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女子校かぁ。
[女子校。まさか、と思ってまじまじと双海を見た。見た。
わからなくはない、と思いながら、本を手に部屋を出る。]
じゃ、又後でお昼食べに行くね。
[双海と別れると洗濯機の方へと向かった。
終わっているのを確認して、シーツを手に外へと出る。
砂丘と反対側に紐を張ってから、そこにシーツを干した。]
そういや…鶯谷君見ないけどどうしたんだろ?
[疑問に思って、大き目の石に腰掛けると白いシーツをぼんやりと*眺めた*]
―204号室―
ああ、もちろんそうだけどな。
やれやれ、酔いつぶれない程度にしておけよ。
[頬杖ついて、缶を見る。
一つくらいなら、飲んでも良いかという気分。]
…そう 誤解、だ。
お前だって、困っ、――――
[止まる。
眼が少し揺らいで間が空いた。]
……――――、
………冗談じゃ、なかったら、 ?
[喩えなのか、風峯は、本当に―――
俯きがち少し眼をそらす]
……、… いやじゃ、ないよ
ああ……ったく、本当に。
[缶を床において立ち上がった。
参った、本当に参った。
きっと、奥底で望んでた答えのはずなのに、
逆に不安になるぐらいだ。
更科の腕を掴んで、引き寄せる。]
もう冗談とかでごまかさねぇ。
我慢が出来ない、一緒に居てくれ。
―――更科が、好きだ。
―――――…、 っ
[引き寄せられて眼を丸くする。
続いた答えにさらに、更に――息を飲み]
―――あ、
い、ぁ…い、いのかその、
[うまく声にならずにそのまま
腕を掴んでぎゅっと握った。
酷く控えめに見上げる]
良いも悪いも、あるか……っ。この馬鹿。
[ああもう、何で声が震えるんだ。
ただ言葉を口にするだけで馬鹿見たいにビビってる自分が居るのが解る。
こちらを見上げている更科の目が、それを見透かしているようで。
それを何とかごまかしたくて。
思い切り更科の体を抱きしめる。]
俺がお前に、聞いてるん、だろ……。
…、す、……すまん。
[何故だか謝った。
眼を伏せた。]
困ったな、…どうしようか。
…こんな、……
喉が、かわくみたいで、…
[息を詰めてから、
小さくささやいた。]
……、
すき、…だよ。
―ログハウス外―
……名前、どうする? お前、なにがいい?
[首を傾げて、わんこが一声。
まあ、聞いても判るわけは、ないんだけど]
そうだねえ……いっそ、トーマスにしようか?
[わんこが、すごく厭そうな声で啼いて、項垂れた。尻尾も下がっている]
……ごめん、ごめん。
ん……どしたの?
[ログハウスの周りを、歩いていると。
わんこがなにか、気付いたように。二度三度と鼻先を動かして、いきなり走り始めた。
慌てて追って、駆けていくと。わんこが段ボールに飛びついて。尻尾を振りつつ、吠えている]
あれは……鶯谷くん、だよね。
[夕食にも朝食にも来ず、何処に行っていたのやら。
トーマスの居場所を探す、といっていたから、ずっと一人で頑張っているのだろうか?]
鶯谷くん。こんなところで、何やってるの?
[傍によって、声をかける。
わんこに吠えたてられつつも、段ボールは身動きひとつせず、佇んでいる]
……そう…か。
[体の力が抜けたみたいだ。
気がつけば、あれだけ震えてた心は逆に落ち着いていた。
冗談めかして、断片的にしか言えなかった。
それをやっと、真っ直ぐに伝えられた。]
……本当、変な所でずっと逃げ回ってたんだな。
[俺らしくもないと、笑いが零れる。
背中に回していた腕はいつのまにか更科の頭に乗っていて。
何度も頭を撫でていた。]
―――更科、お前細すぎだ。
折れそうで怖いぞ……?
……おーい。聞いてる?
