しいのか分からんが、今のサーシャは危険だ。
ああなった以上、ただじゃ止まんねえ……
相手を殺すまでな。
けど…それでも、止めないと。
[「おおかみさま」…憧憬と崇拝の色を乗せたこの単語がサーシャの口から毀れるのを、己の耳は捉えていた。
それでいて表立って糾弾する気が起きなかったのは、彼の瞳に底知れぬ昏さを認めた気がしたからだ。
心の底に蓄積された黒い澱。垣間見える狂気。
その形もそこに至った背景も自分とサーシャでは全く違うのだろうけれど、己の内に存在していたものときっとよく似た形をしている。]
[最後に見たおたおたとした背中を、ちらと思う。]
……逃げ切れたかな、あいつ。
[小さく呟いて、サーシャの消えた暗がりを見詰める。
応急手当について確認をされれば、傍の男に小さく頷きを返した。]
ああ、今は……いい。
悪い。助かる。
血で服汚しちまったら済まね。
[差し出された腕は、短く礼を言い有難く借りることにして、ダニールの肩に支えられながら食堂の方へと歩き出した。**]
>エーテル
[自分の傍に居る彼女を見上げる。
泣き子をあやすように、抱きしめていてくれているだろうか。
首を伸ばし、その柔らかな唇に口付ける。
彼女が起きていて拒まれたなら、「じゃあまた今度」と笑みを見せるだろう]
…ん、やはりこのままここに居るのは…。
いや、死体のないここにずっといたいけど。
他の人も心配だから。
…無事を確認しよう。
[身を起こし、手洗い用の水で顔を洗う。
ふかふかのタオルを片手で抱えられるだけ持つ]
>エーテル
エーテルは……一緒に行くかい?
[勿論来ては欲しいけど。彼女にはこのまま、ここで閉じこもって貰うのも良いかも知れないと思ったから。
行くと言うのなら。手を差し延べる。
行かないと言うのなら。僅かに寂しそうな表情を浮かべた後、「うん、ここに居て。あ、鍵はかけるんだよ?何かあったら俺を呼んで」と言い残す。]
-特等室→一等車両-
ぅ…
[先程よりも濃い血の臭いと、冷え冷えとした空気に、思わず身を強張らせる。
止まる脚を叩き、早速タオルで鼻と口元を被った]
早く、食堂車の中に……
[足速に、通路を進む。
シュテの部屋も、シャノの部屋も、ロランの部屋も……。
中を覗き見る事はせず−否、出来なかったのだ−ただ前を向いて歩く]
ぁ…
[気付けば向こうに……<<放蕩息子 ベルナルト>>(*エーテルなら振り直し)の姿を見つけた]
>ベルナルト&ダニール
……ぁ、確か……
ベルナルト!
[その背中に声をかけた。傍らに居るのは、ダニールか]
あぁ、無事……じゃないよね!?
[近寄るが、彼の怪我を認めると、ひぃとたじろいだ]
…ちょうど良いぜ、ここにタオルがあるから。
少しはタシになるだろうか。
それと、………一体、この数時間で何が…??**
−一等車両・個室−
[サーシャが部屋から出ていくのを黙って見送る。
彼がなんのために出ていったかおおよその見当はついたけれど、止めようとも後を追おうともしなかった。]
間に合わなくてごめんなさいね。
頼まれたのに。
[ロランの亡きがらに近づき、銃創を確認する。
腹部に一発。貫通はしてないようだ。
どちみち自分では簡単な応急処置しかできない。]
わからないな…。
[何故彼は彼女を襲わなかったのだろう?
何故彼は彼女を助けようとしたのだろう?]
皆殺しとか、俺の獲物だとか、
人間はただの餌だとか言ってたのにね?
[目の前で人が死ぬのが嫌なのは、
無力な自分を思い知らされるからで。
サーシャみたいに誰かのために
あれほど泣くことはもうできないだろう。]
[そもそも出会ってまもない相手に、
そこまで執着できること自体が理解できない。
ミハイルを一瞥する。
一応人の形を取っているが、
今着ている服には銃創がない。
それまで着ていた服は何処だろう?]
…。
ま、いいか。
[救急箱片手に、食堂車へ戻ることにした。
誰かいれば二人の死を伝えるだろう*]
[自分の亡骸が見える。
ロランとは離されているようだ。
ナタリーがロランの傷を見て首を振っているのがみえた。]
―回想(特等室)
>>17
…おはようございます。…起こしてしまったかしら
[にこりと微笑む]
残念だけれど、まだ夜は明けていないわ。
まだ、昏い夜の時間…
[求められた口付けには、微笑み、応えて]
>>18
…ええ。私も行きましょう。
皆の様子を確認しないと…。
―現在(一等車両)
[ダ二ール、そしてベルナルトを見、ユーリーがタオルで傷口を手当するのを見て]
酷い怪我…。雑菌が入ると良くないわ。
どなたか、傷を診てもらえる人が居ればいいのだけれど…
[…丁度、一等車両の個室から出てきた、救急箱を持ったナタリーを見つけ]
ああ、ナタリーさん…。確か診療所でお手伝いをされていた、と仰っていたわね。
ベルナルトさんの傷を見て下さらないかしら…
―車両前方―
[数歩進んでは壁にもたれ、また勢いよく歩き出す。足取りは安定しない。
食堂車に向かう途中、何かを蹴り飛ばした。見ればナイフ……先ほどカチューシャに投げつけたもの。
刃に血はほとんどついていない。つまり刺さったわけではない。]
……足りない
[こんなものでは、あの子供を殺すことなどできない。拾い上げたそれをぎりりと握りしめ、食堂車へとまた歩を進める。
――悪くても果物ナイフの一本や二本、置いてあるはずだと考えて。]
……あのこ、どこ……?
