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夜行探偵 ユウヅキ は 村の娘 エイミー に投票した。
村の娘 エイミー は 夜行探偵 ユウヅキ に投票した。
配達屋 ノエル は 村の娘 エイミー に投票した。
村の娘 エイミー は村人達の手により処刑された。
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか。
暗雲が去り、まぶしい光が降り注ぐ。――全ての人狼を退治したのだ!
ほんっと、てめぇ、
いい加減にしろよ!!!
[ヴェスの肩を両手で掴んで、思いっきり、
その頭に頭突きをかます。
ヴェスの肩に血がついたが、もうどうでもいい。
しかし3度目となると、さすがにきつい。]
なーにが、兄なら前歩けだ!!
いい加減、兄離れしろよ!!ばーか!!!
[男はその銀色を見る。
もし、それが、機械化組織なのであれば、
交換もできるだろうが、なんせ、細胞レベルだ。
絡みつく媒体がなければ、できないだろう。]
[男は、自身の右腕を左手で握り、
ヴェスの頭の銀色を捉える。]
ったく、世話やけんだよ。
[そうして、果たして、交換はできたか*]
[死んでいく機械細胞を見ながら娘は笑った。
遠隔操作の負荷は大きく、意識はだんだんと薄れ。
ふらり。
ヴェスの体内を流れる電気信号に落ちた。
流れ流れて、たどり着いたのは元いた首元]*
こうして、【P13ドーム】の短いも長い一日は終わりを告げた。
不老不死を謳う犯罪組織は、フリーランス達の活躍により壊滅したのだ。
cast
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
Yuudzuki Nightline
Lalacia
Amy Black
(Alyssa Radford)
azubu
Adele
pontaro
Steve
doron
Ves Starsinger
kkr
Noel Evans
Akatsuki-sm
Special team
-Ernest
dammy
-Sonoran
rokoa
Unknown
-Watcher
Alchemist
ーー 病院 ーー
……ん、んんー… ん?
[ユウヅキは目が覚める。ここはどこだろうか
確か自分は謎の金ピカヘビXと戦って……]
『ユー、起きた? あのね、えばんすさんがね
ユー寝てるからおとまりなんだって』
[どうやら気を失った後、エヴァンス氏の手によってここに連れてこられたらしい ……お泊まり?]
[数分後、看護師にしがみつかれながら外に必死に出ようとする黒髪がいた]
はなせ!!!
『ナイトラインさん困ります!!!』
帰る!!!
『せめて検査を!!!』
いやだ!!!!なんともない!!!!!
[必死に窓の外に飛び出そうとするユウヅキ、必死に止める看護師。ここまで喚ければ大丈夫だろうとは思う]
[だがユウヅキは逃げたがる。なぜなら病院が嫌いだからである*]
[……死ぬのだろうか、僕は]
[罰はようやく終わるのだろうか]
[……ノエルは、無事だ ……ああ、でも…]
[……ノエルの願いは、一緒に帰る、ことだって……]
[……僕がいなくなれば、ノエルは悲しんでくれるだろうか]
[意識がたゆたう。空間と空間の間。きっとそこはかつてたどり着いた空間の水面。 この先に進めば帰って来られない場所]
う……
[ようやく、人らしい反応で声がもれる。
歪むぼやける像/意識混濁のためのようなそれ/ぐったりと深く項垂れるように俯いた*]
── 中層R-501 バーの小部屋 ──
[娘は机に倒れ伏したまま。
思考は止まっている。
証拠品、ショートグラス、ハバネロ。
ほぼからになったキューブチョコ。
端末、シルバーウロボン8号の親機。
そんなものに囲まれて、夢を見ることもなく。
死んだように眠っている。]*
ーー 病院 ーー
それで、外はどうなってる
『しらなーい』
[ユウヅキはベッドの上にいる …両手足を手錠で拘束されて。すぐ脇の椅子に座って少女はぶらぶらと足を揺すりながら漫画を読んでいる。外のことなど興味無いと言わんばかりだ]
何故お前がここに?
『ユーがいるって聞いたからー』
誰に?
『だれかー』
………
『……………』
通信機も破壊され…両手足を縛られては連絡を取りにもいけない…はぁぁ
『じごーじとくー』
[意識は戻った。しかし外の様子は何もわからない。
逃げようとして両手足を塞がれてしまった。これだから病院は嫌いなのだ。
逃げようとしたから縛られたなんて身も蓋もないツッコミがどこかから飛んできそうだが仕方ない。彼は馬鹿なのだ]
………ノエルは、エイミーは…無事だろうか
事件は解決したのだろうか?
『なんかあったのー?』
後で詳しく話してやるさ ……
………
『…………』
べリティ
『なぁに?』
僕はここにいていいんだろうか
『しらなーい』
いや、良くない。僕ごときのために病院の1室を使わせるなんて図々しいにも程がある。よし、脱獄するぞ
べリティ、お前 鍵開けは得意だったな?
[…『にぃー』と、笑った顔同士が合った*]
ー 少女視点 ー
[ユーはへんなやつだ]
[いつも笑って、みんなを助けてる のえるのこともしんぱいしてる]
[でも、私はユーが泣いてるとこを見たことがない]
[いつだって、笑おうとして。みんなで笑おうと無茶をする]
[一度として、私はユーの涙を見たことがない]
[だから、だれもユーになぐさめない。
だれもユーのなみだをしらないから]
[ユーが泣いてることを知ってる人って、いるのかな]
[どうでもいいか、ユーが笑って過ごしているなら*]
["戻ってきた"。そう思った。
そして、同時に、自分はただ交換しただけだと、
どこかで、気付いていた。
男の声が届かないヴェスに、
声を届けられるのは、
本当に、ヴェスを戻すことが出来るのは、
ヴェスの思考を共有し、繋がっていた、
一人しか居ない。]
[まだ、ヴェスが無事かは分からない。
至近距離で撃ち込んだのだから、
その衝撃でヴェスの頭がどうなってるかも分からない。
それでも、男はそこまで、考えていられなかった。
今の脅威が去ったこと。それだけしか分からない。]
……何回言わせんだ。
[息を吐く。まだ安堵と言っていいかわからない、ため息。]
死んだら許さねぇからな。
[ヴェスの俯く頭を自身の肩へと引き寄せ、
もたれ掛からせれば、その背をポンポンと叩く。
子供にでもするかのように。**]
[あまりに悄然とした感じのノエルを見兼ねて、
養い親たる男はノエルを自宅――兼孤児院――へ寄ってけと促した。
表向きは事件のことなどを色々話したい、というものだったが。
このドームにはボタンを押せばお目当ての飲み物がドバドバ出てくる機械もあるが、
男は古めかしい機械でコーヒーを入れるのを好んでいた。
ノエルの前に置いた一杯もそうやって入れたもの]
『あ、砂糖とかミルクとかは―――』
別にいい。
『……変わったな。
お前昔はミルク入れんと飲めないやつだったのに』
[大げさにしみじみしてみせたがノエルを取り巻く雰囲気は変わらない。
肩をすくめる。
とりあえず、『ユウヅキのことなら心配いらんだろ命に別状はないって話だし』
―――とでも言おうとした。
思えばノエルはユウヅキが倒れてから救急車来るまでほぼずっと、
『死ぬな』とかそんなことを呼びかけてばかりだった。
手を握ってもいた。
そこまで必死になるってことはよっぽど――
と、先んじてノエルが口を開く]
……養父さん、どうして―――、
どうしてあたしはこんなにも無力なんだろう。
『……ん?』
ああして倒れてほしくないと思っていても止められない。
倒れられても治すこともできない。
話はしたけど見てはっきりとわかっただろう?
あいつは死ぬまで無茶するタイプだって。
それでいて自分が無茶してるってわかってないんだ。
ただの馬鹿か本物の馬鹿か度し難い馬鹿としか思えない。
きっと何かあった後置いていかれる者の気持ちだってわかってないに違いないんだ……、
『…………』
[さてどーしたもんか。
手に持っていたカップを置く。
砂糖を十分入れられたコーヒーの水面が波立つのから目を離し、
ノエルを見据える]
『置いてかれるのが嫌か』
[その問いにノエルは即答できなかった。
そうでもあるがそれだけではない。
だが、“それだけではない”部分をどう言葉にすればいいのかわからなかった]
『怖いか』
[これには条件反射的に首を縦に振った]
『なら、離れるのもひとつの手だ。
かつて僕は言ったはずだ。
あえて困難に飛び込むのを止めはしないが、
辛くなったらいつでも戻って来ていい――と』
[強情な眼差しだった。
かつて孤児院手伝いのために配達屋をやると言ってきかなかった時のようだった。
それでいてノエルがその身を捧げようとする相手は既に]
(……僕ではない、か)
『ならば考えないとだな。
どうすればわかってもらえるのか。もちろん穏当でないやり方はなしで。
……でも、まあ、ノエル、
そこまで言うほどお前は無力じゃないと僕は思う』
[ユウヅキの窮地に駆けつけたノエルは、
彼に異能によるものではない力を与えていたんじゃないかなぁと、
そう思う男であった**]
―― 病院 ――
ハァーイ、ユウヅキ、元気してるー?
[果物の入ったバスケットを小脇に抱え、ドアを開ける。]
病院にいるってわかった時は心配したわー。でも大丈夫そうね。
……というか、元気過ぎて大変そうね、ふっ、フフフッ。
[鎖で繋がれたユウヅキの姿はさすがに笑いを抑えきれない。]
今回はまぁ、世話をかけたというか、かけられたというか。とりあえず、ありがとね。報酬はきちんとキャッシュで払っておくわよ。
[そう言い終えたところで、今更ながらベッドの脇に座るベリティへと目をやる。]
え、え?子持ち?
いや、あれ?もしくは「ヒカレゲンジ ストーリー」的な?
[ユウヅキと幼い少女の組み合わせは、アデルにとってはあまりにも衝撃的だった。]
―― 事件の処理が終わって ――
ハーイ。
[ソノランの端末に連絡を取る]
ほんっとうにお待たせ。
やっとお礼ができそう。
どこに行ったらいいかしら?*
ー 病院 ー
…! アデル!!! ここに来たということは…
上手くやれたんだな……外はどうなっている?何が何だか分からんのだ
[ユウヅキは手錠や足枷を外そうともがいていた。
べリティが上手いこと作り出した『水の鍵』はカチャリと存外楽に錠を外した]
…はぁ?こいつのことか?べリティはトモダチだが
『そんだよー、ユーはね、ぼっちだからね、かわいそーだからいっしょにいてあげるの』
随分とお優しいですねべリティ様はってか
[ポンポンと軽口を交わしながらアデルにべリティのことを紹介する。]
さて…現状報告会といこうか
こちらは、かなりの数のウロボロスやタルタロスの小拠点を潰して目立たせた…あと謎の金ピカヘビXを…ノエルが、倒してくれて……
倒れた、多分…死にかけたんだと思う。
それで、今外では僕らのことはどう報道されてる?*
─ 本拠地・奥の部屋 ─
ヴェス元に戻った?
