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[職人は再度笑う。つられて...も笑っただろうか。と、不意に呼び止められた。]
「おい、その胸ポケットに挿してる奴、それも追加徴収だ。」
[疑問に思って胸ポケットを見やれば、リナリアの花。アレが夢であり夢でなかったという象徴。]
「お前なぁ……確かにお前がしてるのは珍しいけど、花言葉を考えてみろ。
結婚を幻想と思うどころか、浮気心持ってると思われたくないだろう?」
[そう言われると言い返せなくて。少し名残惜しかったが、あの森にいたという象徴を職人に渡す。]
お前は、式に来ないのか?
「お前の幸せそうな顔が癪だから行かねーよ。どうせ幸せな結婚式になるのはわかってるしな。
さっさと行けよ。時間もギリギリだろう?」
時間がギリギリなのはお前のせいだけどな。
[大きく笑う職人。...は挨拶代わりにひらりと手を振り小屋を後にした。ありがとよ、と言葉を添えて。**]
ふあ…。
[目を覚ますと、机の上で突っ伏したままで寝ていたらしい]
寝てたのだわさ…。
[魔法の薬の調合のためにいろいろやっている内に寝込んでしまっていたらしい。できあがった薬の瓶には「幸せになる薬」というラベルが貼られていた]
さて、この薬をどう使ってみるだわさ?
[その瓶にコルクの蓋をして、部屋を出る。部屋を出ると、そこは雲の上。雲の上に建つ小屋だった]
ちょっと下界を覗いてみるとするだわさ。
[空飛ぶ箒に乗って、下界を目指す]
[何故か引かれるようにして、ある場所へと飛んでいく。一組の結婚式が開かれているようだ]
ふうん…。人間もバカなのだわさ。
あんな風に大騒ぎしても、ほんの数年もすれば、お互いの悪いところが見えて、あっという間にお別れしてしまうってのにねぇ…。ご苦労さんだわさ。
[そんな口を叩きながらも、何故かその上空で待機したまま]
なにやら、あの者達、気になるぞよ…。なんでかの?
すると、新郎新婦の姿が現れる。
と、その時。
あっ。
[手から瓶が離れた。瓶はそのまま落下して、新郎の頭に当たって、新郎新婦とその周りを囲んだ人達に思いっきりふりかかった]
あちゃー。
あの者達、幸せになってしまうんだわさ。
[右手の平を目にあてて、ぺちっと音を立てた]
せっかく、苦労して集めた材料…。
[マーシャは、ぐったりとして凹んだ]
もっとおもしろそうな材料に使いたかったのだわさ…。
あんな、いかにも、幸せそうな者たちに使っても、おもしろくもなんともないのだわさ。
[悪態をついて、その場を去っていく。
下界の教会では、新郎が頭を抑えながら、きょとんとした顔をしているかも知れない。それほど痛くはなかっただろうが。
周りに居た者は、それを不思議な目でみているかも知れない]
−教会の控え室−
なんだか、夢みたい…。
[朝から何度も同じ台詞を繰り返す。
その度に、夢じゃないですよ。とスタッフさんに苦笑され。
“籍を入れなくていいの。花嫁さんになりたいの。”
そんな我が儘から、みんなに協力してもらって、
今日という晴れ舞台を用意してもらった。
それだけで充分幸せ者だと思っていたけれど。
不思議な、不思議な夢を見た日に受けた検査の結果を
主治医の先生が朝一番に教えてくれた。]
夢、みたいだわ。
[窓の外を眺めながら、ぼんやりと呟く。
純白のウェディングドレスを身に纏い、
ヘアもメイクもセットが終わっている。]
「ティアラとブーケが遅れてますね。どうしましょう。」
[スタッフさんがおろおろと焦っているのにも
のんびりと受け流して、]
大丈夫、変わった人だけど、約束は守る人なのよ。
[やがて、やけに派手な足音が控え室へと近づいてくる。]
ほら、ね。
[相変わらずの人に、
花冠とブーケを手渡され、元気よく送り出された。]
あ、なんだか急に緊張してきた。
[ドキドキしている。さっきはサラリと言えたけれど、
彼にはいつ伝えればいいだろう。]
影が消えたから、本格的にもらってください…とか、
私の方から言ってもいいのかな?
