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次の日の朝、楽天家 ゲルト が無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、人狼 ダンテ、羊飼い カタリナ、青年 ヨアヒム、行商人 アルビン、仕立て屋 エルナ、村長 ヴァルター、司書 クララ、パン屋 オットー、シスター フリーデル の 9 名。
―帰り道(ゲルト家)―
[なんとなく嫌な予感がしてゲルトの家を覗き込んだのが、全ての間違いだったのだろう]
[目の前にあるのはゲルトの無残な死体。足が折られており、胸のあたりに致命傷と思われる深い傷が残されている。そして腹部には、それが人狼によるものだと一目で分かる大きな爪痕が残されている。寝ている間に一息、とは行かなかったらしく、その顔は恐怖に歪んでいた」
ゲ、ゲルト?嘘…だよね、冗談だよね!?ちょっとした悪戯なんでしょう!?
[勿論、本当に悪戯だなんて思ってはいない。人狼の出現を聞いてから、いつかこうなると思っていた]
でも、なんで!?なんで今日、それにゲルトなの!?
[前日、受付に髪飾りを置いていった青年の笑顔が思い浮かぶ。明日山に行くことは無くなったな、なんて。そんなことを考えている場合ではないというのに」
人狼って怖いよ…私には無理だよ…お父さん…お母さん…
神様…助けてよ…
[いざ傷跡を目の当たりにすると、人狼の凶暴性が痛いほどに伝わってくる。両親の仇である人狼は、既に自分達の誰かとすり替わっていたのだという事実が、重くのしかかってくる]
…このまま、村を出れば。一番近い町の酒場には知り合いがいる。そこで働くんだ。時には酔っ払いに絡まれたりして。それで、年を取ったら小さなレストランを開くんだ。
[人狼騒動とは無縁な生活。町には自警団もいるし、きっと一生を安穏と過ごすことが出来るだろう。そんなことを考えているうちに、手に持っていた形見の本から、声が聞こえてきたような気がした]
(クララ、あなたそれでいいの?私達の仇を取ってくれないの?)
え!?お母さん!?お母さん!会いたいよ!お母さん!ねえ…
…私はこれからどうすればいいのかな。
(いい?一つだけ教えてあげるわ。人狼は村の人達の中に紛れてる。これは紛れもない事実よ。ここまで言えば、賢いあなたならわかるはず)
分かんないよ、お母さん…。私はどうすればいいの?
(簡単な話よ。あなた以外の村の人間が全員死んでしまえばいいの。そうすれば、絶対に人狼はいない。私達の仇を討てるの)
(おねがい、クララ。私達の仇を討って)
[そうして、声は聞こえなくなった]
…そっか。
お母さんの為にも、私が生き残る為にも、人狼を…村の人達を全員処分しなくちゃね。
[そこで冷静になって、今の自分の状況を振り返る。スコップを持って、こんな夜中に死体を前に佇んでいる状況は明らかに異常だ。誰かに見られたらまず疑われるだろう]
…取り敢えず、図書館に戻ろう。
[羊飼いの朝は早い。
今日も羊達を連れて、牧草地へと向かう。
しかし、一つ気にかかることがあった。
今日は誰ともすれ違わなかったことだ。
朝が早い村人は、他にもいるのだけれど。]
・・・。
あ。ガーディ、こっちだよ。
[いつも通りに、仕事をこなす。
いつも通りは、どこかで終わる。
いつかは、いつも通りにはならなくなる。
そんなことは、知っていた。
いつものように、今までどおりに生きていても。
その終わりの日は唐突で、そして。
今日だった。]
僕、死んだんじゃなかったっけ……。
[ 胸も足も無事だピンピンしてる。
なーんだ、人狼なんてやっぱりいるわけなかtt ]
[ 両手で自分の顔を、体を触る。
じわじわと、何があったかを思い出してきた。 ]
そっか……僕……、
し、死んだんだ……ははは……。
[ 僕は死んだ。
……でも、人狼は去った。 ]
へ……へへへ……。
僕やったよ。
ずっと無職のダメ人間だったけど、
最後の最後にやったよ。
皆、褒めてくれるかな。
みんな……、
ー朝ー
[いつものように大きく伸びをして。さてとと腰を上げる
今日は客も母もいないので、朝食は自分で作る
油を敷いたフライパンをコンロに掛けて。ベーコンと卵を敷いてじゅわりと
それをオットーの父が経営するパン屋で買った白パンを2等分した上に載せてぱくりと
とろり食まれた黄身が零れ、顎を滴り落ちる]
ん……とっ、と
[それを指で掬いあげて舐め、さてと今日の予定はと思い返して]
ゲルトとエルナとまた栗拾い、だな。
母ちゃんももうじき帰ってくるだろうし、出かけてもいいよなっ
[なんて言って上着を羽織って広場への道を歩いた
籠の中に手袋入れて、峠の道を下りて]
[ 散々泣いて、
床に転がって、子供みたいにじたばた暴れて、
吐きそうになるまで泣いて、
泣き疲れて寝ころんだ。 ]
ごめん……、
ごめんね……。
カタリナ……ヨアヒム……、
僕は二人に顔向けできないような、恥ずかしいことしたね。
僕みたいな人間、死んで当然なんだ。
死んだのが僕でよかったんだ。
[ 言い聞かせるようにして。 ]
─ 集会所 ─
[妻にゆすり起こされて目覚めた。
集会所の薄い敷物の上で寝たせいで、体が強張っている]
うむ、そうだな。
朝になったし、解散としよう。
皆、集まってくれてありがとう。さあ、朝の仕事に取りかかってくれ。
[二日酔いでフラフラする男衆を、女たちが追い立てる]
今夜は、パン屋に朝食を依頼しておくかな。
やれやれ、実際に泊って見ると、色々と改善点が山積みだな。
次は宿屋に・・・いやしかし、村人皆が入るほど部屋はないしなあ。
[あくびを噛み殺しながら、妻と息子を連れて家へ戻る。
似たような光景があちらこちらに見えた]
ほらご覧。
秋の花が咲いている。
美しいだろう。
[朝の散歩は日課だが、いつも一人で見回っているから、こうして妻子を連れて歩くことはない。
なんだか新鮮な気がして、上機嫌でそんなふうに息子に色々と教えて歩いた]
さあ、いつもの一日が始まるぞ。**
ー広場→ゲルトの家ー
おっそいなぁ、ゲルトの奴
[約束の時間はもう1刻も過ぎている。なのに表れない。エルナを誘う時間も無くなっちまうぞと悪態突いて]
らちが明かないし……うし、迎えにでも行くか。
[そうときまれば吉日とばかりに元来た道を戻る
途中の峠、家路へ続くもう片方の道を曲がって、ゲルトの家に向かって
そしてその扉をノックしようとして――強い、血の香がする]
ゲルト……?おいゲルト、ゲルト!!!
[名を呼ぶも誰も出てこない
扉は開いており、鍵もかかっておらず――開ければ床には泥の様なものが。誰か土足で入り込んだのだろうか
血の香りが、濃い]
[空が白んできた。
今日もいつものように始まる――訳にはいかなくて。
睡眠不足と二日酔いで青い顔をしながらかまどへ向かう。
夜がな手持ちの材料を並べてアレコレやっていたのが原因だから自業自得だが、きつい]
……さて。
今日も…がん…頑張ります、か……。
[売り込みのチャンスだ、差し入れは間に合うだろうか。
明日に向けて買い出しにも行かなければ。
ふらふらと足取りは怪しげながら、一人きりの作業に胸を高鳴らせた**]
[ばくり、ばくり、ばくり
心臓の音がやけに鼓膜に響く
何でゲルトの部屋からこんなに濃い血の香りがするんだろう
そして]
……っあ…ァ……ぁ……
げる、と、ゲルト……ゲルトぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!
[何で、友人は無残な姿で血の海に沈んでいるのだろう]
[悲鳴は響き渡る。澄んだ秋空に]
ぁ、あぁああぁあぁぁああ
[悲鳴のような声しか出ない
約束したじゃないか、昨日
また明日も山で栗とかとろうって
約束したじゃないか、約束したじゃないか
溢れる涙が止められない
ぱたたっと血だまりに涙が滴り落ち、混ざり溶けて
その時]
……?
[キィン、と魔除けの鏡が音を鳴らした気がした]
そう、だ。おじじに、村長に、誰かに、知らせなきゃ……
[走る、奔る。山道かけて坂駆け降りて]
― 羊厩舎 ―
[牧草地から戻れば、やることは羊の乳絞りだった。
それでチーズでも作ろうか。
ついでにオットーさんの所に差し入れてみても良いかもしれない。
羊のミルクパン的なものを作れたりしそうだし。
うちにあるパンもそろそろ少なくなってきたし、バケットの買い出しも兼ねて。良い案だと思った。
ガーディも連れて行って上げられればいいのだけれど。
流石にパン屋の中に犬は入れられないので、外で待つことになる。・・・が、ガーディが外にいるとみんな恐がって客避けになってしまうのだ。
カタリナはガーディもすごく可愛いと思うのだが、大きな犬というものはいつ人を襲うか分からないと村の人には恐れられていた。]
[窓からは明るい光が差し込み、暗い夜の終わりを告げる。図書館に戻ってきたはいいものの、全く寝付けずにこんな時間になってしまった]
[そして、未だ放置されているゲルトの死体について考える。そろそろ誰かが見つけただろうか。見つけた誰かはどのような反応をするだろうか]
[だけど、ベッドから立ち上がる気にはならなかった。昨晩の事を何度も頭で反芻しては、眼鏡の下で涙が溢れ出す]
[ノックされた程度では扉を開けにはいかないだろう]
**
― 羊厩舎 ―
[やがて。いつもの日は、終わりを告げる。
その終わりを告げに来たのは、とある村人だった。
何やら険しい顔つきをしている。
カタリナがいつものように挨拶をしても、挨拶は返ってこなかった。
その様子のおかしさに戸惑っていると。
開口一番に、村人はこう聞いてきた。]
『あのデカい犬は昨晩、どこにいた。』
『お前はなぜ、集会場にこなかったのか。』
[カタリナは狼狽えながら答えた。]
・・・ガーディは、大きい方は、羊の番をしていました。集会場、とは・・・?
『・・・!し、しらばっくれる気か!昨日は集会場に集うようにとペーターが来たか、そのメモがあったはずだ。』
[興奮していきりたつ村人に、ガーディが軽く唸り声をあげる。
ハーディも、カタリナを守るように間に入ってくる。
その村人が、カタリナに対して害意があるように見えたのだろう。
主人を守るために、村人を威嚇をしたのだ。
カタリナはすぐに辞めるように指示をして伏せさせたが、既に遅かった。
村人は完全に怯え切った様子で、]
『ヒッ・・・や、やっぱり、その犬を使ってお前がゲルトを殺したんじゃないか!?』
[そう言い残して、村人は慌てながら必死に、殺されまいと全力で走り去っていった――。]
[走って走って。喉が痛くなる位に叫んで
誰か、だれかだれかだれかだれか助けて、たすけて
並木道が後ろに流れそして躓き、転ぶ
ズシャッ、と音がしてすりむいた感触。土がこびり付いた掌、じわりと赤が滲む
痛みと、悲しみと苦しみでぼろぼろ零れる涙。そんな中後ろから声が聞こえて>>16]
ある、にいちゃ……
[普段避けていた、否此方から近寄らぬようにしていた人がいる
本来なら最も頼りたくない人。本当なら最も頼りたい人
しゃくりあげながら彼を見る顔は、涙に濡れていて]
にいちゃ、兄ちゃん、助けて。
ゲルトが、ゲルトが血まみれで、死んで、て
[嗚咽とともにそれだけ絞り出す。血だまりに沈む友人を思い出せばガタガタ震える体を隠せはしなかったろう
これからどうすればいいか、ゲルトの家へと案内するか、村長に伝えるか。どうすればいい?と彼に問う声音は掠れている]
[眠たい目を擦ってゆっくりと小塔の螺旋回廊を登る。
ふと空を見上げると、今日はどんよりとした曇り空が広がり雨もありそうだった。
そんな天気の心配をしながら今日も朝を告げる。
ゆっくりと鐘のロープを引っぱった。]
[ヨアヒムは随分錯乱した様子で、駆ける彼との距離は中々縮まらない。
彼が何かに蹴躓いて転倒すれば、漸く追い付いた]
……おい。一体どうし、
[涙でぐちゃぐちゃの顔でこんな風に呼ばれるのは一体何年ぶりだったっけ。
けれど状況は感慨なんか赦してくれない。
途切れ途切れに零れる単語を聞いて眉をひそめた。
宥めるように肩を叩いて]
落ち着いて。
……そんなんじゃ村長への報告も儘ならないでしょ。
その、ゲルトは家に?
