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─ どこかの戦場 ─
[一人の少女がいた。
武勲艦でもなく、名前も知られていない駆逐艦だが、仲間を想い、誰よりも真剣に、誰よりも全力で作戦を成功させるべく、海原を駆けた。
名前も功労こそ知られていないが、その部隊では欠かせない存在となっていた。真剣に仕えるに値する、そんな舞台が彼女も好きだった。
しかし、悲劇とは起きてしまうものである。
ある日、敵潜水艦の夜襲を受け、彼女は中破。単独での渡航ができない状態になった。奇襲の知らせを受けた本陣は体勢を立て直すべくそのまま後退。
敵潜水艦の蠢く中、一人になってしまったのだった。
運命のいたずらか、彼女の通信機関が壊れてしまっていた為、本陣は暗闇の中の彼女の故障がわからなかったのだ。]
(なんで誰も私を助けてくれないの……?
なんで私を置いていくの……?)
[少女の訴えも虚しく、敵潜水艦は彼女を徹底的に攻撃し、彼女はもう元の姿が分からない程ボロボロの状態で轟沈した……]
(水底は暗いよ……怖いよ……
こんなところに、一人なんてさみしいよ……
みんなひどいよ……私だって頑張ってきたじゃない……
こんな最後なんてやだよ……)
[孤独と絶望。それが彼女が水の中に沈んでいく時に思った最後の感情だった。その感情が、彼女を深海棲艦へと変貌させてしまったのだった……]
>>450
ぅ…
…はい、そうします。
[どこか申し訳なさそうに、湯船の中へと浸かる。
傷は深い、と言われたが、加賀の体の傷は殆ど癒えていた。
あれだけ傷を負っていたにも関わらず、だ]
(…これじゃ、人間とは呼べませんよね、ほんと)
[内心で苦笑いしながらも、その顔は暗い]
……私は、ね…。
…ねぇ、赤木さん。
…誰が、深海棲艦になったのですか?
いえ…
─ 2d朝:医務室 ─
[夕立は飛び起きた。夢(>>460、>>461)を見たが、あまりにも生々しく、とてもじゃないが、その少女の感情などはまるで自分が感じたと思うほどに現実的であった。]
はあ…はあ……今の夢、なあに……?
ひょっとして……"あいつ"の……
[うっすらと、否、「ひょっとして」と、夕立は口にしたが、
間違いなく自分の中にいる存在、トワイライトの最後の瞬間の記憶だと理解した。]
(あたしも…沈んじゃったとき……
びっくりしたあとは、すごく怖かった……あの子は……)
[どれだけの時をその恐怖と絶望を味わっていたのだろう。
その絶望と恐怖の長さが、彼女を新改正感にしてしまったのかもしれない。
そんなことをぼんやりと考え、次の朝に目を覚ましたのだった。]
>>454
『いや、服はいい・・・。』
[青葉が服を脱ごうとするならちーふは止めるだろう]
『うむ・・・それなら先ほどから奇妙な音が聞こえているのだ、奇妙な機械音が・・・。』
私には聞こえませんわ・・・。
『そうかきみたちには聞こえないのだな、幽かな音だからな。
ちなみにその《でじかめ》の音じゃない事は確かだ。』
[この妖精さんには聞こえているのかもしれない
この風呂場にありえない音があるのを]
>>456
[提督室爆発の瞬間は、吠えてなんとか落ち着いた。この鎖など引きちぎり、すぐにでも46cm砲の爆炎で敵基地へと向かいたかった。しかし、それじゃ駄目だ。艦隊案を考えなければいけない。いずれ敵はまた戦力をまとめて攻めてくるだろう。それまでに、艦の配置などを頭でまとめなければいけないのだ。]
…山城は、よくやってくれてます。動いておられたのでしょう?
私は、艦をまとめあげる任がありますから。
今は赤城にこんなにされてますが。
[自分の格好を見て呆れ顔を作る。しかし、言葉は重い。]
…もし裏切った艦が判明していたら、教えてくれませんか?
『そうね。艦載機から見てて頂戴。
…まあ、どうせなら艦載機じゃなくて貴方自身の目で見て欲しいっていうのもあるけど。』
[くっくっくと笑うサラトガ(>>462)に半ば呆れながらそう答えるヴァジュラ。そしてヴァジュラはそのまま埠頭の一角に座り込んで―]
『私はもう少しここでのんびり夕焼けでも見ているけど…貴方は艦載機が直ったら戻るのよね?
