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また、1Fは消滅したと思われる忍神町その物である。
私の記憶が確かであればな。
つまり、ループとはこの再現された忍神町のことであり、
この町はまだ生きているのかもしれない聖杯に囚われている。
このメモの主はアサシンと少なからず因縁を持っており、
独自に目的を持って動いている。
[其処まで語ると>>107の言葉に頷く。]
今後については此奴の言う通りだろうな。
この「僕」に接触してその真意を測る他ないであろう。
「僕」と名乗る者がアサシンの何を知るか、
そして目的は何かを判断し真相を切り分ける。
私はそれで動く、貴様等がどう動くは任せる。
だがアサシンとやらをどうにかせねば誰に未来は無い。
それだけは心に刻んでおけ。
[またしても一気に語る。]
[ランサーはアルフレートの話を黙って聞いている。
彼の話について、ディオメデスはあまりにも門外漢だ。そも、魔術師という生業の多くを知らない。キャスターとみちるの反応をちらちらと確認しながら、おにぎりを食べ終える。]
俺は、魔術師がどうであるとか、どういったものを暴走と指すのか、失敗と指すのかは分からん。そのブライジンガー家というものが何を目指していたのかもな。
だがアルフレートよ。一つ気になるのだが。
……ああキャスター。美味であった。
感謝する。何か馳走しなければならないが……。おっと。
[話が脱線しかけたので、アルフレートへ向き直る。]
貴君はそれだけの情報を知りながら、何故この『塔』の聖杯がまともな機能を有していると思っていたのだろうか。
[そんな、当たり前の疑問を口にした。]
えっと。
えっと……せいはい、は、…えっと…
[キャスターはキャスターで話を解釈しているらしかったが、一気に捲し立てられた内容はみちるには謎の呪文でしかない]
…せいはい、は、今、お願いかなえてくれないかもしれないってことなのかなぁ。
[生きているか、死んでいるか。
ランサーに味玉もすすめながらみちるは悩む]
―4F・竹林精舎―
……――先ほどの竹林とは
また趣が違うね。
……賢者の住む森の中のようだ。
[竹に囲まれた翡翠色の森。
独特の清浄さで満ちている。
ふわり、と金の髪を風が攫う]
……王子の、名―――?
確か、「ヘイズレク」、と。
………そうか。楽しいことは、そうだな。一番自分らしくあれる。もっとも、それだけで生きていくのは難しいものだ。
[転移しないのは話をしたがっているからだろうか。珍しいものだ。自分のことを話すとは。黙ってリリンの話を聞いていた]
お前の家族の事はわかるはずもないが………
自分のためにと思って戦えるなら大丈夫だろうな。
そう思えているうちは、お前もは大丈夫だ。
わしのようにはならんさ。
[何を言っているのかリリンには伝わらないかもしれない。それならそれでよかった]
ああ、聖杯がまともに機能しているかは確かに怪しい。
お前の言う事も尤もであろう。
しかしだ、失敗したであろうと聖杯は造られた。
根源に通じてる可能性は有り得る。
正しい機能を持っていないのであればその詳細を切り分ける。
そして、今後の私への糧とすればいいと考えた。
私の力があればその程度こなせぬわけが無い。
それだけだ。
[力強くさも当たり前であるかのように語る。]
…………。
[アルフレートの答を聞きながら、ランサーは考え込む。
――みちるに勧められた味玉を、良いのだろうかと問いながら
口に運べば――それはまた、未知の味が広がっていった。
アポロンの雷以上の衝撃を受けながらも、何とか立て直し]
……つまり、分かっている事は、
聖杯は願いを叶えぬかもしれないということだな。
[奇しくもキャスターの幼いマスターと同じ結論だった。]
貴様、まぁ、いい、貴様等の言う通りだ。
今のままでは願いを叶えることは出来ないであろう。
アサシン、そして「僕」の目的が如何なるものか。
それを切り分ける必要がある。
[結論を述べた。]
そう。それだけで生きていくのは、難しい。
今なら……今の自分だったら、分かる。
[戦いを経験した。
敵と会い、その想いの一端に触れてきた。
己の心の内と、向き合うことができた]
だからセイバー。わたし、願いが欲しいわ。
[以前言ったことを、もう一度、切実に口にする]
誰から何を言われても、ぶれない自分が欲しい。
これがわたしの願いだって、一人でも自信を持って目指していけるような、心の底から渇望するような、そんな願いが欲しいの。
そのために……もう少し、戦いを続けたい。見極めたいの。なんだか分からないけど、ここにはそれがある気がするから。
あなたの願いが、平穏だってことは知ってる。あなたがどんな過去を持つのか、わたしには分からない。
けど……ごめん。
わたしのために、力を貸して。セイバー。
…で、でもー、もしかしたら!
かなえてくれるかもしれないんだよね?
[確率はゼロではないが100でもない、そういうことだ。
詳しいことは分からなくてもそこだけは理解できたらしい]
そーなんだぁ。
…でも、みちる、おねがいしたいことあるの…。
[心底困ったように肩を落とした]
どうも
アサシンを叩いたところで解決にはならないような書き方だが。
……まあ、どの道、俺には魔術のややこしいことはよく分からん。
聖杯とかいう厄介なものになれば余計にだ。
アサシンのマスターと接触するにしても、アサシンを誘き出さねば話にならんだろう。誘き出して槍の一つでも交えれば、色々なことがわかるというものだ。
天使だか塔だかなんだか知らんが、
俺がアサシンを刺せばいいのだろう。
後は貴君らがどうにかせよ。
[ランサーなりの結論だった。]
それも貴様の言う通りだ。
アサシンを叩くだけでは解決しないかもしれぬな。
マスターが姿を隠しているようであるな。
其処に接触する、この書き方であればアサシン打倒に協力もありえよう。
[「アサシンを刺せばいい」の言葉には頷く。]
そうだ、貴様はそれで構わぬ。
私が切り分けた結論に向かう道を貴様の槍で貫き切り開け。
願いを見つけるのが願いなのは変わらんか。
相変わらず分かったような、分からんようなものだな。
[面倒くさそうにため息をついて、上にある大地を眺めた]
まあ……それも良いだろ。その気持ちさえあるうちは、どれだけ迷おうとも自分らしくいられるかもしれん。
死ぬことになっても笑いながら死ねるかもしれん。
[死んだ後までも己の生き方に後悔し続ける自分とは違う、そうあってほしいものだ。]
まあ、死なん程度に頑張れ。ここの連中は甘いから、お前を本気でどうこうする手合いも、あのシェムハザ以外にはおるまいし。
……そろそろ行くか?
[ランサーは考える。およそ戦闘と政治以外には働かない頭であったが、アサシンを誘き出すとなればアサシンの興味を引かなければならない。答はメモに示されている。つまりコンソメパンチか――――ランサーはひとりうなずいた。]
……いわないもん。
[壮大な話をする大人から比べればみちるの願いはささやかなものだ。
きっと、馬鹿にされたり、笑われたりするのではないか
だから、口を噤んでしまった**]
……良いだろう。他生の縁だ、力を貸すのも仕方あるまい。
わしは負けはするが、わしに勝った奴は全てわしより先に敗死した。だから、心配するな。
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