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焔音 バク は 10にんからうしろゆびさされたみたい。
逢音 ショウ は 1にんからうしろゆびさされたみたい。
焔音 バク は ぎわくをかけられて、なきながらどこかにいっちゃったみたい。
あれれ、いやがらせがなかったみたい。
のこってるのは、器音 スト、転音 ソヨ、猫音 シャト、独音 リヒト、護音 ルラ、逢音 ショウ、休音 スヤ、妖音 ベル、XIII、GAIの10にんだよ。
[音声データのない彼女の発言は、文字で表示される。
昨日と同じ内容が流れる。最初の挨拶は決まっている。]
初めまして、私は朱音 ノソラ。
あなた達の先輩になるのかしら、よろしくね。
[データの表示ではあるものの、優しく微笑む。]
[階下は暗くて、ソヨがどうなったか見えない。それならば、降りるしか、と振り向いたところで、バクがゆっくりと倒れて行くのが目に入る]
なっ・・・何が?!
[慌てて駆け寄り、その体を揺する]
バクさん! バクさん! どうしたのですか?!
[しかし、その体はピクリとも動かず・・・]
あはははは
[スイッチはとっくの昔に壊れていたようだ。ただ落ちるのは自分の身体。受身を取れるわけもなく、頭から地上へと叩きつけられる]
『あーあー、しまらない…これでしごりょー〇ょくかー』
[そんな想いを抱えて、意識を遮断した。]
……やだ、バクは絶対だめ。サーティさんもやだ。
僕が居なくなっても絶対に止めちゃだめだからね!
わがまま言ってごめんなさい…。
生きてて欲しいんだ…。
[最後には完全に駄々を捏ねる子供で。完全に会話の収拾が付かなくなって来ている]
『修復完了―――起動再開シマス』
[ハッキングで受けた損傷を修復し意識が覚醒する。 幸いな事にコア部分は無事だったようだ]
ぅ・・・!? ソヨさん! バク君・・・!!
ッハァ・・・ハァ・・・んぅ・・・!
『アクセスッ!―――データバンク―――転音 ソヨ&焔音 バク』
[力を振り絞ってデータバンクに介入を試みる]
まさか・・・機能停止・・・だというのですか?
そ、そうか。ベルさんが・・・?
そうだ、メール!
『おくじょうからそよさんがおちましたはやくたすけてあげてください』
[用件だけの、変換する間も惜しんだメールを、ベルに送った]
・・・・・。
[バクは動かない。
・・・バクは人狼だと自分で言った。ソヨをハックしようとして、他の人を狙っていることも聞いた。
・・・でも、それでもやっぱり大事な仲間で、一緒に暮らした友人で・・・]
[リヒトは、人形のように動かなくなったバクの体を苦労して背負い、階段を一歩一歩、確かめるようにして下りて行った]
……誰かきたよ。
……誰かきたな。
……彼は、おまえのお仲間なんじゃないか?
……はぁ? なんだ、そりゃ。
やあ。そこにいるのは、バク、だね。
[声を掛けたのは、XIの方。
しかしもう1人、なにか違う存在にバクは気がつくだろうか?]
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