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[薬を飲んで倒れる和葉に駆け寄る]
和葉先生!
[自分も薬を飲む、なんて選択肢はなかった。そんなことしたら逃げられない。
和葉を抱き起こし、ぐったりした体をなんとか抱え、引きずるように移動する]
うち、和葉先生を休ませてくるわ。末姫様のこと、頼む。
[本来なら、乱を護るのは自分の仕事だった。先代に見込まれて、ここの守護の手解きを受けて、若様にさえ内密に女中として傍に仕えていたのはこの日の為なのに。
改造を施され、必殺の威力を持つハリセンは何処かへ消えたし、なにより。
愛に生きると決めたのだから。]
[乱が死んで修羅家が滅びたことを落ち延びた先で耳にした時。戦争が起こった時にも胸を痛め、後悔をかかえつつも。
和葉との間に4(6)人の子供と、7(10)人の孫を儲け、けして不幸せな生涯ではなかった。
今、死の床で、愛しい和葉に手を握られ、子孫に見守られている]
みんな、そんな泣きそうな顔せんといて。
うち、先に行って若様たちに叱られてくるわ。
ほら、其処に来て待ってる……
[握られていない手で中空を指差した手が、ぱたりと落ちた**]
――????――
[兎のかつての主人は内通者となりうる動物を取り扱う商人だった。
彼は商品である動物達を決して駒扱いすることなく可愛がってくれた。名前もつけてくれたし。
故に兎は彼のことが好きだったが、彼のことを信じていたかと聞かれると――首を傾げるしかない。
信じるという気持ちがどんなものか分からないから。
修羅家に来て、信じるという気持ちは分かったけれど、
それでも兎は信じてくれる者達の気持ちに応えることはできなかった。
なぜなら彼らと兎との間には。
埋めることのできない「付き合ってきた時間の差」があるから。]
[幼少の時代から若と付き合いのある者達がそこにはたくさんいた。
それに比べて自分と若との付き合いはほんの数年にすぎない。
それゆえに兎は人間達に嫉妬することがあった。それは「兎こそ若が一番好きなんだ」という主張を含めた感情ではなく、「兎だって若が好きなのに昔の話をされたらどうにもならない」という主張を含めた感情だった――という説明が一番しっくり来ると思う。
やがて、自らが持つ役割――内通者としての役割を果たすべき時が来た時に、これでやっと、自由になれると思った。
無論、このどうにもならない嫉妬心から。]
[それでも、]
ありがとう。この数年間は、とても楽しかったよ。
[振り返らずに走り去る小さな影。
その後、夜の帳色の兎の姿を見た者は*誰もいない*]
[戸口から入ってくる人の気配に、微睡んでいた仔猫は顔を上げる]
みー。
[飼い主が帰宅したのだ。仔猫はちょこちょこと玄関へ急いだ]
みー、みー。
[人間の足もとへ、身をすり寄せる。仔猫をそっと撫でる手は、]
[金属と火薬の匂いがする]
……ああ、
まだ、あなたの復讐は、終わらないのですね。
憎むのなら、悲しむのなら、
たとえ復讐といえども、願うものがあるのなら、
あなたは、からくりなどでは無いのです。
どうか、どうか……
あなたの手が、再び人を笑顔にするからくりを生み出しますように。
それが、あなた自身の笑顔を取り戻しますように。
……どうか、生きて……幸福に。
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