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[ミケランジェロが脱落し、3Fのシスティーナ礼拝堂が開放された。
なよ竹のかぐや姫が脱落し、4Fの竹林精舎が開放された。
あの黒翼の少年はその名を知らないが……おそらくこの5Fは、あの英霊の心象風景に違いない。
ならば、今開放された上階は……彼に関係する場ではないのか]
…………。
[戦闘区域だとは知っていた。
サーヴァントの居ない自分が行っていい場所ではない。
けれど、それでも。
……向かわずには居られなかった]
しかし、問題は戦闘ではない。
戦闘であれば勝利はたやすいであろう。
我が従者に敵う戦力はそう多くない。
キャスターしかり、セイバーしかりだ。
それにマスターは素人ばかりだ。
私が遅れをとるわけが無い。
問題はループとこの聖杯の根幹だ。
どうすれば切り分けができるか。
それを究明すればいいのであろうが。
何分、ここでは資料が足りない。
せめて時計塔の設備があれば話は違うというのに……。
[圧倒的に情報が足りない。
推測が出来ても仕組みの詳細までがつかめない。
手が出ないというのが今の本音であった。]
[最上階に向かう前―――、僅かな時。
三階へと姿を見せる。
最期になるかもしれない。
その前に、あの天井画を見ようと――]
――― 酷い顔ですね。
[彫刻の方が好きだったのだろうかと、ミケランジェロとの戦闘を思い出せば数日前の出来事とは思えず、口元が少し緩む。
生皮の自画像を見れば、そんな独り事を落してから、礼拝堂に生えた竹を、たん、と蹴って、更に上へ。]
―西ブロック・拠点・書庫―
[もともと本が好きなのもあって、
すっかり知識を貪る状態になっていた。
飲まず喰わず――は、生きていた時代にも成してしまったことがある。悪い癖だ。]
「え」?
……「え」と読むのか。
ほう、ほう……ではこれは「かぐや姫ゆえ」と、……
[――とても興味深そうである。]
……この国の歴史も物語りも、
とても興味深いものだね。
おお…。生皮まで拾ってきてくれるのか。
これもう眼鏡にまた出会えたら結婚申し込まねばいかんな。
[システィーナ礼拝堂の壁に描かれた最後の審判。キリストの右下で聖人が持つ人間の生皮はミケランジェロの自画像であると言われています。]
さておき。
>>28
まあ。あたしは法王とさえ喧嘩腰になるような頑固者だしな。
皮剥ぎの刑に処された聖バルトロイはなかなかお似合いだろう?
―西ブロック・拠点・書庫―
[あの、アーサー王伝説や聖杯伝説の礎を築いた人から
この国の文学を褒められるのはとても嬉しかった。
考えて見れば、何と贅沢な時間を過ごしているのだろう。
と、思い出したように。]
ねぇ、ちょっと隣の部屋に良いものがあるんだけど見る?
[親方の使っていた部屋には…見事な「ピエタ像」が置かれてた。]
― 1F北・オフィス街(ホテル) ―
今日は教会に向かう、という話だったと記憶しているが。
[霊体化したまま、アルフレートへと話しかける。
部屋に響くものは、この数日語りかけ続けた、静かなもの。
表情は見えねど、灰色の鎧を纏う男の視線は、自らを招聘したマスターへと注がれていた。]
何か悩み事かね。
それ、しかないであろうな。
[それはとても残酷な計画。
だけど、今はそれしかなかった。
どのマスターが見ても非難はするであろう。
しかし、今の自分には選択肢はそれ以外に無かった。
アサシンのマスターにあえば何かが変わるかもしれない。
しかし、メモを見る限りは何も知らないと考えられる。
出会ったとしても決定的な情報は手に入らないだろう。]
今は、これ以外に手は無い。
最後に勝てばそれでいいのだ。
[そうだ最後に勝てばきっといいのだから。]
しまった、投票がそういえば間に合ってなかったか。
まあ、でもランサーのところあたりが妥当だろうな。
宝具的にもシェムハザに容易く勝てそうなチームでもあったし。
ああ、気にするでない。
結論付けただけだ、今後の方針を。
では、教会へ向かうぞ。
[拠点から外に出て教会へと歩き出す。
断固たる決意を持って。]
―西ブロック・拠点・書庫―
異なる文学に触れられることは
英霊の特権だね。
[ 望月をマスターに頂いていたときも、本屋を所望した詩人である。筋金入りの文系だ。]
……良いもの?なんだろう、楽しみだな
[ 戦国の歴史書をぱたりと閉じて、
案内された部屋へ向かう。 ]
…………。
そうか。
[ただ一つ、相槌を打つ。
何かを思いつめた風のアルフレートを前に、ランサーは静かに其処に在る。常と変わらぬように、常よりそう在り続けたように。
自らが纏う灰色と同じように、何事に揺らぐこともなく――。
二人は一路、教会へ。]
― 6F ―
[6F、そのほぼ中心部に姿を現す。
見覚えのない家並みが広がる。
ただ、焦げ臭い匂いに思わず目を細めて眉を顰めた。]
―――…ここは、
[寺――東勝寺とはすぐに解らなかったが、その近く。
遥か遠くには山、山、山、そして 海が見えた。
地に足をつけて周囲を見渡す癖。
理解には時間が常より要した。]
…いや、
[マスターのいない今、ここでそんな事をしても。
そう―――地面に視線を落とした。]
―西ブロック・教会への道―
何度か通っているがここは少し薄暗いな。
我等には当てはまらぬが一般人であれば避ける場所であろう。
特に、女・子供はな。
[薄暗い路地を教会へ向かって歩く。]
―西拠点 ピエタの部屋―
――……これは……
[ 足を踏み入れた途端、
その存在感に圧倒される。
祈りの気持ちを湧き上がらせ、
背より光輪降り注ぐを感じるほど。
――ピエタ。我が子を喪った嘆きの聖母 ]
これが石から削りだされなんて、
信じられない……
[ 嗚呼、と。感嘆に震えるため息とともに、片膝をつき、祈りを捧げた。 ]
― 6F ―
[その光景には、おそらく血と屍が足りなかった。
陰惨な連想しかさせない、戦火の階。
それは一つの終わりがあった場所なのだと、そう感じた。
きっとこの場所は……彼の心と共にあったのだろう]
平穏、か……。
[口に出して、つぶやく。
それを願ったサーヴァントが脱落し、この階が開放された。
これは後悔のかたちなのかもしれない]
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