[やがてダニール達に出くわせば。殺意を漲らせた目で問いかけただろう。]
……カチューシャっ、どこ……!?
[人ならざる力でアナスタシアや、ロラン。ミハイルが死んだ事を知ると振り返り、食堂車の方を見やる。]
……。
[逆上したあの少年が、今すぐに追って来る様子は無い。それを詰まらなそうに確認すると、再び後部車両をデッキに向けて歩き出した。羊のパペットに、銃を握った手を隠しながら。]
[止めようとされても、ナイフをかざし走り抜けただろう。傷が増えようとも、足が動く限りは止まらず。]
カチューシャっ、出てこい! カチューシャっ……!!
[名前だけを呼ぶのは先ほどと同じ。探す。走る。よろけて壁にぶつかる。立ち上がる。
食堂車に駆け込めば、先ほどと同じ問いを繰り返して。洗い場の果物ナイフをひっつかむ。
一直線に。向かうは後部車両。]
[何かを感じたのか、再び食堂車の方へと振り返る。左手で髪を軽く撫で上げると、丁度その車両の中央に位置するドアを開け、中を確認した。
薄いドアだ。蹴破る事も可能だろう。しかし、一応鍵は掛かる。
それを確認すると、開いたドアに寄りかかるようにして、誰かが来るのを待った。]
[ドアを開ける。椅子を蹴り飛ばす。辺りを見回しまた進む。
何度繰り返しただろう? ドアの向こうの低い位置、金色の髪が揺れるのが見えた。]
よくも、ロランを、ロランをっ!!
[声は意味をなす言葉になっていただろうか? 痛みも目眩も、全てが怒りに塗りつぶされた。]
[そして、表の喧騒を見ている。]
サーシャが、怒っている。
カチューシャは、
あいつだったんだな。
[ジョーカーと呼ばれる女のことを思い出す。]
[それを見ると待っていた、と云わんばかりに薄く笑い。部屋の中に入ると、鍵を閉めた。
明らかに前方車両とは金の掛けられ方が違い、扉の強度に不安が在る。
逆上した少年相手に、一体どれだけ持つだろうか。
薄いドア越しに刺されてはたまらないと距離を取り、左手で包帯の巻かれた喉を軽く撫で上げる。]
―少し前。一等車両、自室―
ん、ふむ?
[ベッドから立ち上がり、背中でアナスタシアの言葉を聞いている。
>>+3 「優しい」と評され返して、微かに片眉を上げた。
これまでの人生において彼の場合、端目に人に優しく接する行為は大抵打算から来る物だったので。
自分の言葉を思い出して、そこに後ろ暗い物がないのに、少し安堵する。]
[勢いよく、目の前のドアが閉まる。
ガッ、と、ドアにナイフが刺さる音。]
っ……!!
[抜けない。焦る。両手をかける。抜けた反動で後ろに倒れ、頭をぶつける。]
カチューシャぁっ!!
[もう一度、もう一度、振り下ろされ続けるナイフ。がんがんと蹴られるドア。
……薄いとはいえ、果物ナイフには荷が重いドア。破られるまでは、まだ時間がかかるだろう**]
[しばらくそうしていてから、新たにこちらへやってきた魂の気配に、今度は突然血相を変え、部屋から駆け出した。]
くぉの!おおかみーーー!!
よくも、よくも僕を、僕をカルパッチョにしてくれましたねぇぇぇ〜〜!!
このっこのっ!こうしてやるですよ!!
[目指す相手はすぐに見つかることだろう。
ガッとミハイルの腕を掴むと、かじかじとかじりついた。
もはや毛ほどのダメージを与える物とも思えないが、これぐらいはさせてもらわないと気がすまない。]
[ナイフが扉を貫くのを見ながら、扉の向こうへと話しかける。]
やあ、サーシャ。
御機嫌いかがかな?
どうやら向こうでは、ミハイルとロランが死んだようだね。痛ましい事だ。
君は、人を殺したり仲間を殺された経験は在るかな?
私は先程、両方経験したよ。折角ミハイルと、愉しい愉しい茶番を愉しんで居たのになぁ?
[果たして、その言葉が逆上しているサーシャに届くのか。そんな事は気にした様子が無く、一方的に語りかける。]
>>+19
ああ?
[何か来て腕に噛み付いてきた。]
だー、いでっ
なにすんだ。このオッサン
[というか霊体なのに、痛いというのが意外だったが]
…こ…コホン。
[少し気が紛れたのと、ロランの気配に気づいてミハイルの手を離した。]
あ…ああ、あなたは…。
[女性だったのか、とロランに目だけで告げて、ミハイルの言葉>>+16に、先ほど感じた悲痛な叫びを思い出す。]
カルパッチョっていってもよぉ。
男として大事なところはちゃんと残してやってんだから、まぁ、いいだろ。
[そして、どうでもいいことを言った。]
>>+20 痛い?痛いですか?