[ゲルトとヨアヒムの二人は有名な悪ガキで――
とても仲が良いのは、この村の人間なら皆知っているだろう。
彼のショックは如何程か。この表情が物語る。
――今はもう二人とも成人してはいるのだがアルビンが村を出た時はまだその顔にあどけなさを残す少年だった]
立てるかい?
[必要そうなら手を貸しつつ、頼めば惨状の現場へと連れていって貰えただろうか。
辛いなら外で待ってて良いから、と言い添えて。
こんな時でも教会の鐘は変わらず村中へ時を告げていた。
自分はまだ血が固まりきっていない血塗れの室内と、両足が潰され獣の爪痕のような傷が深々と残っているゲルトの遺体を目の当たりにする。
流石にこれには顔を歪めずにはいられなかったが、それでも幾分か冷静に部屋や遺体の状況を確認しておいた。
とにもかくにも、村長の元へ報告に行かねばとゲルトの家を離れる]
……ごめんね。ありがとう。
ヨアヒムは紅茶でも飲んで休んでた方が良いよ。
[今、彼の家である宿屋は一人とは知らずに告げて]
アルビン。
何があった。
[注意を引くよう、手を振りながら寄ってくる姿に問う。
その表情から、何か不吉なことがあったことは察しがついたが]
な・・・。
[家畜が殺されたとか、毛が落ちていたとか、まだその程度だと思っていた。
だが、それを飛び越して・・・]
何かの間違いではないのか?
[咄嗟に出てきた言葉がそれだった。
悪ガキ二人組と違って、アルビンはそんなことには加担しないだろう、そう思っていても]
[自分のアゴヒゲをこする。
一瞬、停止した思考はしかし、ゆるゆると進み始めて]
アルビンすまないが、手分けして村人を全員、集会所に集めてくれ。
料理中の女も、勉強中の子供も、揺り椅子で眠る老人も、仕事中の男も、誰も彼も、一人残らず全員だ。
私は、ゲルトの家を見てから行く。
[アルビンがなだめるように肩を叩く>>21
昔みたいだ、なんて思う暇もなく。何とか説明すれば彼はゲルトの家へと行きたい様で。手を貸してもらって起き上がりつつ、残劇の現場へと案内したろうか
そこは血だらけ、彼が中で遺体と対面している頃、もう1度対面する勇気がなかた自分は外で待っていた
リンゴン、リンゴン
鳴る鐘はその臆病さを責めているようでもあり
彼がゲルトの家の中へ消えれば止まっていた震えは再び再発して
ガタガタと震えていたことだろうか
礼には首を振り、村長への報告はアルビンが行うらしい
休んでいて、という言葉に泣きはらしたぼんやりした瞳で頷く
唯――たった1人で、誰もいない宿屋に帰るのは怖かった
でも、と
それでも休んでいた方がいいというのはわかっていた]
……間違いだと思うなら実際に見てきても良いけど。
大分酷い有り様だったから、心の準備はしておいた方が良い、かも。
[村人達を大事に思い信頼も厚い彼の事だ。
信じたく無いという気持ちから出た言葉なのだろうが、ここで一時的に現実から目を逸らした所で何の意味も無い]
それよりも問題は、今、この村の何処かで、誰かが、
“人狼”に成り済ましてるって事でしょ?
[昨日、図書館でクララ達と話した内容を思い出して。
口から吐かれる言葉は重く]
[ゲルトの死に気づくこともなく。午前はいつもと同じような時間を過ごす。
昼の鐘を鳴らしに塔へ上がれば
ポツポツと雨が降り始めてることに気がついた。]
[頬をぽつり、ぽつりと降りだした雨が滑って
顎を伝い地面へと
それはどこか涙にも似ていた]
[集会場へと気もそぞろに、誘導されるがままゆけば其処には母や宿屋の客もいたろうか
いつもと違い、ガクリ肩を落とす様子に何事かと母は息子の方へと歩みより。そして詳細を聞けば肩を震わせたろう
明けぬ夜はないというけれど――今は暗闇の中にいるようだった]
雨が降り、洗濯物を取り込むと
傘をさして村長の家へと向かう。
理由は帰ってこないジムゾンについて一度相談が必要だと思ったからだ。]
― ゲルトの家 ―
[血にまみれた凄惨な現場は、すでに色が乾き始めていた。
その代わりに、不快な臭いが立ち込める。]
ゲルト・・・。
[酷いとアルビンに聞いていたが、想像以上だった。
確かに困った悪たれではあったが、こんな死に方しなければならないほどの悪人ではなかった。
道中で行きあって一緒についてきていた村の男が、ウッと変な声を上げて外へ駆け出した]
[村長も、出来る物なら逃げ出したかった。
しかし、村長だと言う責任が、その場に釘付けにしていた]
[時間が遅いからなんて軽く思わずに、全員を集会所に集めていればよかった。
獣柵をもっと早く修理すべきだった。
皆に人狼の話をして、注意喚起しておけばよかった]
[ゲルトを哀れに思うと同時に、別のことも思っていた]
[ああ]
[ゲルトで良かった。息子のペーターがこんな姿になっていたら耐えられない。
しかし、なんでよりによって、私が村長の時にこんなことが起こるんだ。
あるいは、隣村でもいいじゃないか。なんでこの村なんだ。
ここは平和で静かな、いい村なのに。それしか取り柄がないのに]
[小さな村と言えど、家々を一つ一つ回り、且つ老人や幼子まで一人残らず召集となればそれなりに時間と手間を要していたようで、昼の鐘を遠くに聞いてはっとする。
太陽は雨雲に覆われていた。
きっとこれから聖水が大量に求められるだろうな。
……あぁ、それとも求める人間が少なくなってしまうだろうか?
もし心の声を悟れる者でも居れば不謹慎だと後ろ指でも刺されたかもしれないけれど、声に出すことは無い。
急いで残りの家へと回る。
村外れにあるカタリナの家は、自然最後に回る事となったが
昨夜の村長の話>>1:167と今朝の緊急召集と。
それから、俄に囁かれていた噂を結びつけて早合点した村人が先に押し掛けていたかも>>17>>18]
[手を伸ばしてゲルトのうつろな目を閉じさせてやる。
逃げ出した男が帰って来ないので、ベッドのシーツを抜き取って、ゲルトの体にかけた。
首を出して見ると、裏庭で吐いている男を見つけた。
遺体をつつんだから、教会に運ぶように伝える。
弔いの鐘を鳴らしてから、シスターを集会所に呼ぶようにとも]
― 集会所 ―
[それから・・・、
誰かに会ったろうか。
考えるべきことが多くて、曖昧で]
[とにかく、今、村中の人々を前に、村長は立っている。
血の気のない白い顔で]
皆に謝らなければならないことがある。
私は、皆に隠し事をしていた。
[ざわざわと声が沸く]
近隣の××村が、全滅した。残ったのはたった一人。
青年負傷兵だけだ。
[ざわざわが更に大きくなるのを、片手を上げて鎮めて]
村人を食い殺したのは、「人狼」という化物だ。
そいつは村人を食って入れ替わり、隣人を夜な夜な食い殺すという。
[続きを言うのはさすがに声が震えた]
その化物は、今、この村の中の、誰かに成りすましている。
ゲルトが・・・今朝、殺された。
[ざっと、音さえ感じる視線が、ゲルトの年老いた両親に集まった。
ふたりはまだぽかんとしている。
心中を察することは出来たが、関わってはいられなかった。まだ話すことがある]
信じられなければ、教会に行ってみればいい。
遺体を運ばせた。
ゲルトの家は・・・誰か、片付けを手伝ってやってほしい。
[ゲルトの話はそれで打ち切って]
我々は、この中にいる人狼を見つけて、仇をとり、自分たちを守らなければならない。
幸い、昨夜集会所にいた人間は、容疑者から省くことが出来る。
集まっていなかったのは・・・、
[あんたはどうなんだ、と声がした。
あんたは途中、ずいぶん長く抜け出したじゃないかと]
[村長はムッとして声の主を探したが、分からなかった]
・・・よかろう。
では、私も容疑者だ。
これでいいかね?
[村長を疑うとは、身の程知らずめ。
だが、一理はある]
人狼を殺すには、陽のある内に処刑するしかない。
・・・この中の誰を殺すかを、投票で決めたいと思う。
[『処刑』>>46
村長の言葉を聞けば、レジーナの顔が真っ青になる
息子が親友殺しの容疑者になるだけでも立腹だというのに、それが命を脅かすものになるなんて、と
崩れ落ちそうになる母を支えれば漸く、混乱して呆然としていた自分にも冷静な思考が戻ってくる
私が宿屋に残ればよかった。ごめんなさい、ごめんなさいと謝る母を宥め背を摩り]
大丈夫さ母ちゃん
大丈夫だから
[根拠の無いそれを、まるで真実であるかのように何度も何度も重ねて
友人のペーターは、父が容疑者になった事を泣きそうな顔で聞いていたろう
彼にも声をかけ、おじじがそんなことするわけないじゃないか、と告げれば彼は幾分か落ち着いただろうか]
・・・ゲルトさんが、殺された?
[まず浮かんだのは、たちの悪いイタズラの可能性だった。
怯え切った様子で走り去った村人を、カタリナは怪訝な目で見送った。
何のことか分からない。
そんなまさか、という疑いの目で見た。
しかし一方で、あの怯え方が演技ではない・・・とも直感している自分自身がいる。
そのことが、ゲルトさんが死んだ可能性を考えさせて――唇が震える。
カタリナは噂に疎い。
村外れの羊厩舎。訪ねてくる者自体が少ない。
カタリナから村にパンを買ったり本を借りにいったり、おすそ分けに行ったりすることはあっても狭い交流だ。
元々物静かな方なので、噂など殆ど耳に入らない。
カタリナは人狼どころか、何も知らなかった。]
[でも、と不思議に思う事が1つ
アルビンは外から帰ってきたのだ。どこで寝泊りしていたのか――宿屋ではなかったことからたぶん自宅にいたのだろう
あのぼろぼろの小屋に。だからペーターが告げ忘れたと考えれば彼が集会所へと行かなかったのは納得がいく
フリーデルも神父に教会を任されていた、つまり自分と同じ立場だったから集まるに集まれなかったのだろう。羊の世話をしているカタリナも同様だ
でも、他は?