ならさっさと脱出するよ。
こいつらと君達を警察機構の詰所に転移させるから、後はよろしく☆
あぁ、俺様がいたことはオフレコな?
[ヴェスを介抱するスティーブと、証拠を握っただろうアデル。
そして意識を失っている老人と拘束したままのエリュシオン幹部をそれぞれ転移させ、地上の警察機構の詰所へと転移させる。
ヴェスが話をつけていたなら手続きも滞りなく進むことだろう。
その他必要な物や人も転移した後、ソノランは自宅へと戻って行く**]
── 中層 カフェ ──
いえ、特にないから、カフェに向かうわ。
[そう返事をしてカフェに向かい、早速ソノランと落ち合い頭を下げる。]
今回は何から何まで手助けありがとう。
コンテナも、コアの受け取りも、チップのことも。
本当に助かったわ。*)
あらー、トモダチなの。そうなのねー。
(コメントに困るわ。まぁビックリして思わず聞いちゃったけど、プライベートってもんもあるわよね。)
[パッと言われても>>2人の関係はアデルには伝わり切らなかったようだ。]
外の様子ねぇ、さーね、どうかしら?
[ユウヅキの質問には、腕を組んで能天気な回答をする。]
ただまぁ、アタシもアナタもこうして今自由の身でいられるということは、一先ずお尋ね者って訳じゃないんじゃない?
[手に入れた情報については、ヴェスから、もしくはアデルから警備隊へと流れただろう。オカマと探偵を追っている場合でもないはずだ。これだけの騒ぎだ、報道も錯綜しすぎてどれも信憑性に乏しいものとなっている。]
ただ、組織のカウンターだけはくれぐれも気をつけなさいよ。威厳とか、名が廃るとかっての多いから。
[持ってきた真っ赤な林檎をシャクリと食べた。]
── 中層 カフェ ──
もちろん。
口外はしないわ。
[微笑み、頷いて]
ところで、お礼は何がいいかしら。
お金って感じじゃないわよね。
私ができるのって料理だとか
畑仕事くらいだし。
[考えてはみたけれど、あまりいい事が浮かばない。]*
ホシ確保だし?
……後は頼むわ……
『──後は任せて、お前は病院に行った方がいいな。
かなり酷い面してる。弱りきってるな』
………そ、させて貰う。
『ここからはオレ達の出番だぜ。
P13ドームの警察の力、見せてやる』
[後は突入準備なりを整えた警備隊や、そのうち現場近くで金の匂いを嗅ぎつけ手柄をあげようとフリーランスや異能者集団も寄って来るかもしれないか。
更には報道陣も嗅ぎつけ、『エリュシオン』一帯から、まだ小拠点や他拠点が残されていればそこも、祭りさわぎのように、或いは火事で燃え上がったようにドンパチなりでも騒がしくなる>>42だろう]
あら、ドンパチ探偵には余計な心配だったかしら?
[林檎をもう一口頬張る。ベリティの熱視線に気づけばバスケットごと手渡しただろう。]
アタシはケチだけど、約束はきちんと守るわよ。いつだって払うわ。
ええと、2万だったかしら?
[アデルにしては珍しく金額を失念したらしい。それほどまでに一気に色々なことが起こりすぎた。]
[それはどれほどの時間か。
ヴェスの呼吸が肩にあたる。
それが生きている証であり、
その度、安堵する。
そして、それが長く続けば
安堵以外のものも、持ち上がってくる。
やがて、男は一瞬目を見開き、
ひゅっと、一度息が止まる。
そして、見開いた目を瞑り、]
ばーか。
[一気に息を吐くと共に、
そう返した。]
ーーー 幕間 ーーー
[死にかけていたユウヅキの検査結果が、病院の医師の机の上に置かれている。医師本人はこの部屋にはいない、きっとエヴァンス氏やノエルに連絡するために電話しに出たのだろう]
『ユウヅキ・ナイトライン:完治』
『空間制御能力の使用方法に難アリ。
空間を液体状に捉え操作する。その際に自身の血液を媒体とする必要があるのだが、媒体を介さず能力を使おうとしているため体内の血液が異常反応を示し副作用に変わっている』
『媒体とされた血液は、空間制御能力を通して体内へと循環して還ってくるため、きちんと最初に媒体化して排出しておけばこれ以上副作用に悩まされることはないだろう』
[本人がこれを聞き入れるかは、またべつのはなしだろうが*]
── 中層 カフェ ──
────……はぃ?
[あまりの提案にしばし固まる。
やがて解凍されて]
いやだ、私にそんな力ないわよ。
他のでお願いできるかしら?
[冗談だと笑って流す。]*
『! わーい、ふるーつだー!』
べリティうるさい、食うなら口を閉じろ
[少女がバスケットを抱えて果物にかぶりつくのを横目にみながら、ユウヅキは少し考えて]
10万だった気がするが?
……なんてな
[にやっと笑った。 1桁増やしてみたがこれにはアデルは乗るだろうか?*]
―警察機構の詰所―
[その後、ソノランが、
あれよあれよと言う間に話を進め、
気づけば警察機構の詰所だった。
もちろん男も話を聞かれることには、
なるのだが。スラムの人間というのもあったか、
警察機構への詳細説明はヴェスとアデルがしていたからか、
あっさり、男は解放される。]
……
[居づらい。
スラムの人間がいるとなると、
やはり警察。その目もかなり厳しい。]
『おまえ、何かしたんじゃないだろうな。』
いやー、俺はなんもしてないですよ。
あ、そんなことより、それ、かっこいいですね。
『お、そうか?』
[商売人スマイルでかわす、かわす。]
……お前、さっさと…
[治癒能力者に見てもらえよ。
そう言おうとして、近くに病院があることを聞くか。]
…そこ、大丈夫なのか?
[先程まで戦っていた『エリュシオン』は医療機関だ。
一応、そうは尋ねはするものの。]
うっせぇ、頭撃ってんだぞ、お前。
中、見てもらえ。
[男は病院というものに行ったことはなく、
行きづらくもあるが、アデルの言葉もあってか、
それとも、ヴェスを気遣う、警察の人間か。
なんだかんだで、
結局連れて行くことになるだろう。]
── 中層 カフェ ──
使いこなせば、ね。
[ほろ苦く笑う。]
そうね、そのくらい使えるようにはなりたいわ。
けどごめんなさい。私の居場所は村なの。
[新しい提案には驚いて]
ええ、喜んで。
その時はまた、端末借りて連絡するわ。
これであなたもお友達……ね?
[首をかしいだが、ふと気づく。]
あの。前に、どこかであったことあるかしら?
[不思議そうに問うが、はぐらかされれば引き下がる]
……ぁったよ…
[分かったと口にする。
多分大丈夫という言葉も意識に登りかけるが億劫ではあったし、大きな病院であるなら、この際、……精神系能力者に掛からないなら検査をしてもいいだろうという考えも過ぎったのかもしれない。
そして、泥のように意識が沈んでいきそうなのもあり、流されるままに、アデル誘導なりのスティーブに連れられていったのだった*]
── →病院 ──
[警察の人間はヴェスの言葉に一瞬目を丸くしたが、
本気にはしていないようで、笑いだしていた。]
……いや…なんつーか…
[よく分かってなさそうな顔のヴェスに、
やはり、ぼそっと。
あんまり警察と関わりたくないというのもあるが、]
お前につきあっただけだし…
そういう…柄じゃねぇっつーか…
[視線を彷徨わせて、やはり、小声でそう言ったか。]
―病院―
[さて、病院に連れてきたは良いものの。
変な匂いはするし、どこに連れてけばいいんだか。
そこらへんは、ヴェスが分かるか、アデルがいたならその誘導か。]
……は?
いや、俺は…
[男は病院に来たことはない。
今の傷も大したことはないものだと思っている。
が、ヴェスは、診る人間かという問に頷く。]
おま…!俺はなんもねぇっつーの!!
『わかりました。せめて手は直しましょうねー』
[じゃぁ行きましょうか。そうニッコリ笑う看護婦に、
引っ張られ。]
ちょっ…ま、俺、病院とか来たことねぇよ…!!!
[何はともあれ、男に異常は特になく。
身体の治療のみとなったか。
壁に叩きつけられたものは勢いを殺していたのもあり、
そこまで酷くはなく、左手の火傷も大したことはない。
右手はといえば]
ーー 騒動より2週間後の話 ーー
[ユウヅキが完治して退院したのは思いのほか早く入院した次の日。
しかし騒動があった直後なので、身の回りを『整理』するために探偵業はしばらく休業していた]
………
[医師に診断された>>52、自分の能力のこと。 一つ試してみる。 カリ、と指の腹を噛み切り血を流す]
〈空間制御能力〉
[瞳を朱く染める。流れた血がゆらりと空間に融けて消えていく]
[『朱い目』をしているのに、全く苦しくない。排出と循環がしっかり行われているからだろうか]
……気持ち悪いな
[能力を解く。全く苦しくないということにはどうにも慣れない]
[もうひとつ、ユウヅキには悩みがあった。 …それは]
『死ぬな、死ぬなユウヅキ』
『まだ、逝くんじゃない』>>29
[最近、眠っていると夢を見るのだ。どこかに歩こうとする自分と、それを必死に止めようとするノエルの夢を。
死にかけた時に掛けられた言葉を無意識がおぼえていたのだろうか、ひどく鮮明にひどく苦しそうにノエルはユウヅキを呼び止める]
……馬鹿な、ありえない……
[ユウヅキはそれを自身の願望だとか、妄想なのではないかと、そう思っていた。 ノエルが、まさか、そんな]
[こんな自分を必要としていてくれているなんて]
[本人に確かめる勇気はなかった。しかし自身の中の罪悪感がそれは救いを求める妄想に過ぎないとがなりたてていた]
[そういうわけで、ユウヅキはココ最近眠れていなかった]
[そんな彼の元に一通の手紙が届く]
『ユー、おてがみ。えーと、中層のーなんとかさんっておいしゃさまから』
[バッ! ビリッ]
[やはり手紙なんてなかった。ユウヅキはべリティの肩を掴んで静かに言い聞かせる]
いいかーべリティ…医者っていうのはな…無抵抗な相手に針とか刃物とか薬とか刺して感謝されるそれはそれは恐ろしい生き物なのだよ……もしかしたらエリュシオンの追っ手かもしれん…
『いや、でもそのじゅーしょ、ごきんじょさんがたまに行ってるおいしゃさまの』
べリティ、いいね?