[不思議と痛がるミハイルを横目でちらりと眺める。]
まあ、いずれ僕もディナーにしてきた鶏や豚からかじられるでしょうから、勘弁しなさい。
[>>+22 そうか、それは「再生の日」を迎えるにあたっては重要な事だ、とどうでもいいことに真面目に頷く。]
それより―
[と列車内での出来事に目を向ける。]
あなたに聞きたいことは山ほどありますが―、今はまずすべき事ができました。
あのカチューシャさんは、カチューシャさんではない、と。
と、すると、僕を刺したのは―…。
[額を押さえて溜息をつく。]
[誰かがサーシャへと近付いたら、黙ろうと。扉の向こう側の様子を伺いつつ]
そう云えば君も、先程私と全く同じ体験をしたんだっけか。
イヴァンとか云う男を殺し、ロランとか云う女を殺された。自分で味わって、ようやく解ったよ。ずっと不思議に思ってたんだ。人狼は何もして無いのに、どうして死体が増えるのかってね。
何にせよ、君と私は似たような体験をした、似た者同士と云う訳だね?
[その言葉に、より一層激しい怨嗟の声が聞こえて来る。]
ははははは、そう怒るなよ。
私は君の大事な大事なおおかみさまの、仇を取ってやったのだぞ?
[愉しそうに。実に愉しそうに、扉の向こうのサーシャへと話しかける。]
まだあの小さなレディは、へッドボードの裏で震えているのですねぇ。
羊の皮を被った狼なんて、洒落が効き過ぎじゃあありませんか。
[もう手元に、少女を笑わせるためのパペットはないけれど。
それでも、一つ溜息をつくと少女の気配を求めてミハイルとロランに背を向けた。]*
……処で、君は自分が他人の目からどう映るか。
それを考え、研究した事は在るかい?
私は在る。今も続けてると云って良い。
だってそれは、とても役に立つ事だからね?
[ボロボロになって行く扉。響く怒りに満ちた声。]
果たして、今の君の姿を見た人は……一体どう思うだろうね?
それともか弱い私は、このまま扉を破られ、誰かに見られる事も無いまま滅多差しにされて死んでしまうのかな?
ああ、それも、なかなかどうして―――愉しみな事だ。
誰が、お前なんかと、!
[似たもの同士。言われれば頭に血が上った。
だってだって、扉の向こうの少女は笑っている。自分はこんなに苦しいのに。こんなに悲しいのに。]
え……?
[……ころした。ころされた。かなしい。つらい。
反射的に否定したけれど……「仲間を殺された」という言葉が、しばらくたって脳に染み込む。
……前の村で少女を殺した。その母親は今のサーシャと同じように嘆きわめいていた。イヴァンを殺した。悲鳴が聞こえた。]
……だってだって、そうすればおおかみさまのやくにたてるから。
[誰に向けたともつかない言い訳。ナイフの手元が狂って、狙いとは別の場所に突き刺さった。]
[それを聞き、落ち着いた声で]
なあ、サーシャ。
お前は一体、何がしたいんだ。
誰の味方なんだ。
そのおおかみさまと云うのには、私は含まれないのかな?
まだ生きている、ミハイルと同じような形をした奴は含まれないのかな?
君にとっての仲間とは、殺してしまったあの男は含まれず、ロランだけなのかい?
教えてくれ。どうか教えてくれよサーシャ。
お前のその、狂いきった思考を、私に。
-一等車両→食堂車-
[サーシャを追い掛けて、食堂車へ]
サーシャ?
[音は厨房から聞こえてくる]
何だよ……
俺、此処には……
[まだ、居るんだろ?とイヴァンの方から顔を背ければ…。視界に入る紙。それは、カチューシャの残したモノ]
ミハイル サーシャ……
はぁ?
[厨房から物音は消え、ナイフを手にサーシャは二等車の方へ]
待てよ、サーシャ!
[紙をテーブルにたたき付け、…は彼を追う]
-二等車-
なぁ、止めろって!
[扉に向かってナイフを突き立てる彼の手首を、後ろから掴んで止めさせる]
落ち着け!
[扉から、引き離すように。右手で手首を、左手を彼の脇からさし、半ば羽交い締める形に**]
[誰かが駆け寄って来たのを感じ、口を閉じる。
随分とボロボロになって来た扉を見ながら、少女には似つかわしくない、とてもとても邪悪な笑みを浮かべた。
愉しくて愉しくて仕方が無いと。それはそんな表情だった。
しかしそれは、見る者が見れば彼女に一番似合った顔だと評するだろう。誰も見てないけどね。]
とりあえず、今、オレには人狼たちの裏の声も見えて聴こえるからよぉ。
そこからの話だと、カチューシャは間違いなく、シャノアールだな。
[そして、シャノアールの姿をしたカチューシャをに、で、お前がカチューシャか。とつぶやいた。]
はじめから、知識の何だの、語りが好きな奴だと思ってたけど、それは変わらんみたいだな。
ただ、カチューシャの身体に慣れるのには少々時間を食ったらしい。
まぁ、なんだ。
ただ、イカれた女だとオレは思うがね。
[そして、己はイカれた狼だと自ら思ったことは伏せておいた。]
>>46
本当に、可愛くねぇ顔だな。
[心と身体のバランスが崩れまくったその邪悪の笑みをさしていったのだけど…。]
ああ、オッサン
まぁ、そしたら、謝罪も兼ねて、肩でも揉んでやろうか?
[地上のことはもう何も言えない。
ふうっとため息をついて、シュテファンにそんなことを言ってみる。]
だって、だってっ!
[わからない。考えたこともなかったことを、次々に問われて頭が熱くなる。]
おおかみ、さま……?