そこまで考えてぶるり首を振る
考えたくない。今までともに笑いあい暮らしてきた彼ら
その中に、人狼がいるなんて
それでも母を、村の皆を守るためには仕方の無い事なのかもしれない
たとえこの手が血に塗れても――――人狼を、殺さなければならないのなら]
[この、耐え難い事実を受け入れ、話し合い、誰かを処刑するしかないのだろう
だってゲルトが、死んでしまったんだから
獣の爪で切り裂かれてしまったのだから
人狼に、殺されてしまったのだから]
[カタリナは、考える。
考えながらも手を動かした。
羊厩舎には雨が降った時や、台風など何らかの事情で羊達を外に出せない時のための備えがあった。
天気はいつ悪くなるか分からない。
だからといって、羊に何も食べさせないわけにはいかない。そうした時の備えは常に確保してあるのだ。
――暫く、ここを離れるかもしれない。
そう、考えた。
もし、話が本当なら。
村に噂の真相を確かめにいく必要があるだろう。
嘘であって、ほしかった。]
[ガーディとハーディは、当然だと言うようにカタリナを慰めてくれる。
守っているつもりで、守られてもいる。
それに支えられていると、改めて思う。
しばらく、そうしていた。
カタリナは、泣いてしまった。
もし、本当にゲルトさんが死んでいたなら。
その可能性についても、悲しかった。
そして、この子たちのありがたさについても。]
[それでも。
それでも、ハーディとガーディは置いていくことにする。
さっきの様子を見れば、恐らく――。
また、恐がられてしまうだろう。
ハーディでさえも、恐がる人はいるかもしれない。
小型犬といっても、犬は強い。
本能的に恐れてしまう人がいるのは、分かるから。
戻るのに時間がかかる可能性を考えて、この子たちのごはんも用意はしておいたけれど。
さっき食べたばかりなのに、どうしてそうしているのか不思議そうにしていた。泣いてしまったから、余計に心配しそうについてきたがってしまう。]
[愛犬との少しの押し問答があったけれど、結局は指示を聴いてくれた。
ここを、守っていて欲しい。
ちゃんと戻ってくるから、と何度も言い聞かせて。]
・・・。
[そうして、カタリナは村へと急いだ。
何か持っていこうかと考えたが、かえって疑われる気もしたので特に何も持たなかった。]
― 集会場 ―
[広い集会場も村中の人間が集まれば酸素が薄くなったのか僅かに息苦しさ感じる。
人の輪から少し外れた場所で壁に凭れながら村長の話をそっと聞く。容疑者として名前が挙がった面々>>45>>46の顔を脳裡に映して、予想以上に少ないな、と考えた。
しかし、唐突にこんな話を聞いて――おまけに容疑者にされた者の気分はどうだろうか。
特にまだ幼さの残るエルナや、ずっと清廉に神に仕えていたフリーデルは。
この人海の中では彼女たちの表情を窺う事はできなかったけれど。
自身に嫌疑がかかる事は想定済みだった。
毎日この村の中で助け合いながら暮らしている村人たちに比べれば、自分の信頼が無いことくらい当然だろう。
それにしても。
自分をも容疑者に組み込んで多数決で処刑とは、やはりこの人は良い村長さんだ]
[仕事に忙しく朝餉の余裕がなかった人たちに売ったり味見したりしたパンの残りを抱え直す。
カボチャ餡を包んだのは好評だった。川魚をアレしたアレは微妙だったけど。フィッシュパイは美味しいんだから、自分の発想が悪かったんだろう。要検証だ。
叫び声>>13を聞きつけた男衆が出ていってしばらく、普段の朝の慌ただしさとは違ったざわめきが辺りに広がり始める。まさか、何か被害が出たのか。今日には柵の修繕だって行われたのに。
羊の心配はないだろうが、さて。何があったのか。
眉を寄せつつ、いくらか酔いがマシになってきたから急いでチーズと野菜を挟んだパンをかじった。
誰かと肉と交換してもらって挟んでも良かったな、なんて思いながら。食べなければ、働けない。
アルビン伝いに聞いた通り集会所へ集まる列に加わろうと、最後の穏やかな食事を飲み下した]
──朝・仕立屋──
[鐘の音が、遠くに聞こえる]
んー………うー………?
[もそもそと顔を上げる。ここはどこだろう?
見回してみると見慣れた仕事場。…えーっと…なんでこんなところにいるんだっけ、と考えながらしばらくぼーっとしていた
ようやく頭の曇りが晴れてきて昨日のことを思い出した
あれから仕事の終わったおじいちゃんが「集会所に行こう」と言ったが、エルナはもう少しだからーとここに残ったのだった。心配そうなおじいちゃんと「ちゃんと集会所に来るように」と約束して
おじいちゃんが誘いにきた人と行ってしまうのを見送って、エプロン作りを再開した
……どうやらそのまま寝てしまったらしい。変な格好で寝たから首が痛い]
うー…………
[ぐーっと伸びをしてからはっ、と気づく
慌ててエプロンを見ると、昨日の白いまま。どうやらヨダレとかはついていなかったらしい]
[村の様子が、おかしい。もう昼をすぎたというのに、いつも通りの姿はそこにはなかった。]
・・・。
[誰もいないわけでは、無いけれど――。
昨晩、集会場へと集まっていたという話がよぎる。
それが本当なら、もしかしたら。]
・・・。
[そう思って集会場へと足を向ければ、やはり、あの場所に村人が集まっていることが分かる。]
えへへ…良かったあ…
[ほっとして、エプロンを抱きしめる
シンプルな形の白いエプロン。左胸には大きめの黄色いお日様
だいたい形はできているし、あとは刺繍とか細かい作業をすれば完成だ
おじいちゃんとおばあちゃんはまだ戻ってないのかな?と思いつつ、朝ご飯もさておいて作業の続きに取りかかった**]
[静かだった村がだんだんと騒がしさを取り戻していくのが、薄い壁越しにも伝わってくる。ただしそれは普段のような明るい物ではなく、どこか仄暗さを含んだもので]
そろそろ、見つかったかな。
[壁の材質故かこの部屋に教会の鐘は聞こえない。だけど、室温からおおよその時間は想像できる。いつまで経っても村に表れないゲルトに痺れを切らせてヨアヒムが彼の家を訪れるには十分な時間だ]
[時間の経過と共に幾分か落ち着いた頭が、何時迄もここに居るわけにはいかないということを伝えてくる。昨日村長には処刑の必要性を伝えてあるから、今日からでもそれは実行されるだろう。生き残るために、疑惑の種は少しでも減らすべきだ]
―集会所―
ゲルトさんが……!?
そんな、そんなの。そんなわけが…。
[ゲルトの両親へ集まる視線>>44に混じりながら、息を飲む。
信じられない。それも、病気や事故ではなく――殺人。おまけに、訳の分からない化け物つき]
人狼に、だって……?
夜盗か何かの間違いじゃないんですか。
そんな、だって。子どもを危険から遠ざけるおとぎ話みたいなモノじゃないか。
[森や山は恵みの源でもあるけれど、危ないから。
悪い人に騙されないように、気をつけないといけないから。
幼い頃には怯えたそれが、形を持って襲ってきただなんて。
ヨアヒムと悪友コンビの名をはせた明るい彼が、誰かから怨みを買っていたとは思えない。
だけど、どうしようもなく信じがたかった]
[そして挙げられる容疑者たち。
最後に名を連ねられ、びくりと身体を固くした。母の小さな悲鳴、父の動揺。ただただ頭を振った]
人、狼。処刑……。
は…はは……――そんな、馬鹿な。
[容疑者。処刑。そんな言葉、村に似つかわしくないじゃないか。
だって喧嘩や盗難の話じゃない。不可思議なナニカのせいで人が死んで、ナニカと誰かが入れ替わってるなんて!
笑い飛ばそうにも、村長、アルビンを始めとした現場を見た男たちの反応を見ればそれも出来ずに口をつぐむ。
自分に集まる視線。今、脅えたように腹を押さえたのは今朝パンを買った近所の。
吐き気を飲みこんで、これが夢じゃないのを受け入れるのが精いっぱいだった]
― 教会 ―
[誰がいようと気づかないくらい、夢中で走ってきた。
そして。
無残な遺体が、そこにはあった。
これが作り物ではないことくらい、わかった。
信じたくなくても、嫌でも思い知らされる死の臭い。
どうにもならない。
どうしようもないくらい、死んでいた。
ゲルトさんが。冗談じゃないくらい、死んでいた。
昨日、なんて事もないように――ごく普通に、帰っていったゲルトさんが。
気づけば、また、涙を流していた。
今度は、あの子たちは傍にはいなかった。]**
[少し汚れてしまっている服を、全く同じデザインの汚れていないものに着替える。昨晩私は寝ていたのだから、汚れなどがついていてはいけない]
[昨日の昼にドライフルーツを口にして以来、何も食べていないことに気付く。特に空腹感を覚えているわけではないが、いつ食べられなくなるか分からない。干し肉一欠けらを水で流し込む]
[鞄の中には、水筒と保存食の残りを入れる。形見の本は少し迷ったが、もしかしたら不在中に部屋が荒らされるかもしれないから念のために入れておく。処刑についての本を一冊、表紙が外から見えないように入れ、最後に鞄の底にダガーナイフを潜ませる。万一見つかっても護身用と言い張るつもりだが、見つからないにこしたことはない]
[そこまで準備をしていざ扉を開くと、足元に"集会所に来るように"とのメモが落ちていた。昨晩扉を開いた時に落ち、暗さのせいで見逃していたものがまだ残っていたようだ]
おじじ
[ぐるぐる、思考の渦の中
ゲルトが殺され、異様な空気に包まれた集会場で疑問に思ったことを彼に聞く]
ペーターの伝言ってちゃんと皆に伝わったの?
俺の所は来たよ。でも母ちゃんが宿屋を無人にするのを嫌がって。んで俺が残ることになったんだけど
それはちゃんと、ペーターや本人に確認した方がいいんじゃないかな。
[伝わっておらずにアリバイがない人まで容疑者とされるのは悲しいことだと思ったからで
とはいえこれで外れる、とは考えてはいない。
少しだけその線が薄くなったと見るべきだと主張する
恐怖、悲哀、激昂、困惑、色んな感情は混ざり合う
でも、それに囚われていたなら――ゲルトの仇討ちなどできはしないから。ならば前に進まなければ、と
震える足を叱咤しながら尋ねるのだ
情報を集めろ 感情に振り回されるな 犯人を、見つける
その為なら自分は――……]
「人狼なんているわけないじゃん。
みんなおおげさだなあ。」
[ゲルトさんがそう言っていたことを、思い出した。
人狼。
人狼とは、一体何のことなのか。
カタリナは、人狼について何も知らなかった。
ただ、危険なのであろうことは分かる。
それが気にかかって、話を振ってみたのだけれど。
楽天家なゲルトさんは、そんなことを言っていた気がする。
カタリナは悲観的な方なので、そういう考え方が羨ましい。
どうしても、用心に越したことはないと思えてしまう。
でも。
きっと、いるのだろう。――人狼が、この村の中に。]
[泣きながら、カタリナは考える。
昨日会った人に、変わりはなかったか。
ヨアヒムさんは、いつも通りだった。
エルナさんも、いつも通りだった。
ゲルトさんも、いつも通りだった。
人を襲って成り代われるというなら、ゲルトさんに成り代わらなかったのに何故しなかったのだろう。
それは――。
例えば、ヨアヒムさんが人狼ならカタリナにはすぐに分かるだろう。ゲルトさんがそうだったとしても分かる。
それなら、この村の人ではない可能性の方が高い・・・?