『はい』
[初めて破天荒少女を黙らせた瞬間だった。*]
『いえいえいえ、しかしですね』
どーせ、金のためだろ…
『違いますってー!
駄目ですよ、スターシンガーさん!
コホン。
とにかく、立ってるのも辛いと仰っていますので、怪我の治癒と疲労を回復させる為の薬剤注射をしますので、先ずは眠って下さい。
話はその後ですよ!』
[という会話があったとか無かったとか*]
ー病院ー
気持ち悪…慣れねぇ…
[独特の匂いと、やたら白くて明るいのと。
ネオンのようなビカビカした明るさであれば、まだ平気だっただろうが。
両手には治療の後残る、包帯と。
そこからも漂う、匂いに、うっと顔をしかめる。
取ったら駄目か?駄目だろうな。
そう思いながら、
居心地の悪さに早くスラムへ戻りたいという気持ちはあるが、]
……
[ヴェスの状態が分かるまでは、
戻ることはないだろう。*]
── その後 ──
[数時間後か、目が覚める]
あー… 駄目だ、ぐるぐるする…
[頭の中が纏まらない。
これは脳が情報を処理しきれてない部分もあり、時間のみが解決してくれるものだったが。
寝台で目覚めて半身を起こすと、顔を俯き片手で下から額を押さえるようにする]
クソッ、藪以下じゃねーか。
普段のとこの方が、よっぽど腕いいぞ……
[吐きそうな状況に、不機嫌度が増しに増す。
藪とは悪態なので、普段の治癒能力者が藪なのではない。
むしろ腕はとても良い]
ふーん、10万ね。
[ユウヅキの請求>>55を聞いた後、最後の一口をかじると林檎の芯をゴミ箱へと投げ入れる。]
いいわ、いつでも払ってあげる。アタシのところへ取り立てに来なさい。
ただし、差額は次への投資よ?
[さすがにその額までは提示していないことはわかったらしい。それでも払うというのは、今後のユウヅキへの期待を込めてか。]
失くしたら困るものがあったら前もってアタシに依頼しときなさい。
アデルお探し物センターは不定期休業で毎日やってるから。
[そう言いながらベリティの頭を優しく撫でる。]
もちろん、タダじゃないけどね。
[ニヤリと笑って病室を去るだろう。**]
── その後 ──
とっとと出るに限るわ。
[キャッシュを支払い病院を後にし、何時もの治癒能力者に掛かるのが一番と判断。
数時間睡眠というのは一応は病院側想定のものだった為、後は普段の所に行くと伝える>>75と、幾らか押し問答はあったかもしれないが、立つのも確りはしている範囲、了承は取れはしただろう。
その後、受付でスティーブの分も支払いをし]
(あの野郎……一番安いので受けてやがる)
[深部治療>>69は行われていたが、それ以外は、治癒異能や医療機器などを使用しての完治まではされておらず、包帯の後が残る>>76というのはそういうことだろうか?
それか、身体の回復力を高めるような異能を使われていたか辺りだろうか?]
ちっ、誤魔化されんか
まあいいさ、毎度あり。また後日取り立てにいこう
僕はお前のお眼鏡にかなったようだな
[にやっと笑って未来の投資という言葉に返事をする>>78
いいお得意様が出来たものだ]
ああ、無くし物はこいつのせいで数え切れないほどあるが、何かあったら依頼しよう
そちらこそ、何かあったらまたよろしく頼むぞ?
浮気調査から猫探し、悪の秘密結社退治までなんでも引き受けてやろう
[アデルにべリティが撫でられ、幼い友人が嬉しそうに目を細めるのをユウヅキは笑いながら見ているだろう。]
もちろん、タダではないがな?
それじゃ、お気を付けてお帰りを。ポケットの中身をべリティに盗られてないかよく注意してな
『なにもとってないよー!』
[彼女の言葉は嘘がほんとか。それはアデルのみぞ知る*]
『聞きましたよ、聞きましたよ。
精神影響系の検査を拒んだって!
いけません、何かあってからでは遅いのですよ!』
掛かり付けんとこ行くんだよ、若い先生?
そこ退きな。
(いるんだよなー……熱意のまま駆け抜けて来た、お節介そのもののような奴。
適当にあしらって出)
『退きません!
私は、こう見えても成績トップの持ち主なんですよ!
お任せ下さい、ほんの一瞬で検査は終わりますから!』
『今! この瞬間に!』*
── その後 ──
[精神影響系の検査をする中、医師は、強く動かぬように精神影響をかける]
『ふふふ、このまま診察室まで来て頂くのも手ですかn……えええ!?』
[ガヂッ。
廊下に響いたのは、弾の篭められていない銃の引き金を引く音。
その銃口は勿論、こめかみだ。
精神影響をかけた医師は(それも医師倫理的にはどうなのか感はあるが熱意と治癒功績の前には形無しか)驚きの声をあげる]
『むむむ、び、吃驚しました……怖! 弾が入って無かったら、はあ……良かった。
大丈夫ですよ……誰が仕込んだか埋め込んだか分かりませんが、銃で自分を撃つのは解こうと思えば解け……何だこれ、随分と』
[一瞬というのは伊達ではないのか、暫くした後、医師は唸る]
貴様っ!!!!
[ガッッッ!!!!]
[驚愕し唸る医者を蹴り飛ばし、拳銃を持つヴェスの手首を掴む。ギリギリと音が経つほどに、強く]
っっっ、今、何をしようとしたっっっ…!!!
答えろ!!!ヴェス・スターシンガー!!!
[もう片方の腕で、ヴェスの胸ぐらを掴む。その目は…朱い]
[今、目の前でこいつは、何をしようとした。
何を、誰を、どうして、殺そうとした!!!]
[無我夢中だった、とにかく、ヴェスに怒鳴った]
貴様は何をしようとしたと聞いている!!!**
― 中層区域・カフェ ―
[村が居場所>>63と聞けば、笑む瞳を僅かに細める]
お友達か。
君がそう思ってくれるなら。
[ソノランがエイミーを、エイミーだけでなく、他の者をどう思っているか知っても、彼女は友達と言ってくれるのだろうか。
笑みの裏に様々なものを隠しながら、続く疑問にも表情は崩さなかった]
どうだったかな。
エイミーに覚えがあるならあるのかもね。
[基本的に名前と顔を覚えない、と言うのは後から誰かからでも聞くだろうか。
どちらにせよ、会ったとしても覚えていない、と言うような態度を取った。
エイミーが幼少だった時に会ったこともあったかも知れないが、はきとは答えない**]
『わぎゃあ! ひぃ! お尻が!』
[ころころすってん、医師は廊下の壁に激突]
『あ、そのまま。そのままで。
埋め込まれた行動の方、解いてみせますから……!』
いやだ…
[涙が頬を伝う。
誰かに言うというよりは呟きのような響き。
手首をギリギリと掴まれても抵抗らしい抵抗は無い。
ユウヅキの頭が低い位置にあっても見下ろさずに彼方に目は向いている]
いやだ
[その目が、ふと、ユウヅキを見る。
赤く両眼が染まり、ユウヅキへ遠隔移動を行使を試行/同廊下内/医師の近くまで後退か/それは視界内位置へのトばしで、拙い]
う… ひっく……
やだ……
俺がいなければ… いなければ…
[身を震わせ、床にへたりこむよう座り込む。
ガヂン、再び引き金を引く*]
ー病院ー
[居心地悪いからと歩き回るものではなかった。
慣れず、苦手な場所。さらには同じような部屋が並べば、やはり迷いもするわけで。]
…っべぇ…どこだ、ここ。
[既に時間も立っていて、ヴェスが先に帰っている可能性も考える。
何事もないのであればそれでいい。
さ迷う最中、もしかしたら病院に来ている誰かがいれば、会うこともあったかもしれない。
そのとき、なにかが騒がしく。
男ははっとし、
すぐさま、その騒ぎが聞こえる方へ、向かうだろう。**]
ーーー ??? ーーー
ああ今こいつはなんと言った?
『俺が?いなければ?』
ヴェスがいなければ、そもそもこの事件は解決しなかった
自分が最低限度の常識を弁えるようになったのも、ヴェスがいつも怒鳴りつけてくれやがるからだ
いつもなんとか事件をクリアしてなんともないのも、ヴェスが何かしら根回ししているだろうことは彼の言動から知っている
ああ腹が立つ、腹が立つ!!!
こいつは何様のつもりなのか!!!
エイミーが涙を流すほどに心配するというのに>>4:149
いなくなれば誰かが、悲しむというのに!!!!
なぜその程度のことがわからない!!!*
── 中層 カフェ ──
ええ、よろしく。
ソノラン……さん。
[なんとなく、"さん"は外し辛かった。ソノランは笑顔ではあるが、懐には踏み込めない雰囲気がある。]
ふぅん……
[村でこんなに目立つ男を見たら覚えていないわけがない。
ソノランは娘より一回りは年上だろうか。醸し出す雰囲気はオトナなのだが、若々しい見た目からはあまり年齢が想像できない。繋がりがあって年の離れた兄だろうか。
特殊チームに所属する以上、母とは面識がありそうだが。
そこまで考えて、ふと告げる。]
私の事は……何があってもエイミーって呼んでね。*
『ひっ……ぼ、暴力はやめてくださいー!』
はっ…
[殴られる。
こんな痛みじゃない。
殺されるのはもっと辛くて苦しい。
もっと痛い思いを皆した。
もういやだ、いやだ、いやだ……]
いたい…
いたい…
[肩を震わせる。
それは今殴られたことへの意味ではなく。
手に持っていた銃は床を滑ったか]
あぁぁ…
俺がいなければ
俺さえいなければ…
しななかったんだ
ごめんなさい……
あぁ……
[身につけている弾の入っている銃をのろのろと手にとろうとするだろう*]
っっっ……!
何が、『俺がいなければ』、だ!!!
[ユウヅキは銃を取ろうとする腕を掴み>>95、拘束する。
腹が立つ、どうして、分かろうとしない]
っっっ、僕を見ろ!!!!