[カチューシャが口にしたのは、一番聞きたくなかった言葉。守りたかったロランを、殺したのが、守りたかった狼だと……目をそらそうとしていた可能性を突きつける言葉。]
……イヴァンは、はんにん、さがそうとしたから、じゃま、で、
だって、食べられたの、あのこだけで、だって、ミハイル、もう……
[誰が仲間なのか。何をしたいのか。……わからない。ナイフを振るう力は次第に弱々しく。
――頭をなでる手も、心配する優しい言葉も、生まれて初めてくれたのは狼で。
……それを狼からしか貰えないものだと、幼い精神のまま思いこんだのが狂気の始まり。]
人狼退治をしたつもりはない、
君が人を喰らうのを止めたかっただけだ。
[ちりり、と痛む胸をぎゅっと押さえて]
そうだな、迂闊だった、
死ぬつもりはなかったのだけれど。
……呆気ないものだったな。
ぁ……
[ユーリーが何か叫びながら羽交い締めにしてくる。それに逆らう気力は残っていなかった。されるがままに扉から引き離される。
……けれど右手は凍り付いたようにナイフを離さずに。少女の顔を見ればその怒りはもう一度だけ弾けるのだろう。
……燃え尽きる寸前の火が、一瞬だけ明るくなるように**]
……サーシャ。
[考える、もしあの時、集落が滅んだ時、
最初に迎えに来たのが狼だったのなら――
白は容易く、赤に染まっていたのだろう。]
>>47
やれやれ……煮え切らないな。
そして苛立たしくも在る。
お前も、ミハイルも……な。
欲しいものは欲しい。嫌な事は嫌だ。
それで良いじゃないか。
好きだから? エサだから?
敵だから? 味方だから?
そんな事を云い訳にして、本当に求めているモノから目を背けるから、全てを失うんだよ。
願い、求め、努力し続けない者が、全てを手に入れられる訳無いのにな。愚かしい。
>>48
[ユーリーが来るギリギリまで、扉の向こうにそう話しかける。声を話せぬはずの少女が何かを云っているのを、ユーリーは気付いたかも知れない。]
[...は、冷え切った体を起こしながら、周囲を無防備にも見回す]
あれ…あたし?
[どうして意識を失ったかは、すぐに思い出すことができたけれど、どうして目が覚めたのか判らない。その時、過去の人狼騒ぎで覚えてしまった、香りと気配が周囲に満ちているのに気付いた。・・・・・それは血臭と獣の臭い]
……話を聞いていたら、
君は人を食うのが辛いのではないかと思った。
最も、私がそう思いたかっただけかもしれないから、
これは独善と自己満足に過ぎない。
[喰えと言った、
その言葉には、眉根を寄せて訂正がはいる]
襲うなら私を襲えばいい、とは言ったな。
その方が君を止めやすいだろう。
無論、君に喰われてやるつもりはなかったが。
何だ、食わせてくれるわけじゃなかったのか。
ふん
ああ、鉛玉は食らったがな。
辛い?
狼が人食うのを辛いっていってどうする。
ねぇよ。
[そっぽ向いた。]
もう、餓える事はないのだから。
素直になれば良いわ。
[クスクスと。
嗚呼、想いを通わせ躯を重ねるまでの甘酸っぱい頃……懐かしい。]
……私の亡骸なら、
別に食ってもかまわないが。
[“鉛玉”には、
握った衣服の胸元に皺が寄る]
私に出せた答えは、それしかなかった。
許してほしいとは言わない。
[そっぽ向いた横顔を、じぃっと見た。見てる。ずっと]
亡骸食おうにも、死んだんだよ。
どうやって食えってんだ。
[ぶつくさ
でも見られてるのに気がつくと、また目は泳ぐけど、そっぽ向き]
[先刻見た陶然とした瞳とは違う、殺気に澱んだ瞳。
カチューシャとは、夕食時に一人だけ居た少女の事なのだろうと予想は付いていたけれど]
…………知らない。
私たちは彼女に会ってはいないから。
でも、見つけてどうする気だい?
私は何があったか知らないけど、でも、そんな風に子供を追いかけて、何がしたい……!!?
[未だ一等車両内とは言え、列車の廊下の幅など高が知れている。
退路を、或いは進路を塞ぐよう、彼の前に立つ]
――…そうだな。
でも、もう餓えてはいないのだろう?
ならば、喰らう必要もないではないか。
[アナスタシアの言葉を受けて返すものの]
……それでは不満だというなら、
私はどのように君に報いればいい?
[そっぽ向かれても飽きずに見てる。見つめてる]
まぁ、もう、食う必要もないな。
狼じゃねぇみたいだし……。
報い?
何を報いるんだ。
人間が狼を殺すのは当たり前だろう。
[そして、その逆も当たり前なんだと…。]
君に鉛玉を撃ち込んだこと、ではなくて。
いや、……特に何に、
というわけではないんだ。
[それは特別なことではなくて、
些細な喜びを与えてくれたことになのだけれど。
そう、上手く表現することが出来ずに]
ただ、私が叶えられる君の望みがあるのなら、
一つくらい叶えてみたいと思った。
……出来ることは、
ないと言っても過言ではない。
茶はどうにか淹れられるようになった気はする。
[言えばちらり、見て。眼差しを下に落として]
……なんだ、その笑いは。
仕方ないだろう、私は元々器用な方ではないのだから。
[途中、ダニールが何かに驚いたように歩を止めた。
首を回すことも儘ならず、自身の名を呼ばれても振り返ることは出来無かったが、掛けられた声の主がユーリーとエーテルと知れば僅かに力を抜く。]
無事、と言いたいトコだけどな…
[このザマだ、と苦笑した。
ユーリーからタオルを渡されれば>>20礼を言って受け取り、傷口を抑える。直ぐにタオルは紅く染まったが、無いよりは気持ちが幾分か楽な気がする。
個室から出てきたナタリーから二人の死亡を聞いたなら、驚きに双眸は見開かれる。]
ロランと、ミハイル………が。
っくそ、一つの死体を見つけて戻ればまた死体かよ!