成り代わりに、なかなか気がつかれない人。
そう、例えばそれは――。]
これは…
[これは、非常にまずい。扉にメモを挟んでまで伝えようとしたということは、恐らく村のほぼ全員がこれを見て昨晩は集会場に集まっていたのだろう。となれば、容疑者は限られてくる]
取り敢えず、集会場に行くのが先決ね。
[――。
ふと、不安になった。
ゲルトさんが、殺されたように。ヨアヒムさんや、エルナさんも、人狼に襲われて死んでしまうかもしれない。]
・・・。
[どうして、この平和な村に人狼が訪れたのだろう。
ゲルトさんの遺体を見ていて、カタリナは不思議に思った。]
[ただ殺しただけというなら、それは何故?
食べるため、生きるために殺す。
それは、分かる。
でも、これはただ殺しただけに見える。
ふと見上げれば、ここは教会で。
神の象徴があって――。
カタリナは、問うた。
あなたは何故――、
――ですか。
祈りはしなかった。]
[集会場に着いたのは、ちょうど>>45の時だった。予想通り昨晩は村人の大多数が集会場に集まっており、容疑者となっているのは村長自身を含めた八名のみだった]
…このくらいなら、寧ろ好都合かもしれない。私は別に人を殺したい訳じゃないんだ。何処に潜んでいるかわからない人狼を殺したいだけ。
[そこで、周りからの視線に気付いた。当然予想されることとは言え、それが不愉快であることに変わりはない。どうしようかと考えていると、先日村長に渡した本の一節を思い出す]
"人狼騒動において最も危険なのは、身の潔白が証明されてしまっている村人である。彼らは時に容疑のかけられた者を勝手に殺害することがあり、またその数が増えれば、集団で容疑者の虐殺を始めるパターンもある"
他の資料には一切載っていない、はっきり言って眉唾ものの情報。でも私の渡した資料しか知らない村長にとってはそれが真実に映るはず。
[私は村長に近寄ると、容疑者とそれ以外を分けておく事を提案した。当然、本の内容に触れながら]
─ 集会所 ─
[人狼、容疑者、処刑、・・・人々の顔に戸惑いと動揺が浮かぶ。
事前に知っていて、あるいはそんな状況もと考えていた村長と違って、村人のほとんどは寝耳に水の話だろう]
[早く寝ないと人狼が出て食べられてしまうよ。
お父さんの言う事を聞かない悪い子は、お山の人狼の所へやってしまうよ]
[そんな、子供を躾けるおとぎ物語の登場人物が、現実に這い出てくるなんて]
[額を揉む。
酷く疲れて重かった]
・・・ペーターにはすでに確認した。>>67
村の大多数の家は周り、留守の家には伝言メモを残したという。
[ヨアヒムの呼びかけにそう答える。
容疑者同士の会話、というせいか周囲の耳が向けられる感じがする]
ペーターの落ち度で、呼びかけが届かなかった者が居る・・・ということはありえるだろう。
だが、この状況でそれは重要ではない。
故意であれ、事故であれ、アリバイがないという事実には変わりない。
[ヨアヒムは混乱し、震えて怯えているように見える。
だが、それが狡猾な演技ではないとは限らない。
・・・そんな風に考える自分が、酷く汚れた気がした]
[クララが寄ってきた>>74
その提案には、クララが思っているのと同じ一節を思い出して、ハッとする]
[周囲を見る。
自分が疑われることはない、と思った村人たちの目は、傲慢で残忍だった。
容疑者の中から人狼を探す? そんな悠長なことをせずに・・・容疑者を全員殺してしまえばいい、目が、そんなふうに言っていた]
・・・そうだな。
ようぎ・・・いや、この言い方も良くないか。
白黒つかぬ「グレー」の者たち以外は、これで解散して構わない。
グレーの者たちは・・・そうだな、私の家にでも来てくれ。
誰か、グレーの者たちの仕事の代わりをしてやってくれ。
[退屈な日常は突如として非日常へと一変する。
アルビンが好きだった空想小説の中では、主人公が天啓を受けたとか、生まれつきの宿命を背負っていたりだとか、そういう“前振り”があるものだったが。
現実は小説より奇なり。彼等は音も無くやってきた。
一種の興奮状態から冷静になれば、何処か浮いていた思考も沈澱して落ちついてくる。
比例するようにこれが紛れもない現実なのだという実感も確かなものとなっていった。
――ゲルトの遺体を見た時から、その明らかに人ならざる、
未知なるモノの実在を知って――
あぁ、きっとこれが、]
[修道女が鳴らす鐘が時を告げる穏やかな村。
行商人や旅人の出入りが大きな話題になるくらいだ。
困り事は村長のもとへ。知恵がいるなら神父か司書へ。
二匹の犬とともに羊の世話をする羊飼い。
牧草地や畑。山や川や森。田舎らしい泥臭くものどかな風景が広がって。
そこを悪友コンビが、時に無邪気な仕立て屋見習いを連れて飛んで周ったり。
いつも通りが続いていって、緩やかに移り変わっていく。
日常とはそういうモノではなかったか。
こんなにあっさりと、覆っていいものだったか。
変わりばえのない日常の中に自分の名前は遺らずとも、誰もが舌鼓打つような商品を作り出して永く愛して貰えたらと、ずっと思っていた、のに]
[無意識に同じく容疑者とされた面々を目で追う。
かろうじて飛び出したカタリナの後ろ姿を見送った。自分は身じろぎすら出来ずに]
っは……だい、じょうぶ。大丈夫だから。
すぐに見つかります、必ず仕留めて戻るから……待っていてください。
[家畜の締め方は下手な方。体力や知力も中くらい。人付き合いもそこそこ。人と違うのはパンや菓子を作るのが好きで、それが家業だった事だけだ。
『真面目な跡継ぎ』の顔をしなくては。
足元から崩れていくような感覚に甘えてはいられない。
両親の肩をそっと叩き、疑いと心配の目をかいくぐって村長たちの姿を探した]
…そ、っか。
[村長の言葉>>76に眉を顰める
『アリバイ』を重要視するのはわかるし、理解もできる
そして村長を『観察』する
カタリナに関する村人たちの疑い>>77に対する庇うような台詞、それはクロ――人狼ではでにくい様な気がした
即座に>>78の様に指示を出せる姿は落ち着いていると言えるだろう
だが冷静すぎやしないだろうか。まるでこの状況が起こることを予測していた?
否、事前知識があったのかもしれない。自分にはないが、村の知恵袋である長ならば、それを仕入れていた可能性がある
ではなぜ、昨日彼を訪ねたときにそれを伝えてくれなかったのだろう
彼もお伽噺と思っていたのだろうか……思考は巡り、沈む
日がそろそろ山向こうの方角へ動こうとしている
今宵、誰かが必ず死ぬ
誰かを、必ず殺す
誰がころす?――それは、村の皆が総意で
ああその事実が、怖い]
[しかし、と。
ゲルトの遺体は酷い有様ではあったが、それだけだった。
到底ただの獣だけで為せる惨状ではなかったけれど。
肉を喰らう事もなく、赤子が人間を玩具にして遊んだ後のような。
ひょっとして、この村にやってきたのはまだ幼い人狼なのだろうか。
そんな事を思いながら
無意識に仕立て屋の彼女へ視線を向けていた。
ふとクララが村長にかけあっているのが見えた。
クララは聡明で、この騒動以前から人狼の件に腐心しているように見える。
もし、彼女が本物なのであれば彼等の脅威として真っ先に狙われるのではないだろうか。
容疑者を一カ所>>78に集めようと言う村長の言葉を聞けば安堵と僅かばかりの苛立ちを同時に覚えた]
……そう、だね。
確かにその方が被害を抑えられそうだ。
[けれどすぐに頭を振って肯定した。
目撃者は多い方がきっと話は広まりやすい]
[思考を巡らせろ 立ち止まるな
退けば仇は討てぬ 臆せば死ぬ]
[白、無実と判断された母は此方に残りたいと泣いて縋られたが、なんとか宥めて客とともに宿に戻ってもらえた
さて、と周囲を観察する
この場で雰囲気が変わったものは?
冷静すぎる存在はいるか?
――血に興奮を覚えているものはいるか?
浮足立つこの状況で、どこか不自然な者はいないだろうか
ゲルトの、仇はいるのだろうか]
……
[怯え、竦む足。恐怖に囚われ泣きそうになる
それを唇噛んで堪えて見渡し
前を向いて歩け、どんな悲しみにも負けるなと自分を叱咤して
それでも、ああやはり怖いこわいコワイ]
ー回想ー
[村長の家に向かう途中、鐘の音を耳にする。]
これは弔いの鐘??
大変、急がなくちゃ!
[誰が亡くなったのかはわからないけれど、こういうときはすぐに駆けつけて葬儀の準備をしなくてはいけない。広場に着くとちょうどゲルトを包み教会に移動させている際中だった。]
だ、誰が亡くなったんです・・?
[恐る恐る聞いてみると村長はゲルトだと言う。]
ショックで気を失いそうになるのをこらえて
わ、私も付き添います…
[そのまま教会に向かう]
[遠目に村長にヨアヒムが問いかけたりクララが何か提案しているのが見えた。二日酔いの時よりも青い顔で、見慣れた顔ぶれ――容疑者たちの元に歩み寄る]
こんにちは…村長さんの家に集まるんですか……?
個人的には賛成ですし、疑いを解くためなら、人狼とやらを除くためなら――村の総意に従います。
ですが、何が何だかわからない。人狼に成り代わられるなんて。
正直なところ、自分の事さえ疑ってしまうんです。
昨日は徹夜してましたが…そんな訳の分からないのが相手じゃ…日のあるうちなら殺せるようなモノなんでしょう。
[万が一、真夜中に家族を襲うなんて事になったら。
自分を含めた灰色が無実の村人のそばにいるのは気乗りしなかった。警戒している同士なら――黒かもしれない者同士ならば、躊躇いも減る]
日があるうちに行きますから、少し考えさせてください。
ゲルトさんの家やご遺体も――まだ見ていないので。
[教会に到着し急いで祭壇を作ると
包まれたままのゲルトをひとまずそこに寝かせた。
村長が何か言っていたが詳しいことまで聞いてる暇もなく、ゲルトの姿でさえまだまともに確認したわけではない。]
]
ごめんね…今見てしまうと…
私動けなくなりそうだから……
[そう呟いた後、備品室に入って
棺、ロウソク、聖水、ロザリオ、十字架等、葬儀に必要なものを探し始める。]
教会にゲルトの弔いに行った人も居るんだっけ。
容疑の晴れてない人は村長の家に来るようにって呼んでくるよ?
[そんな事を言えば容疑者は大人しくしてろ、などという声が飛んで来て肩を竦めただろうか。
疑いの視線が大量に突き刺さるというのは
想像以上に動きづらいものだ]
ー回想続き・教会ー
[ちょうど備品室で道具の準備をしていた頃だろうか、>>65
誰かが祭壇に来たことに気付き
備品室からそっと現れる。]
>>73[ゲルトの前にいたのはカタリナだった。下を俯いてるのか表情は見えないが
ときおり漏れる嗚咽から泣いていることはわかった。]
あの…
[声をかけてみる]
― 教会 ―
[本当に、これは人狼がやったことなのだろうか。
カタリナの脳裏に、そんな疑問が浮かぶ。
包まれたシートを、顔だけではなく体の方までめくる。
『人狼なんているわけないじゃん。おおげさだなあ。』
そう言っていたゲルトさんの言葉が、どうしても気になってしまったから。改めて遺体を観察をしてみると、胸元からの出血が特に酷かった。
これは、心臓に何かを刺した・・・?そして、まるでそれをカモフラージュするかのような五本の爪痕が長くついている。これは、確かに大型犬でつけられるような傷ではなかった。
食べる為なら、こんな傷のつけ方は有り得ない。
それをよく知っているからこそ、疑問があった。
ただ殺すにしても、この胸元の傷で十分だ。この爪痕は、本当に人狼がいるならば必要性のない傷に見えた。]
[つまり。
・・・・・・・・・・・
まるでここに人狼がいたと思わせたかったようだ。
そこから導き出される結論は――、
――この村の中に、人狼の仕業に仕向けた真犯人がいる。
カタリナは、シーツを戻した。]
……
私まだ…何があったのかよくわかってなくて…
[ゆっくりとカタリナに近づくが
カタリナがめくったのか
ゲルトの悲惨な姿をついに見てしまう。
……ッ!!!!
