情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
[――変っていく。
空間そのものが、
流れ出した
インクのしみが広がるように
彼の物語に書き換わる。
栄華の果て。
希望の果て。
繁栄の果て。
詩人は瓦礫と風化した滅びの城に、
いつか其処に掛けた者の姿を一瞬幻視した気がした――それはきっと、ヒイラギの書庫の蔵書の一つ、遠い神話の物語と重ねたからだ。それだけ。
其処には何も居ない。
――此処は退廃の果てなのだから。]
[瞠った眼、瞬き一つ己に許さない。
詩人は、キャスターは――この階層に居る誰もが、
今、彼の世界に立っている。]
……、これが
……ティリンス……
灰色の君、
貴方の……“灰色”の 都。
[大きく眸が揺れたのは
感情の揺れか感性の糸か。
天に召されるが如く蒼き炎は失せて、
灰色纏う英雄は――滅びた都市で槍を構える。]
[ランサーの宝具。その凄まじい魔力の圧力が開放され、この階層を構成する風景がまるごと書き換えられる。
突き立つ石壁が見下ろす、崩壊した都市。
ランサーが喚び出したその光景は、かつて栄華を誇っただろうその都が、終わりを迎えた後の姿だった]
[――ランサーの槍がそうであったように、キャスターもまた、操作した龍脈の加護を失い、困惑していたか。或いは、――今に在ってなお、この死した地の測量をせんと動き出していたか。]
…………。
……何事も、いつか終わるものだ。
そうだろう。――――束ねし者よ。
[灰色の槍を握り、血を振り撒きながら
理想を編みし者へ向かって、一直線に槍を突き入れんと奔った。]
ああ、貴様の言葉通り「終わり」を与えてやろう。
[令呪をかざす。]
アルフレート ローヴァインが命ずる。
ランサーよ 令呪をもって命ずる、自決せよ。
[消えていく令呪の一画。
だけど、まだ終わりではなかった。]
重ねて命ずる。
己の槍をもってその身を貫け。
[そして静かに立ち尽くした。]
[強制的に書き換わった場面、
キャスターのはなった火球すらも
槍の英霊の「果て」に、上書きされたであろう。
今、荒れ狂う嵐はふつりと止んで、
耳に痛いほどの寂寞と静寂。
低い槍の男の声は、
ひどく、よく似合っていた。]
[――そして、
目前まで迫った理想を編む者に、
穂先は突き立つことは無く。]
…………。
――――承知した。マスター。
[下された命に逆らうことなく。
――自らの心臓に、槍を突き入れた。]
まずい……!
[空間の書き換え……キャスターの宝具がリセットされたことを悟る。
新たな地形の把握には、大した時間を要さないだろう。だが再度宝具を使用する魔力はない。
歯噛みする。詩人の英霊への援護が止まる]
―― ああ、
貴方は……
――これを胸に、戦っていたのか
[――震える。余りに深い、滅びのいろ。塗りつぶされてしまうような、灰色だ。]
……ええ、おわる。
おわってしまう。
紡ぐ物語も、いずれは、終わるもの、
終わって、しまうもの――――灰色の、君。
けれど、私は……!!!
[>>237 灰色が、駆ける。
紛れもなく、此度最速の英霊。
たとえ間に合わずとも、と。
吟遊詩人はローブの下―――足利尊氏を貫いたのと同じ剣で、応えようとし―――]
……――、 っ…!?
[――間に合うはずがない。
間に合うはずがなかったのだ。
剣を抜き放つのさえ、許されぬ速度だったはずだった]
…… な 、……に……?
[咽喉元に触れるか触れぬか。
その勢いだけで一筋切り傷の走るほどなのに。
そのまま突き立てられれば、
己は、終わっていたはずなのに。]
な……!
[目を見開く。意味が分からない。
アルフレートの令呪。それが連続で使用され、膨大なる魔力が解き放たれる。
それを受け、ランサーは槍を自身の心臓に向けた。
目を閉じる暇もなく、武人の身体を宝具が貫く。
絶望のようなその光景を、目に映す**]
…………そう……い、えば
[吟遊詩人に辿り着く直前。
――瓦礫に倒れ付した、かつての王は。戦士は。兵は。少年は。]
…………ひとつ、――――はたせていない、
……やくそく、が
[――その瞳に、怒りも、恨みも、嫌悪もなく。
ただ静かに。]
――なを、しらぬきしよ。
…………きょうかいの、………しょうじょを、……たのむ。
[案ずるは、たった一つの口約束。
ただ一人の、不安げな少女。
――――遠い昔に見せた、柔らかい表情を残して。
死せる都と共に、かつての主は空間へと*消えていった。*]
[手を、伸ばす。
膝をついて、槍の英霊に手を伸ばす。
キャスターもまた、駆け寄ってきたか――それとも動けなかったか、どうか。吟遊詩人には確認する余裕などなくて。]
どう 、…して。
[絞り出した声は、殆ど音にならなかった。]
どうして、
灰色の君、……どうして―――!!!
大儀であったな。
なに、貴様の願いはいずれ叶うであろう。
[消えていくランサー(>>250)と見つめて言葉を零す。]
ふむ、そしてあの契約は嘘ではなかったようだな。
無事に帰る事がかないそうで何よりだ。
[アサシンから受け取った羽(>>89)を取り出す。
羽根は光り輝き始めていた。
そして自身も光の粒子に包まれ始める。
そう、戦闘領域へ移るときのように――]
[眸には何の恨みもなく、怒りもなく、
ただただ凪いでいて―――分からない。
物語が、唐突にページを裂かれてしまったように途切れてしまって。
辛うじて届く声に、
なんとか小さく頷く。]
……、 あ、 ――ぁ……
ええ、――約束、します
少女のことは、……任せて、……
[謂い終わる前に。
死せる都の主は、蒼い炎と同じように
そらへ、溶けて消えてしまう。
後に残された詩人は/騎士は
光に変ったその身体を捕まえようと動き空を掻いた指先を暫し見つめた後、俯き強く握り締めた**]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 エピローグ 終了 / 最新