[ガッ!!!と、ユウヅキはヴェスの頭をもう片方の手で掴み、視線を合わさせた]
貴様は、僕に死ねというのか!!!
貴様は、エイミーの笑顔を歪めたいというのか!!!
っっっ、貴様が、死ねばっ!!!
エイミーが永遠に例えようもなく苦しむと、なぜ分からない!!!
[視線を合わせて、ただひたすらそう言った
…ヴェスがいなくなれば、自分が困ると。
……エイミーが酷く悲しみ…きっと心に消えぬ傷跡を残すことになると*]
ーーー ??? ーーー
『貴様は、僕に死ねというのか!!!
貴様は、エイミーの笑顔を歪めたいというのか!!!』
[自分で喚き立てた言葉。ヴェスがいなくなれば…どうなるか、理解して口についた言葉]
[ああ、分かってない。ヴェスは何もわかっていない。
そこにいるだけで、皆が安堵することを。
そこにいなければ、誰かが悲しみ…苦しむことを]
(……あれ?)
[なにかに似ている。誰かに似ている。]
[よく似たことを、誰かに言われた気がする]
……っっっ!
[朱い目は絶対にヴェスの手を離さない。
その腕に込められた銃に焦点をあて……]
『ト べ よ っ っ っ !!!』
[拳銃を『転移』させる!!!!朱い目は絶対の意志を持って、その銃を……遠くへ弾き飛ばした]
っっっ、罰が欲しいなら、僕がいくらでも与えてやる
苦しみたいならいくらでも苦しめてやる!
っっっだから、………っ!!!
生きていたくない、なんて、二度と言うな!!!
[そのまままた、ヴェスの顔をぶん殴る!!!
吹っ飛んだ先にいるのは……あの異能医師だろう*]
『あばば……あわわわ』
[大変なことになってしまったと、この状況を引き起こした精神系異能医師は慌てていた。
成績トップなこの若い医師は、これまで挫折らしい挫折をして来なかった。
中層に生まれ、家柄も良く、小さな頃から精神影響系を使いこなし、勉強も出来、これまで順風満帆で生きてきた。
多少驕る事があったとしても、性格は困った人々を助ける為にこの異能を使うのだ!という、善意溢れる人間だったのだ──が、どうしてこうなった!
そんな状況であった]
『ま、待って下さいよー!
暴力で止めても何の解決にもなりません!
病院では静かにが基本なんですから……!
スターシンガーさんも死のうとしないで下さい!』
[若い医師が、へたりこむ相手へ続けざまに暴力行為を振るう黒尽くめの男の間に仲裁のように入ろうとしたことも、善意溢れる行為、ではあったのだ]
[ふたりの間を引き離そうと強引に割り込む。
そこへ、ユウヅキが振るった拳がクリーンヒットした!]
『むぎゃああああああ!』
[眼鏡が吹っ飛び、鼻柱が変な方向へと曲がる。
空中へ、血飛沫が、飛ぶ!]
『ぐへえ』
[医師は、沈んだ*]
……ぁ……うぁ……
[涙で濡れている顔へと、ユウヅキの拳が減り込み、後方床へと腕を付きながら倒れ込む。
顔の向きはユウヅキとは逆側を向くだろう]
はっ、ぅ……ぅう……
いやだ… やだ……
[嗚咽がこぼれ、身を震わせるがままだったが]
あ……あぁ?
[やがて、男の焦点が床に合わされた]
[ゼー、ハーー…と荒い息で倒れ込むヴェスを睨みつける]
っっっ……まだ、やるか?おい
[ギッ、と睨むその目は朱い。ヴェスの焦点が合って来たことには気づいていないようだった。
怒りのままに、拳を握って……振りかぶる!!!*]
(は? 気持ち悪……)
(よりにもよって…………)
[気配に振り向く、拳を振りかぶるユウヅキの姿。
拭っていない為、まだ頬は涙で濡れたままだった]
なーんで、馬鹿の前なんだよ、クソが!!!!
[左手で拳を受け止め、下側からユウヅキの腹目掛けて拳を振り抜く*]
[ゆらぁと立ち上がる]
こいつか……クソが……
[じろりと床に転がって沈んでいる医師を一瞥。
無言で頬や目元の涙を腕で拭う]
知るか。
[返事は一言だけ*]
―― 病院 ――
…………いない……だと……?
[その病室に踏み込んだノエルの第一声はこうだった。
ここまでの状況をざっと説明しよう。
医師からの目が覚めた、という連絡が養い親に来て、
ノエルはお見舞いに行くことにした。
養い親からユウヅキへの伝言を配達するという、
仕事ではないが大事な要件つきでもある。
伝言はこうだ。
『入院費とか治療代とかは僕が払っておいた。
あの便利だけどくっそ燃費悪そうな異能についての検査もしてもらうように頼んどいたんでそこのところ宜しく』]
[お見舞いに来たら見舞うべき相手が病室にいないとは、
何が起こっているんだ。
いやまあ予想はつくけど。
精神制御系の異能よりももっと恐ろしい何かの片鱗――なワケもなく]
さてはあいつ逃げたな……?
[ユウヅキの病院嫌いはノエルも知るところである。
となればここで待っていても事態は好転するまい。
ノエルはユウヅキを探しに行くことにした]
人探しは苦手だというのに……、
[小さく独り言ちながら。
苦手な理由は単純、やってるうちに別のトラブルに巻き込まれ、
すんなり見つけられた試しがないからである。
さてどーなることやら*]
心配?
ああ、そりゃ悪いな。
変なところ見せたわ。
しかた……
(こいつに見られるなんて……)
[仕方ないと言いかけたのを、苛立ちがこもり、口にせず]
は?
何様?
ヴェス様ですけど?
[腕組み、見下ろす]
…………………………
チッ。
お前が俺の心配とか気持ち悪。
あーはいはい。
馬鹿でいいし?
ま、お前も馬鹿じゃねーの?
[胸中に不快感が込み上げる*]
誰が馬鹿だ!!! だ れ が !!!
[イライラする、いつも以上にイライラする]
[もう1発殴……いや、蹴る。蹴ってやる!!!]
[前から気に食わないと思っていたが、今日はなおのこと気に食わない!!!]
[ユウヅキは真っ直ぐヴェスに駆けていき、そのまま蹴りを脛あたりに放つ!!!]
『い、いたぞ!ナイトラインさんだ!!!』
『スターシンガーさんもいる!!!つ、捕まえろ!!!』
[…騒がしくなってきた*]
── 中層 カフェ──
それならよかった。
ありがとう。
[にこり、微笑む。
しばらく雑談などしただろうか。
席を立とうとして、
そして、気づいてしまった。
キャッシュを全額ベリティに渡してしまった事に!]
……ここって、トークン使えるのかしら……
[青ざめて尋ねる]*
だれが!!!忘れてなんか!!!
やるかよ!!!絶対に忘れてなんかやらん!!!
貴様がここに生きている証を
脳内に刻み込んでやるわ!!!
[そう、怒鳴りつけて……そのまま看護師たちに連れていかれた。*]
── 中層区域 カフェ ──
本当に?
でもそんな面倒かけるのも、ねぇ。
いくらすぐ移動できても。
[結局、ソノランの口利きでバイトを紹介してもらう事になり]
何から何まで本当にありがとう。
よかったら今度村に遊びに来て?
私、料理は得意なのよ。
[笑顔で誘うのだった。]*
[スラムで名乗られた名前は、男はちゃんと覚えた。
ソフラ…ソノランの名前を間違えた件が後に彼女に伝わるかは、
置いといて]
ん?ユウヅキ、あぁ、ドンパチ探偵。
いや、俺もみてないですね。
[お互いに、互いの相棒を探しているわけだが、
さて。]
…なんか…いやーな、予感しません…?
[そう、言う男にノエルはどう反応するか*]
あっははは…そうですよねー。
そう、だよな……ははは…
[ノエルと同じく、乾いた笑い。
相手の探すのがドンパチ探偵でなければ、
こんな予感はなかっただろうが。]
〈お前は罪人だ、たくさんの人を傷つけてきた〉
『もう、許してくれ』
〈お前さえいなければ、みんなは幸せだったんだ〉
『もう、許してくれ』
〈ノエルが、お前に生きていてほしいなんて、
思うはずがない。お前のような……人を傷つけることしか出来ない奴に〉
………っ、だれ、か…ゆるして…
もう、ゆるして、くれ……!
[……かすれた声で、呟く。書いていた書類を握りつぶす]
[最後の確信が、持てない]
[ここにいていいという、確信が……持てない]
─ 回想 警察機構の詰所 ―
助かったわ、ソノラン。
見直した、うん、今回はとても見直した、ソノラン。
[ふーっと息を吐く。ひとまずは落ち着けそうだった。ヴェスはずいぶんとダメージがあるようだが、スティーブが病院へ連れて行くという。]
はぁっ?身体検査?無理無理ムリムリ!!
っていうかなんでそんなことされなきゃいけないのよ.
あぁっ?何触ってるのよ、この変態!
[詰め所で念のため身体検査と言われたが頑なに断った。せっかく拾ってきた前文明の遺産をみすみす渡すことはしたくない。]
うっさいわね!あんまりしつこいと殴r……らないけど!なんかそんな感じの気分になるわよ!
[強引に警備隊を押しのけるとヴェスにくっついていく。詰め所を出るところでドンパチ探偵が病院送りになったという言葉が耳に入った。]
お見舞いぐらいはしてあげようかしら。
[病院への道すがら、商店の店前に並べられた果物のバスケットを一つ買う。少し虫にかじられた、美味しそうな果物たちだった。]
……ほんっと、世話が焼ける…
[そう、髪をグシャリとし、ノエルの隣に行き、
顔を見れば、]
互いに、な。
[そう言って、バツの悪い。
スラムで互いに顔をあわせたときのような。
苦笑いを浮かべた。*]
─ 休日の終わり ─
姐さーん、聞いてよー。
[休日も終わりに近付き、見つけたアーネストを捕まえる]
今日面白いこと起きてさー。
[そう切り出して話始めるのは今日見てきた事件のこと。
手助けした部分は省いたりもしたが、恐らく関わったことはバレているのだろう]
機械化した連中はこっちに回してもらうことになったよ。
博士が張り切ってた。
[ケラケラと笑って話を締め括る**]
── 病院・廊下 ──
おい、起きろよ。
[廊下に伸びた医師の元に屈み込み、揺すり起こすと、何やら話す]
今度から、同意なく勝手に異能使おうとするなよ?