[言葉を失って何も言えなくなってしまった。]
アルにぃ……アルビン
容疑が晴れてない人達が全員村長の家に行くように伝えるのはペーターらに任せた方がいいと思う。
俺たち8人が動けば動くほど、村の皆は怖がると思うんだ。
[肩をすくめる彼>>91にそう呼び掛ける。
つい、昔の様に呼びそうになって慌てて言い直し
なんとか落ちつけば彼に醜態を曝したことで顔から火が出そうだ]
それに、俺たちが早く移動しなきゃ
皆、日常に戻れない、と思う
[突き刺さる視線は冒涜的で暴力的
容疑者全部を殺してしまえばいいかという様な、そんなものが多くて
このままでは無実の人まで全員殺されるのでは
――『村人』に]
[その考えにゾクリと肌が泡立つ
声はかけたが、そのまま彼が村長の家に行くか行かないかは彼に任せるしかないのではあるが]
いえ…。
…私も見なくてはいけません…から…
[シーツをめくり濡れタオルで丁寧に拭ける部分を拭き始める。]
… 昨日・・・は…
温かかった‥のに…
なんか信じられませんね…
[手を胸の前で組ませロザリオを持たせてあげた]
ゲルトさん・・・、
・・・なにかに、殺された、そうです。
[人狼、ではなく。何かに、と言ったのはそもそも人狼であるかさえ、まだ疑っていた。
フリーデルさんが、ゲルトさんを拭き始めるのを見れば。カタリナも、それを手伝おうとするだろう。
優しく、丁寧に。]
・・・はい。
昨日は、あんなに、元気だったのに・・・。
[目の前のシスター。フリーデルさんを見ながら、カタリナは考えた。そういえば、この人の名前も容疑者として連ねられていた気がする。
でも、見たところではこの人も特に変わらない気がした。
そうしてゲルトさんにロザリオを持たせる様子を見ていると、こうした一つ一つの仕草を急ごしらえで出来るようには見えなかった。]
>>101 何かにって‥
そんな…
[赤くなったタオルを握りながら、そのままペタリと座り込む。]
あんまりです・・・うっうっ
[我慢できなくなって私は泣いた]
・・・。
[フリーデルさんに歩み寄り、カタリナは何かいおうとして。
でも、喉に何かが詰まったようにしゃべれない。]
・・・っ。
ゲル、トさん・・・。
[結局、貰い泣きをして。また、涙が溢れてきた。
この人は、人間だ。
カタリナと同じ、人間だ――、そう思った。]
[しばらく泣いた後]
くすん・・・
でも今は・・・
泣いてる場合じゃないです・・
・・・・・・。
[神父のいない今
私がしっかりしないとゲルト君を弔うこともできない…。頑張れ私]
カタリナさん
棺入れるの手伝ってくれませんか?
[そう、たとえ万が一があったとしても、その時は“間違いなく村人である”彼等がなんとかしてくれる。いくら人ならざる怪物であっても、勇敢な人間が束になれば太刀打ちできるだろう。
そして、この村で起こった惨状をきっと喧伝してくれる。
書物にだって残って向こう何十年と読み継がれるかもしれない*]
[どれくらい時間が経っただろうか。作業に没頭していたエルナにはわからなかった
赤い刺繍糸をきゅっと止めて]
〜〜〜できたー!!!
[わーいわーいとエプロンを掲げてくるくる回る
お日様のアップリケのついた白いエプロン。裾には飾りの刺繍。ポケットには昨日山で見た紅葉の模様をつけて
これをつけているゲルトの笑顔が思い浮かぶようで、自分もつい笑顔になってしまう
みんなが笑ってくれれば、自分も嬉しい]
えへへ…!
[笑顔でいれば疲れも吹き飛んでしまうようだ
でも、ぐーっとお腹がなってご飯を食べてないことを思い出す]
ごはんーごはんー
[るんるん気分で家へと向かう。そういえば、おじいちゃんとおばあちゃんはまだ帰ってこないのかな、と思いながら]
[ゲルトさんのことを想い、泣いたのは何度目だったろう。
もしかすると、好きだったのかもしれない。もし本気で結婚してほしいと言っていたなら、受けてしまう程度には。]
・・・はい。手伝います。
[――どうして、この人まで容疑者になったのだろう。
神父さんがいない・・・?
カタリナは、ふとそう思った。気になったのは、昨晩集会場へ村の人が集まっていたという話。
カタリナには、そんな話は身に覚えがない。
村長さんの家にも昨日おすそ分けに行った時に訪ねているのだ。そんな話があったならば、リーザさんがカタリナに伝え忘れるとは考えにくいのだ。
意図的に、カタリナのところには連絡がこなかった・・・?]
・・・あの、フリーデルさん。
昨晩、集会場に来るようにという連絡などはありましたか?
[それからご飯を食べて身だしなみを整えたりして
それから朝の仕事をする。おじいちゃんとおばあちゃんがいなくてもいつも通り
今日も山へ行く予定だ。仕事はちゃんと終わらせておかないと
でも…
ちらりと時計を見る
ヨアヒムとゲルトはまだ来ないんだろうか?と少し首を傾げる。いつもなら迎えにきてくれるはずだけれど。まさか置いていかれたりしてないよね?と思いながら]
>>109
連絡ですか…?
昨晩は…オットーさんが訪れたくらいで
連絡とかは…
それに昨晩は
疲れていつもより早く休んでいましたから。
もしかすると気付かなかったのかもしれません。
ー集会所→村長の家へ移動中ー
[村長の家へと容疑者たちは時間はバラバラだが移動し、日が暮れるまでには集まることだろう
さて、集会所には現れなかった人が、2人いる
1人はフリーデル。彼女は多分ゲルトの葬式の準備で離れられなかったのだろう。そしてもう1人は――……]
もしかしたら、いるのかな…家に
あいつのことだからこの騒ぎ知らない様なきも、する
[それは幸せなことだし不幸なことでもある
もし知らぬというなら……それを告げるのが自分であることが、怖い
村長の家へ向かう道すがら、彼女の家へと寄って]
エルナ、いるか?エルナ……
[常とは違い、元気のない声
もしかしたら入れ違いで集会所へ彼女は出かけてしまったかもしれないけれど
もしいるのであれば、自分は彼女に伝えるだろう
ゲルトの死と――これから己たちの身に起こるかもしれないことについて、震える声で]
・・・!
そう、ですか。
[頷いた。
やはり容疑者は、集会場にいかなかった者。
・・・たまたま集会場に村中の人を集めたその日に人狼がきて、そこにいなかった者が容疑者だった?
その人狼が、いかにもここに人狼がいました、とばかりの傷をつけた・・・?
偶然の一致とは思えなかった。]
・・・フリーデルさんは、昨日村長さんかリーザさんとはお会いになりましたか?
…。カタリナさん
村長さんとは図書館で会いました…
でも…
何を考えているのかわかります。
でもやめませんか・・・?
私…ゲルトは何かに殺されたでも、誰かに殺されたでも今はそこまで考えられるほど強くないのです。
今目の前にいるゲルトは
考えるよりも何かしてあげないと
ずっとこのままです。
危険だからと怯えていたら
ありがとうって言える機会まで失ってしまうかもしれないばかりか誰も言えなくなってしまいそうで……
だからやめませんか・・・?
(また泣きそうだ)
[それからは仕事をしたりうたた寝をしたりと気ままに過ごしていた
おじいちゃんとおばあちゃんの帰りが遅いのが気になったけど、きっと珍しいお泊まりに話に花を咲かせているのだろうと。それに店番をしなければ、と思って
ゲルトとヨアヒムには完全に置いていかれたものと、ぷーっと頬を膨らませていた]
ゲルトもヨアヒムもひどいー
今度会ったらぽかぽかだからー
[そう文句を垂れて
とそのときだった
「エルナ!」と焦った声が聞こえたかと思えば、おばあちゃんとおじいちゃんが血相を変えて駆け込んでくる]
あ、おかえりー
どうした……の?
[呑気に言う孫娘に祖母は抱きついてくる
状況がわからず頭にはてなマークをいっぱい浮かべた
「無事で良かった…!」とおばあちゃんが言う。おばあちゃんは泣いているような気がして、びっくりしてどうしたの!?と珍しく慌てる]
[目を見開いて、驚いた。
心の中を、読まれたような気がした。]
・・・。
そうですね・・・、ごめんなさい。
[何を考えていたかは、否定はしなかった。
何を、やめるか。
それには、答えなかったけれど。]
・・・手伝います。
[何か考えていないと、手が震えてしまう。
泣いてしまう。
誰かが、ゲルトさんを、ころした。
それが、許せなかった。
どうして、殺したのだろう。
カタリナは、考えるのをやめることはできなかった。]
―ゲルトの家―
[懐疑の目から逃れてひた歩いてきた。
悪酔いして嫌な夢でも見ているのではないか。大人ぶるんじゃなかった。数人ほど片付けの手伝いへ向かっている中に混じりきれず、胸の中に重いものが蟠る。
道行く眺めは変わらないのに、見慣れた人々に化け物を見るように構えられるのはひどく辛い事だった]
……すぐに、戻りますから。
手伝いだけでもさせてください、お願いします。お願いします。
[それでも「疑うな」などとは言えないから、せめてこの目で確かめて、何かしら見出さなければならない]
[村長の家に向かう道中も、他の村人とすれ違えば
遠慮の無い視線を向けられるが相手を刺激する事の無いようにいつも通りの柔かい表情を心掛けて。
コンコンコン、村長の家の扉を軽くノックして失礼する。
今夜行われる処刑のための投票では、シロである人達は現場を調査して行って正当な投票を行ってくれるだろうか。
……そういえば、今朝は慌てて家を出てきたから荷物を置きっぱなしにしてきてしまったな。
まぁ、在庫も少なくなっていたしそこまでの痛手は無いだろう。
惜しむらくは今夜あたりが食べ頃の果実か。
この騒動から解放される頃には腐ってしまっているだろうなぁ]
わ、と
[『いつものように』飛びついてきたエルナ>>120を抱きとめれば、まるで今までの事が夢なんじゃないかな、とか
本当はゲルトは生きてて、悪戯でドッキリで。ひょっこり顔を出すんじゃないかな、とか
そんなことを考えてしまいそうになる。でも現実はただ残酷で
あの血の匂いも虚ろな目の彼も造りモノではなくて
現実、で
ぎゅ、とエルナを抱きしめてから、小さな声でささやく]
えるな、聞いて
ゲルトが――ゲルトが、死んだ
殺された。人狼に……それでね
その容疑者の中に俺達……つまり俺と、エルナも……
[抱きしめた彼女の背に温かい雫が降り注いだろうか
唇をぎゅっと噛み締めながらも、ぽつりぽつり説明する言葉
果たして彼女は、耐えきれるだろうか
――幼馴染の、死に]
[カタリナが色々手伝ってくれたおかげでゲルトの葬儀の準備はほぼ終わりつつある。]
ありがとうございます。
後は白いお花を棺の中いっぱいに入れて黒い布を棺にかければ… いつでも葬儀を行えます。
聖書朗読とお祈りは神父の代わりに私がしますから…
それじゃ白い花、森にいって摘んできます。
・・・はい。
あの。フリーデルさんも、お気をつけて。
[そう頭を下げて、手を振った。
少し、綺麗になったゲルトさんの死に顔を眺めていた。
ぼうっとしながら、頬を撫でて、髪を撫でた。]
─ 村長の家 ─
[それからグレーの人々を誘導して村長の家へ。
途中、怯える村人に声をかけて励まし、指示を求められれば与えて]
ふう・・・。
[家に帰ると、やっと安心できる場所にたどりついた気がした]
リーザ、客間と居間と全部皆に明け渡してくれ。
一人一部屋・・・は無理だな。
2人部屋くらいになるか・・・。
ペーターはしばらく宿屋にでも泊めてやってくれ。
[そうして、客人を泊めつつ監視をする手はずを整えていると、一人息子のペーターがやってきた]
人狼はすでに森に逃げて、この中にはいない、か。
そうだといいな。
父さんも、本当にそうだといいと思っているよ。
[武骨な手で、息子の頭を撫でる]
皆本当にいい若者たちだ。
父さんも、進んで疑いたいなんて思っていない。
・・・こう考えてはどうかな。
隔離することで、彼らの疑いも晴らすことが出来る。
一晩の辛抱だ。明日誰も被害にあっていなければ・・・。
[ペーターを追い出し、さて、とリーザと一緒に村長投票をした時の古い投票箱を出してくる]
また、これに選ばれる日が来るとはな。
しかも、今度は命がかかっていると来ている。
[笑うしかない]
前庭に出しておこう。
誰でも投票できるように。
もちろん、グレーの人々にも投票権がある。
全員が全員人狼とは限らないのだからな。
[なんとも言えない顔をしてるリーザに、安心させるように笑いかけた]
[人狼は、村を滅ぼすバケモノ
村の誰かに成り代わって、夜な夜な村を襲う
その人狼がこの村の中の誰かで
昨日の夜何をしていたかわからない人たちの中にいて
処刑?何それ?