[もしかしたら真似事だからつき合ってくれているのかもしれない、と
そんな不安も少しあったりして。]
それだけでも充分幸せなんだけど。
―新郎控え室―
[新婦とは違う部屋にて待機中。あと少しで式が始まるだろう。
あの後、滑りこむように控え室に入り、着替え終えたところであった。
自分には身内が居ない。だから控え室はスタッフが居るくらいだった。]
「あ、煙草はやめてくださいね。せめて今日だけは。」
勿論……アイツのことを考えれば、この先もやめるさ。
[医者から聞いた病。黒い影。
別に病気だから一緒にいるわけではない。惹かれたから一緒に居たい。
その感情は恐らく本物だった。感じたことのない感情だったから嘘かどうかもわからないけれど。]
長くは一緒に居られないかもしれないが、その時まで。。。
「……あのー。もしかして、聞いてらっしゃらないんですか?」
[スタッフが苦笑しながら割って入ってきた。……何を聞いてないのだろうと、首をかしげてみせる。]
「あぁ、そうか。お仕事から帰ってきたばかりで聞いてなかったんですね。
彼女の病、綺麗さっぱり治ったそうなんです。」
――はい?
[スタッフも、うんうんと頷きながら。呆気に取られた表情になるのはおかしくないと。]
「そのー。写真に写った影のようなもの、でしたっけ。それがなくなってたんですよ。ほんと突然です。今日の朝でしたっけ。あ、ボクは小耳に挟んだだけですよッ
本当はご自分の口で話される方が良かったのかもしれませんけれど。あ、もし話されたら知らないふりをしてあげてくださいね!ボクは何も言ってませんからッ
でも、そんな風に話しまわると恥かくだけですからねー。」
[せっかくの男前の服装も台無しですからね、とスタッフは気合を入れて...の髪の毛をセットし始めた。]
…………ぁー。。。
[その男前は、暫し呆然としていたが。次第に表情が崩れ。終いには一筋の頬を伝う雫。
彼女の暗闇を晴らした光。それが、あの森での扉だったのかもしれない。
短い間の契。それは本当に優しさなのかという葛藤。離れた時に襲い来る冷たい感情の恐怖。
その全てを。白が塗りつぶしてくれた。その上に新しい道を描いていく。その第一歩を――]
「OKでーす。そろそろ、スタンバイじゃないですか?」
……おう、行ってくる。
[――踏み出すために。力強い足取りで控え室を後にする。向かうは彼女を迎える壇の前。]
母さん…。
[扉の前で待つ母と目が合うと、自然と笑みがこぼれたが、涙が滲んで。
ママと呼ばなくなったのはいつの頃だろう?]
母さん、今までありがとう。私、幸せになるから。
[母に手を取られてヴァージンロードを進み、彼の元へと。
永遠の愛を誓うためにー。]
ああ、もう!
いいから放っておいてください!!
[荒々しい声をあげて、電話を切った]
(全くもうどいつもこいつもろくな奴がいない。
男も女も、少なくても私の周りにいる連中は無能か馬鹿のどちらかだ)
[仕事一筋に生きてきた。
そういう生き方しか出来なかった。
可愛くないから可愛げがない――そしていつしか悪口にさえ可愛いという言葉がなくなった身ではあったが、その代わりに身勝手、我侭、全て一人でやる女、果ては一生独りでいる女――]
放っておけってのよ!!
[別に結婚願望がなかった訳ではない。仕事こそ恋人と思い込んでいたわけではない。そもそもこの仕事だって、全身全霊入れ込んで生涯を捧げてもいいなんてものではない]
ああ、ったくもう!
[こういう日に限って、タクシーも捕まらない。苛立ちのままカツカツと足音荒く排気ガスに塗れる車道脇の路上を闊歩していた]
ああ、教会ね。
[ふと鐘の音がして横を向く。前ばかり向いて、いやイライラとしたものをモヤモヤと抱えながら歩いていたせいでベルの音が聞こえてくるまでは全く気付かなかった]
あ……
[自分の中の何かが弾けたのを感じた。流れ込む記憶。想いを適えるという首飾り。王族風の女性。青い髪の女性。赤髪の男性。あ、見覚えのある曲芸師。そして]
―――――――…!
[呼びかけられた名前。そして駆けてくる白い花束。それを持って転びそうになりながら近づいてくる顔に、...はこれまで生きてきて一番の笑顔を、そうするのが当たり前のように自然に浮かべていた**]
健やかなるときも、病めるときも、
喜びのときも、悲しみのときも、
富めるときも、貧しいときも
これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け
その命ある限り、真心を尽くすことを誓います。
[命ある限り…、昨日までなら胸が痛む言葉だったけれど、今は。
今日の空と同じくらい晴れ渡る気持ちで聞くことができる。
ああ、いつどうやって伝えよう。
滞りなく式を終え、ガーデンへと。
気もそぞろで、話す機会を窺っているのだが果たして*]
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