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そっか…それならばいいんだけど。
でも、今日はゆっくりと休んだ方がいい。
夜風はまだ冷えるから。
[開けていた戸から入り込んでくる涼しげな風に戸を閉めて。
微笑みを寂しそうに、目を細めて眺め]
…あんな顔をさせてしまったんだ、謝らない訳にはいかない。
[言おうか言うまいか、笑みを消して逡巡し一度口を噤んでからゲルダを見て]
君が…瞳に悲痛を浮かべる時は、
誰かがこの島を離れた瞬間が一番顕著になる。
…前に言っていた君の悩みというのは…それかい?
[ ケヴィンさんと明日の予定などを話していると、
バジルさんによって出来たての料理が運ばれてきて ]
わぁ・・・美味しそうですよね。
いただきましょう。
[ そして、グラスに少しだけとはいえ
ワインを注いでくれた事に驚き ]
まだ少し早いのですが・・・少しだけ頂きたいと思います。
色々と有りすぎる、この島に来てからの日々ですが・・・
素敵な出会いなどに乾杯っ。
…はい、夜はどうしても海風が…冷えますから…。
[けれど、ベランダから漂ってくる冷たい風が頬を撫でると、ふっと気持ちよさげに目を細め、ゴドフリーが戸を閉めてしまうと名残惜しそうに瞳を揺らす]
いえ、私は…。
[謝罪など必要ないと言おうとして。しかし告げられた言葉に一瞬目を見開いた後、黙り込んだまま知れず視線が徐々に床へと落ちてゆく]
せっ…せっかくいらしてくださったお客様が帰ってしまわれるのは…悲しいことですから……。
[違う、違う、そうじゃない。こんな言い訳が通じるはずが無い。もっとそれらしい理由を……。しかし他に言うべき言葉が見つからない。悲しげに首を振る。視界が揺らめく。足元がふわふわと揺れる。
ゴドフリーの目には、ゲルダの身体が緩やかに傾いでいく様が見て取れただろう…]
[満面の笑みを浮かべる]
この島に来て、多くの方々と出会えたことに。
そしてヴィヴィアンさん、貴女に会えたことに乾杯!
[いつものようにあおったりしない。少し口をつけるだけ]
さあ、冷めてしまう前に食べましょう。
[さすがに少し恥ずかしくなって、ごまかすように]
[理想を告げるうちに暗くなるトムの表情に、何故そうなるか理解出来ずに何か悪い事を言っているような気持ちになってくる。不安げなまま理想の答えに耳を傾けるが、それも一つの形なのだろうと、こくりと頷いて肯定を表す。
真剣な面持ちで次いで語られる言葉には、動揺が隠せない。
琥珀の瞳でトムの瞳を見つめ綴られる言の葉を一句一句受け止める。
聞いていくうちに照れからか次第に頬が紅潮して鼓動がはやまるようで。]
……ありがとう。
私も愛している、と応えられたらいいのだけれど……
まだ……好き、としか言えない……。
[心に何かしら響くものがあるのは確かなのだが、
その感情が何であるかまだ分からぬまま。]
……こんな答えじゃ、ダメですよね。
[自嘲気味にそう呟いて俯く。]
そうですね。
温かい内にいただきましょう。
いつも以上に美味しいです。
[ これも、『ケヴィンさんと一緒の食事』という最高の調味料が有ってこそと思ったり ]
[...は、ナタリアの言葉を聞いてほっとした表情になるが「こんな答えじゃ、ダメですよね」という言葉に慌てて…]
いえっ!拒否されなかっただけで僕は嬉しいです。
むしろ…その…僕に好意は持っていてくれたとわかっただけで僕は…その…いや…えっと…
[...は、先程のナタリア「好き」という言葉を思い出して真っ赤になってしまった]
あ、あのっ! まずは友達からお願いしますっ!