投票で一番怪しい人を?
わたし、殺されちゃうの?
わたしは、ただゲルトのエプロンを作っていただけで
嘘…だ…
嘘だ嘘だうそだうそだうそだ…
[そうだゲルトを殺したのもきっと他の何かで
人狼なんているわけない あんな優しい皆の中に
処刑なんてほんとにするわけない
そうやって思考は現実から逃げるように]
―ゲルトの家―
[真新しい血しか見た事はなかった。それも、家畜のものか怪我をした自分のもので。赤黒い染みと未だ香る臭いに、ぐっと吐き気が込み上げた。
ひどい。ひどい。
まるで、圧倒的な力で命を刈り取られたような。
人外の存在なんてある訳がないと思いたいのに、村人を疑うよりずっと容易かった]
壁際と、倒れ込んだ場所でしょうか……?
抵抗して逃げ回った跡がない。
先に、ご遺体を見てからの方が良かったでしょうか…。
[成人男性のゲルトが相手なら、不意をつかなければこうはならないのではないだろうか。成り変わったというのなら女性さえ除外出来ない。
ゲルトが人懐こいとはいえ、夜中に家に訪れてもおかしくない人物。彼の幼馴染たちや村長。カタリナは逆に訪れられる方だったか、どうだったか。すぐに思い浮かぶのはその辺りだ]
[恐る恐る、床に這いつくばって辺りを探る。
見張っていた者にはドン引きされ、泥の足跡らしきモノはともかく血痕を何とかしようと水を汲んできた人々に訝しげに見られている。
人の出入りがあったせいではっきりしないが、泥の足跡はあまり大きくないようだ。
具体的な体格は掴めなかったが、尋常でない力を持っているらしいとはいえ多人数で囲めば何とかできそうに思えてホッと息をつく。
――そして]
[何人かの村人が、村長の家を遠巻きにするようにして見ている。
投票箱が据えられたのにも気付いたはずなのに、近づいてこない]
どうした。
投票しないのか?
・・・そうか、自分の手を汚すのは嫌か。
[村人は目を逸らした。
・・・こんな状況なのに、妙なおかしさを感じた。
こちらは命がけであれこれ考え、立ち向かっているのに、疑惑が向かないと分かった村人たちの、この臆病さ、卑劣さはなんだ]
これは……ハサミ?
……血。
[落ち着いたのも束の間、どくりと心臓が震えた。
遺体を包んだのかシーツが剥がれたベッドの下、適当に放り込まれたように転がっていたそれ。
証拠を隠そうとしていると思われないように、急いで懐に潜ませる。
ゲルトの抵抗の跡ならば。傷がある者が犯人?
犯人が用いた凶器ならば。――エルナ? いや、裁縫用なら女性は外せない。
そもそも出所は。布切用かの見分けもつかない。逆に罪をなすりつけようとしていると思われはしないか。思考が、まとまらない]
[ぶるりと一つ震える。
犯人を追いつめるかもしれないモノ。
一つ間違えば己に疑いを招くかもしれないモノ。
死にたくない。殺したくない。殺されたくない。誰かに、死んでほしくない。
自分と村を護るために、冷え切った頭で必死に考える
人狼なんて信じたくなかった。けれどそれ以上に村の誰かが犯人だなんて、認めたくなかった。
――だから、灰色に混じった黒を、排除しなければいけないんだ]
[村長として守ってきたのは、こんな臆病者たちだったのだろうか。
毎日見回りをした。声をかけ、困っていたら助けた。
お前たちが選んだ村長だ。
前代から引き継ぎ、これまでずっと村を盛り立ててきた
なのに、]
[なのになのになのに]
[お前たちは私が困ってる時に、助けてくれないのか。
私以外の全員の名前を書いて、私を助けようとはしてくれないのか]
[カタリナは、考えていた。
考えることをやめられなかった。
村長はあまり信心深い方ではなかったように見えた。
それでも、立場上、教会への寄付金を惜しむような真似は出来ないだろう。村長にとって、教会という存在は邪魔だったのではないだろうか?
カタリナ自身も、ずっと不安に思っていたのだ。
実は煙たがられているのではないか――。
この村の中にはガーディを恐がる者もいた。村外れの羊飼いと仲良くしようという者自体、少ないのだ。影でどんなことを言われているかなんて、分からない。
ゲルトさんだって、あまり仕事に積極的な方では無い。
その悪友コンビのヨアヒムさんに、エルナさん、そしてカタリナまで容疑者に入っている。
不利益と判断した者を一掃する為の茶番だったんじゃないだろうか・・・?と疑っていた。
その為に人狼の仕業と見せかけ、意図的に容疑者を作り、その容疑者を全滅させる。
そうと考えれば、すべて辻褄が合うように思えていた。]
・・・私は臆病ものじゃない。
ああ、私は出来るとも。
村を守るためなら、人殺しだって出来るとも!
リーザ!
紙とペンを持って来い!
[妻が震えながら渡す紙に、村長は大きく黒々と名前を書いた]
長く村を出ていた。
帰って来て、少し経ってこんなことだ。
彼に違いない。
彼が人狼に成り替わられていたんだ。
毎日会っている人物なら、ある日おかしくなれば違和感がでるはずだ。
だが、長く村を空けていたならば、少し様子が違っていても気づかない。
[ことりと、羊飼いの杖を手に取った。
一度、仕込み槍の刃の具合を確かめてみる。]
・・・。
[使わないなら、それに越したことはない。
ただ、真相を暴くだけ。それに使うだけだ。
これを使って殺そうという気なんて、ない。
でも、いざという時に反撃されたら丸腰ではどうにもならないかもしれない。]
[集会場を離れ、村長の自宅へ向かう。道すがら向けられる視線に意識が向かないように、全く別の事―今日の投票について考える]
とはいえ、もう投票先は決まっている。私は、狼をこの手で処分するまで生き残らなければならない。そして自分が処刑されない一番の近道は、自分以外の誰かに票集まり、処刑されること。最も村人から疑われている人物に票を合わせること。
[村長の家に着いた私は、渡された紙に行商人の彼の名前を書くと、四つ折りにして投票箱に入れた]
―村長宅への道中―
あぁ、なんでこんなに暗いんだ。
まだ冬でもないのに、日が、沈んでしまう……。
[乱れる呼吸を隠しながら無残な部屋の記録と掃除・片付けを手伝うのに思いのほかかかってしまい、ゲルトの遺体を見に行く時間がなくなってしまった。
日が暮れてしまう。
もう鐘は鳴らないのか。
いつものように眠って、いつものように目覚める事は出来るのか。
恐ろしさから逃げたくて、逃げたくて――それでも、逃げる場所なんかない。
山道で糾弾されながら死ぬくらいなら行かなければいけないのだ。恐慌を通り越して心が凍りついていた]
・・・リーザ。
屋敷に集まった者たちに、暖かい食事を出してやってくれ。
最後の晩餐かもしれない。
保存用の塩漬け肉も全部使っても構わない。
[投票を終え、部屋に戻る。
自分は、ワインのコルクを抜き、手酌で飲み始めた。
素面ではやっていけない気分だった]
[投票出来る勇気のある者がすべて終え、処刑する段になった時に、誰がやるのか?]
・・・ふ、ふ、私がやればいいんだろう?
損な役回りはいつも私だ。
[村長の家に辿り着いた頃には、既に投票箱が据えられていた。
今、何票入っているんだろう。
自分を殺す縄が刃が、迫っているようで。
直視できない。
震えているくせに冷静さを装いながら紙を受け取り、無邪気な少女の名前を記した]
― 村長宅 ―
[言いつけられたとおりに村長の家へとやってくれば、人の姿はまだ疎らだった。
現場や遺体を確認しに行っているのだろう。
暫くすれば容疑者達も集まっただろうか、
村長が村長選の際に使われた投票箱を持ちだして来た>>133
かつては名誉ある役割を決定する為に使われたその箱が、
今度は処刑対象を決定する為に使われるとは、皮肉なものだ。
アルビンは小さな紙を前にして、思考を巡らせる。
やはり遺体と状況を思い返してみても、とても鮮やかな手筈とは思えず。未熟なそれの手に因るモノに思えた。
現場の印象と、容疑者として挙げられた面々を思い浮かべて
書いた名前は、無邪気な彼女。――「エルナ」 と]
[ハーディとガーディを撫でて、ぎゅうと抱きしめた。
また、待っていてもらうことにする。
羊たちには申し訳ないけれど、今日のごはんは備えのままだ。
向かうは、村長の家だった。
手には羊飼いの杖を持っていた。]
[慣れない酒のせいで、少しうたた寝していたらしい。
リーザが、食事が出来たと呼びにきた。
嫌な夢を見た気がするが覚えていない]
・・・ああ。ありがとう。
リーザ、後は私がしておく。
お前はもう宿屋のペーターの所へ行ってやりなさい。
[そう伝えた時の妻の顔は少しホッとした様子だった。
「貴方が心配だし、それに貴方が守ってくれるから傍にいたい」
そんな言葉を期待していた村長は、少し肩すかしの気分を味わった]
[そして「グレー」達が集まっているかを確認するため、それぞれの部屋へ食事を運ぶ。
顔を突き合わせての食事はしづらいだろうと]
ああ、ヨアヒム。物置は嫌だったのか?
仕方ないな、ペーターの部屋を使いなさい。
おや、
カタリナと・・・そしてフリーデルはどうした?
