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次の日の朝、耳利き ショー が無残な姿で発見された。
カジノの特色のひとつに「オークション会場」があることが上げられる。
「怪盗」が狙う品、或いは「怪盗」が今いる場所は会場の方かもしれない……?
現在の生存者は、氷星の瞳 セーガ、生きる者 スティーブ、特殊チーム 『影身』、P13警察機構 リル、ヴェス、農夫 ハロルド、道楽 イルマ、カウンセラー ベル、見習い モニカ の 9 名。
─ 中層 ─
[内勤を終え、休憩も兼ねて分署を出る。
ドライからの連絡があったのはその後のこと]
『たいちょー、情報屋から話聞いて来たよ』
どうだった?
『Cuese of Crow……めんどくさいからCoCって呼ぶわ。
で、そのCoCはどうも他組織から孤立してるらしくて、
単独で動ける組織力があるってさ』
そいつぁまた……随分厄介そうだな。
『そんで、みょーなもんばっか集めてるとか』
みょーなもん?
例えば?
『所謂眉唾物だったりとか、前文明の遺跡での発掘品もあるとか』
眉唾物…?
[端末から聞こえた言葉に眉を寄せた。
極間近で似たような話を聞いた気がする。
嫌な予感がして頭を抱えた]
『あと集めたもので必要ないものはオークションに出したりもしてるらしいよ』
オークション?
どこで。
『そこまでは分からなかった。
でもでかい組織だし、売り場もでかいんじゃないかな』
[情報屋から得られたのはここまでらしい。
ドライには了承を告げて、通常業務に戻るよう指示を出した。
よもやセーガを誑し込み>>1:177>>1:178、カジノへ行こうとしているとは想像もしていない*]
― スラム街 ―
……
[表情に反応を見せた後、ユウヅキの言葉を聞いて、
つ、と横に目を逸らす。これまた、わかりやすい反応だろう。]
あいつと関係あるなら、話すしかないよなぁ。
[そして、またユウヅキへと視線を戻し、その目を見る。そして、口を開いた。]
[やるべきことはまだある。
一つは怪盗に場を荒らされないようにする事だ。
『パラダイス』自慢の千里眼能力者達が見張っているため、そうそう簡単にはいくまい。おまけに、警備としてフリーランス――と称した『Coc』のメンバーを配備している。
先ほど強面の男に指示した>>1:15のはこの配置の件だ。警備の長たる彼に怪しまれないよう、『Coc』のメンバーがオークション会場にまとまるよう配置した。更に、オークション会場の真上と隣接する部屋にもカジノの警備を多く配置してある。]
「あいつが言いくるめやすい男で助かったよ。」
[支配人はほくそ笑む。]
─── ヴェス?
[「……力が無いのが、悪いだけだし」]
[「あの人は、悪く無いんだ……」]
[「だって、都市の… ……」]
ヴェス。
[ヴェスの幼い頃、両親については妻から聞いている。
当時のヴェスを助けたのが従兄とは知らなかったが、紡がれた言葉からそうなのだろうという推測は立った。
かと言って、ハロルドの中で従兄の株が上がることは微塵も無い]
ヴェス、良い、思い出すな。
[押さえられた口元から零れる言葉が示すもの全ては分からない。
けれど流れから幼い当時のことを思い出しているのだろうと考え、落ち着かせようと言葉を向けた。
ソファから立ち上がりヴェスの傍に寄り、意識をこちらに向けさせようとヴェスの肩に手を伸ばす*]
[そして、もう一つ。最も気を付けなければならないのが、カジノのオーナーに気づかれないことだ。
これまで犯罪組織の出品物を扱う事には多少目をつむっていたオーナーだが、犯罪組織が主催となると話は別だ。公になればカジノの存続が危ぶまれる事態になりかねない。少なくとも、支配人の首は間違いなく飛ぶだろう。]
「ま、オーナーは私の事を信頼しきっているからな。
大丈夫だろうよ。」
[支配人はあごをさすりながらつぶやいた。
このカジノに勤めてもうウン年。すっかりオーナーの信頼を得てカジノの取り仕切りの一切を任せられているのだ。にもかかわらず、多額の報酬に目がくらみ、オーナーに内密でこの話を引き受けた。]
「支配人、お客様がいらしています。」
[ドアの向こうから従業員の声がする。通せ、と返事をして支配人は鏡を見る。]
「おっと。」
[ずれていたカツラを直し、威厳たっぷり深く椅子に腰かけ直した。]**
5年前まで護衛やってたんですよ。
正式に護衛雇えないようなやつとか。
素性関係なし、ワケアリ専門の護衛。
…深くは事情を聞かないっていうか?
[だから、名前も知らないことも多く。
真面目な表情は崩れ、わざと口調も軽く。]
だから、まぁ、関わってる可能性、
ありまくるんだよなぁ、これが。
[あっはは、と乾いた笑いを零す*]
─ 中層・ヴェス宅 ─
[ヴェスの肩に手を置いたまま、迸る感情を受け止める。
目を背ける仕草は白銀の瞳を避けたのだと、今度は理解出来た]
………あんな従兄を誇りには思えない。
…でも、
あんな従兄でも、ドームや人々を護っていることは、認めている。
[複雑な思いは多分にある。
だが嫌いであっても変わらない事実もあった。
その点に関しては、意固地に認めないと言うことはしていない]
…ヴェス。
君にとってアイツは……ソノランはどう言う存在なんだ?
[従兄に似ている目が嫌いだというのに、従兄のことを悪く言うなという。
矛盾しているように聞こえる言葉の真意を聞くべく問いかける**]
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