[あの場に居合わせたロランだけでなく、何故ミハイルが死んだのか。カチューシャを襲い、ロランに撃たれたあの人狼はどうなった?]
[出来れば事の仔細を聞きたいと思うが、それは叶わなかった。逆上したサーシャが舞い戻り、進路を塞ごうとするダニールを振り切って走り出す。]
――ッ!
待て、サーシャ!!
[ナイフから庇われて僅かに沈んだ身体は、そのまま廊下に崩れる。
ナタリーの方へと寄せる手は配慮だろうが、相手は女。血塗れの男を押し付けられても困惑するだろうと、この期に及んで微妙な心理が働いてしまうのは、情けなくも習い性。
ともあれ自分の体重を支えるのが精一杯で、走り出すダニールに声を掛ける時間は無かった。]
[サーシャが走り出す。ユーリーが追う。ダニールの手にはナイフ。
直ぐに追うことも出来ぬ身が、歯痒い。思わず硬い廊下の床に爪を立てた。
片手を上げ、エーテルがナタリーに治療を頼む声を制止する。]
治療はいい。気持ちは嬉しいが、今は時間がない……タオルがあるからコイツで抑えとく。
こんな訳の分からないまま、どんどん殺されて、喰われて、手遅れになるんじゃ……っ
[気力を振り絞って立ち上がり、二人の女性の反応を確かめる暇も無く、ダニールからやや遅れて列車後方へと歩き出す。]
― 食堂車 ―
[灯りが灯されたままの食堂車。
イヴァンの遺体が置かれたままの場では不謹慎だろうけれど、月の支配下に無い灯りの色に、微かにだけれど精神が落ち着くのを感じた]
[辺りを見回す。
カチューシャを探し奔走するサーシャを追って、ユーリーは既に食堂車両からは抜けたようだ]
[人気の無い車内。
ぱくりと開いた腕の傷が、露出した肉と流れる体液から夜気に冷やされて行く感覚に、怖気が立つ]
…………救急箱はナタリー君のところか。
[誰にとも無く確認の言葉を呟いて、飲料の棚に歩み寄る。
幸い此処は食堂車両、応急処置に使える物くらいは幾らか置いてある]
――――ッ、……っ。
[ぎゅ、と目を伏せウォトカの瓶を傾ける。
唇を噛んでも、40度のアルコールが肉を焼く痛みは耐え切れる物では無く、小さな呻き声が漏れる。
それでも透明な液体に紅を流され覗く桃色の奥の奥まで、肉を捲り消毒を施し、包帯の代わりにテーブルクロスを裂こうと机に向かう]
[ベルナルトの様子を確認して、命の別状がなさそうな事に安堵する。ナタリーが救急箱を広げるなら、いくつかの傷薬を取り出し、タオルを縛り止血をしながら]
…見た目ほど深い傷じゃないわ。大丈夫そうね。…後部の車両では…少し揉め事が起きているみたいね。
[寄り添うように立つ二人は、何も言わない]
[それでも分かる。
人間と人狼との魂――或いは残される思念――の有り様は、大きく違う]
[其処に居る二人のうちの一人。
ミハイルの気配は、人の目からは酷く禍々しいものに見えた]
[そのまま、二人の姿は溶けるよう消えて行く。
線路に揺れる列車に、揺らめく灯りのように果敢無く]
……あれは君だったんだね。
[ナプキンの上の『ミハイル』の文字に語り掛ける。
彼等の間に交わされた出来事を知る事は放棄してしまっていたけれど、多分そういう事なのだろうと紅を纏った黒獣の姿を想う]
親切そうな子だと思ったのに。
[人など見掛けや言動などに寄らないものだ。
そんな事は、先の人狼事件で思い知らされていた筈なのに。それでも苦い声が漏れる]
>>59
[列車後方に向かったベルナルトを見て]
待って…その傷で、あまり出歩くのは…!
[だが、呼びとめは間に合わず、ベルナルトは後方車両へと姿を消す]
[サーシャを強引に扉から引き離す。抵抗されることなく、呆気なく彼は離れた]
ぅお!?
[二歩三歩と後ずさると、背と後頭部を壁にぶつける]
[...は、ベルナルトの後を追って、食堂車に入る。…と、そこには、ナプキンとそれを見つめるダ二ールの姿が目に入る。肩越しにナプキンの文字を見て、何かを察したように眼を伏せる。]
…
[...は、導かれる様な足取りで窓際の席に座る。そこは...が、いつも座る専用の席。...は、ポケットからタロットの束を取り出し、三枚を捲る。]
{11力:逆}
{09隠者:正}
{05教皇:正}
力の逆位置…過信…独断…賭けの失敗。
隠者の正位置…理論…理知…
女教皇の正位置…理性的…
人は、…過信から失敗し、理論を学び…理性に至る。
…今の様に、暴力が支配するこの列車で…人はどのように理性を保てばよいと言うの。
[その瞳はあくまで悲しげに]
―少し前―
ほう?