[村長の家に歩いていく途中、
鬱陶しい視線が、カタリナに突き刺さった。]
・・・。
[毅然として無視し、堂々と歩く。
こん、こん。ノックをしながら、庭を一瞥すれば。
村長の家には、容疑者扱いをされている人々が集まっているらしい。
投票箱が置いてあった。
それも、カタリナには茶番に見えた。
こんな投票で処刑をするなんて。
結局、村の権力者である村長の言うことをみんなが信じて処刑を行うだけに思えた。
多数決なんて嘘っぱちで、選んだことの責任を分けさせる為にやっているようにしか見えなかった。]
森→教会
[白い花を集め教会でゲルトの棺に花を供える。]
[すごく…怖かったでしょう…?
でももう心配しなくていいですからね…
私が天国にちゃんと導いてあげますから。
毎日ゲルトが元気でいられますようにってお祈りしますから。
やすらかに今はおやすみなさい
[おでこにキスをして教会をでると村長の元に向かう]
[屋内に入って、ようやく息を吐き出した。
これから夜に向けた時間こそ気が抜けないのだが]
……。
[今、一番疑わしい要素を持っている少女。
無邪気で祖父母に愛されたエルナは化け物にとって変わられたのだと思う事にしておきながら、「手足に刃物の傷がある者はいないか」と不安に揺らぐのが止まらない。
情報を整理しながら割り当てられた部屋へ向かう。
食事が貰えるなら何とか流し込んで、他の人に話を聞きに行こう]
教会→村長宅
[家の前でカタリナと再び出会う]
こんばんは。カタリナさん
[庭の方を見ながら]
みんなお揃いみたいですね。
一緒にいきましょ。
[何か空気が重たそうで一人だと入りづらかった。]
[ストレスに耐えきれなくなったのか、アルコールが入っているのだろう。ほんの少し顔の赤くなっている村長に近付き、話しかける]
お酒は駄目ですよ。こんな時だからこそ、頭は正常な状態に保って置かなければ。
そろそろ処刑をしなければいけませんが…村の人には任せておけません。あんな目をした者達に任せれば、きっと処刑前に自分達で勝手に私刑を行ってしまうでしょう。一応、処刑についての本を持って来ましたから、私も少しなら助力出来ます。何か御用があれば呼んで下さいね。
…そうそう、それと私の部屋は何処でしょうか?
>>162 こんばんは村長さん
遅くなり申し訳ございません。
ゲルトくんの葬儀の準備整ってます。
明日、送り出しますので一度
顔を見てあげてください。
──村長の家──
[涙は止まったけれど、ただ虚ろな表情のままぼんやりする
現実を見れば、自分が壊れてしまうような気がして
目の前には何も書かれていない紙。これに名前を書いて、多数決で処刑するだなんて
そんななんて馬鹿げた話
どうしてゲルトが襲われたのだろう
なんでゲルトが殺されなくちゃいけないんだろう
もしも集まっている人の中に人狼がいるとしたら
いつもゲルトにお説教をしていた村長?それともいつもゲルトにからかわれていたクララやゲルトに呆れていたアルビンとか?
はっ、と首を振る。そんなわけないじゃないか。この村の人が誰かを殺すなんて、そんなこと
だってみんな良い人で]
>>165 クララ
??
処刑???私刑???本???
一体何の話をしているんです?
[ゲルトの世話に終始していたなんて言い出せず]
ああ、シスターもいらしたか。
そうだな……。色んな事がありすぎて、ゲルトの埋葬まで手が回らなかった。
私の力が足りないばかりに、すまない。
ゲルトのご両親の心を思うとやりきれないよ。
明日は、出来るだけ丁重に葬ってやろう。
[二人を招き入れて]
[エルナは知らない。その優しさが嘘かもしれないということも
人を疑うことも
こんなことを考えてしまう自分が嫌で、嫌で]
……………………
[やっぱり、できない。誰かの名前を書くことなんて
白いままの紙をくしゃりと握りつぶした]
―少しして―
[味のしない食事を終えて部屋を出る。
もういくばくもしないうちに、処刑する人間が決まると思うと手足が鉛のようだった]
……ヨアヒムさん。少しお話いいですか。
[エルナと親しい人物。そして夜にゲルトを訪れても受け入れられるだろう人。
もしも自分が処刑されるならば証拠として見苦しくあがこうと提出しそびれていたハサミを忍ばせながら、廊下を歩く。
人前に出る前に、と声をかけた]
[カタリナは中に入ると、向けられた視線も気にせず投票用紙に目をやった。
食事には手を付ける気にはならなかった。
もしかすると、容疑者全員を殺す毒でも入っているかもしれない。
カタリナは迷いもせずにアルビンという名前を記して、庭に設置された投票箱へと投じにいった。]
[もし今日誰か処刑したとして、それでも人狼の殺人が終わらなかったら。それは無実の人を処刑したということで
そんなことが許されるのだろうか?村の人同士で殺し合うなんて…
それに人狼を処刑できなれば、ずっとずっと、処刑は終わらないのだろう
いつこの悪夢は終わるのか。目眩がする
「人狼は夜な夜な人を襲う」──今日もまた、誰か襲われてしまうのだろうか
今日はゲルトが襲われた。次に襲われるのは…]
………!
[そう考えて息を飲む。ゲルトの次はヨアヒムなのではないか、と
いてもたってもいられず、部屋から飛び出す。無我夢中で走ってヨアヒムを探す*]
─ 庭 ─
[投票箱を開く。
ため息が出た。
やはり、村人の数に比べると明らかに少ない数。
グレーの人々だけか・・・いや、その中にも投票していない者が居そうだ]
[名前ごとに並べ、枚数を数えて]
最多票は・・・アルビン。
私の投票先と同じだな。恐らくアルビンで正解だ。
人狼騒動は今夜で終わるはずだ。
[庭に、薪割りの斧を用意する。
村人たちが手伝ってくれないので、結局絞首刑の準備をすることは出来なかった。
日々の薪割りで使い慣れているこれならば、失敗しないだろう]
アルビンを連れて来てくれ。
アルビンに投票しなかった者も・・・自分が人狼ではなく、アルビンの中までもないと証明する為に、行動してくれ。
[私の言葉に困惑した様子のシスターを見て、ああ、やっぱり神なんて存在は何にもしてくれないんだ、と思う。彼女は私の殺意に気が付いているだろうか?]
いえ、なんでもありませんよ。詳しいことは村長が明日説明して頂けるそうですから。
[私は居間に、カタリナと一緒に泊まるそうだ]
[好都合だ。そのままならば処刑することの出来なかったであろう人間に疑いを持たせる事が出来るかもしれない]
[こんな投票で処刑をするなんて、絶対におかしい。
こんなことは、間違っている。
そう思っても、いまここでそれを問うて村長は白状するだろうか。というと、それは難しい気がした。
カタリナ以外は全員人狼に恐れをなして震えているように見える。虚ろな表情のエルナさんを一瞥すると、可哀想に思えて目を細めた。
ほかの人々も、みな人狼を信じている。ここで処刑そのものを否定しても、どうにもならないように思えた。
今夜、真実を暴いて処刑そのものを辞めさせるしかない。
真犯人は村長だとしか思えなかった。]
[投票を終えれば息を吐いて、
暫くじっと時間が経つのを待っていた。
日は地平線に飲み込まれ、開票が行われる様子を遠巻きに眺める。……村人の人数に対して、随分と用紙が少ない気がするが……]
……、
[自分が疑われやすい立場だと言う事は、自覚していた。
けれど、いざ自分の名が呼ばれると、身体の芯がすっと冷えてゆく感覚を覚えた]
ぷ、ぷんて……。
何かもう、気が抜けますね。
[拗ねた振る舞いに困ったように苦笑する]
あぁ、ありがとうごさいます。
……ちょ、あ、はい。十分です。着てください。どうぞどうぞ。
[唐突な申し出にさっさと脱いでいく姿に目をむきつつ、ホッと息をつく。ハサミの傷なんかどこにもない。一つ懸念が消えた]
えぇと。
ゲルトさんの部屋に伺った時に、刃物が落ちていたと聞きまして。
もしかしたら犯人に傷が残ってたり凶器を持ってたりはしないだろうかと思ったんです。
…ヨアヒムさんなら現場を見たかと思って。ヨアヒムさんは何か気づきませんでしたか。そういう刃物を持ち歩いてる人物に心当たりは。
[目を泳がせ慣れないブラフを含ませながら、無意識にエプロンのポケットに触れる。血塗れたハサミを]
ー帰り道ー
[クララの言っていた>>165と村長>>173の言葉が気になり意味を考える。]
処刑……
投票……
それにカタリナの言っていた集会>>109
まさか……
だめ…それだけは
[急いできた道を引き返し村長宅へと走る。]
刃物?
[許可が出たのでさっさと服を着こんで。次いだ彼の言葉>>186にきょとりとする]
だって、ゲルトを襲ったのは人狼じゃないの?
そう、おじじとアルビンが言ってたし
それにあんな血だまりで、あれを、人が?そんな
ゲルトが何したって言うんだよ……!!
[唯、悪戯坊主なだけじゃないか。俺もあいつも、と苦しそうに呻けば]
刃物、って言っても。
司書の原稿用紙の裁断機とか、リナの羊の解体のときの包丁とか
エルナんちの仕立て鋏、あとはこの家だってどの家だって持ってる料理包丁とかこの辺りで刃物持ってない奴いなくないか?
[彼の懐のハサミには気付かぬままに]
・・・村長。
この、処刑は・・・。
本当に、必要なことなのですか。
[やっぱり、黙ったままではいられなかった。
処刑をしてからでは、もう遅いから。]
村長宅に到着すれば斧を持つ村長の姿
選ばれたのは・・・まさかアルビン!?
そ、その処刑ちょっとまってください!![思わず叫ぶ]
や、な、なんで……っ!
村長!なんでアル兄ちゃんなの!?
兄ちゃんがそんなことするわけない!兄ちゃんは俺が泣いてて、慰めてくれて、ゲルトの事村長に知らせてくれたのに!
やだ、いやだいやだいやだいやだ兄ちゃんを殺さないで
誰か、だれかとめて、とめてよ。
もう俺から大切な人奪わないで……お願いだから、おねがいだから……
[嗚咽が庭中に響く。処刑を止めようとすれば誰かに押さえつけられたろうか
どうして、どうしてどうしてどうしてどうして
なんで、彼なんだ、と]
こんな悪魔染みた方法で解決だなんて…
馬鹿げてます!
皆さん本気なのですか??
まだゲルトさんが亡くなって一日もたっていないんですよ!!
それをいきなり殺しあいだなんて…
─庭─
[話を終えた後、身の置き場に戸惑いながら庭へ出る。
投票箱が開かれて、夜を前に命を落とす者の名が読み上げられる。
――アルビン。自分が記した少女の名ではない事に、安堵と不安が入り混じる。
処刑されるのが一番に疑った人物ではない事よりも保身が先立つ見苦しさには、気づかないふりをして皆の反応をうかがった]
[アルビンは抵抗しただろうか。
とにかく、庭へ引きずり出し、暴れないように両手足を縛る。
その目に見られると決心が鈍りそうだったので、目隠しもした]
アルビンは人狼だ!
これは仕方のないことなんだ!
[斧を持って、自分に言い聞かせるように叫ぶ]
待って…
お願いだから…
大司祭様に私手紙出しますから‥
すぐ解決してくれるように聖騎士団の派遣も要請しますから……
お願いです…数日だけまってください…
神様…
[叫ぶヨアヒム。
止めようとするカタリナやフリーデルを睨みつける]
私が好きでこんな事をしていると思ってるのか!
お前たちがしないからだろうが!
お前たちはいつもそうだ!
ただ欲しがるだけで、与えられるのを当然と思って、嫌なことはけしてやりたがらない!
