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パオズ星人 ピエルク が見物しに来ました。
―― ステーション・プラットフォーム ――
パパゥ! 犬なんて嫌いパォ。あぶなく噛みつかれるところだったパォ。
[人波でごったがえすプラットフォオムから転がるように這い出る異星人の姿が一つ。その人物の頭部の形状は、地球人を主とする文化圏では広く食されている食べ物に酷似していた。
体温が高いのか頭部からは温かな湯気が立ちのぼり、得も言われぬ美味しそうな匂いを振りまいている。
ピエルクと名乗るその異星人がフォオムに降り立つや否や、隔たった場所にいた筈の犬顔の異星人に早速その匂いを嗅ぎつけられたのだった。嗅覚がよほど敏感なのだろう。
彼が急いた様子で人波をかき分けようとする挙動が、ただでさえ混み合ったフォオムに一層の混迷をもたらした。ピエルクは並々ならぬ勢いでにじり寄ってくる異星人の様子に本能的な危険を感じ、恐れおののきながらその場から逃げ去った。]
[ステーションから出ると、眼前をバイク型の小型BigFireが空気を切り裂き過ぎ去っていった。開けた視界に飛び込んできた会場上空には、鯉のぼりのように澄明な色彩が幾筋も横たわっている。
BigFireの機体は、飛翔と共に空に色鮮やかな絵画を描き出すのだった。ピエルクはこれから開かれる大会のめくるめく光と色彩の乱舞を思い、心を浮き立たせた。
碧空は晴れ晴れとどこまでも広がり、陽光が燦々と降り注いでいる。
ピエルクは、はたはたと団扇で湯気の立ちのぼるおもてを扇いだ。
その頭上を、旧世界の蒸気機関車を模したレトロな形状のシャトルが過ぎゆき、ステーションへと吸い込まれていった。]
暑いパオね。ぼ〜っとしてたら、皮が干上がってひび割れてしまいそうだパォ。
[しゃん、と団扇を振ると半透明の薄い皮膜上にいくつものアイコンが現れ出る。呼び出し操作を行ったものか、時を経ずしてピエルクの前に自動運転のカートが滑り込んだ。]
[ピエルクは頭頂の襞を引っかけてしまわぬよう慎重に身を屈め、小さなカートに身体を押しこんだ。携えた団扇の人の目に触れる面には、今は派手派手しい広告の動画が表示されている]
*゚¨゚゚・*:..。o☆餃子王子!☆:..。o*゚¨゚゚・*
*☆*―― お前なんか、包んでやる ―― *☆*
◆名前:ピエルク
◆種別:ギョウザ
◆出身:パオズ星
◆仕事:ブラック企業として有名なギョウザチェーン『餃子の王子』のオーナー
[カートの樹脂製の窓は、早くも蒸気で曇りだしていた。窓越しに映るとりどりの色はやがて*滲んでいった*]
村の設定が変更されました。
「ねね、グレン!
さっき>>14すっっっっっごく美味しそうな匂いしなかった!?
今お腹空いてるんだー。ビールも飲みたぁーい!
特に、餃子食べたいなー。
人間大の餃子くらい、ぺろっと食べれそう!」
[弾むような声と共にバイク型BigFireは360度回転。
どころか、回転して止まらない!螺旋弾丸となって道を疾走。
コリーンは、がおっと口を開いている。今なら10秒とかからずに、人間大の餃子くらい、コリーンのお腹に収まりそうだ。]
っと、帽子が落ちる。
[道と何かに帽子がぶつかって脱げ、間一髪で帽子の紐を掴んだ。
バサバサと髪が乱れ舞う。手繰り寄せると、星だらけの帽子装着。]
「いぃぃ―――やっは―――!!!」
[ ドン! ]
[BFの核付近から衝撃波が放たれ、一挙に大会本部へと――**]
赤貧スペースノイド ニーナ が参加しました。
― ステーション・集荷フロア ―
ここっこっここここまでののはは搬送、か、かか感謝するであります
ままま誠にありががが……
[がちがちと歯の根を合わせながら、這い出てきたコンテナを解放してくれた人物に最敬礼を送る。
…金額の都合上、最低限度の空調しか施されていない貨物室しか利用できなかったといえど、生身で乗るには寒すぎたし、酸素も足りなかったし、死にそうだった]
……っぶしんっ!!