次にやったら、俺が殴るわ。
それと、このことは他人に漏らすなよ。
[襟元を脅すように、ぐ、と掴む。
若い医師の心情はどのようなものだったのか、こくこくと何度も何度も頷いていた。
そこまで確認すると、立ち上がり、床を滑り落ちていた銃>>94に近づいて、拾い上げる。
しかし、もうひとつ>>102が見当たらない]
………あいつ、俺の銃どこやったんだよ。
[居ても居なくてもユウヅキは頭を悩ませる]
[そして、ヴェスが医者を脅すようにつかめば
ノエルに更に苦笑いを浮かべ、行ってくるの意味で手を軽くあげ、
ヴェスの元へと向かっただろう。]
ヴェース…、お前、なぁ…!
[そうして、いつもどおり、
ヴェスにそう言って、
その騒動は、その日は一応は終わりを見せたか*]
ー 二週間後 ユウヅキ探偵事務所 ー
……?
[たおやかに扉を叩く音。たしか今は休業中の看板を掛けていたような]
……すみません、今仕事は受けてないんですが…
[ガチャリ、と扉を開ける*]
── 2週間後・ユウヅキ探偵事務所 ──
[扉が開くや否や、何かが素早く入り込む]
おい、ユウヅキ。
[ぐぁしっ!]
俺が、わざわざ紹介してやった治癒能力者のところに顔出さねぇとか、何だ?
[イラァ。
顔を見て込み上げる苛立ちもあるが、それを押し込み、ユウヅキの腕をがっちり掴み、背後に回ると、ぐっと首元にも腕を回そうとし]
個人医だし?
お前のクソみたいな要望にも応えてくれるぜ。
[個人医には個人医の良さがあり、男の掛かっているところは、患者の細々な要望(例えば注射が嫌なのであればその代替えか痛まない方法をとる等)と、そしてプライベートには特に配慮したフリーランス向けのものか]
── 2週間後・ユウヅキ探偵事務所 ──
嫌がらせだなあ?
[遠隔移動能力/行使。
対象は、視界内ユウヅキ/この場合は一部に対して遠隔移動が掛かることになる/移動先をこの場に指定し続ければ、その部分は動けなくなるか]
ハ、ノエルが浮かない顔してたぜ。
[その言葉に、どうユウヅキは反応するだろう。
ノエルと連絡がついているのであれば、治癒能力者のところに、ノエルが待っているかもしれない*]
ー 二週間後・ ユウヅキ探偵事務所 ー
は、はぁ?!なんでそこでノエルが…!!!
くそっ、なんで転移出来ないんだよ!!!
[必死にもがく。ノエルに心配かけるようなはちゃめちゃをした記憶はない。ここ二週間は眠れていないだけで、特に騒動は起こしていないのだ]
[……が、もがいてももがいてもヴェスの筋力には適わない。ズルズルと引き摺られるように連れていかれるだろう*]
── 2週間後・ユウヅキ探偵事務所 ──
(頭痛あ……)
お前を引き摺っていくだけで、頭が痛くなる……
大人しく行け、クソが。
[治癒能力者の元へと引き摺ってゆく]
── → 個人医 ──
『やあやあ、よくぞ来ました。
君が、ユウヅキ・ナイトライン君だね。
ようこそ、ここは君を癒やす治癒師の家です。
体でも心でも、任せて下さい』
クソ藪……
『こちらの口の悪いヴェス君からのご紹介ですので、初診費用3割増のところを2割増のお得価格で診させて頂きます』
『キャッシュのご用意は充分ですか』
[さっと、金額を見せると高額な値段が書かれており]
『動かなくて大丈夫ですよ。
悪いところ、つらいところを診ましょうねー』
[にこにこと治癒能力者は笑みかける。
市井の治癒能力者の癖に、男はこの治癒能力者の異能の底が見えない。
そして、紛うことなく腕が良い]
気持ち悪……
[男は近くにいるなら悪態をついているだろう。
さて、ユウヅキは逃げようとするなら拘束されているだろうか?*]
ー →個人医 ー
[診察室に入れられたユウヅキはそれはそれは大人しいものだった]
いえ、結構です。なにぶん、個人営業の探偵事務所はあまり収入が良くないものでして…貴方様のご噂はかねがね聞いているのですが…残念ながらお支払いできるほどの額は持っていないのですよ
[というか、営業スマイルで診察を断っていた。>>154くらいは払えないことはないがそれ以上に診察を受けたくない]
辛いところ悪いところもありませんよ
ヴェスさんやノエルも心配症だから…ほんの少し疲れているのを誤解されたのでしょう
そういうわけなので失礼しますね、何かあればその時はどうぞよろしく
[そのまま営業スマイルで部屋の外に逃げる*]
―後日―
[あれから、男はスラムに戻っていた。]
はいよ、いらっしゃい!
あぁ、奥さんに?
なら、運が良い。ちょうど珍しいもんが入ってますよ?
あ?ご存知……?あ、あぁ…子供たちが…?
[男は一瞬苦笑いを浮かべる。
どうやら、スラムの子供が口上を真似して、
いろいろ、拾ったもので遊んでいるようだ。]
はい、そうですよ。
なんか引き合わせたのが、この指輪らしくてね。
あ、その隣、それはですねぇ
かの猟犬の助けた猫。聞くも語るも涙(ドンパチ探偵が)な話でしてね。
[そんな感じで、いつもと変わらない"無能"のまま。]
―― →下層 ――
[首筋に水が滴る感覚で目を覚ます。
ユウヅキからもらった簪が溶けてしまったようだ。]
6時間くらいって言ってたもんね。
溶け切っちゃったから、結構寝てたのかしら。
[その間に起った出来事は本当に、本当に色々とあって]
……濃すぎない?
[ぐったりくたびれた顔。
なんのかんので事後処理は無事に済んだらしい。
皆の無事――といっていいのか――を確認すると、ソノランとの約束を済ませる。
代わりの髪留めは適当な棒を用意した。
ゲート外を疾走していた頃は、記念に偽バグ・シングの部品でも使おうかと思っていたのだが、生きたコアに触れてからはとてもそんな風には思えずにいた。]
[宿に入り、端末に連絡先を入れ、数度深呼吸の後通信を始める。
繋がると合成音声が挨拶をしてきた。]
――あ、もしもし。
ミスティ?お久しぶり。
アリッサよ。
[『音声照合完了シマシタ』と声が返ってくる。]
……まだ私のデータ入れてあったのね。
母様いない?
……いない。
それじゃ、アポよろしく。
父様と兄様は?あぁ、相変わらずね。
わかった、よろしく。
[通信を切って、長いため息。そして、ベッドにひっくり返った。]*
[スラムで変わったこと、といえば、
飯場に立つ老人がいなくなったこと。
それが、大きな陰謀の果て。
それでも、スラムじゃ、人がいなくなるなど、
日常茶飯事。
誰も気にもとめやしない。]
── 治癒師の家 ──
逃げんな!
[遠隔移動能力行使!
逃げ出そうとするユウヅキをトばして、戻す]
『ユウヅキ君は、元気いっぱいですね。
心が大変痛みますが、拘束して診ましょう』
[ユウヅキ包囲網が狭まってゆく。
拘束が出来たなら、最初の自己症状のカウンセリング(問診)の後、身体検査、そして精神検査が滞りなく行われてゆくだろう。
強情な相手にも手慣れているのか、遠慮無しにマインド系異能での心の探査も切り込んでゆく、治癒能力者であった*]
[一人の男から飯を食う場所が1つなくなって、
弟に飯を奢る場所が1つなくなった。
その程度。
いなくなった人間より、いる人間。
死んだ人間より、生きている人間。
それでいい。]
[マインド系能力をかけられ、最初に出た言葉は]
[そんな自己否定の言葉だった]
ちがう、ごめんなさい、ごめんなさい
ぼくが、どうして、なんで……
[ガタガタと、体が震え出す。虚ろな目は何も写していない]
…はじめから、ぼくが、いなければ…
なんにんをころした、なんにんをきずつけた
ぼくのじんせいはなんだったんだ
ぼくになんのかちがあったっていうんだ
ぼくはただだれかにみてほしくて
ちがうちがうちがうちがうちがう
やめてくれ…やめてくれ…!
だれか、ぼくをみてくれ…!ちがうぼくなんていちゃいけないんだきえてしまえばいいんだだれもみないで、ぼくをみないでくれ…
[頭を抱え、ボロボロと涙を流し始めた*]
〈ぼくはここにいちゃいけない〉
〈だれか、おしえてくれ〉
〈ぼくはどうすればいいの〉
〈だれか、ゆるして たすけて〉
〈ぼくは、ここにいて、いいの?*〉
〈誰かが心配してくれる〉
ちがう、ちがう ぼくは…ぼくは
〈僕が傷つけば誰かが傷つくんだ〉
ほんとうに、ほんとうに、ちがう、そうじゃない
〈自分がいなくなれば、誰かが涙をながすんだ〉
本当かわからない、自信が無い。自分に自信が無い
〈ぼくはここにいていいの?〉
ぼくはほんとうに、ここにいていいのか
〈だれか、ぼくをゆるしてくれ〉
ぼくは、このよにそんざいして、よかったのか*
[男とユウヅキの違いは/或いは同じか、他者が許しても、男は自分を許さないことか]
俺は出てるわ、もう。
『はい』
[そして、てきぱきと治癒能力者は身体面の治癒/例えば睡眠不足による疲労の回復などを行うか。
ちゃっかりとユウヅキからキャッシュも頂いた後、治癒能力者は、身体状態への細々したアドバイスや食生活アドバイスを書いたもの、不眠状態への錠剤、そして処方箋など一式が入った物をユウヅキに渡すだろう。
そして、ユウヅキが嫌がる針や注射など、尖り物は避けただろう]
『ユウヅキ君。
クライアントの秘密は完全に守りますのでご安心下さい。
誰にもいえない、怪我をした時や怪我人がいる時には何時でもどうぞ。
今の、言えないと癒えないを掛けました』
[親指をぐっとする。
藪感が溢れたかもしれない。
守秘の徹底を伝え、何時でもまた来るよう伝えただろう。
腕はいいので、精神面を診ないのなら、身体の負傷の治癒だけ行ってくれるだろう。
自分だけではなく、連れていく者も治癒してくれる筈だ]
おま……正気づくの遅くね?
帰るぞ、馬鹿。
[立ち上がり、躊躇い。
ギリ、と歯を鳴らすと、ぐっとユウヅキの頭を乱暴に掴んだ]
帰るぞ?
