情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
[おとこにとりてはその流れが、嵐の只中にあるように感じるのは、おとこもまた怨の塊であるからか。]
[おとこは己が身体を両腕で、爪の立つほどに強く抱(いだ)く、
身の内より何かが洩れ出でるのを怖れるように、強く強く、]
やらぬ、
おれの想いはおれだけのもの、
愛も憎しみも哀しみも嫉みも穢れも、
全て、季久さまのみに捧げたおれの供物、
誰にも決してやりはせぬ、
[悲痛な叫びが喉から迸った。]
[陽は落ちたのか、それともあたりに闇が凝っているのか
あまり、辺りは見えない。]
……都に怪異の吹き荒れるは
お前の中に取り込んでいたものが溢れたからか。
あ、ぉぁああぁおォぉおゥああああッあああああぁ
[ぎしぎしと、軋む音して
おとこの身体、その背が奇妙に膨らみ歪む。
伸びた犬歯が唇を傷つけ、
破れた額から流れる血と入り混じって、顎から滴った。]
[聞こえた音は笑い声とも呼び声ともつかぬ。
門の作る影の、より一層暗いなかへ踏み入れる。
足元を、くろい影がざわざわと通り抜けて行くようだ。先ほどから鳴っている風かも知れぬ。]
あの識は言葉を喋らなかった。
お前は、私へいつぞや語り掛けたものだろう
[目を凝らす。]
『 や れ た の し や 』
『 は ら か ら か え り き お っ た 』
[座し 腰から下は蟲に覆われて 闇の中両手を大きく広げる]
嗚呼。
[胸元へ手をあてた。
識より奪ったものが、笑って応えたものか、しくしくと痛む。還ろうとするのか、やはり痛む。
蟲が這いのぼるも、ひたと手を胸へあてたまま]
これらが亡くなってしまっては
私は消えてしまうのかも知れぬ。
どうも還りたがっているようだが、
私は消えてしまいたくは無い……。
[まるで這い登る蟲のように、
墨色の衣が脚へ絡む。
逃げもせぬ鳶尾の衣の内外へ、ぎちぎちと音をあげながら蟲が這う。 肌があわ立つ。細く息を吐いた。]
……お前はこの都をその怨でもって覆い、滅ぼすのかな
『 み な 望 ん だ こ と 』
『 ぬ し も と も に ゆ く な ら そ の 身 ま だ 喰 ら わ ぬ ぞ 』
[そう云うと、白い蟲わく朱い舌が頬をなぞる]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新