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──輪投げとか景品系は燃えるタイプ──
[どうやらぬいぐるみの類をメインにした輪投げらしい。
*09西表山猫*や*07手長猿*の可愛らしくデフォルメされたそれらが点々と並べられていた。
お金を払えば渡された輪は五本。とりあえず三本を風音に渡して、じっと景品を見る。
とりあえずものは試しにと*07手長猿*目掛けて投げた輪は+裏+]*
私が、桃くんを癒やしてる?
ほんとうに・・・?
[膝をかがめて視線を合わせてくれる桃に、その口から紡がれる言葉に、一瞬うるっとしそうになるのをこらえて、
桃の目を真っ直ぐ見つめて>>126]
桃くんは
“私を”見てくれる?
[意味を理解してくれなくてもいい、私だけを見てくれとも言わない。
この問いを否定しないでいてくれれば。*]
[ 水泳部であったり勉強会であったり。
夏樹と一緒の機会が増えるなら願ったり叶ったりで。
天才相手なら教えてもらっても劣等感を抱く必要もないし。 ]
そうだなぁ……
とりあえず
1.射的 2.輪投げ 3.ヨーヨー釣り 4.型抜き 4(4) かな
負けたほうが焼きそばオゴリな!
[ 夏樹の勝負好きが心地良いのは。
自分の心と敗れて失った場合の恐れを燃やしながら挑む行為が、この気持ちと近いからじゃないだろうか。
あと、ほんの小さな決着がスパイスになってくれるのがちょうどいい――今の懐事情で焼きそば代はちょっとハードかもだったが。
人混みをかわして進むのは慣れっこ。
夏樹を引っ掛けてしまわないように気をつけながら、しっかり手を握って屋台ゾーンへ。* ]
[君と過ごす時間が増えれば、きっと
自分の胸の高鳴る時間も増えるのだろう――それが
嬉しいと感じる思いが咲く、胸の内
それはまるで、林間学校の日に胸元咲いた薄紅の一輪の、様に]
型抜きか。いいね
――負けんぞ、一鷹氏。
ボクは今宵はドラゴンの型抜きにチャレンジだ。
何か格好良いだろう?
[にっと不敵に笑めば、君に導かれるように、
人込み書き分け屋台へと向かう
嗚多分。ボクは、勝負も好きだけど。
君と競い合って、決着がついたときに笑いあう
そんな時間が好きなんだろうなと、
高難易度の奴の型抜きをしながら気が付いた
――そんなボクの1つ目、型抜きの出来は82点]
[例大祭が終わったらまた海外へ飛び立つらしい叔父と少しでも長く話がしたくて、女装のまま青年団詰所で旅行の話など聞いている。
ふと、ぼくの顔を見詰めて瞳を濡らす叔父。
母を、彼の姉を、思い出していたのだろう。
それでも、それを言葉にはしない。彼も、ぼくも。
旅行の楽しい話、怖い話をしながら、ラムネの瓶のフタを開けて渡してくれた]
ありがとう、叔父さん。
[手の中のラムネの瓶は冷たく、口につけて傾けて飲むと、中のビー玉がカランと鳴る。一瞬表情が歪んだのは、ラムネの炭酸がキツかったから──**]
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