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武器持ってねぇって、んなわけねぇだろ。
お前さんの宝具何なんだよ、すっとぼけた野郎だな。
信長に会ったのか、アチャラナータが何とかって言ってなかったかい?
それ言うと滅法強くなるんだよな、あいつ。
ふーん、戒めね……生前のことかい。ま、現世に出てくるくらいだからいろいろあるんだろうな。それは俺も同じよ。
[左之助は態度を決めかねたまま、流れで会話を続ける。]
[懐からぽっきりと折れた剣を取り出す。
刀身はもう10cmも残っていない。元々が刃こぼれの酷いものであったから、ただのガラクタと言っても差し支えは無いだろう。]
他にも武器はある。しかしそっちは戦闘には使えない。
……その辺りの小難しい規則は分からんから聞くなよ。
主とする武器はこれになる。
だが、これも織田に折られた。
宝具については……そうだな。
[小鳥に近付いてみた。だが玉砂利を踏む音は予想外に大きかった。バーサーカーが声を漏らす暇もなく、小鳥は飛び去ってしまう。
難しいものだな、と呟き。]
無念そのものが宝具。とでも言っておこうか。
[続き、信長、という名前に首をかしげた。
前後関係から織田のことを言っているのだろうと想像し、また遠くに舞い戻ってきた小鳥へ近付く。今度は慎重に、ゆっくり、驚かさないように。]
アチャラナータ。
……すまないが聞き覚えは無い。
しかし――そうか。奴はまだ力を隠していたのか。
[あと少し、あと少しで小鳥に手を伸ばせる。
――しかし影が重なった瞬間、飛び去ってしまった。]
もっと人を殺し続けたい。
――などという理由で英霊化する輩もいそうだが。
私の場合は君の言う通り、生前が納得いかなかった類だろう。
[君もそうなのか、と仮面は男へ向く。
容貌はこの国の人間にも見えるし、さりとて放たれる威圧も濁ったものではないように見える。だからこそ、少し意外なものを見るように。]
無念が宝具ねぇ、何だか禅問答みたいな感じだな。
まあ、世の中納得いかない事だらけよ。
昔、日本の勢力が2つに割れ、俺はお国を守るために戦っていた。
ところがいつのまにか、敵がお国の側になっていやがった。
抗って抗って抗いぬいて、誰が撃ったかも解らない、無数の銃弾を浴びて俺は死んだのさ。
そして誰だか解らない無縁仏として葬られた。
納得なんてできねぇやな。
[一気に言い切ってから、少し落ち着きを取り戻す。]
……おっと詮無い事を話しちまったな。
[そう言い、戸惑う気持ちを楊枝をつまむ事でごまかした。]
―― 西ブロック・神社 ――
………。
[ ツカサは樹の影から出られないでいた。
左之助以外の魔力を感知したため、身を潜めつつ境内へと近づいてみれば、聞こえてきたのは二人の英霊が交わしていた会話であった。
仮面の男に語る、左之助の言葉。新撰組の隊服を見つけたときと同じ色をした表情。
意図せざる状態で聞いてしまったことを後悔し、そしてツカサはいま姿を出すべきかどうか、結論が出せず動けなくなっていた。]
[男は楊枝を摘んでいる。
きっとそれは、バーサーカーが仮面を叩く仕草と同じ意味合いを持ったのだろう。言葉は明瞭であったことが、逆に彼の内に押し隠されたものを代弁する。]
――君がつまらない話だと断じてどうする。
[男が持つ槍。気持ちがいいほどまっすぐな槍。]
守るべきものもあり。
抵抗してでも貫き通したい何かがあったのだろう。
[折れた剣を懐へと隠す。]
――この国は、平和に満ちている。
少なくとも、私にはそう見えたが。
それは……お前が守りたかった国とは違うものなのか。
それとも、守りたかったものは別にあったのか。
私には知り得ないことだが。
[ふと、入り口に、見覚えのある男の姿を見つけた。
視線の先には槍を持った男。
耽っているようなので、話しかけずに近付くことにする。]
この前は世話になった。
礼を言う。
[すれ違い様にそう残し、バーサーカーは神社を後にした。]
[神社から去った後、素直に廃工場へと戻ることにした。
結局のところ何を守りたかったのか。
気付けば誰のものともわからない死体となっていた。
槍の男の話を思い返しながら、バーサーカーは歩いた。
走ることはせず、ゆっくりと歩いて帰路についた。
――傷が、また少しだけ痛んだ*気がした*。]
[俺は何かを守りたかったのか、それともそれを口実に戦いたかったのだろうか?
左之助はそんな事を考える。何か自身の中に未練があることは確かだった。
気がつくとバーサーカーが立ち去って行く。
ふと、バーサーカーの視線の先に梧桐の姿を見つけて、ぎょっとする。
思わず出そうになった声を抑えた。]
?!
…ああ、娘さんによろしく。
[ 声をかけられ、少し驚く。が、なんとかそれだけを返し、樹の影から姿を出しつつ仮面の男を見送った。]
[バーサーカーが立ち去った後、左之助は梧桐に声をかける。]
お前、そんなとこで何してるんだよ……危ねぇな!
英霊とすれ違って無事とは全く運がいいぜ。
[そう言って背中をたたいた。]
うぉと?!
[ 背後では、息を呑むような気配があった。なにか声をかけなければと深く息を吸い込んだ瞬間、逆に背中を叩かれていた。]
………ああ。昔から悪運だけは強くてね。そっちこそ、他の英霊と出会ったってのに武器を交えないなんて、どんな心境の変化だったんだ。
[ 努めて、笑顔。そして一度、家に戻らないかと提案する。]
そうするか。
[左之助は梧桐と共に帰途に着く。
自身の願いが揺らいでるからだろうか、ふと梧桐が何を願っているのか気になった。]
そういや、お前の願いって……やっぱり亡くなった奥方に関する事かい。
[彼女は左之助と妻であるまさの子孫らしいが、何代も下という事で今ひとつ実感はわかない。
だが、早くに死んだであろう事は、左之助にも同情の念をわかせた。]
ああ、言ってなかったなそういえば。
[ 願い、と言われて最初に頭をよぎったのは、流派の本流へという実家の願い。そのためにこの聖杯戦争に参戦しているとしてはいるが、ツカサはそんな願いを聖杯に求める気など毛頭なかった。]
………マナカを。
妻を、甦らせる事が出来れば。それを願って、私はこの戦いに参加したんだ。
[ 視線を下に落としながら、ぽつぽつと、自分の願いを語る。今でも、共に過ごした時間は鮮やかに思い出せるけれど――]
あいつと、共にいたい。それが、私の願いなんだ。
[ 多くの言葉が口から出掛けたが、それらを飲み込み、ツカサはそこで話すのをやめた。]
そうか……。
[梧桐の表情を見ると、本当に願っている事だとわかる。
左之助にはそれが少し羨ましかった。]
俺も呼び出された時の願いは、かつての家族と会う事だったよ。
……でも今は良く解らねぇ。
そのうち解るのかも知れねぇがな……。
[左之助は楊枝をつまみながら、曇りがちの*空を見上げた。*]
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