[わしわし、とぐいぐいと頭を押すように掻き回す。
それは乱暴に過ぎるもので/吐き気を覚えた]
(気持ち悪い……気持ち悪い……)
[そのまま背を向けて先に出口の方へ向かおうとする*]
ー ユウヅキ探偵事務所 ー
……あー、ただいま
[ユウヅキは、診察を終えて帰ってくる。 べリティは…まだいない。 …ノエルは今いるだろうか?]
………
[デスクの上に座り、処方箋を見る]
…………
『死ぬな、ユウヅキ』
『まだ、逝くんじゃない』
[……何度も見たあの夢の声、ノエルの声。夢の中で繋がれていた手の温もり]
……あれは…夢じゃ、無い、の、かな
[ユウヅキが、勇気を振り絞るまで…もう少し
ノエルはユウヅキの話を聞いてくれるだろうか?それは彼女次第*]
は?
病院でお前がどうかした銃だよ。
[伝えられたのは、管理不行き届き溢れる内容]
売った。
……俺の商売道具を?
………………
[男はユウヅキの胸倉を有無を言わさず掴む]
―― 騒動より二週間後 ――
………、しまった。
“まだ”休みだったか。
[ユウヅキの退院は早かったが、
“身の回りを『整理』する”とかで探偵業はしばらくお休みということになっていた。
ゆえに、ここしばらくは珍しく物騒でない日常が続いていた。
配達屋としての仕事の中で小競り合いが発生しはしているが、
あんなの物騒のうちには入らないという話。
これが、嵐の前の静けさに近いものであることを、ノエルは知らない。
ともあれ、来てしまったからにはそのまま帰るのもどうかと思い、
手持ちの鍵でドアを開ける]
………あれ、いない、のか……。
[ユウヅキの姿はなかった。ベリティもいない。
肩を落としつつとりあえず居座ることにする。
キッチンで養い親直伝のやり方でコーヒーを入れる。
ついでに豆も養い親愛用のやつに変えておいた。
使うのは三つ仲良く並んだマグカップ>>0:186のうち瑠璃色のもの。
その後は湯気の立つマグカップを持ってソファに腰かける。
端末をテーブルに置いてウェブの海からニュースを拾っていったり、
興味本位に室内にある分厚い本をめくってみたり、
何かなくなっているものがないか確認したりした。
――うん、非常食は無事だ。
これもちょっと珍しさを覚えることだ。
非常食をかっぱらわなくてもいいくらいのお宝に恵まれたんだろうか]
…………コーヒー淹れつつ思ってたんだが、
やっぱり何かあっただろう。
[で、単刀直入に切り込んでいく]
話なら………聞くよ。**
……なあ、ノエル
例えばの話だ。例えば…僕が死んでしまったとしよう
……そしたら、お前は悲しんでくれるか?
[話を聞くと言われて出たのはそんな問いかけ。いつものように笑って話す姿は世間話と変わらないだろうか]
…夢を見るんだ、ここ最近
僕は、どこかに歩いていっていて…
気がつくとお前に歩く方向とは逆方向に手を引かれているんだ
『そっちに行っちゃダメだ、まだ死ぬな』って
そんな、夢を見るんだ……毎日
……でも、僕は…本当に、ここにいていいのか…
分からないんだ。本当にここで…生きていていいのか
[コーヒーを啜る。言葉がうまく出てこない。
こんなこと、ノエルに話してもわからないだろうに]
自信がないんだ。人に迷惑ばかりかけて…かつてはたくさんの人を傷つけて…こんな僕に…自信が無い
……なあノエル、僕はここにいていいと思うか?
[それでも…訊いてしまう]
[……半分、どこか縋るように**]
―― 後日:上層 ラドフォード家 ――
[上層の一等地にラドフォード家は建っていた。緑豊かな庭に白い二階立ての邸宅が広々と横たわっている。
ゲートに立ち、各種認証を済ませて中へ。4年前とほとんど変わっていなかった。
メイドロボのミスティに連れられて、向かうは娘の母、グノ・ラドフォードの書斎。
ドアの先にはグノが背を向け座っていた。伸びた背筋、身にまとう冷たい空気。4年前と変わらない。
おずおずと近寄った。]
……。
[覚悟してきたはずなのに、中々言葉が出ない。
口ごもって]
ごめんなさい。
[頭を下げた。
くるりと椅子が回って、グノは正面を向く。いつものように、色の変わらない瞳がじっと娘を見つめている。
この瞳が怖かった。何を考えているかわからない。たまの休みに家にいても甘えるに甘えられず、娘は子守ロボとばかり過ごしていた。]
[空気に耐えられなくなった頃、グノは口を開いた。]
『ばか娘。』
[口調はきつい。しかし、声に棘はなかった。
戸惑いながら顔をあげる。そして、戸惑いはより深くなった。グノの目が潤んでいる。]
『無事でよかった。』
[無能の娘がいなくなってせいせいしているか、迷惑がりつつ探されていたか。どちらかだと思っていた。
グノは困惑する娘にため息をついた。]
『村にいると聞いて、ひとまず安心していました。
あそこは――過ごしやすかったでしょうから。
今は力も戻ったと聞いています。』
[娘は酷く驚いた。知られていた事ではなく、連れ戻されなかった事に。
父が娘の能力を欲していたのは知っていたし、力が戻りさえすれば腐っても名家ラドフォードの娘。縁談などに利用されるかと思っていたからだ。]
なら、どうして。
[娘が問うと、グノは再びため息をついた。]
『あなたの決断でしたから。』
[娘は顔を歪め、首を振った ]
……信じられない。
[しばしの沈黙。破ったのはグノだった。]
『なら、見せてあげましょうか。』
[グノは椅子を立ち、手を突き出しながら娘に近づく。グノは触れた人間と思考を交換したり、洗脳したりする力を持っていた。
娘は後ろにさがる。ますます顔が歪み、そして激昂した。]
……ッ、どうしてすぐ能力に頼るのよ!?
昔からそうだったわよね?
何かあったらすぐ能力。
私が能力忘れてからだって、
何度も何度も無理やり能力で
思い出させようとして。
[グノの瞳にうっすらと困惑が浮かぶ。]
『それは……
無能状態のあなたが辛そうでしたから。
私はなかなか家にいられませんでしたし、
能力を使えば短時間ですむかと。』
母様とちゃんと話せない方が
もっと辛かったわよ!
[再び、沈黙。]
『……私が、悪かったわ。』
[グノは頭を下げた。
娘は目を見張る。
プライドの高いグノが、娘に頭を下げるなど。あり得ないことだった。
しばらく時が固まった。]
……私も、ごめんなさい。
[娘も、頭を下げた。]
[その後場所を変え、母娘は過去を埋めるかのように様々な話をした。その中には前回や今回の事件も含まれていて]
『皆様にお礼をしなければ。
あなたが変わったのは
村や友人のおかげですから。
こうして、また会いに来てくれたのも。』
[娘はむず痒そうにうなずいた。]
私、エイミーとして生きていきたい。
もちろん、ちゃんと顔出しに来る。
それでも、いい?
[グノの瞳に柔らかな色が宿る。]
『もちろん。あなたの決断ですから。』**
[叫び、病院へ向かった。
走りながらため息一つ。]
スティーブって本当にすごいわ……
[もちろん、思考がなだれ込んでくるこないの差はあるだろうけれど。ヴェスと20年近く付き合い続けてきたのだ。のんびりした風でいて、大物なのではないかと思う。
ずっと関わり続けようと決意したのだ、こんなところで挫ける気はないけれど。]
殴る……絶対一発殴る……!
[たどりついた病院でその願いは果たされたのか、どうか。ともあれ、色々落ち着いてから打ち上げ会場へ向かう。]*
ー まくあいだ たんてーじむしょ ー
[少女は誰もいない事務所のソファでゴロゴロと寝転がっている。最近拾ってきた『マンガ』がおもしろい。字を教えてくれたせんせーに感謝しなきゃ]
[そんなことを思いながらごろごろしていると、ユーが部屋の奥に行って金庫になにかしまうのが見えた]
『………!!!』
[おかねのけはい!!! ゆーが出かけていったのを確認すると少女はすぐに作業に取りかかった]
[取り出したのは聴診器。 それでピタッ、と金庫の扉の音を聞きながらカチカチカチカチとダイアルを回していく]
[ユー曰く、古風だがマシンハック系には強いので重宝している。とのこと。それにこのご時世、こんな古い金庫のダイアルの方式なんて解除方法をしってるひとはそうそういるまいと話していた]
[が、ユーはこのあたりちょろい。確かにこのご時世そんなのを知ってる人はそうそういないが……]
[そうそういないだけで、知らない人がいないわけではないのだ]
[キリキリとダイアルを合わせ…カチリという音がする。
あとは鍵穴に鍵を入れて回すだけ]
『えへへー、なにかななにかなー♪』
[少女は能力を使って台所の水を引き寄せる。
せんせーの手によって『目覚めさせられた』能力は、ユウヅキとよく似た能力だった
彼女はその水を鍵穴の中に通し………鍵の形に変形させて]
[かちゃん]
[あっさり開いてしまった。 こういう精密な能力の使い方は実はユーよりべリティのほうがうまい]
ー幕間ー
[老人を床に倒し、昏倒させる前、老人は男に何かを言った。男はそれを信じることはなかった。
死んだ人間は、もう話さない。
真実がなにかを知ることもできない。
だが、自分を死なない。その自信と同様にそれは絶対的な自信が男にはあった。]
あいつが自分で死ぬなんて、
絶対ありえねぇんだよ。じーさん。
[どんなことがあっても、妹が自ら死を選ぶなんて、絶対にない。なんたって、あいつは俺の妹なのだから*]
── 打ち上げ会場 ──
[会場を確保してくれたのはヴェスだろうか。各ドームの料理が食べ放題の店だった。
今はもうドーム間の交流はほぼなされていないが、口伝えで残るもの、文献から再現されているものが多い。中にはアデルが作ったものも含まれているかもしれない。
順々に到着する面々に挨拶して、時間になって。
みな思い思いの飲み物を手にして乾杯をする。
早速手にしたのはゼリーで寄せられた海鮮。
あむっと口にすれば出汁と甘みが絡まり合って口の中に広がる。]
……おいしーぃ!
[一皿食べ終え小腹を満たすと、ヴェスのところへ向かう。]
ヴェス?
