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[ そのまま、家の近くにまで無言でやってくる。引いてきた自転車がカラカラと小さな音を立てている。
…自分の、口下手さが嫌になる。]
ええい。
朝から暗くなってどうするんだ。まずは勝つぞ、一文字。この聖杯戦争を勝ち抜くんだ。考えるのは、それからでいい。
飯を食ったら出掛けるぞ。お殿様に会いに行こう。
[ ぱしん、と両手で自分の顔を叩いた。驚く左之助に言い放ち、到着した自宅の*扉を開いた。*]
[―暗い床に、倒れている。
ゆっくりと顔を上げると、いつか見た蛾が頭の上を、くるりくるりと舞う。]
(…来ないで)
[蛾の模様が、まるでこちらをじっと見ている目玉のように見えて、背中がぞくりとする。]
(……嫌)
[目の前まで来て、またふわりと天に昇り、ゆっくりと降りてくる。
そして、まるで責めるように、見つめる。]
(まだ……戦える)
[床に爪を、立てる]
(だから……
私を…『私』でいさせて―― ]
―北ブロック ワンルームマンション―
[叫び声を上げそうになり、目が覚める。]
……あ…。
[そこは、いつもの見慣れた自分の部屋。
閉められた厚いカーテンから、明るい日差しが漏れている。
それをぼんやり見つめながら、徐々に頭が覚醒してきた。]
(…私、どうしたんだっけ…)
[頭がズキリと痛む。]
(敵と戦っていて……それから…)
[痛む頭を抑えながら、ふと脇を見ると、そこには信長が居た。]
…っ!
[心臓がどきりと鳴った。]
ちょ、…びっくりさせないでよっ!
――午前・蒲生邸――
[
――……サーヴァントは、夢を見ない。
眠るさなかに過去の記録が再生されることこそあれ、終わってしまった存在が、ユメを抱くことはない。
だから、それは。
その、記憶にはない光景――来る日も来る日も魔術と武術の鍛錬を続ける、幼き少年の姿は。
]
[寝ている眉間に皺がより、時折口が微かに動く。]
……夢でも、みてるのか?
[その様子から、決して良い夢ではないだろう。
起こすかどうか悩んでいる内に、ゆっくりと目が開いていく。
安堵の息を漏らすと同時に、此方を見た茜が声を上げた。]
……吃驚とはご挨拶だな。
一晩中横についていた奴に対して礼を欠いてるとは思わないか?
……ん。
[
――……眠りに落ちた主を見守るうち、いつの間にか、自分まで眠っていたようだった。
睡眠を必要としないサーヴァントの身とはいえ、生前には縁もなかった緊張の連続で、流石に神経が参っていたのかもしれない。
寝起きでぼやける視界を擦ってみて、ふと、指先に湿り気を感じる。
]
――……涙?
[
はっきりとは覚えていない。
ただ――目覚める前。
なにか、切ない気持ちを抱いたような、そんな気がした。
]
[涙の理由は、判らなかった。ただ、ふと思い立ったことがあった。]
――……なにか、食べるものでも用意しておきましょうか。
[
自分で食するわけではない。
ただ単に、主が目覚めたとき、温かい食事くらいはと。
なんとなく、そう思ったのだった。
]
[
未だ寝息を立てている主を起こさぬよう、静かに寝台を離れ。
広い屋敷のなかを幾らか彷徨い歩いたあとで、目的の場所へと辿り着いた。
さて、どんな料理を作ったものか。
自らの祖国の味は、さて、異国人たる主の舌に合うだろうか。
生前の記憶を手繰ってみて――そこで、ふと。
国の重鎮たる大臣の家に生まれ、何不自由なく育ち。
魔術師として生きたあいだは、使役の魔術を使いこなし。
魔術を捨ててからは、王妃として生きて。
]
そういえば――……料理、したことありませんでした。
[一晩中、という言葉を聞いて、顔がかぁっと赤くなる。]
だ、だれもそんな事頼んでないわよっ!
[礼を言うべきだ、と頭の片隅ではわかっているものの、脊髄反射のように、違う単語が口をつく方が早い。]
…そういえば、戦闘はどうなったの?
貴方の方は…無事?
[探るように、信長を見る。]
ふむ、確かに頼まれてはいない…な。
余計なことだったか?
しかしまぁ、たとえ余計だったとしても一晩目を覚まさない主を心配した上での行動だ。
大目に見てくれると助かるのだが、な?
[そうして、見様見真似で包帯を巻いておいた茜の頭を撫でる。
流石にこういったことを自分でした事はなかった為、多少不器用な見た目となっている。]
昨日はお互いのマスターが戦闘不能ということで痛みわけだ。
何、特にダメージは残っていない。
よ、余計なんて言ってないけど…。
[ばつが悪そうに目を泳がせた。どうもこのサーヴァントは、自分の苦手な返し方をしてきて、困る。
しどろもどろになりながら、頭を撫でられて、眉を下げたまま下からそっと見上げた。]
…そう、そんな事になってたの…。
とりあえずは、良かった。
[ほぅ、と小さく安堵の息を吐いた。]
まぁ、今日は昼までは安静にしとけ。
何か調べてほしいこととかあるなら、俺がやってくるからよ。
[ぽんぽんと頭を軽く叩く。]
魔力の方も供給源が見つかってないからな。
アカネの次に俺まで魔力不足になったら困るだろ?
[軽く叩かれて、むぅ、と小さく不満の声を漏らす。]
調べたいこと…。
[目を瞑って、前日に飛ばした式神に意識を集中させる。名々、それぞれに大きな木や森のある場所にたどり着いているようだが、供給に足りるような霊場になりうる場所は、見つける事が出来なかった。
ただ― ]
…飛ばした式神の一つの近くに、妙な気を感じた気がした…。
おそらく…何か術を使ったか、他の者の式神の気配…。
まだ、出会っていない誰かのもの、ね。
―― 蒲生邸・門前 ――
てわけでこちらがお殿様のお屋敷なわけだ。
[ どん、と立派な構えをした門の前に堂々と立ち、左之助に説明する。
なんらかの様子見をするかと聞いたら「相手はお殿様なんだろ?こそこそしねーで堂々と行こうぜ堂々と!」とまあ、予想通りの言葉をもらったので真正直に正門までやってきた。
深く息を吸い込み。]
たのもーう!
[ 二人して、大きな声で挨拶。]
…南西の方。
旧住宅街がある所ね。
場所は…。
[目を瞑って、信長の額にそっと両手を振れ、蝶から送られてきた視界を繋ぐ。
どこかの小さな神社が見えた。]
ここね。見えたかしら。
――……御客人、ですか。
[
未だ眠っているらしい主を起こすべきか、どうか。
僅かに迷って、自身で応対するべきだろうと結論を出した。
主への客ならば、そのとき考えればいいだけだ。
]
――はい、少々お待ちを!
[
紫色の煙を噴き上げる、濃緑の粘液が溢れる鍋。
微妙にふよふよと動いている、青いゲル状の物体。
何故だか足が生えてきた、焼き魚らしきもの。
異界と化した台所を背に、玄関へと小走りで向かった。
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