あなたも知らなかったのですか?
…そういえばさっき、あなたが追いかけていたのは…。
[ミハイルの言葉>>+26を背中に受けて、ほんの少し首を巡らせる。
確か人狼同士には「念話」とかいう物があると聞いていたのだが、今回それは使われていなかったのだろうか、と少し驚く。]
ああ、それじゃお願いしますよ。
1時間コースでみっちり、ですね。
それと!
オッサンじゃありません、僕はまだ30代の半ばです。
もしかして、あなたの方が年上なんじゃあありませんか?
[>>+28 ふい、と言葉を切ったミハイルに、それ以上何かを訊ねることはせず、片眉を上げて抗議している。
空気なんて吸うものであって、読む物なんかじゃありません。
が持論であるが、いよいよ"カチューシャ"の魂を探しに行こうと、二人から離れた。]
[壁に背が当たれば、ズルズルと腰を落としていく。血の臭いを強く纏うサーシャを抱えたまま]
お前……気でも触れたか!?
[ナプキンの字を思い出す。彼は、どうにも『人狼』には見えなかったのだ。
こんなに痩せた人狼が居たか?
視線を扉に向ければ、酷い刺し跡が。
人狼ならば、その鋭い爪で破壊すれば良い。
あの日のように…]
[食堂車→後部車両]
[後部車両でユーリーが立てた音に顔を挙げ、立ち上がると車両後部へと歩みを進める。倒れこんでいる、ユーリーとサーシャを見つけ…慌てて駆け寄る。]
…大丈夫?何があったの?
[足元に落ちていた果物ナイフは、拾っておく]
だって、オッサンに見える…。
ああ、オレ…も30半ばだけどな。
[なにやら論うってさっていくシュテファンの背中を見送りつつ]
ロラン。
出来る事ならあるわ。貴女にしか出来ない事が。
それは、ね――……
[霊体に果たして囁きが可能か定かではないが、ロランの耳に言葉を落とす。]
傍に居て、愛する事。
そのままじーっと見てなさい。好きな人の照れ顔って、本当に可愛いから。
[クスクス零れる笑みは、まだ家族が生きていた頃のように柔らかみを帯びている。]
[…の耳には少女の声など聞こえなかった様だ]
なぁ……お願いだから、離せよ。
[サーシャの握る果実ナイフの刃には、僅かに血が残っていた。彼の手首を強く握る。それでも硬く握りしめられたナイフは落ちない]
あぁ、これは誰の血だ…?
[腕の中の彼はぐったりとしていたけれど。また動かれたら困るな…と]
[エーテルが駆け付ける、まだ少し前の事…]
[左肩を抑えていた腕を上げ、彼の右頬まで手を伸ばす。手に触れたフードの端を強く引っ張る。頭を押さえ込んだ形に、ほぅと息を吐く]
次はナイフか……
[アナスタシアの囁きと、
柔らかに零れる笑み、少しくすぐったくて目を細める]
……あいする?
私が見ていたら、ミハイルは照れるのだろうか。
それは少し、見てみたいな。
[反芻しながら、見やる。視線の先、じぃっと。
見ていればいい、らしいのでそのまま見ていた。
かわいいかどうかは、わからないけれど
なんだか自分も笑みが零れた気が、した]
−回想・廊下−
[廊下を出たところで何人か集まってるのに気づく。
ミハイルとロランの死を伝えると、サーシャが血眼でカチューシャを
探していることをきかされる。そして、複数から負傷したベルナルトを頼まれたが、
本人はよろめきながらも、ユーリーやダニールの後を追っていった。
応急処置はエーテルがしただろうか。
ユーリーに渡されたタオルと救急箱を抱えたまま、溜息をつく。]
…サーシャさんも、かなり深手を負ってたようだけど。
[本人が求めなければ無理に手当する気はない。
とはいえ頼まれるとつい体が動くのは習性だろうか。
サーシャはどうなるのだろう?本懐を遂げることができるのか。
返り討ちにあってしまうのか、それとも…。]
[サーシャの耳元で。…は繰り返す]
なぁ、頼むから落ち着けよ
手を離せ
何があったのか、教えてくれ
こんなに傷ついて
あんなに取り乱して
な、まずは体を楽にしろよ
俺に任せろよ… な?
[サーシャの事など、何にも知らなかったが。せめて安心させれば手が緩むかも知れないと。優しく優しく、言い聞かせるように]
[サーシャのナイフを掴む手から力が抜けたのなら。もう一度手首を強く握り、捻り上げる]
[ナイフは彼の手から零れ落ち、床に落ちた…]
ん、エーテル……?
怪我、してない?
[ナイフを手放せた事に安堵の息をつき、近付いて来た女性を見上げた]
― 食堂車 ―
[視界が霞むのは、出血の為だろうか。
鎖骨の下から肩にかけての貫通傷は依然血を流し続けており、痛みを痛みと感じるだけの感覚もそろそろ無くなりつつあるようだ。]
………やべえ……
輸血も治療も出来ない此処じゃ、
銃の傷なんか……殆ど致命傷だわな。
[ロランが撃たれたと叫ぶサーシャの声が蘇る。
ロランの死因が銃によるものであれば、撃ったのは誰なのか。
食堂車の灯りの元へと辿り着けば、感覚の残る右腕で机の淵を押さえ、体を支える。
と、その机に何か文字が書かれている事に気づいた。]
……これは……
[確かめるように数度、右へ左へと視線が往復する。
意識を失う直前、銃弾が狼を射抜いた直後、人狼の顔がヒトに近く変化しなかっただろうか。
白靄に沈む直前の記憶が、始めて鮮明に蘇る。]
………ミハイルとサーシャは人狼仲間、か。
[思考力の落ちた頭は、裏付けを得た事で容易くそれを鵜呑みにする。事実、己の目撃した情景からは最も高い可能性でもあった。
暫くその文字を見つめていたが、やがて食堂車の先へと走り出した。]
ああ?なんか、そここそこそ何言ってんだ?
