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[ふわり、はらり、ひらり、
揺れてはなびらは落ちる。]
……そうか。
[留まるたましいたちを照らしながらゆっくりと舞う。
橘の語りを聞き、いたみを堪えるように
眉を寄せ眼を伏せて]
――うらみ、か……。
仕方はないさ、生業は一緒だ。
……救おうとして、救えないことがあるのも。
櫻が咲くたび、巡るもんだよ、たましいも。
[礼、と謂われ 寂しそうな笑みにつられるように
常の薄笑みではない、憂い含みの笑みを浮かべた]
ちっとでもそう思ってもらえたんなら、よかったよ。
─花山院邸・奥座敷─
[その微かに聞こえた声に、狐は音もなく頷くのです。]
…怨みは……
どうしてよいのやら、わたくしにもわからぬのです。
彼の御方の、仇は果たしたはずなのに。
…胸苦しさは取れぬばかりか、ますます強くなるのです。
[袖引かれ、若宮を見る。
冷たい殺意が解け、仕方がないと言いたげな表情が浮かぶ。
代わりに小さく呪唱えれば、
駆け出した猫が童の跡を追い──
飛び上がると一枚の紙片となって、音もなく舞い、童の背に貼り付いた。]
殺しはしません。
が、居所は掴んでおきませぬと。
他の者に喋られては困りますので──
父の都合もあったろうしな。
誰に恨まれても不思議でなかったから。
すまなんだ、無理を言った。花は確かに見せてもらったよ。
…来世があったらまたお前には会えるか?
…よか、った。
[ほつり、声が零れる。
止まりかけていた涙は、再び溢れて頬を濡らす]
…ごめんなさい。
僕が…、僕が、いけないの、かな。
[胸に埋まって、詫びる声はとても小さく、布に阻まれくぐもって]
[走る。背に何か張り付いたような気がして、見るが、わからず]
(何か、したか。六条院邸のものに伝えるのは簡単だ。あそこまで行かなくとも、出歩けばまだみなが探している。
でも、伝える気はない)
[それでも、背の何かはいらぬ、と思い、先程離れた花山院の邸まで辿り着いた]
─―花山院邸・奥座敷―─
都に仇なす凶星ふたつ、
添え星ひとつ―─
あれは、大殿の身罷られたときの事だったかな。
そう、云っていた方が居る。
笛の―─中将どのを殺した人喰いは
凶星のひとつであろうなあ
[帳を透かして、青いひかりが
めろめろと揺らめいている。
照らし出された経文は、怪しく妖しく揺れる。
帳の向こう、狐の顔がどのようであるか
伺う術もなし]
家名とか、政治とか、しがらみだらけだし、な。
恨んで、祟って、
後に残るのは穴二つだってのに。
[ゆると首を横に振って]
いいさ、気にするな。
おれも櫻は好きさ。
[首を少しだけ傾ける。]
……どうかな。
会いたいと思えば、きっと会えると思う。
ひとの思いが生むのは痛みばっかりじゃないだろ。
そのときは――折角だから、春がいいねぇ。
[薄く笑む。]
何故、そうお思いになるのです?
[腕の中のその細い身体を包むように抱いて]
あなたは何も悪くない。
悪いのは、あなたを攫った私です。
では、
[泣き濡れた若宮の頬に手を添え、じっと濡れた琥珀の瞳を覗き込み]
強くおなりなさい。
これからあなたは、もっともっと辛い目に遭うでしょうから。
………そうだな。そう願おう。
桜、見ながら杯でもかわしたいものよ。
[薄く笑った顔に、ゆるりと手を伸ばしながら一度止め]
…触れてもいいか?
他意はない。
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