いいわねこのお店。
[笑みながら話かける。]
あなたもだいぶ顔色よくなって、よかったわ。
[そんなヴェスの頬には娘の拳の痕が残っているのだろうか。]
ノエル!!!早く来い!!!
全員無事に帰ってきた祝いにパーーーっと食べるぞーー!!!
[ユウヅキは、ノエルにそう声をかける。いつものような笑顔で]
[ノエルが無事であったことを、ヴェスやエイミーが助かったことを…アデルや、スティーブと出会えたことを、ソノランと奇妙な縁が生まれたことを]
[そう、噛みしめながら]
[最後の楔が解けるかは、これより二週間後の話*]
─ 後日 ─
アリッサが顔出したんだって?
[グノ・ラドフォードに会った時、笑いながらそう問いかける。
どこから聞いたかの問いかけは無かった。
ソノランが偵察と呼ばれるのは伊達ではない]
良かったじゃないか、心配してたんでしょ。
蟠りは取れた?
[問う声に返答は無かったが、纏う雰囲気がそのまま答えとなっていた。
それを察し、ソノランは小さく笑う]
めでたしめでたし、なんてね。
[揶揄うような声で言い、その場の会話を締め括った**]
―病院―
は?打ち上げ?
お前が…?
[それを聞いた時、
少しばかり驚いた声を出した。]
……
[スラムでも、安く手に入る嗜好品はある。
男も付き合いで飲むこともあるのだが。
まぁ、ヴェスに言わせれば"くそ不味い"代物ではあるだろう。
上層や中層ならば、行きたくはない、が。]
お前、随分元気なようだし、
[先程の、ドンパチ探偵の一件。
あんだけ元気なら大丈夫だろうと。]
付き合ってやるよ。
[そして、その後、エイミーが来て、
また一悶着あり、もしヴェスがエイミーに殴られるのを見たのなら、
少し驚いた表情を見せたか。
そんなこんなで、
エイミーに礼を言うどころではなかったのだった。]
―打ち上げ―
い、いくら食ってもいいって…
まじで?
[さて、打ち上げ会場へとくれば、
ずらっと並んだ食い物の数々。]
…つーか、食い物なのか…?
これ。
[全く見たことがないというわけではないだろう。
護衛時代、見ることもあっただろうし、
ヴェスから食わせてもらったこともあるかもしれない、が。
だいたいはスラムでヴェスに飯を食わせる側であったため、
滅多にはなかっただろう。]
また、二人になったなー。
["あいつ"がいた時は、ヴェスの頭を撫でる手は、
二人分だった。
そんなことを、零し、
"あいつ"の名前が貰えるのはまだ先かもしれねぇなぁ。
なんて、思いながら、また食い物へと、視線をやる。]
[目を開け、暫ししてから]
ようやくかよ。
ハ、これでうるさい声ともお別れだな。
(もう聞こえない……か)
[少しガランとしたようには思えた不思議なことに*]
── 打ち上げ前 ──
『チッ。
今回はチームで動いたようなものだし。
んな時は、打ち上げかましておくのがいいんだよ。
メリハリってやつ』
[恒例みたいなものか。
スティーブ>>215>>216には、ぶすりとしながらも、そう言っていただろう]
── 打ち上げについて ──
[それは異能か通信的なものであるか、何にせよ匿名的なものか。
もしくは、ソノラン経由での打ち上げ費用の持ちを伝えられたかであろう。
エイミーがラドフォード家を訪れたこと>>195なりは、思考で伝わっていたか。
もし今後、エイミーが家を訪れる>>228際は、トばすこと(家の敷地内にトばせないなら、極近くまで)もあったかもしれないし、乗物なりで送ることもあったかもしれない*]
はぁ……行くけど?
お前が嫌がっても行くし。
解析させるし。
(遊びに……ねえ)
[そんなことを思っていたら、前後から襲い掛かるように頭をわしゃわしゃされた!]
ば……おま、お前ら!?
馬鹿、やめ……
[ハッとする。
ユウヅキが小型カメラを取り出し写真を撮っていた]
(ユ〜、ウ〜、ヅ〜、キ〜!!!)
[ギリィ、両眼が赤く染まる。
そこでまたトばしかけたり、スティーブに止められたりと色々あったか**]
あっははは!
悪戯成功って?
[エイミーの顔をみて、また、いたずらっぽく笑う。]
二人でお前の頭撫でんの、
すっげぇ、久しぶりだなー。
[あの時の手は二度と戻ることはないけれど。
思いっきりワシャワシャとした後は、ポンポンと軽く叩く。]
エイミー、ありがとな。
[再び、エイミーをみれば、そう言う。
そして、]
まぁ。これからもこいつのこと、
頼むわ。
[二人の思考が外れたことは、まだ分からないが、
知ってたとしてもそう言っただろう。]
[さて、そうしていれば、
ドンパチ探偵が写真を隠し撮っていたり、
それに気付いたヴェスが、また転移を使おうとしたりして、止めたり、いろいろとあり]
はぁ…ほんっと。
世話が焼けるっつーか。
ばーか。
[そうは言うが、表情は笑っていた。
世話は焼けるが、大変だとは思わない。
手がかかるのは当然だ。
なんたって、俺"ら"の弟なんだから。*]
[夢の話を聞いた。>>193
悩みを吐露するらしき言葉も聞いた。>>194
ユウヅキの内心通りノエルはわけのわからないと言った表情を少しの間浮かべていた。
無理もない。
ノエルの目から見えるユウヅキはだいたいいつでも自信満々ではちゃめちゃで、
ただの馬鹿か本物の馬鹿か度し難い馬鹿くらいにしか見えていなかった。
悩める馬鹿だったとは思いもしていなかった。
『僕はここにいていいと思うか?』
――そんな、単純にして根深そうな問いを投げるユウヅキの肩を、
がしっと掴んで半ば無理やりこっちを向かせる]
…………、あ、当たり前だ。
[そうして去来するのは“連続異能暴走事件”のことだった。
ユウヅキと知り合いになった時の話]
思い出せ。あたしと会った時のことを。
アンタは、村まで、犯人を追って来て、
それはもう色々やらかした。
あたしも……まあヤバい目に遭いかけたがよくあることだからそこは気にしてない。
で、その時あたしは言ったよな?
“償いなんてのは別に大げさなものじゃなくてもいい”
“自分がやったことを認めて謝る。それが一番大事なことなんだ”
……言った、よな?
[なお養い親の受け売りである]
それなのになんだ?
アンタは、自分が周りに迷惑かけてるのを認めて、
それで、 ごめんなさいするために死のうとでも思ってるのか?
あたしは認めない。認めないぞそんなやり方。
だってそうなったら、置いてかれるあたしの気持ちはどうなるんだ!?
追っかけでもしない限り悲しいとか寂しいとか、
もっと、アンタの見せる世界を見たかったとか、
そういうことも伝えられない、そうだろ!?
だから、……だから、
アンタなんてこうだッ!
[何、大したことはしていない。
ユウヅキの頬を引っ張ってぐいぐいしているだけである。
本当は頬に手が届く直前まではもっと別のことを考えていた気もしなくはないが、
どうにも歯止めがきかなかった]
この馬鹿ユウヅキ! ばーかばーか!!
[ついでに言うと容赦もなかった。
顔を改変させんという勢いすら感じられたかもしれない*]
『だってそうなったら、置いてかれるあたしの気持ちはどうなるんだ!?』
置いていかれる、お前、の
『追っかけでもしない限り悲しいとか寂しいとか、』
悲しい、とか…寂しいとか…ぼくの、ために
『もっと、アンタの見せる世界を見たかったとか、』
僕が見せる世界を、お前は、見たいって
『そういうことも伝えられない、そうだろ!?』
思って、くれて
[ああ]
[そうか、僕は]
んぎゃっ?! ひょ、ちょ、の、のえっ
ま、ま、おま、ちょ、まひぇ?!!!
[そんなしみじみ思いいる暇は無かった。
バカと罵られ、頬をグイグイと引っ張られ、白い肌は何とも無様に伸びる。まるで餅のようである。あと痛い]
わ、わるかっひゃ!!!僕がわるひゃったーーー!!!
[ふがふがと謝りながら、何とかノエルの頬伸ばし攻撃から逃げようとする!!!なんとも…いつも通りな光景だ]
そうか、そっか……ノエルは…
僕に、生きてて、欲しいって…ここに、いて、いいって…
はは…なんだ…なら最初から、聞いておけば…
はは…馬鹿みたいだな、僕は……
[……彼は笑いながら、ノエルにそう答えた]
[…自分の価値観は、また、間違っていたと]
はは、だから…僕は…自分に自信が持てないから…
馬鹿だからさ…だから…独りになったらまた…同じことを考えてしまうかもしれんな…ははは…
[ユウヅキはノエルにちかづくと]
── 後日談・2週間以後〜 ──
[偽機械生命体……偽バグ・シング事件は終焉を迎えた。
警察機構並びに一連の異能者集団達の手により、『得ダネ』以外のものも、根刮ぎ荒らすかのように白日の元に顕になっただろうか。
得た物は金か権勢か、繁栄は肉、欲望を血とし都市は回っているようなものだろう]
………
[ソファに足組みながら新聞を見やる。
あの後>>185>>186、スティーブ経由>>170で何とか銃は取り戻せた。
普段使いではない口径が大きな銃ではあったが、また入手するとなるとキャッシュも掛かるので]
『機械生命体についての情報を得たい』
[もし、上層区域の名門ラドフォードとのコネクションを得ることが出来たのであれば、その情報を求めていただろう]
── 後日談 ──
[仕事場にしている書斎>>3:71に入り、カーテンを開ける。
偽バグ・シング事件の資料は粗方片付けられており、別の追う事件などが広げられ始めていたか。
外の光が差し込み、チンダル現象が見えている。
白い窓枠の窓傍に立ち、掌を開いて見る]
『何時か、人類は元通りの生活を取り戻す。
その為に、父さんと母さんは頑張っているんだ』
…………
[無力感を握りしめるように拳を作る]
何時か……死ねるかな……
父さんと母さんのように。
[無意識か何であったかぽつりと呟きが落ちた。
死の誘いを振り切るように、カーテンを閉める]
[目を閉じれば行った事の無い場所の光景が、まだぐるぐると巡る。
使おうと思えば、その場所への遠隔移動は出来なくはなかっただろう]
[そのまま仕事場を出てゆく。
ふわりと、こがらなしょうねんがふりかえる/それはげんじつのこうけいではなく。
そして、そのまま男についてゆくように、ついてゆき、ふわりきえるだろう]
[扉を閉めれば、後には無人の仕事場だけが残る**]
── 事件翌日 自宅 ──
はぁ、身体中ギシギシする。
[あれだけの異能行使はずいぶんと久しい。体への負担はそれなりらしく、筋肉痛のような感覚を味わいながら、いつもと変わらぬ朝を過ごしていた。]
ん?あらら、これは。
[耳鳴りのような音。アデルはおもむろに立ち上がるとすぐ後ろにある書棚へと足を向ける。一冊の本を取り出すと開く。ページをめくればある部分がくり抜かれ、端末が姿を現わす。]
珍しいわね、アナタから連絡だなんて。
[ニヤリと笑いながら応答した。]
―後日―
[さて、ベリティから流れ着いたヴェスの銃は、
子供たちの手前一度ばらしはしたが、元に戻してヴェスには返した。
これで、病院代はチャラだからな!と言うのも忘れず。
それと、]
ドンパチ探偵に言っとけよ。
せめて、弾ぐらい抜いとけって。
[まさかベリティが金庫に入っていた銃をとってきたなどとは、
知らないが、ヴェスにはそういっただろう。
返す時、頭の中で響く銃声。
音は2つ。1つはヴェスが頭へと受けたもの。
もう1つは、5年前。
知らないうちに、見てないうちに、
響いていたのであろう銃声。
手が一瞬とまった。
が、すぐに、ヴェスに銃を手渡した。]
[街角。
その服装は薄汚れた白の布とも、
クラシカルな古風の白のドレスとも、
見る人と見る身分により見え方は種々に変わる。
口を閉じ楚々に立つ。
行き交う者は皆、彼女を意識することはない。
気に留めることも無い。]
[ひらひらと揺れる白。
碧(あお)い眸が印象的だが、暫し経てばすぐにその印象は薄れ、どんな顔貌かは思い出せなくなる。
再び見れば、このヒトだと分かるけれども、
そんな不思議な印象を与える人物だった。]
[彼女は何の気配も雰囲気も、
感じさせる糸口すら与えない]
[まるで存在しているのかすら分からないような。
そんな不思議さだけを与える人物だった。]
『昨日の件、どういうことだ?』
[男の声は低く抑揚がない、だがどこか怒りをにじませるものだった。]
あら、なんのことかしら?