[アナスタシアとロランのこそこそ話に、イラだった声をぶつける。
シュテファンの1時間コースは何か八つ当たり的なものになるかもしれない。]
[...は隠れるように、車内を移動している。隠れるところなどほとんどないが、ドアの隙間やカーテンの陰や、空いている客室など死角は探せば見つかるものだ。
食堂車に向かう途中の廊下で>>76ナタリーが、他の人にミハイルとロランのことを伝えていたのを立ち聞きした。叫ぶサーシャの声で何があったか予測はついていても、確実にはわかっていなかったのだ。]
えっと、ミハイルってあの人で、ロランってのはあの人だよね…?
[なんとか記憶の中で顔と名前が一致して、驚愕に息を呑む]
[誰何の声に返答がない為、倒れている二人の方に集中する]
>>83
ダ二ールさんは食堂車の方に居るわ。
彼の怪我は…軽いものではないと思うけれど、自分で手当てをしたみたい。
[皆より遅れて食堂車に辿りついた。
イヴァンの遺体は相変わらずそこに放置されている。
小首を傾げながら、その姿を眺める。]
もしかしたら一番綺麗な死体?
ああ、でもシャノアールの死体、結局見そびれたままだったわ。
[本当に死んでしまったのかどうか確認したかったから。
けれど、もうその必要はなくなったから構わない。
だって、彼女はー。
後部車両へ続く扉の方へ視線を向けた。]
[走れたのも一時のみ、直ぐに数歩進んでは壁に寄りかかる牛歩移動となってしまう。無理に上体を前へと倒し、引き摺る様に動けば、壁に赤い筋が引かれて行く。
此処は何処の車両だろうか。2号車か3号車か、それとも。
後部車両を訪れたのは初めてのこと、方向が分からない。耳を欹て、声が近くなる方向へと歩みを進めた。
その場所に辿り着いた時、ダニールは既に到着しているだろうか。サーシャがユーリーの腕に押さえ込まれていることに、一先ず安堵の息を漏らした。]
……遅れた。
まだ、サーシャは誰も殺してねー…よ、な。
[周囲に素早く目を走らせる。]
いや……ようやく到着のようだ。
さて、と。
[ベルナルトが到着したのを見計らったように、鍵を開け、扉を開ける。右手は羊のパペットですっぽり隠れていて、左手には何も握られていない。腕の包帯には血が滲んでいる。]
嗚呼――……
羨ましい。
逢いたい、わ……貴方……。
[銃器を操る髭面を想い出し、切なく溜息を零して桃色の空気を醸し出す二人を見遣る。]
―――……
[生々しい刃傷の残るドアがある。
ナイフで滅多刺しにされたのだろうか。
サーシャの手にナイフが握られた儘であることに気づけば、表情は険しいものとなる。]
……っ。
[ノックしようと腕を上げれば、それより先に開かれる扉。]
カチューシャ?
[意表を突かれ一瞬静止した後、無事な姿を見れば駆け寄って膝を付く。]
………無事か。
人狼に。それに、サーシャに何処もやられてねぇか。
[血の滲む包帯を見れば少し瞳を細めるが、見た目では深い傷でないと判断し、今度こそ本当に安堵の息を吐いた。]
…あぁ、サーシャはこうして俺が押さえ込んで…
[目の前の扉が開かれた。姿を現したのは…あれは誰だろう。少なくとも、…の腕の中で顔を赤らめた少女とは、違う者のように感じた]
[ユーリーが声を荒げるのを聞けば>>94、驚きに瞳を見開いた後、苦笑した。]
ま、正直なとこ結構ヤバい。
でも、殺すの殺されるのやってる中でじっとなんてしてらんねーよ。
[無意識に、ユーリーから預かったタオルを確かめるように抑えて]
……、ナタリーには悪いことしちまった。
俺、走って来ちまったもんでよ。
多分、まだあっちの方に居ると思う。
[車両の前方を示した。]
[切な気なアナスタシアの声は、
とても柔らかでそして愛しげで]
……きっと、逢える。
[呟けば、思うのは。
自分のささやかな望みを、叶うと言ってくれた友達のこと]
[その顔を見た瞬間、サーシャが暴れ出す。力の限り、少女を殺そうと。最早、言葉になってない言葉を喚きながら。]
っ……。
[それに後ずさろうとして、よろけて。そのまま尻餅をつくような形で、カチューシャと呼ばれる少女は転んだ。目の前のサーシャは、死力を尽くし、その喉元にナイフを突き立てようとして来る。そうしないと、自身が壊れてしまうからか。もうそれしか、生きる意味が無いからか。]
……サーシャ。
君の望みは今も同じなのだろうか。
[喧騒へと向かう眼差しは、
哀しげに歪められて]
―――……、
[見つめている、振るわれる刃の、その先を]
[>>+52
「ちょっと!なに狼になってるんですか、爪立てなくても肩揉みはできるでしょうに!!