[...は、そういって顔を真っ赤にしながらナタリアに手を出して握手を求めた]
うん、おいしいですね。
さすがヴィヴィアンさんのオススメです。
[ニコニコと笑顔]
美味しい物食べると、人は笑顔になりますよね。
[その笑顔は、料理が美味しいからだけのものではない]
それが心地良い時もあるけれど、体調を崩した時にはやはり浴びないほうがいい。
[名残惜しそうにする様子には不思議そうに目を眇め。
伏せられて告げられる言葉は…一目で嘘だとわかるもので…これ以上の介入を拒否するものなのだろう。緩く吐く息には自然沈痛が篭り、何か言わねばと上げた顔は何時も通りの笑みを取り繕えていただろうか?
言葉を紡ごうとした瞬間にゲルダの身体が傾くと瞠目したまま手を伸ばしてゲルダへと駆け寄り、崩れ落ちる前には華奢な身体を支えることはできただろうが]
………、…大丈……
[確かめるように銀色の髪を見下ろして問いかけようとした言葉は全てを紡ぐ前に途切れ、支えている箇所から感じる熱い体温に何か感情を押し殺すように眉を寄せて奥歯を噛むと有無を言わせないままゲルダを抱き上げた。内に芽生える憤りの感情は足音に現れているだろう、抱きかかえたまま向かうのはゲルダの寝室で]
[ つられて自然と微笑み ]
はいっ。
ケヴィンさんの言う通りです。
美味しいお料理は、人を笑顔に、そして幸せにします。
[ そして、ゆっくりと食事を*楽しんだりした* ]
[曖昧な答えに幻滅されるだろうか、そんな考えが浮かんだがトムの口から紡がれた言葉は予想外のもの。差し出された彼の手の平に、そっと自分のそれを重ね]
……此方こそ、宜しくお願いします、ね。
[はにかむような微笑を浮かべて、嬉しかったです、と消え入りそうな声で呟く。]
少し、寒くなってきましたね。そろそろ戻りましょうか。
[照れ隠しのように矢継ぎ早にそんな言葉を続け、
承諾されれば一緒に*屋敷に戻る*だろうか。]
……?
[ゴドフリーの姿が、視界の中に急激に広がっていく。何がどうしたのか…ふと、そうか、こちらに近づいてきているのだと気づき「どうかなさったのですか?」と問おうとしたものの、なぜか舌がもつれて声にならない。なぜか、ゴドフリーの姿が斜めになっていく様を、不思議そうな目で見ながら]
ぁ…。
[視界が全てゴドフリーの緑の上着で覆われたと思ったら、ふわふわとしていた足元の感覚が、一気に消え去る。既に機能を半分放棄していた三半規管が更なる不安定さを感じ、眩暈のような驚きに一瞬身を竦め意識を手放しかける]
な…に……?
[状況がつかめず混乱して、熱で潤みぼやけた瞳を不安げに揺らす]
[...は、ナタリアが消え入りそうな「嬉しかったです」という言葉に照れながら…]
あ…う、嬉しがらせるのはこれからですよ…覚悟して下さいね…
[...は、もっと気の利いた事を言いたかったがこれが精一杯だった…]
あ…もうこんな時間ですか?
ナタリアさんが風邪でもひいたら大変だっ
急いで屋敷に戻りましょう。
[...は、真っ赤に照れながら、しかし心の底から嬉しそうな笑顔を浮かべながら、ナタリアと*屋敷へ戻って行った*]
[食事を終え、少し歓談。楽しい時間はあっという間に過ぎる]
さて、ヴィヴィアンさんも少しお疲れのようですし、今日は休みましょう。
明日遊ぶためにもね。
[二人で連れ立って自室に向かう。談話室を抜け右手がヴィヴィアン、左手がケヴィンそれぞれの部屋]
ではここで。
[挨拶を交わし、部屋に引き上げるヴィヴィアンの後姿を見送る]
……おやすみ、ヴィヴィアン。
[誰にも聞こえない、小さな小さな呟き。しかしそこには大切なものを想う何かが、*確かに含まれていた*]
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