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[そう必死に紡ぎだして
手を伸ばす
それはもう止まることはない
止めることは、できない、しない
そのままジュリアーノの首の後ろに手を回し、抱きついた*]
はい!行きましょう!よかった。
[カロルの手を引っ張りホールに向かうため階段を降りていく]
私小さい頃から劇って大好きなんです。
なんか魂が宿るっていうか…知ってる人でも演じてるときって別人なんです。そういうのがすごく好きで…
[そんな話しをしながらホールへ向かう]
今さ、結構オレって人を見る目あるよなーってジガジサンしてる。
ロビンってこんな感じの子なんじゃないか、って初めて会った時から思ってて。
ロビンの便箋見た時、気になってる子――カロルの事忘れて受けちゃおうかって思ったくらい嬉しかった。
オレ、ずるい狼だからさ。
可愛い子に目移りして、叶わないかもしれない恋より楽しくて幸せ!って飛びついて。
……超カッコ悪いだろー。
本当は、受けるにしろ断るにしろ、こんな下心隠しておこうと思ってたけど、
[あれこれ話しているうちに、いよいよ劇の準備に動き始めたのか外が慌ただしい。一度言葉を切って、ホールの様子を確かめた]
"我侭を言う"のが悪いんじゃないよ。
[見詰め合う瞳。裸眼ごしに覗く彼女の瞳は酷く潤んでいて、濡れている。瞼がほんのりと朱に染まっているのは涙のせいか。ちょっと痛々しくて、さっきの自分の言葉の代償としては申し訳がない。]
その我侭を切欠に、
一つの要求を振り翳して、
只管押し通そうとして、
拘泥してそれしか考えない。
"そこ"までに自分以外が存在しないから、困るんじゃないかな。
[もう一度断りを入れてくる彼女>>+31に、言葉を重ねる。触れた手を上から握り締めたまま]
フラン…劇、頑張って…。
あたいは見守ってやるからさ…。
だからだから…。
[フランの両の手を取って、両手で包み込むだろう。
今の私が思いつくのはこれが精一杯だった。]
だって"おねだり"は人に向けるものだろう。
[静まり返った医務室。幸い人気は感じられない。
自分の声だけが、静寂の中、通っていく。
彼女のように通る声である自信はない。せめて滑舌は、と心がける。
話しながらそんな今、関係ない事にまで意識が縒れるのは悪い癖だ。いや、熱中してしまうと、どこまでも溺れていきそうだ。]
互いに構って構われて、
一緒に同じ事を考えて、
そんなやり取りを楽しめる切欠の"我侭"とか嬉しいだけじゃない。
[子猫を飼う事に嵌った事がある。猫屋敷化しかかって大変だった。去勢代だけで月のバイトの大半を持ってかれた時もあった。
そんな事でも思い出していないと、熱中しそうになる。頭が、顔が熱くなりそうになるのがわかる。ようし、落ち着こう。]
ほら例えば、頼り甲斐のある男と言われたい!
あ、でも今から億万長者になってと言われても!
せ、せめて外の屋台の食べ歩きぐらいで御勘弁を!
[ちょっとお茶らけた口調で場を混ぜる。見続けていると吸い込まれそうだ。こっそりと一息。綺麗より可愛いと言ったが、あれは嘘だ。可愛くて綺麗だ。]
……なーんて無茶を言っても無理を言っても許される、
笑い合えるのって、
お互いを気遣いあって遠慮しあうよりもずっといいじゃん。
[彼女の笑顔を側で見ていたい――そんな言葉。ああ、照れてるな、俺。感づかれていなければいいけれど。]
ふっふっふ、言質頂きました。
[今度>>+33の一言に、シュッと手を自分の目元に合わせて、人差し指をクイと曲げシャッターを切る仕草をした後]
[居住まいを正す相手>>+34に自分も一度姿勢を戻し、深呼吸を繰り返す様子に何を言い出すのかと見守った。]
お願いされれました……わぁっと!
[彼女の向けられた声に自分の声を重ね合わせようとした時、そのまま勢い良く飛び込んでくる彼女を受け止めて、そのまま背中からベッドに倒れこんだ。*]
ーホール入り口ー
なんとか間に合いそう・・・?
[受付でチケットを渡して人混みをかき分けて観客席に向かう]
ここ座って見よう!先輩!
[最前席を確保してそこにカロルさんと一緒に座る。そのときのカロルさんの顔はどうだったろうか。困ってた?嫌がってた?]
……もっと軽い子だったら、「マジでー付き合おうぜ!」で済ませる気満々だったんだよ。
[せめて正直に伝えられたのは良かったと苦笑する。
そんなんじゃ後悔するだろうなと、ずっと思っていた。直接話が出来てよかったと思う]
中途半端なとこでゴメンな、裏方落ち着いたら舞台袖に戻るから。
そしたらちゃんと返事――ん? おお……。
[1分? なんだろう、と首をかしげて]
……。
ありがとう。行ってくるな。
ロビンに、皆に見てもらうのにふさわしい劇になるように!
[心を決めてきたはずなのに、伝えようと思っていた事が飛んでしまいそうだった。
ばたつく空気の中、言えたのはそれだけで。一度、ロビンを裏方から舞台が見られる袖に案内して別れた]
>>51
え…えと…ここって座って、大丈夫なのかな?
[と、心配しつつ]
(劇…始まるんだー
大丈夫…見て帰るだけ…。
そう、、私は、もう…関係ないんだから。)
[カロルは強がり、泣きそうな顔を必死に隠していた。]
―ホール―
[やがて準備が整えば、電気が落とされた舞台にスポットライトが当てられた。
主役の男女が、村を連れ立って歩いていく。
年に一度のお祭りを謳歌する二人は、さまざまなトラブルに立ち向かいながら、一見恋人同士のように笑いあったりしている。
シリウス先輩演じる名脇役が場を動かす第2幕までは、楽しげな恋愛の要素を加えた喜劇のように見えるかもしれない。
一通り演出の担当と手の足りないところの手伝いを終えて、そっと舞台袖へ回り込んだ]
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