そりゃ、もうこれ以上死にようはない体ですけれども…、聞いてますか、あなた!
ぎゃぁぁぁぁーーーー!!!」
その後1時間に渡って、列車内に叫び声が響き渡った…かも知れない。]
「ロランを、ロランをそいつが撃ったんだ! カチューシャァァァ!! どうして、優しくしてくれたのに! 始めて優しくしてくれたのに! お前とは違う! お前はロランを殺した! ロランロランロランロランロラン!!!」
[そんな、サーシャの咆吼。尋常でない力でユーリーを振り払おうとし、引きずるようにして、尻餅をついている少女へと迫る。]
[…は床に膝を突き、サーシャの胴にしがみ付く。
彼の胴を抑えたのに。
彼はこんなにも細い身体をしているのに。
目の前の少女に向ける憎悪が、ただただ身体を動かしているようにしか思えない。
強い力に引きずられる]
あぁ、待てよ、サーシャっ
[服を下にと引っぱり、少しでも彼の歩みを止めようとするが…]
…っ!
[サーシャの暴れる腕が。手に持ったナイフの柄が。…の頭部に振り下ろされる]
[ふと、サーシャを振り返る。
抵抗もせず押さえ込まれているのか、と、彼に向けた双眸が複雑な色を帯びたのも一瞬。サーシャがユーリーの腕を振り解き、声の限り叫びながら少女へと飛び掛った。]
サーシャ!!!!
お前、ナイフ―――!!
[自分が警戒を解いたのも拙い。
繰り返し叫んでいた言葉通り、奴の狙いはカチューシャだった。
自由が効かない半身を半ば捩じ込むようにしてサーシャの腕を止めにかかる。]
ロランをカチューシャが殺す理由はねぇ!!
何を勘違いしてんだか知らねーが、お前、もう少し話を…!
[必死の叫びも、彼の耳に届くことは無いだろう。]
[当然、サーシャには話が通じるはずもない。このまましばらく、カチューシャの顔を見ないで、落ち着く時間があれば―――あるいはわからなかったが。これは、きっと。カチューシャかサーシャのどちらかが死ぬまで、止まらないのだろう。]
……っ!
[カチューシャは、ずりずりと。後ろへ後ろへ、尻餅をつきながら下がり。]
………! こいつ……ッ ……!!
[尋常でないサーシャの力。腕一本では支えきれない。
後ろからサーシャを止めに入ってくれているのだろう、ユーリーの悲鳴が聞こえた気がしたが、何が起きたのか分からない。
滅茶苦茶に振り下ろされ続けるナイフが首を、腕を、彼方此方を掠め。
視界が霞む。腕が痺れる。意識が遠のく。]
―――ぐ、う…!!!
[不意にサーシャの力が弱まった。
これが最後とばかりに押し込んだ腕、その刃は反転し。
彼の体へとずぶりと深く沈む。
―――眼前に、真紅が散るのを見た。]
[カチューシャに違和感を感じたのは…。
そんなのは俺の気の迷いで。
今はただ、この男を止めるのが先だから。
あぁ、嫌なんだ…]
[「きっと逢える」と、言語化して貰った事で、未来の無い身も未来を信じようと云う気になり]
……有難う。
[その頬を緩ませた。
と。
シュテファンの叫び声を聞けば]
よく叫ぶ人ね。
[呆れ声。]
…!…ユーリー!
[...は、態勢を崩したユーリーを庇う様に前に出る。サーシャの更なる攻撃を予想したが、ただ、彼は目の前の少女…を血走った眼で睨みつけ…]
大きな茶葉は、ティーメジャーに山盛り1杯、
CTCや細かな茶葉はすり切り1杯、
汲みたての水を沸騰させてポットを温める。
それをカップに注いでカップを温めて、茶葉を入れたポットに高い場所から再び注ぐ。
その間に湯は適温95度になっているから。
ストレートティーなら2分蒸らしてカップに注ぐ。
……ローズジャムを入れたロシアンティー。
ジラントは、わたしの紅茶が大好きだったわ……。
[淹れる相手はここには居ないけれど、手順を呟く。]
[べちゃり。サーシャの躰から溢れ出る鮮血が、少女の顔にかかります。それはとても熱く。そう、人間の血って、暖かいんだよなぁ。そんなことを、賢者は考えていました。]
[赤。あか。
突き立てた刃を伝い、ぽたり、ぽたりと降り掛かるのは。
雨のような。涙のような。]
[サーシャの手が空を切っている。
色の無い唇から、声なき声が漏れている。
呼び続ける名は、ひとつ。
「ろらん」―――]
[サーシャに突き立てられた果実ナイフは。
どんなに彼の身が薄かろうと、刃の先が背に届く事はなく。
ただ、サーシャの体を抑えていた腕に、手に、零れ落ちた血が……]
[遅れて後部車両へ到着した。もみ合う男達。その先で後ずさる少女。
刺されても尚、少女に止めを刺そうと足掻く青年、そして、
白刃が、少女ののど笛を切り裂いたようにみえたのは…。]
[崩れた床から、虚ろな瞳の青年の顔をじっと見上げる。]
サー…シャ。
[最早上がらない腕を、ゆっくりと伸ばす。
ぽふぽふと、小さな子供を宥める時のように動かして。]
お前は頑張った。
今度は、しあわせに――――
[サーシャを見つめ、表情を緩める。
囁きは、目の前の男と、遠い遠い誰かに向けたもの。
そうして、長く息を吐くと、そっと双眸は伏せられた。]
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