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ふむ。選んでいいならブラシのほうにさせてもらおうかね。
棒のほうが使うのにゃ慣れてるし。
[先刻メリッサと立ち会って分かったことだが、やはりハサミと棒とでは大分勝手が違う。
竜王御前試合という舞台に立つならば、やはりひとつは扱いなれたものを持っておければ、それに越したことはなかった]
ああ、任せな。
アンタの竜器が使えるんだってこと、アンタに、みんなに見せてやろうじゃないか。
[下げられた頭に応じるのは、不敵な笑み>>92]
…っとまぁ、こんなわけで、この子、ミルファがアタシの鍛冶師さ。
試合に出る以上、サイラス、アンタもライバルだね。
言っとくけど手ェ抜くんじゃないよ?
[サイラスにもそう告げて、にやりと笑む。
もっとも、それは試合に出られれば、の話ではある。
申し込めば参加できるというものでもないのだから]
―――そうそう。竜器に銘はあるかい?
ないならつけたほうがいい。
銘は鍛冶師と竜器、竜器と戦士を繋ぐ縁だからね。
[昔気質にそう付け加えた]
難しそうなら、アタシがつけてもいいけど?
ただし、センスは保障しないよ。
んおう?
[すたすたと爬虫類系の女性が去って行った。その背びれとグレダと大きな耳の人を眺めて]
ええっと、まづいところに話しかけちまったか!?
すまなかったなあ。
[間の悪さを誤魔化すために頭に手をやりたくとも、片手には瓶、もう一方は大盾を持っているせいで空きがない。
グレダの言葉>>91にはぶんぶんと首を横に振り]
受付は済ませてあるんで、大丈夫っす!
時間ができたんで、グレダさんの娘さん探そうとしてたんだが、
…………見つからねえんだ。
[しょぼ、と肩を落としかけて。]
[グレダも出場すると聞けば]
おおお!やっぱあんた、戦士だったか!?
そうなんじゃねーかなーって思ってたんだ!!
鍛治師は、そっちのお嬢ちゃんで?
[大きな人>>98に見られ、
大きな声が怖くて、身を竦ませる。
……どうやら、女将さんの知り合いみたいだけど]
あう、
は、はじめまして。
ミルファークです。
[尻尾がぽんと膨らんで、所在無げに揺れる]
― 訓練施設 ―
[程なく少年>>94に追い付いて、訓練施設に入る。
どうやらここを見付けるまでに、それほど時間はかからなかったようだ]
ふむ……。
[少年が素振りしている姿が見える。
剣技に関してはそれほど熟練してはいないため、一目見て評価を下せるというものではないのだが]
私は近距離戦そのものが不得手だからのう。
[他にも幾つか有利、不利な条件は浮かぶが、こればかりは脳内で捏ね回していても仕方がない]
肩慣らしはどうだね? ええと――
[呼び掛けようとしてふと気付き。居住まいを正して問う]
私の名はエステルだ。
勝負の前に、そなたの名を聞かせてもらって良いか?
銘……銘ですか……。
[道具に銘。考えたこともなかった]
色の名前……とか入れると可愛いかも……。
[言ってから、変だったかもしれない、と恥ずかしくなった]
……嫌だったら、
気にしないでください……。
女将さんにお任せします……。
なに、アンタが気にするこっちゃない。
謝るようなことじゃないよ。
[律儀に謝るサイラス>>97に、苦笑とともにぱたぱたと手を振って応じる]
おや、探してくれてたのかい?
そっか、じゃあ知らせてやれなかったのはすまなかったね…
ウチの娘は無事に勝手に家に帰ってたよ。
さっき叱ってやって、今は留守番してるとこさ。
探してくれてありがとうね。
[肩を落としたサイラスに、少しのバツの悪さをにじませて告げた]
ま、元・だったんだけどね。
今回の祭りの間だけ、期間限定現役復帰さ。
腕は鈍らせたつもりはないから安心しな。
[自分が戦士で、ミルファが鍛冶師。確かめる声>>98には、鷹揚に頷いた]
―訓練施設―
ん。
[それは下を向いて歩いている途中の話。
何かが行われるだとか違うだとか、そんな声がちらほらと
聞こえたもので、もしやと思い寄ってみた。]
……む???
[お目当ての相棒は居なかったが、つい先程知り合った
人物>>100がそこに居ると分かれば、はて何を行うつもりなのか
気に掛かって、入り口から様子を伺ってみることとする。
向かいに少年と思しき姿>>94が見えると、模擬試合か何かかと
思いはするが、何処か緊迫した様子も見える。]
???
『真剣勝負、を始めるようにも見えますね。』
―訓練施設―
[ エステルに着いて行った先にはもうスペースを借りて待っていたジミーがひゅんひゅんと刀子を振ったりして様子を確かめていて。
こう言う戦士の訓練施設に入る機会なんて殆ど無かった分、きょろきょろと視線が落ち着かない。
うちが居るような退避スペースはともかく、ある程度広さも有るが――。
同じような戦士たちが調整などに使っていたのだろう、そこかしこにキズ跡やクレーターが見て取れて、竜器を使う戦士たちの凄さを予感するとともに。
……うちが言い出したのですが矢張り心配になりました。 ]
――あ、あの。
刃物なんで、危ないですから。
その、気をつけてください、ね?
