情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
[彼はまた、そそり立つ塔であり、侵略者の破城槌を幾度と無く受けて開く城門でもあった。
杯であり、飲み干す唇でもあった。
やがて、昇りつめた灼熱の槍が幾千幾万の火花を散らして落下するのを、炎の海となったザリチェは感じ、自らも己が海の中に熔けていった。]
故の――ただひとつか。
[闇が広がる。
ニクスと反対側へ飛ぶ。距離が開く。
深淵は口をあけて、敗者を飲み込んでいった。]
私には目的がある。
[離れた蒼へ顔を向けて]
それを果たしたとき、
再び合い見えるのも面白いかもしれんと思えたぞ。
変わり者のニクス。
[眼を細めた。
笑んだように見えたかもしれない。]
生きていれば、いずれ。
[立っていた時、候補者であるならば逢うは必然。
そうでないなら――自明の理。
次の瞬間、
黒の外套を翼のようにはためかせ
ウェスペルは森の奥へと消えた。]
[触れる掌、指先、唇、舌、クァルトゥス自身の躯で。味わうザリチェの膚は、それ自体が魔物であるかの様だった。クァルトゥスは、己の動きに合わせて蠢き、内側から得も云われぬ貴石のごとく輝く、その様に魅せられた。
貫いたザリチェの肉体は、男の力強さと誇り高さを見せながらも、誘い込む娼婦の媚態。しなやかな身体の奥に秘められた女の裡は豊潤で、灼熱の槍に絡み付き果て度無く快楽をもたらした。]
…離したく無い、
と飽きるほど懇願されただろう。
[悦楽の海を泳ぎ終え、互いの汗が混じり、ぬめる相手の首筋を撫でながら囁く。青い髪を撫でるクァルトゥスの声は、以前より心無しか親密な物に変化していた。
森は二人の周囲だけが異様な静寂に満ちており、互いの呼吸音だけが響いていた。]
ふうん?
[目的の如何は、問わなかった。
ウェスペルの描いた表情を捉えたのは刹那、黒の中へと消えゆく黒を見送り、口の端を上げる]
アハ。
それは、愉しそうだ。
それまで、呑まれないようにね。
それと、好きなものが見つかると好い。
[終わり際の言葉は、やはり「変わって」いただろう。
高きには昇らず、地を歩く。
乾いた昏き地面は、緋に濡れている]
[クァルトゥスは、ザリチェのこめかみと手の甲にくちづけてから、身を起こした。]
…無粋だと云いたいが。
私の従者の気配だ。
[軽く鼻を鳴らす。]
しかも、死にかけている。
[身体の奥で、臓器がしなやかに鼓動を刻む。
――まるで、それ自身が意思を持つかのように。]
あははっ………
[――ドクリ。]
おかげで……
[目を細めて、笑う。]
――…恍惚の女神の膝元に居るみたいです。
[ジュアンの視界は快楽の波に揺さぶられ――かれの目の前は、黒い霞に覆われていた。]
[クァルトゥスが起き上がったを見、ザリチェもまた片肘をつき、ゆっくりと半身を起こした。
しっとりと汗ばんだ首筋と額に張り付いた蒼い髪が、ぞっとするほど艶かしい。]
嫉妬で死ぬかも知れぬと仰ったあの従者殿ですか。
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新