[返事はない。ただの段ボールのようだ。じゃあ、なくて。
……たまに言動が妙だったりはしても、これまで、無視されたことはない。
話しかければ、何かしらの反応は返ってきた。それが、うんともすんともいわないなんて]
……まさか、抜け殻とかいうのじゃ、ないよね。
[そういえば、山田が、タイツの脱皮とかなんとか、いっていたような気がする]
…………ええと。鶯谷くん、開けるよ?
[返事がないので、そっと、段ボールに手をかけた]
――……え。
[その、段ボールのなかには。当然あるべきものと思っていた、タイツ姿はなく。
代わりに、見覚えのある小柄な身体――島の精霊(仮)さんが、入っていた。
よくみれば、身体中、小さな切傷と擦り傷でいっぱいで。
しかも、なんだか茹だった様に赤い顔で、荒い息を吐いている]
……ねえ、ちょっと。精霊(仮)さん、大丈夫……?
[おそるおそる、額に触る。とても、熱い。
なにか、病気だろうか。精霊(仮)さんが何者であるにせよ、これは、不味そうだった]
……どうしよう。取り敢えず、この子、ログハウスに……。
日恋って……クラスの子以外でも、看てくれるのかな。連絡、取れるのかな。
[精霊(仮)さんを、逆さにした段ボールに詰めて。ずりずりと、ログハウスへと+引き摺っていく+]
―204号室―
…、……は、
なんだかそれは、
お互い様の、気がする、かな。
[頭撫でられて
酷く照れ臭そうにした。]
…、…そ、そうか?
…そんな、細いかな…
[自分の腕を見た。
風峯のそれと比べてみる。
ううむ、と悩ましげな顔。]
―――なんだ、更科も……か?
[お互い様という言葉に、思わず笑ってしまう。
だとしたらとんだ笑い話だ。]
更科、すげぇ良い奴だし、な。
誰にでも優しいから、勘違いすんなって……ずっと自分に言い聞かせてたっちゅう話だ。
本当に勘違いだったら、どうしようって思って、な。
[そんなの何も変わんねぇのにな。
本当に、本当に馬鹿らしい。]
ああ。
このまま押し倒したら潰れちまうんじゃねぇか?
[小さく唸っている所に、耳元で囁いた。]
―朝、洗濯機付近―
…むぐむぐ。
[セロリワールドというゲームを遊ぶ夢を見た。]
…。
[むくり、と体を起こす。]
…。
[どうやら、半ば無意識に全ての椅子を組み合わせ、その上に横になって寝ていたらしい。
バスタオルも2枚かぶっている。]
…。
なかなか快適な寝床だったな。
[ぐるり、と肩を回す。
快調だ。]
…それはその、
……お前もそうじゃないか。
勘違いだと思うだろうに…
[酷く照れ臭そうに
眼をそらして自分の髪に触れた。]
ばかだな、 …ばかだ。
[それから、小さく淡く笑う。
続く言葉に眼を小さく見開いて
耳元の声にびく、とした。]
…、っ、そ、そんなやわじゃな、…
じゃなくて、何謂ってる…!
―エントランス―
[部屋で色々と考えていたがぐるぐるとまわるだけでなんにもなりはしなかった。
少し身体を動かしてこよう、と外へ出ようとしておりてきたが。。。]
、、、、、、え、なに。
[思わず姿を隠す。
目撃したのは、ダンボールをずりずりと移動させる矢口の姿だった。]
[照れくさそうな顔。
そしてそのあと、ぴくりと反応する様子。
その全てが大切に思えて、ついからかいたくなる。]
――やわじゃないってなら、今から試すか?
[少しの悪戯心でそう呟いた後、抱きしめていた腕を緩めてベッドへと座った。]
……冗談だよ。今は、な。
[此処に鏡はない、が。
きっと今自分は、物凄い楽しそうな顔をしているだろう。]
……しっかし、緊張したわ。
これなら双海にすれ違い様ドロップキックのが気楽だっつぅ話だ。
[その後に待つ結果は、天国と地獄の差があるだろうが。]
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