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[真っ暗な闇の中に時折、現在の現世の有様と思しい場面が切り出されて浮かび上がる。
おとこは渋面のまま、無関心にそれを眺める。
──今生の世には、少しは面白いことも良いこともあったが、それでも胸に開いた虚無を埋めることはできなかった、と思う。
段々とひとに何かを求めたり与えたりすることが面倒臭くなり、結局こころを堅く鎧ったまま、なるようになれと思い日々を過ごしてきた。
その報いが今の有様なのだろう。]
[だが。
廃屋で泣き崩れる少年が映った時、おとこは不意に胸が締め付けられたように息苦しくなり、思わず心の臓のあたりを掴んだ。]
[ふるふると、糸の端から伝わる震え。
……その糸は何処へ繋がっているのだろう?]
(かげ、い、さま―――――)
[澄んだ、か細い声]
[それが糸の震えとともに、ぽかりと胸に湧いて。
隅々にまでじんわりと、染み渡っていく。]
──……誰だ、これは。何故おれの名を呼ぶ。
[全く見覚えがない。
にも拘らず激しくこころが騒いで落ち着かない。]
[ 否 ]
[ 役目 ]
[狐の朱線と痛みを請け負うた証は青の徴と刻まれて]
[ 消えるは正しく ]
[ 時至りて消えぬは ]
[ 不可思議 ]
[ひたりと面を狐の首下につけ]
[ つねひと ]
[ 疾く消えぬなら ]
[ 希う ]
…それがお前の未練なのだろうよ。
無意味と言いながらもその中に意味を見出すのが人たるものよ。
[悪友とはいえ長い付き合い。薄い目を開けて静かに呟き…*]
[東寺と羅生門を離れ、
衣を着たまま川で身を濯いだが、水を離れども髪や衣にさしたる濡れた様子も無い。
血の匂いは、薄らいだところで消えるでもなく、ぬらぬらと身の回りを漂う。]
おれの未練……。
[呆然とただ眺めるうち、霧に浮かんだ景色は変わりて]
[総身を血濡れの緋(あか)に染めた己が式]
鳶尾。
やはりお前がおれを殺したのか。
何故だ。式が仕える主を殺す理由は何なのだ。
誰かに操られたのか。
それとも、おまえに自由なこころを与えたおれが間違っていたのか。
[分からぬ、何もかもが──と惑う声音、低く呟いた。]
[櫻の木に凭れて立って、
戸惑う影居の様子を見ている。]
――未練、ねぇ。
[鳶尾の名が出ると瞑目し]
あいつが、あんたに焦がれているからさ、影居。
恋しすぎて憎い――ほかの者を愛したあんたが。
[暫く佇んでいたが、ようやく顔を上げて]
あの法師もいない、か。誰か、見た人はいないのかと思うけど、もういないかな。
[北へと向かう]
――夕暮れ・羅生門→朱雀大路を北へ――
[人も輛も少なくなった大路を歩く]
(若君様は一人でどこかへ行かれたのかそれとも。あの法師も、若君様に興味を持ってるようだった? 連れて行った、とか?)
[無事でいるのか気がかりではあったが、手にかけたい相手の無事を祈るのも変な話だと、思い]
[まだ遠く、人の顔も見えぬような先に、夕暮れには珍しく人だかりがあって]
なんだ?
[向こうからやってきた男たちの話に聞き耳を立てると、なんとむごい、と小さな声が耳に入る]
[嫌な予感がして、駆け出した]
[辿り着くのは、八条の大路との四辻。そこに]
ちょっと、どいてくれ。
[人だかりを分け入り、見つけたのは、何度か見た、彼の人が背負っていた箱と、腰から下だけとなった、姿]
――なんだよ、これ。
汐、さん?
[膝を突く。そのまま倒れそうになるのを両手で支えて]
[白藤から聞かされた答えもまた男を愕然とさせるものだった。]
焦がれている──鳶尾が、おれに。
あいつは…そんな素振りなど見せたことは。
いや、そうではなく。
おれが愛した、だと。
まさか、それは、
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