い、いえっ、おおかまいなくっ!
では、小官はこれにて失礼するであります!
[それでも無茶な頼みを聞いてくれた小型貨物艇の主に再度敬礼を送り、コンテナに積まれた『荷物』へとよじ登る。
それもこれも、すべてはこの星にたどり着くため。
この地で行われる『大会』に勝つためだ]
リトルアース、起動。コード。デイバイデイ。
行くでありますフヅキ。
[よじ登った青と白の球体に声をかければふわりと浮いて。
小さなBFが、静かに集荷フロアを飛び立った]
― ステーション前 ―
…ふぁっ
[ごった返す人の波の上を、BFとは思えないほどの…歩くより幾分マシ、程度の速度で大会の会場へと向かうその道すがらに。ふわりと、逆巻く風が通り過ぎていく]
これが、地球…
…あれが、そら。
[整っていない風も、青く高く遠い空も、珍しそうに。呆けたように、上を、見上げて]
[ぐきゅるるるる]
………〜〜〜〜
[風が乗せてきたいい香りに、自己主張する腹を抑えて]
…フヅキ。急いで登録に向かうであります。
そしてあわよくばタダでご飯を…!
[…もらえるといいけど。大会本部の良心に一縷の望みを託して。一路、大会本部へと]
ロボドッグ 110シリーズ が見物しに来ました。
[赤い瞳は勇気の徴、青い瞳は正義の徴。
ヘテロクロミアの機械の犬!]
ワンワンオ! ワンワンオ!
[大会警備ロボドッグ、110シリーズ出動!!!
説明しよう!
ロボドッグ110シリーズとは、迷子の子供が居ればその背に乗せ、道端に落し物あればそれを拾い、会場ではぐれた友達に言葉を伝えたければ伝え、なおかつ届け物だってする、「皆で選ぶ最優秀ロボ犬賞」をもらった事のある、勇気と正義溢れる素晴らしいロボ犬の事なのだ!
そしてその数は、この二体だけではとどまらない!
そう!彼らはこの大会をカヴァーする程居る!
この大会を裏から守る、大会スタッフの愉快な仲間なのだ!]
[だが、そのロボ犬1号2号も今や窮地に立たされようとしていた!]
ワ、ワンワンオー!?
ワキューン!!!!@@
[ドッカーン☆
操作をミスした、バイク型BigFireが空から落ちてきた。
あわれ、ロボ犬は割れた地面に放り投げられたのだった!]
―― 大会本部建物前 ――
[錐揉みしながらの飛行は流石に無理があったようだ。
突如目の前に現れた人影をかわすべく、バイク型BigFire、もとい、コリーンは急にハンドルを切る。色々衝突しないように慌てた結果が、地面への激突である。
大会の観客に被害はなかったが、直ぐ傍に居た、ロボドッグ110シリーズ2体が、宙に投げ出されてしまったようだ。
因みに、グレンもである。]
――――!!!
[宙に舞ったロボドッグ二体を両腕に抱き寄せ、着地した。]
「あはは……ごめんごめん。
でも誰も怪我しなかったから問題ないよね。ね?
えーと、受付に挨拶しといて。その後は、BigFireの説明係、お願い!
