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[フィオナ>>28がポチに手をかざした時、モギュモギュモギュグギュとミミズの咀嚼を終えたポチの動きが一瞬止まる。
それを見たリンの脳裏には一瞬「意地悪!」の語が過り、制止が口から出そうになったのだけれど]
むむ。むむむ。チテイジン?
……ポチは斯様なものじゃったのか?
[フィオナが何を呟いていたのはリンには聞き取れない。
ただ「こんにちは」の挨拶に呼応するように、ポチがぎゅぎゅと鳴いて頭部を垂れたのはリンにもわかった。]
フィオナにはポチの素性が判るチョウシゼンがあるのか。
おお、すごいのう、フィオナ!
[リンは素直にそんな感想を零した。]
ええ、知っている。
2人……。
誰と誰が連れて行かれたの?
私は意思の支配者……座天使よ。
怖がらないで。
[背負う太陽が光輪の如く頭上で輝く。
天使の瞳から滲む色を見ればさらりと嘘を吐いた。]
―ボロい一軒家―
[…家を補強すると言っても、この辺にマトモな資材なんて存在しない。
妙に茂った植物の蔦や、何かの部品であっただろう鉄板。
それらを組み合わせて作った板で、穴を塞いだり薄い部分を補強するのが限界で……]
…おや。珍しい。
煮干しは切らしているのですが…
そもそも飼い猫なんでしょうか。この子。
[あちこち穴が開いているせいで、猫が入って来ても>>34別段驚く事はない。
あげれる物も無い事だし、そのままにして作業を続けた。]
[キリエが遠い空から此方に気付いた時>>27、リンの方からは気づかなかった。
フィオナが何かに気付いたらしきにぱちりと瞬き、やがて近づいてきた影と声を捉え、漸くここにキリエ>>32が近づいてきたのだとリンは気づいた。
ぱっと顔色を明るくし、天を仰いだ。]
おお、キリエ!無事であったか!
[そう叫びながら、キリエが例の光について話すのを聞き、瞬いた。]
空飛ぶ円盤が光を用いて引き込む、のか。
ふむ……それがトラクタービームなのかのう。
光が引き込む……なんとなく、わかったのじゃ。
[何故ここで「わかった」と思ったのか、リンにもその時は判らず自分でも不思議に思った。
実際リンが円盤の光――アブダクトを目の当たりにしたのはこれが初めてなのだけれど]
マイスター?
そう……マイスター。
なかなか面倒な事になっているのね。
[知らぬ者の名はさらりと流した]
気にしないで。
それで――あなたはあの円盤を撃墜できる力は持っているの?
またはアブダクトされた者の行き先は把握している?
[慄く天使。
判別できない事に意外そうに瞬くが気にせずに問いを重ねる。]
[はて。猫とは喋る物だっただろうか。
記録と照会してみても、猫が喋ると言うのは空想の類とされて居る。
そして、今自分に話しかけてきている>>42相手は喋っている。
即ちこれは猫では無い…のか?]
家の補修作業をしております。
…所で、貴方は猫で合っているのでしょうか?
[数回ほどループした思考は、素直に相手に確認を取ると言う結論を出して。
結果、文脈の繋がらないちぐはぐな返答が出来上がった。]
リン……?
面識があるの。
そう。キリエと言うのね。
[親しげに言葉を交わす二人。
特段、強い感情を見せる事もなくやり取りを観察する。]
[キリエの許へフィオナが舞い上がり話を交わす様を見上げながら、キリエの様子が妙に畏まっているらしきに>>43気付き首を傾げた。
ここで挙げられた二つの名、ひとつに聞き覚えがあったことにも瞬いたのだが――。
無事で良かったとキリエ>>44が返したのにはうんと頷いて]
うむ!
しかしキリエよ、なんだか妙に弱々しいのう。
まるで上官に対して頭が上がらない下っ端のもののふみたいなのじゃ。
[特に悪意はなく口にしてから、トラクタービームの語の事となれば]
フィオナがあれのことをそう言っておったのじゃ。
アブダクト、とも言っておるが、同じ意味なのかのう。
[キリエがそれを目の当たりにして何を想ったか、掌に何を握るのか、そこまではリンには察せられないまま]
―宇宙のどこか―
ふんふふ〜〜ん♪
[お気に入りの歌を歌いながら、宇宙船を操縦する]
にしても、来た時よりも、帰るときの方が隕石が多い気がするんだけど。
[なんでや、と呟く。隕石をよけながら操縦するのは結構辛い。]
あ。
[避け損ねた。隕石が宇宙船に思いっきりぶつかり衝撃が走る。
今度こそ宇宙船が壊れた気がする。操縦ボタンが反応しない。
(・・・ああ、また会いにいく約束守れなくてごめんね。任務もこなせなくて、すみません。あと、親孝行ももっとしてあげればよかった。)
一瞬の出来事だったが、色んな事を思いめぐらせる。
さっきぶつかったのは隕石じゃなくて別の何かに見えた気がしたけど、そこでコットンの意識は途切れた。
そのときに、白い光が発していたことは知る由もない。]
―カタコンベ―
あれ・・・?
[目が覚める。
あれから、どれくらい時間が経ったのだろうか。
気がついたら薄暗い場所で横たわっていた。]
隕石らしきものにぶつかったところまでは覚えてるんだけど…。
…うぅ、その時の所為かまたお尻が痛いぜ。
[死んだはずなのに、痛みがまだ残るとは酷い話である。]
ふむ・・・死後の世界ってこんな感じなのか。
生きていた時の記憶も保持しているものなんだなぁ。
[随分と独り言が多いが、何か話してないと不安で一杯になるからだ。
とりあえず、身体を起こさせ辺りを見渡すことにした。]
それは……知り合いが、そう言っていましたから。
[>>52首を傾げる上級天使。
面と向かって言われると、こちらとしても確信を持てる訳ではなく、困惑に眉を寄せる]
い、いえ――主は、天の理に沿わぬ者を憂慮しておいでです。
[自分の仕事が勢力争いの一旦を担っていることは、天使自身も聞かされている。
上級天使の問いに焦りを見せた所で、下される命令]
はっ――い、いえ、しかし。
アブダクトされた者が、中に居る可能性があります。
撃墜すれば、それこそ安全の保障が得られないのでは?
[微笑と共に告げられた言葉に、委縮しつつも反論を試みる]
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