[ そしてこんなトンチンカンな事を言い出すあたり、大分テンパり気味なようでございます。 ]
えーと、合図とか、うちがした方が?
[声をかけられて>>100ようやく相手に気が付いて、
刀子を振っていた手を止めて胸に当てる。
確かに、試合だと言うのに名乗らないのは失礼だろう。]
俺はジミー・カートライトって言います。
よろしくお願いしますね?エステルさん。
[…お互い同じ武器なら、完全に身体能力と戦術の勝負になる。
そう言う意味では、参加目的である「腕試し」には絶好の機会で…
相棒が居ない事がある意味幸運だったと言う現状に、
小さく笑って武器を構えて。
ソレックスさんの提案>>104に、武器は降ろさず頷いた。]
お願いします。
コインとかを投げる訳にもいきませんし。
[どちらかがコイン等を投げての開始だと、どうしても投げた側が体勢を崩した所からの開始になってしまう。
何処までも同じ条件でやるのなら、やはり第三者からの合図が一番公平だろう。
…怪我に関しては、御前試合前だし精一杯避ける方針で。]
わかっておるよ。
――まあ、そう硬くなるでない。
[ここにいる誰より緊張していそうなソレックス>>104に、こちらは気楽そうな顔で笑い掛ける]
うむ、ではそなたに頼もうか。
[合図に関してはそう答えて頷く]
俺はサイラスってんだ。よろしくな!!
[笑顔で接しているもののなんだか怖がられているようだ?>>99
尻尾が膨らんでいる様子には、警戒している野生の動物の姿を彷彿としたりして。
こういうときは干し肉やらお菓子やらを投げたくなるのだが、前述のとおり生憎両手はふさがっている。]
[>>102 グレダの娘は無事に家にいる、と聞けば、安心して息をつき]
ああ、良かった!!
こんだけ人が集まってりゃ、普段より悪い奴も増えてるんじゃねーかと思ってさあ、早く見つけてやらねえとって思ってたんだ。
[相手の声色ににじんだものの正体には気づかないまま、いつもの調子を取り戻した。
もしここで、「まだ見つかってない」という返事が返ってきていたら、相棒の懸念どおりにひたすら凹んで酒樽に擬態化したかのように縮こまるところであった。]
期間限定っすか、かっこいいなあ!!
へへ、あんたと手合わせできたらうれしいよ。
ますます楽しみだ!!
うおおおおおお!燃えてくるぜええええええええええ!!
[それから少年>>105の方へ向き直る]
こちらこそよろしくのう、ジミー。
[この場で始めるのだろう、そう察してこちらも武器を握る。
僅かに口角を上げつつも、眼差しに少しだけ緊張を走らせて。
小さく笑うジミーに、その意気やよしと頷いた]
[ すぅ。はぁ。 深呼吸一つ。
お二方よりの許可も出ました事ですし準備も良さそうなので、うち、やります。
右手の真っ直ぐ指を揃えてから、ゆっくり二人に見えるように上げまして。 ]
……では、尋常に――。
始めっ!
[ そのまま真下に向けて、振り下ろします。 ]
『ほら、やっぱり。
でしたら眺めて居るのは邪魔になりますよ。
それに早く見つけてあげなくてはならないのでは?』
[やはり何か理由があっての試合のようなものらしい。
一体何がどうしてこうなったのか、確かに男が首を突っ込む
事ではないと解って居るが、気に掛かる。
しかしそれ以上に、相棒が今頃酒樽に擬態しているのでは
ないかと思うと、入り口に根を下ろしていた足を即座に
動かすのだ。]
……間に入っている女性も居る事だし、危険な真似はすまい。
急ごうか、スズメ。
『そうですね、酒樽になっていたら見分けがつきません。』
[どうか双方に怪我がないように、と祈りながら
男は再び視線を下に落として歩き出した。]
よろしくお願いします……。
[>>107挨拶にはこわばった笑顔を返せたけれど、
その後の叫びには、思わず耳がぺたんとなって、一歩を下がった。
アルゴルを抱き上げ、盾のように胸に抱きしめる。
アルゴルはされるがままになっている]
[それからしばらくの後。
人だかりの中に頭幾つ分か飛び出した相棒の姿を見つける。
暢気にラムネリーフ炭酸水の瓶を持っているのを見遣ると
飛び蹴りの一つも食らわせてやろうかと思ったが]
サイラス!!
お前、縮んでいなかったのか!!
[まあこのような言葉が先に出るので、怒りは多分
立ち消えてしまったのだろう。
傍に居た少女>>112には更に恐怖感を与えてしまったかも
知れないが、タイミングというものは世の中大体
悪いように出来ているのだ。**]
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