もう行かなくちゃ!手伝い、よろしくね!」
[本当に、忙しいのだろう。コリーンは必要最低限の事だけ告げると、自分の担当場所へ即座に向かった。]
―― 大会本部建物前 ――
[グレンは、ロボドッグ二体を地面に降ろした。
入口を潜り、受付をしている場所に向かう。
そこには、丁度受付をしているゴードンも居るだろう。
また、例え、無銭に近い参加者が来ようとも、控え室を宛がわれ食事も*賄われる事になるだろう。*]
― 大会本部 ―
登録名称:遊星の落とし子 ニーナ
所属:第七号コロニー公社
搭乗機体:リトルアース
青と白を基調にした直径3〜4m程度の球体型。BFのコアにそのまま外殻をかぶせたような形状で、戦闘時には専用のパイロットスーツを座り込むような形で固定する。(非戦闘時はパイロットスーツを格納したまま、上に座って移動できます)
弾幕兵装は右手、左手、機体下部にそれぞれ浮遊する三つのリング型。非戦闘時はすべてまとめて機体下部に収納。機体形状の特性上、小回りは利くが、直線移動速度はきわめて低い。
『フヅキ』と呼ばれるAIが機体制御の補佐に当たり、弾幕の切り替えそのほかの制御は音声認識で行う。
弾幕兵装の組み合わせによる特殊モード(必殺技)もあるよ。
搭載兵装甲:スターダスト:右手装備弾幕。星型の形状と高いばら撒き性能以外はいたって普通の散弾型弾幕。
搭載兵装乙:フルムーン:左手装備光弾発生兵装。敵弾幕を相殺可能な光弾を発生させる。光弾の威力、巨大さ、ともに弾幕兵装としては破格ではあるものの、チャージに多少の時間を要するため連発できず、更に、飛ばない。
搭載兵装丙:コメット:機体下部装備レーザー兵装。高威力のごん太レーザーを発射するが、機体に対しあまりに不釣合いな出力のため、反動で機体がふっ飛ぶ。というか、半ば機体を吹っ飛ばして急加速するための加速装置。ごん太レーザーは発射後しばらくその場に残滓が残る。
見る人が見れば分かるけど、弾幕兵装はすべて旧式軍用BFの改造、流用品。(スターダストは旧式戦闘艇BFの主兵装、フルムーンは戦艦用リアクティブアーマーの試作廃棄品、コメットは旧式戦艦級BFの副砲)
経歴:十台半ば〜後半に見える人間型ながら明確な身元は不明。地球人ではない可能性あり。(というか、地球圏にスペースコロニー文化がない場合はどこかほかの星か宙域に浮かんでるスペースコロニーの所属になります)
骨董品級に古めかしいデザインのコロニー公社制服を着ているけど、扱いが丁寧だったのか制服自体はぴかぴかに綺麗。
頭に載せてるのは看護帽じゃないよ制帽だよ。
第七号コロニー公社管理のスペースコロニーに所属していて、主要な物資流通ステーションには時折顔を出すことも。
コロニー公社の経営が不振なのか、いつも金欠。
(スペースコロニー事情に詳しい人がいたら、もうちょっと情報が増えます)
…これでいいのでありますな?
[大会本部にて飛び入りでの登録を済ませて。傍らに控えた勇気と正義のロボドッグ649号に問いかける。フヅキが通訳してくれるから、たとえ相手が『ワンワンオ!』しか喋れなくたってしっかり意思の疎通ができるのだ]
そ、それじゃぁ…ご飯をいただいても…?
[期待に瞳を輝かせて…いると。
背後にぬぅっと巨大な影が迫る]
…!
どちらさまでありますか!?
小官はこれより実に93時間ぶりのごは…もとい、食事に…
[慌てたような声をかけるも、その襟首をわっしとつかまれ。だっはっは!とばかり、大きく上がった笑い声とともに、威勢のいいおっさんに拉致られ、少し豪華なご馳走をお裾分けしていただいた。
その男こそ、自分の隣で受付の手続きをしていた前回大会の覇者だということに気づくのは、もう少しあとの話**]
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