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話。聞く。ます。
[もう、なんで翼が使えないのかも半分忘れて、ぺちょん、とその場に座り込んだ。
自分が翼で抱えたトンボの心持だった。
せめておいしく召し上がられますようにと目を瞑った]
待たなかったら、ただ追うのみじゃ!
[>>23問いには確り答えながら、立ち止まり振り返ったハルピアへとふわりふわり距離を詰める。
リンは、ヒトの歩幅三歩分くらいの距離で止まり、座り込んだハルピア>>25と目線を同じくするように座り込む姿勢を取った。
相変わらず地面からは少しだけ浮いていたけれど]
うむ。聞いてくれるならかたじけない。
[そこでようやく、こちらに呼びかけるキリエ>>24に気付いた。]
……と、キリエ、丁度良いところで会えたのじゃ。
べんとらーでアブダクトな円盤について知る者が
丁度ここにおるのじゃ。
[キリエの言っていた「知り合い」がハルピアだとは知らぬまま、キリエに一度顔を向けた。]
[それから改めて、ハルピアに向き直る。
今のリンは肉食獣のような目はしていない――筈だ。
リン自身、ほんの少しだけ自信が無かったから、一度気持ちを切り替えるように目を閉じ、再び開く。]
ハルピアは、アブダクトされたものは
特に痛いことも怖いこともされずに、何かを調べられて
降ろす、といっておったな。
何処に降ろされるかは判って居るのか?
[実際何もわかっていないことも考えられたが、それでも念のために問うてみる。]
[相手にまた何か偏った知識を与えてしまった気がするが、
深く気にしないことにした]
―――――…。
[猫は、何度も怖くないと否定する。
幾らか考えて、
これが"強がっている"ということかと理解した]
…そうか、お化け探しか。勇敢な猫なんだな、ガヤは。
僕もお化けには逢ったことがない。
見つけることは出来たかい?
[言いながらも、すり寄ってくる姿を見下ろして。
小さく苦笑しながら、嫌がられなければひょいと抱き上げた]
まあ墓所だから、死体もあるだろうな。
ただ、ゾンビというよりはミイラかと思うが。
どこと言われてもー…知らんですがー…
[なにしろべんとらーは飛び方自体がへんてこだし、場所の名前なんて覚えられない。
どこ、と聞かれても答えようがなかった。ので]
それより此処にあるのは、
昔の人間の道具や本の方が多そうだ。
キミが好きそうなものも沢山あったぞ。
[そのまま、じっと石棺を見つめて]
でも、開けてみるまでは何が入っているか分からないな。
試してみるか?
[今度は少し意地の悪い声で言うが、すぐに肩を竦めた]
まあ、もしゾンビがいても、ガヤが助けてくれるのだろうが。
病み上がりの僕には辛いから、止めておこう。
[そして、ふと思い出したように呟く]
ガヤ。人間は、死んだら皆がゾンビになるわけじゃない。
……星になるんだ。
それと、キリエ。
あのフィオナは確かに意地悪じゃが、あれにも優しさはあるのじゃ。
フィオナもアブダクトされてしまっておるが――。
わーに免じて、また会えた時には、仲直りしてしてはくれぬか。
[キリエを見て、ふっと思い出したようにそのことを告げた。]
『説明できないから、行ってみる?』と。べんとらーが。
[伝言を、先に伝えて]
かなしい、は、分からんですが。
[こわいとか、おなか減ったとか、生きるのに必要な気持ちのほかは、歌ってたら楽しいとか、そのくらいしかきちんと分かったことがないので。
悲しくないかって言われても、分からない。
ただしょんぼりとうな垂れる]
[勇敢と言われて、怖さも吹き飛ぶくらい嬉しかった。]
ううん、見つからなかったんだ。
探してたら、ここに来たから。
まあそれでよかっ……いや残念だった!
[こんなふうに抱き上げられるのは、二度目だった。
ずっと冷たく固い床を歩いてきたので、安堵感も二倍増しだ]
た、試しに開けて…?
そ、そうだよな、開けてみればわかるんだもの。
[以前読んだホラー小説を実話だと捉えている猫にとって、この提案は恐怖だった。
あの話によると、こうやって近づくと、こちらが蓋を開けようと近づいた瞬間ゾンビは飛び出してきて……もしくは、開けて「あ、何もない」と思った瞬間奥に身を潜めていたゾンビが…
などとぐるぐる考える]
うん、そうだな!飛んでったばかりなのに無茶をすると、戻ってくるかもしれないんだぞ。
ハルピアも天使さまも、あっという間に高く飛んで、あっという間に地上に戻るし。
[天使と熱を同列にしながら、内心ほっとした。
強ばった全身がほっと力を抜いたので、心情がマイスターには筒抜けだとは知らず。
と、ふいにマイスターの口調が変わったような気がした]
星に…?星って、空にある恒星とかの、星?
だから星はあんなにたくさんあるのか?
マイスターは…星になった人見たことあるのか?
[ハルピア>>32の伝言には瞬きつつ、すぐには何も答えなかった。]
かなしい、が解らぬなら。
…………。
ハルピアはサンシアが居なくなったとき、
何か変わったものを感じはしなかったか?
[もっと別の易しい言葉が思いつかなかったので、こんな言い回しになった。
「哀」(アイ)という答えがリンの頭の中に浮かべば違う問い掛けも出来たかも知れないが、あの時のハルピアの一言>>2をまともに聴く余裕はなかった。
そしてハルピアが伝えてきたその伝聞は、ある意味一番手っ取り早い方法だとリンにも理解はできていた。
何せリン自身には全く経験の無いことだから、ある意味では賭けに近かったのだが――。]
なーが言う通り危険は無いと信じて、
わーはなーの呼ぶべんとらーに乗ろうぞ。
じゃが今すぐではないぞ!話が終わってからじゃ!
[キリエの方も一瞥しながら、一応念を押しておいた。]
―カタコンベ―
[暫く歩いてみたけれど、
出口らしき場所は見つけられなくて。
それどころか、余計に道に迷ってしまった気さえする。]
どうしたらいいんでしょうね。私は…
[あの家を維持することが、自分の役目だったのに。
今欲しい物は、なんだろう。
帰るための道?それとも、目的?
それも分からず、ただ歩く。
何処かに出口が有ると信じて。]
さんしあ?
[始め誰のことか分からないまま答えてたけど。思い出そうとしてみたらすぐに思い出せた。
サ…の続き。サンシア。]
すやすやして。きゅぅーっとして、哀は、別れ。でしたが?
[なんでその話になるのかは分からないから、答えるのは首をかしげながら]
あい。かしこまりましてござる。
[さっきまでみたいな怖さはないけど、大きな声で言うリンは叱ってるみたいに見える。座ったまま小さくなりながら、頷くばかりだ]
[この子猫は本当に感情豊かで、分かりやすい。
喜んだり、怖がったり、安堵したり。
これは生来の気質なのだろうか。
それとも育ってきた環境なのだろうか。
猫を抱いたまま、石棺から距離を取るように歩きつつ、
少し唐突な質問が口をついて出た]
ガヤ。キミには家族はいるのか。
[そういえば、
研究所にずっと彼がいてくれるのではないかとか、
そんな気持ちになりかけていたけれど]
いや、すまない。急に、気になったんだ。
[何処か言い訳のような言葉が、続く]
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