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[風を切る刃のように空を往く。
雲が奔る。
<候補者>を狙う魔を、時には針鼠にしながら
あのおとこだけは許さぬ、と
己に刻んだ誓いに従って進む。]
……あそこか。
[近づくにつれ、館の様子がおかしいことが分かった。
速度を少しずつ殺し、降り立つ。]
……。
[手の甲で口許を覆う。
ずたずたに引き裂かれた臓腑の匂いがした。]
(……襲撃か)
[扉はこじ開けられていて、
進入するのに何の苦もない。
眉を寄せて辺りを窺えば、
無残な姿で横たわる魔(恐らく従者であろう)が眼に入った。]
あてが外れたか―――?
[荒らされた館、主の姿を探すが]
[なまめかしくもたおやかで、絡め取るようなザリチェの微笑。しかしかれにそれは「見えない」。そこでジュアンは己が一時「視界」を失ったことを知り──…再び己が「恍惚」の女神の腕に抱かれたことを感じた。
──否。「目の前」に居るこの者は、女神なぞよりなお──…]
……あはは。あなたは相変わらず、お美しいですねぇ。
それ以上に形容する言葉を持たぬ浅はかさに、僕自身が落ち込んじゃいます。
[ザリチェの口の端から、息が漏れる。おそらく笑みを浮かべたのだろう──…そして、ザリチェから立ち上るほのかな熱が、ジュアンの肌、そして耳朶に絡みつく。]
[そして──…そこから、かれがこちらを見て笑っていること、そして「何らかの理由」でかれが昂揚しているらしいことを、ジュアンは密かに*察知した*]
──クァルトゥスの屋敷──
お前の知る以前の館と比べると、此処は随分と地味だろう。
・・ウェスペル。
否、ウェス。
本当に来るとは思わなかった。
お前がこれをやったのか?
[川辺に辿り着き、しゃがみ込んだ。
黒を映した水面は、天の鏡たる黒曜石の海へと向かって流れをつくり、絶えず揺らめいている。
穏やかな流れを割って、血塗れた両の手で作った器を差し込み、引き抜く。それだけの動作で、掌は元の色を取り戻した。代わりに、映し出していた黒を失くした水が、赤く染まる。
されどそれも束の間の事。
指の合間から零れ落ちてしまえば、地に吸い込まれて消え去る]
儚いなあ。
[衣服を纏ったままに、今度は身体ごと、川へと入った。
その姿が水中に沈み、失せる。
飛沫は殆ど上がらない。溶け込むようだった。
闇に近き青を、穢れなき白を染めていた血を吸い取った水が、下流へと流れゆく。
*魔の気配を微かに漂わせながら*]
……ッ!?
[背後の気配に、勢いよく振り返る。]
クァルトゥス―――
[僅かに声が掠れただろうか。
ざわ、と闇が揺れた。
緋色を睨みつける双眸は鋭い。]
……お前に愛称で呼ばれる筋合いはない。
[問われれば、惨状にちらとだけ視線を投げ]
だとしたらどうだというのだ。
……力なき者に八つ当たりするほど落ちぶれてはいない。
[ひび割れた柱に義手をもたせかけ、]
愛称で呼ぶなとは、つれないな。
…あの時は、 あんなに可愛い声で鳴いた・・
[つり上がった金色の瞳を見下ろし、クックッと嗤う。]
相変わらず誇り高い。
随分とひさしぶりだ。
私自身伯の椅子なぞ取る所からやり直すはめになるとは思わなかったが、お前と再会するとはな──。
――ッ
[怒りか羞恥か、頬にさっと朱が差した。]
黙れッ!!
[一歩踏み出して、言葉を遮るように一喝する。
睨みつけるが、緋色の魔物は悠然と笑っただけだ。]
おのれ愚弄するか……。
お前との再会を懐かしむような趣味はない。
[怒りを押さえつけるように、
拳を握り締めた。]
……その眼はどうした。
[窪んだ眼窩は記憶の中にはないものだ。
一歩前へ。]
再生も出来ぬか?
お前の気配、依然とは比べ物にならぬほど弱っている。
何があったのかは知らないが―――無様だな。
[眼を細めた。
ちりちりと胸奥が焼けそうな感覚を持て余す。]
…そうだな。
以前なら、お前を組み伏せるなぞ、雑作も無かった。
眼球だけなら、再生は出来るかもしれん。
だが、今の所戻す気は無い──、
[クァルトゥスは、どくりと脈打つ左腕──暗赤色の義手を、ウェスペルに差し伸べた。虚無を纏った冷気が、二人の周囲の温度を下げる。]
[組み伏せるなどと
疼いた古い傷痕を庇うように、自分の手首を掴んだ。]
傷痕は、何かの記念、か?
過ぎた感傷に浸るようなたまではないと思って――
[冷える空気、記憶にはないそれに眼を見張る。]
……な、
[ぞ、と背筋が凍るような
無を内包する冷気だ。]
誰がお前などに!
[距離をとろうとするが
冷気で鈍ってしまうような錯覚に陥る。
正体不明の、この冷気をかれは知らない。
暗赤色の義手など知らない。]
っ、触るな――!
[僅かでもその手が触れたなら、
*噛み付かんばかりに睨み返すだろう*]
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