[「ちょっと頑固で説教臭い所はあるが、温厚で頼りになる村長」
その姿は見る影もなく、髪を振り乱し、唾を飛ばして叫ぶ]
[フリーデルやヨアヒム、カタリナの抗議の声が聞こえる。彼らの言い分は確かに最もだ。でも、それでは。それでは人狼は倒せない]
じゃあ、あなた達には他に何かいい案があるの?このまま人狼を放っておけば間違いなく私達は全員殺される。そんなこと、分かり切ったことでしょう!
…それとヨアヒム、落ち着きなさい。何もアルビンと親しかったのはあなただけではないの。
[ついさっき行商人に票を投じた人間の言葉とは思えないな、と自分でも思いながら]
>>201 大司教様がいます!
それにジムゾン神父さえ戻れば悪魔払いの方法だっていくらでも…
おねがい・・・やめさせてクララさん…
神様…どうかアルビンに加護を…
……俺を殺しても人狼は居なくならないよ。
[庭に呼ばれ、集まった面々を据わった目でぐるりと見回し。
低い声で、だがしかしハッキリと呟いた]
今夜は人狼がお誂え向きに獲物と一緒に隔離されてるね?
明日の朝を待ってなよ。今日以上の惨劇が待ってるよ!!
[大声で叫ぶ。その表情は何処か狂気をも孕んでいて]
ねぇ、“本物の人狼”は此処に居るんだろう?
聞いてるんだろ!?
最期のお願い、聞いてよ。
[震える声で処刑場全体に語りかける]
・・・大丈夫ですか。
[フリーデルさんが怪我をしないように、つい動いてしまった。
もう一度ヴァルターさんの元に向かおうとするなら、危ないので止めるだろう。]
[反対する事も、賛同する事もせず口をつぐむ。
だって、彼に関してはまだ否定するだけのナニカを見つけられてない。人外の牙だろうと誰かの悪意だろうと、黒が混じっているのは確かなんだから。
自分と、村人であると確信できる人以外なら、誰でも――。
違う。違う。大義名分は十分で、自分で手を汚してもいないんだ。僕は、悪くない。仕方のない事、なんだ。
ほら、村長が何か言っている]
それにさ……占い師って何?
そんなの見たことも聞いたこともない
嘘っぱちじゃないか!!!
[糾弾する声は、怒りに満ちる
きっと嘘だと、確信して。そんなウソに、兄の様に慕った人を殺されてたまるかと]
俺の夢、汚さないで。
[意味がわからない人が殆どだったかもしれない。
アルビン自身、自分でも気付かない内に死への恐怖に錯乱していたのかもしれない。
それでも、斧を手にする村長に
自分を人狼だと思い込んでいるだろう村人達に
( ざ ま あ み や が れ )
口の動きだけで吐き捨ててやった。
……そんな中で、必死に自身の処刑を取り止めようとするヨアヒムの姿が映る。
今まで殊勝に保っていた心の糸が、ぷつり、切れた音がした]
……ぁ、 っぐッ
[遺体を見た時も、自身の処刑を告げられた時にも流さなかった涙が一筋零れる。
しかし頭は勢い良く地面に押し付けられて泥を噛んだ]
・・・こんなの、絶対狂ってる。
[そう言って、カタリナは冷たい目で村長を見た。
昨日までは、この人には本当に感謝していた。
色々と良くしてくれた。尊敬できる人だと思っていたのに。]
明日の朝…仲間がいるという事か……?
ねえ、そうなんですか。
占い師……?
もう、訳が分からない…。
[アルビンの狂気じみた言葉にも負けないほど鬼気迫る村長に、目を見張る。いつもだったら、場をまとめるのは彼なのに――。
悪夢のようだ。思考が止まる。早く、打ち切ってくれと卑怯にも目を伏せた]
[そうか。ヴァルターは占い師について説明していなかった。それを考えると、今ここでその情報を明かすのは客観的に見れば怪しい]
落ち着きなさいヨアヒム!村長が本物かどうかはともかくとして、占い師は実在するのよ!
[だが今更処刑をやめられても困るのだ]
[カタリナに支えられて転倒は免れたようだ。]
>>215 ああ…
だめ…
ダメ……・
[カタリナを振りほどいて駆け寄ろうとするが
抑えられて動けない]
[罷り間違ってフリーデルさんに斧が当たってはならないので、カタリナはフリーデルさんを守ろうと抑えた。
この様子では、アルビンさんに覆いかぶさってでも守ろうとしかねない。]
・・・。
[もし処刑されようとしているのがガーディやハーディなら、カタリナだって同じだ。
ヨアヒムさんやフリーデルさんは、やはり信じられる。
・・・村長の頭が、おかしいのだ。
カタリナには、そうとしか見えなかった。]
[ジャリ、砂を噛みながら頭上で聞こえる村長の叫びに、ぎろりと動かせない頭ながらも睨みつける。
「占い師」?俺が人狼だって?
あぁ、こんなのおかしい話だ。
おかしくて可笑しくて、腹が煮えくり返りそうだ]
あ、……っはは!
そっか、ヴァルター。
アンタ、人狼に味方する気なんだな?そうなんだろ。
街の婆さんが言ってたぜ、人狼のその驚異的なまでの強さに憧れて人間の癖に配下に堕ちた奴らが居るってさ!
ふん・・・愚かなことを!
村の為に様々な物を犠牲にしている私が、人狼の仲間だと?!
そんなことは断じてありえない!
私こそが正義! 私こそがルールなのだから!
人狼はもう黙れ!
地獄に落ちろ、化物め!
[そして、ぐっとその背中を踏みつけ]
[第三者による占い師の肯定に、ヨアヒムも少し落ち着いたようだ。こちらの話を聞ける状態になった]
占い師っていうのはね、これまで人狼騒動の起こった村で必ず現れている特殊な能力を持った人間のことよ。
"朝一番"に、村人のうちの誰か一人について、その人が村人か人狼か分かるというものよ。ただ、その能力故に人狼に狙われやすくなるのね。そのせいで、村人に自分が占い師だって言わない人も多いの。それと、
"人狼が、自分が占い師だと嘘を吐くことも多いみたいね"
まあ、こんな風に込み入ってるから。誰かが明かすまでは黙っていようと思ったの。それについては謝るわ。
[あえて、村長に疑いのかかりそうなことを強調して話す。彼と仲間の人狼であると疑われてはたまらない]
離して!止めないとだめ!!
どうして殺さなくてはいけないの?
昨日までみんな仲良くしていたのに。
あ、ああ!!!!
>>228[振り落とされる斧を見ている]
[こんな自分でも、ここまで必死に庇ってくれる人が居る事には驚きに目を見張ったけれど。
刻限は、もう間近。
今にも斧を振り下ろそうとするヴァルターに歯噛みをすると
懐に入れっぱなしになっていたくしゃくしゃのハンカチを、泣き叫ぶあの子へ向かってぶん投げた]
それ、洗っといてよ。
[笑えた自信は、ない**]
[羊の解体。
やり方は、今でこそ首を折ってから解体している。
しかし、一撃で首を落としてから解体する方法があった。
ただ、その方法は血が飛び散りすぎるのだ。
外でしか出来ず、また肉も駄目になりやすかった。
今となっては首を折ってからゆっくりと解体するけれど。
その処刑の図を見て、カタリナは――。
そんな、昔やった羊の解体を思い出した。]
>>229 そんなのお伽話です!!
ルールのある物語なんてゲームじゃない!
今現実に起きてるのはただの殺戮なんです!
目を覚まして…
[フリーデルさんを、ぐっと抑える。
離したら、ダメだ。
こんなに優しい人を、死なせるわけにはいかないから。
いかせないように、守ろうとして。]
[ぱさり、目の前に落ちるハンカチ
そして舞う血飛沫はそれに付着して
……あ、るにいちゃ、にいちゃん。
おにいちゃ、おにいちゃ……
[制止する人を連れたまま、幼子が這うように、首のない彼に近寄る
ハンカチ握りしめて。ずり、ずりと
そのまま血染めになりながらその身体を掻き抱いて、号泣した]
ははは!
人狼を殺した! 殺してやったぞ!
・・・なんだその目は。
さあ、感謝しろ。
お前たちに出来ないことを、私がやってやったんだ。
村を平和にした。お前たちを守ったんだぞ。
[返り血を浴び、赤に濡れた斧を下げたままで、不満げにギャラリーを見る]
―回想>>2:188―
僕だって、人の仕業とは思えませんでしたよ。
皆を疑いたくないとか言う前に…襲われた時には生きていただろうゲルトさん相手に、逃げる隙も与えず、あんな、……。
だからこそ、奇妙だと思ったんです。
人に成り替わるような知恵があるなら、誰かに罪をなすりつけようとしたのかも。
[苦しげな表情に言葉を詰まらせる。友を失ったばかりの彼に、どう切り出したものか。
でも、エルナを疑ってないだろうヨアヒムだってハサミを連想したじゃないか。彼女に投票したのは、間違ってない。間違ってないんだと胸の内で言い聞かせる]
ただの刃物ならそうでも……『ハサミ』持ち歩くような人は限られてるじゃないですか…!
――すみません。
他の皆さんにも聞こうと思うので、一応気に留めておいてください。
また後で。…僕が処刑されるんでなければですが。
[罪悪感に気を取られて目を逸らし、中途半端に鉾を収めた。時間が迫ってると言い訳して。
口を滑らせた事にも人狼を追いつめるより保身に走っている事にも気づかないままだった]
フン・・・まあいい。
明日になれば分かることだ。
誰か、ソレを片付けておけ。
私は湯を浴びてくる。
[ダン、と斧を手ごろな切り株に突き刺し、村長は背を向ける。
気付けば、手が震えていた]
[人を殺した。
違う、人じゃない、人狼だ。
でも、赤い血だった。アルビンの顔をしていた。
でも、人じゃない、人狼だ]
[裏庭へ回り、人目のない所に行って、吐いた。
酒と吐瀉物の混ざった酷い臭いがした]
くそ! くそ!!
何なんだ!
違う! 私がやったのは正しいことだったんだ!
……終わってくれ。どうか。
[木霊する悲鳴。
人狼。占い師。訳の分からないモノが在るというのなら。
どうか、僕の日常から出て行ってください。
自分の薄汚い部分に気付く前に。
ひとり俯いたまま、呆然と呟いた]
[不満げに此方を見る男には気付かず、号泣して、号泣して
泣きぬれて、じわじわと服に沁み込む赤い血は、物言わぬ躯になった彼の涙に思えた]
[さみしい、さみしい、さみしい
さみしい]
[ふと手を見ると、夜目にも鮮やかな赤だった]
ヒッ!!
[それをズボンにこすりつける。
何度も何度も擦りつける。
ズボンも赤く汚れた。手の赤は落ちなかった]
[カタリナは、抑えてしまっていたフリーデルさんを離して大丈夫なことに気づいて離した。]
・・・すみません、強くしてしまって。
(もう、この人は駄目だ。もしこの先生き残ったとしても、元には戻らないだろう。一度狂気に落ちた人間は帰って来ない)
[村長の勝ち誇ったような顔を見て思う]
(じゃあ自分は?自分のやろうとしていることは本当に正気なのだろうか?)
カタリナ。言いたいことは分かるけど、今は戻った方がいいわ。ここは私とヨアヒムでなんとかしておくから。
[家の中に戻ろう、と思う。
いつまでもこんな、薄暗い裏庭にいてはいけない]
[風呂に入って、この汚れを落として。
そして朝までゆっくり眠るんだ。
明日は妻子を迎えに行こう]
[明日はきっといい日だ]
あ………
[腕をアルビンの方へ向けて一度空をつかむが。がくっと腕を落とす。]
そ…んな……
[首からはピューと鮮血が飛沫を上げているのだろうか・・・]
……。
う、、ううう……
[カタリナに寄り添って泣いた]
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