『とぼけるな、お前が関わっていることはわかっている。うちも他もずいぶんとやられた。』
あっそ、でもね、そもそもアナタのところのネズミちゃんがアタシにちょっかいかけたのがいけないのよ。アタシを見たら逃げるか土下座するぐらいの教育しときなさいよ。
[おちょくるように話す。口元には余裕の笑みが浮かんだままだ。]
『エリュシオンの方は例の研究成果も持っていかれた。貴様にこんなことをして何の得があったというか。』
うるさいわね。いいじゃない、ちゃんと資金のコア部分はなんとかなるようにしといたでしょ。今回の件はこれでおしまい。アタシ「たち」に手を出したらわかってるでしょうね。
『……組織は貴様の玩具ではないのだぞ、タルタロス最高幹部の一人、アデル・サンジェルミ』
ー 打ち上げ ー
……ぐぬぬ、ヴェスのやつ…
[ドタバタのあと、ユウヅキはまた不機嫌そうに食事に戻る。何度やってもヴェスに微妙に適わないのが腹立たしい]
『た…探偵さん!!!』
…?お前は……ああ、依頼主の。どうしてここに?
[不意に話しかけられたのは、事件の発端となった男だった>>0:250]
『どうしたもこうしたも…!あなたが病院に担ぎ込まれたという話が…あんな大ニュースの後に流れてくるなんて…!一体あなたは何をしたんですか…!あなたの事務所にいた少女に話を聞いてここまで来たんです!』
『やっほー、ユー』
……ああ…詳しく話をしましょうか 報酬の方もね?
[……この男のポケットからべリティが財布を抜き取ろうとしている。ピシャリ、とその手を打って止めてやる]
[探偵事務所の今日のはちゃめちゃは…今度こそこれで終わりそうだ*]
[ユウヅキのしみじみ思いいる時間を奪っているとは知らず、
彼の両頬をなおも伸ばしている。ぐにぐに。
そういえばベリティがユウヅキの頬はお餅みたいだって言ってたなぁと、
むしろこっちがしみじみするくらいであった]
え? なんだって? もう一回言ってみな……?
[そんな状態ながらふがふがと口を動かして謝罪の言葉らしきを口にしたようだったが、
ノエルはまだ手を離さなかった。
やがてユウヅキはノエルの攻撃から逃れたが。
それがさすがに申し訳なくなってちょっと手を緩めたためであるかどうかは、
ノエルのみぞ知る話]
知るか。
[ユウヅキにバカヤロ、と小声で言われても動じなかったが、
その後笑い出すようには少しばかり虚を突かれた様子だった。
……が、どんな形であれ笑ってほしかったのは事実。
ほっと肩を落とす]
[ユウヅキの夢の中に出てきた己の言っていたことは、
間違いなく現実のノエル自身が思っていることだ。
届かなかった言葉はようやくちゃんと届いて、しかしノエルは気付いていなかった。
そもそもどうしてユウヅキがそんな夢を見たのか、その意味に。
だから]
……!?
[急に抱きしめられた時も、
かなり驚いて、頭を殴られるどころか心臓をぶち抜かれたような心地がして、
でも、逃げなかった。逃げるはずがなかった]
はは、……やっぱり馬鹿だなぁ、
[だから言いなおそう。つまりはこういうことだ]
これからもアンタの隣で見守っててやる。
だから、……これからも笑っていてくれないか。
[そして、それからしばらく経って
男は、やはりいつもと変わらない。
直して売って買い取って、依頼があれば修理して。
そして、武器を壊す。]
……
[見てないうちに、知らないうちに。
いなくなる。スラムでは日常茶飯事。
いなくなったから、スラムを離れることをやめた。
だが、居続けても、またなくす。
手の届く範囲でいい。
それだけ、掴んで入れればそれでいい。]
[知らないうちに、見てないうちにいなくなる。
それが怖いのだと、ようやく気付く。
武器は今も怖い。]
また、はじめっかなぁ…
[そう、ポツリ。
言ってみるが、余り現実感がない。]
……まぁ、どうせまた、
なんか持ってくんだろ。
[手を握り、いつも通り、
僅か震えるそれを止めた**]
ー 少し先の未来の話 ・ 少女視点 ー
[あれからすこしの時間がすぎました。じむしょはまた、たんていのお仕事を始めて…また、ドタバタたのしくやってます]
『ユー、ユー!事件だよー!』
……ま 、 た 、 か ! ! !
行くぞノエル!!!
[ユーがまた寝れるようになってから、ユーは少し変わりました。血をはくような能力の使い方は止めたみたい。
それでも時々むちゃしてるけど、前ほどむちゃーって感じじゃなくなったかも]
[それから、前にもましてノエルと一緒にいるようになったかな。ふたりの間でなにかあったのかな?]
[時々ユーは、こっそりノエルにぎゅーってしてるけど私にはバレバレなんだよなぁ、さびしんぼだったのかな?]
[その時にはわたしもいっしょにぎゅーってします]
[ただ唯一言えることは。
彼女が20余年前の存在と同一であるということ。
この事実は誰も知らぬことであり、
特殊チームもまた、同一存在とすら知らないという点か。
動力源、コア、などを切り離し生き延びたのかどうかも、分からぬ話。]
[でも私はしってます]
[ユーが、ノエルを見る時の目が…前よりずっと優しくて]
[前よりずっとずっと…大切な人を見る目に変わってるって]
[私のことを見てる時より、ずっとずっと優しい目でノエルのこと追いかけてて]
[ノエルにだけ、たまに内緒で泣きついちゃうこともあるって知ってる]
[きっと、ユーにとって、ノエルは『トクベツ』なんだなって思います。ずっとずっと、そばにいて欲しいと思うくらい]
[今日もまた、ユーとノエルは一緒にお仕事です]
[食い逃げを捕まえるとか、ひったくりを捕まえるとか。またいつものちっちゃな事件の解決にふたりで頑張ってます]
『……えへへー♪』
[今日も、みんな、笑顔です!!!**]
[Rose - "Rosalind" は、
目の前で泣き腫らしていた少年を見る。
都市をゆく大人の背中か。
彼女は、見守り続ける存在。
彼女が、直接干渉を行うことは出来ない。
この先に都市が見舞われることになる災厄の時であろうと、彼女の役目は、見守ることに縛られるであろう。
出来て、誰かの前を横切ることくらいだ。]
―― 後日 自宅 ――
[ユウヅキにもらった写真は印刷してお土産に。
カフェでのバイト代に皆でわけた報奨金を加え、帰宅した。
ハロルドの風邪はすっかり治っており、多少やせたものの元気な顔を見る事ができた。
こっそり持ち帰ったシルバーウロボン8号――カブトムシの偽バグ・シングを棚に飾っておく。ずっと手元においていたから、すっかり愛着がわいていた。]
――でね。
盗まれた荷物をユウヅキが取り戻してくれたり。
この人、ヴェスの首を治したら思考が繋がって。
こっちがスティーブで――大きな機械にでくわして――
こっちがアデルで、すっごい包容力のあるオネエさんで。
事件解決してからだけど、ノエルにも会えたわ。
[夜。ハロルドに写真を見せながら、ドームで起きた事を話していく。だらだらと、とりとめもなく。]
あ!ソノランさんって人にも助けてもらったの。
[と言えばハロルドの様子がおかしくなって、首を傾げる。
事件の話が終わると、ぽつぽつと話し出す。]
思考がつながっちゃうって大変ね。
何考えてもわかっちゃうの。
その分本音で話をするしかなくて、
すごく、すごく沢山ぶつかった。
またヴェスがお馬鹿さんでね。
ずっと死にたいって言ってるのに本当は生きたがってて、
ずっと誰かに優しくされる資格はないって拒絶してるのに、
自分はすっごい優しいの。
なんだか放っておけなくって、どんどん入れ込んじゃって。
すごく好きになっちゃって。
私も馬鹿ね。
助けてって言ってくれたのに、
ちゃんと助けてあげられなくって。
――でも、私の事気持ち悪くなくなったみたいだから、
少しはよかったのかな。
[しゃがんだ膝に顔をうずめる。
それから、バグ・シング解析を手伝う事になったこと、実家に顔を出した事などつらつらと話していく。
そうする内に、夜も更けていったか――]*
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