410 忘れられた村の定められた運命
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次の日の朝、吟遊詩人 フルーク が無残な姿で発見された。
「それじゃあ、僕はゆっくり眺めさせてもらおうかな。もちろん差し入れは歓迎するけど」
そう言って藍の髪の狼は姿を消した。
さあ、君たちは立ち向かうといい。ただし、運命の輪はとうの昔に回りだしているのだ――
現在の生存者は、食道楽 彼方、織物師 リューズ、見習い音楽家 フィーネ、謎の旅人 ジル の 4 名。
織物師 リューズ
――穀倉――
[扉が開け放たれたのに気づくと、いつでも飛び出せるように身構えた。藁の山のそばにフルークの足音が近寄ってくれば、フェイントをかまして側を走り抜ける]
――！
[背後から笑い声が聞こえたが、必死で走った。逃げ切れるとは思っていなかったけれど、とにかく必死で*走った*]
見習い音楽家 フィーネ
彼方>>1:58
尊い命だということには同意する。
人との違いとは、意思があり、それを表現できるかどうか
の差だ。
そういう意味で人は人を捕食することに無意識にセーブを
かけるし、倫理的にも問題視される。
だからこそ、人間を捕食する立場のきみ達を理解しきれないんだ…
見習い音楽家 フィーネ
[狼に変化し去っていったフルークを見送り、
額に手をあてて大きく息を吐く]
この問答は堂々巡りになるだけだ。
少し、休ませてもらうよ。
…ああ、そうだ。
僕を食べるつもりなら、指は食べないでおいてくれ。
意味は無いけど、やっぱり僕の一番大切なものだしね。
じゃあおやすみ。
[...は置いていた楽器をケースにしまって部屋へ*向かった*]
謎の旅人 ジル
[彼方が去るのを確認してから、普段よりゆっくりと口を開く]
そうだねえ、人間は傲慢だし、殺し合いも耐えない。
憎しみや悲しみや怒りで命を簡単に奪う。
……それと、自分が生きることに必死だ。
おそらく家畜も、植物も必死なのだろうけどお、悲しいかな彼らは人間に抵抗するだけの力がなかった。
そして、人間は抵抗する力を持っている。
だから、自分が食べられる前に人食いを殺すのさあ。
……連鎖は止まってしまうけど、ねえ。
【墓】 吟遊詩人 フルーク
……悪い、追いつめたんだけど、逃げられた。
どうせこの夜道遠くには逃げられないだろうから、夜が明けたら彼方も追ってくれると助かるんだけど。
みすみす獲物を逃がしっぱなしにはしたくないしね。
僕は、もう少し追ってくる。**
迷子の コレット
ふぇ…いつのまにか眠ってしまったのです
申し訳ありません、ご主人…
[寝言のように呟くと再びソファの上に丸まり寝息を立て始めた]
謎の旅人 ジル
[ソファの上で丸まるコレットを見つけて]
……おやおや、風邪は引かないでくださいねえ。
[自室に戻り毛布をかけてやると、そのまま宿を出て*どこかへ*]
食道楽 彼方
[...は髪をいじりながら現れた]
人間は命の尊さを分かってないさー。
命は繋がり、そして最後には自然に帰るのを分かってほしーさー。
だから大人しく食べられるべきだと思うやしー。
んー、リューズは結局フルークから逃げちゃったらしーさー。
フルークはしっかりもんに見えて意外とドジっ子さー。
仕方ないやし、わんがリューズ迎えにいくさー。
動くと疲れるしちょっとくらいつまみ食いしてもきっといーさー。
ウンジュらの匂いは覚えた、逃げてもすぐ分かるさー。
[...は「逃げても無駄」と笑みを浮かべ、*宿を出て行った*]
織物師 リューズ
[どこをどう走ったか。逃げ延びたというより、己を追っていたフルークが飽きたというべきだろう。飢えと渇きを癒そうと、たどり着いたのは宿だった]
すみません……食事、ありますか。
あと、水も……
[宿の人に食事を用意してもらい、一時の休息を*取り始めた*]
謎の旅人 ジル
[徘徊に飽きたのかふらりと宿に戻ってくると、リューズの姿を見つけ]
おやあ？ リューズさん無事だったんですか、それはよかった。
昨日一晩じゅう帰ってこないから、もしかして本当に味見されちゃったのかと思いましたよお。
……お互い、生きて出ましょうねえ。
そうしないと僕、リューズさんの村いけなくなっちゃいますし。
もちろん、フィーネさんも迷子ちゃんも、出来る限りみいんな、生きて帰りたいですねえ。
食道楽 彼方
[...はふんかふんかしながら宿に戻ってきた]
あーっ、探してたのに自分で帰ってきてるさー。
心配させたら駄目だばーて。
[...はフルークがいなくなったので代わりにリューズの背中にのしかかった]
謎の旅人 ジル
>>11 リューズ
……そうなりますかねえ。僕としては、狼さんたちは僕じゃない人に殺してもらいたいんですよお。
僕は狼さんとの戦い方なんて知りませんしい、それに倒しちゃうとコレも入りませんし、すっごく骨折り損なんです。
[コレ、と親指と人差し指で輪を作ってみせる。金銭のことを指しているよう]
やっぱり餅は餅屋って言いますし、専門家に倒してもらいたいですねえ。
彼方さんも、おいしいうどんはどんなに高級なステーキハウスより、安くてもその道一筋のうどん屋さんで食べたいですよねえ。
[にっこりと笑いながら、リューズにのしかかる彼方に真似するように体重をかけ、どこか的外れな質問をしている]
食道楽 彼方
なんか酷い話してるさー……
わったーや何したって言うさー？
人間はいつもそーさー……
[...は悲しそうに眉を寄せた]
確かに専門店で食べるのが一番やっさー！
やしが、全ての食材は自然の命を貰っちょるんやし、有難く食べんと駄みーだしよー？
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