―もうそろそろ時間だったと思うけど。』
[そんな言葉を呟いた。どうやらヴァジュラ本人はここでもう少し夕日を眺めているつもりのようだ。]
>>442
……嘘?まあ沈んでから今までずっと嘘をつき続けてきたクマ。そんな事、分かって当然クマー。
[なんとか冷静さを取り戻し、おどけた態度で言う。だがそれは、ほんのわずかに怯えたような声だった]
苦しいとか、辛いだなんて……言えるわけないクマ。多摩ちゃんを沈めたくて沈めたくて仕方ないだなんて、正直に言えると思うクマ?
[じり、と後ずさる。多摩が一歩近づけば半歩ずつ。下がっているのに、二人の距離が近づいていく]
今まで多摩ちゃんと笑えていたのだって……球磨にはこの鎮守府のスパイ活動をするっていう深海棲艦としての行動だったから出来たんだクマ。ずっと裏切らずに仲良くし続けるなんて、出来るはずがないクマ。
[多摩が眼の前まで迫ってきたのに気づいて、一気に下がって元の距離まで離れた。偶に一緒の立場にならないと嫌か、そう聞かれて球磨は――全力で首を振った。
もしそうなら、あの時のプレゼントは渡していない]
>>469
そんなことない。多摩ちゃんには球磨と同じ深海棲艦にはなってほしくないクマ。
昔みたいに一緒の姉妹にはなりたいけど……多摩ちゃんにはずっと、球磨の可愛くてかっこいいお姉ちゃんでいて欲しいんだクマ……
[目を逸らして、小さいが聞こえるくらいの声で、確かに言った。他の艦娘に友との堕落を謳いそれを実行しながら。それでも自分の大好きな姉にだけは、今のままでいて欲しいという矛盾した気持ちを告白する]
球磨はもう、多摩ちゃんの事を本気で姉妹だとは思えないクマ。だけど……
あの時の約束通り、多摩はずっと、艦娘のままで球磨のお姉ちゃんでいてくれるクマ?
[――遠征ならともかく、前線に出てその約束を守ると言う事は、この鎮守府を守り切り球磨達深海棲艦に勝つと言う事だ。それを実行してくれるかと、深海棲艦としてではなく……『球磨』としての言葉で、聞いた]
>>466 山城
ほぇ?いいんです?
[半ば脱ぎかけていた私はいそいそと服を着なおす。]
奇妙な機械音?
奇妙・・・?・・・奇妙・・・?
[辺りを見回すが、機械らしいものは見当たらない。]
ちーふさん、それ、どの辺りから出てるかわかりますか?
青葉、探しますよ?
[ちーふの目線にあわせるように屈みこみながらそう尋ねる。]
>>458
[彼女が明るくしようとしてくれるのが伝わってくる。…私も、落ち着かないとな。島風が出て行って、少しの間、直前に見た夢を思い出していた。悪夢は、何かの暗示なのかとか感じながら。ため息を思わずつくと、数刻もたたない内に島風が戻ってくる。]
んー。そう、ね。読んで、もらえる?
私一人じゃ、とても見れなくて。
[遺言状と書いてあったそれ(>>382>>383)は、金剛の出奔を目の当たりにした霧島にとって、一番見たくないもの。誰かに強制的に、聞かせて欲しかった。]
>>472
『しかも一つではなさそうだ。
うむ、そうだな・・・。
この浴槽のあたりから聞こえてくる。
まずはそこを探してくれないか?』
私も探すのを手伝いますわ・・・。
[ちーふに促され、浴槽のあたりを念入りに調べはじめる
何か見つかったであろうか]
[外に飛び出して、そのまま港の方へ向かおうとする。
――が]
でも、私が行ったところで……。
[夕立がやられたのだ。
現場には霧島も向かっているのだろう。
放送は球磨の声だったらしい。
他の主力メンバーも裏切っているのなら……]
くっ……!
[落ち着いて考えろ。
今すべきことは何だ?
自分の役目は?]
『延焼を防ぎ、被害状況を確認!』
[霧島の声が再生される]
>>470
『そうかしら?私の記憶ではもっともっと紅くて…。
そう、まるで"あの娘"がいつも楽しそうに飲んでいた紅茶の様な―』
[そうヴァジュラが言い終わる前に、サラトガがふらりと倒れそうになった(>>470)のに気付き、ヴァジュラはすっと立ち上がりサラトガの身体に軽く触れ支えようとする。]
『―ねえ、大丈夫?辛いならさっさと休みべきよ。
休んで精神も身体も万全の状態にするのも…戦うべき私達の仕事の内よ?』
[そう言うヴァジュラの声はサラトガの事を心配するのが半分、ふがいない姿を見せて怒っている部分が半分といった感じだった。]
>>457
………。ッもういいです…。こんなの見たくない。
[カメラを覗き込むが写真が後半に近づくにつれて悲惨さがわかってくる…。後半が想像できてしまう。もう見たくない。だから私はすぐに写真機を返す。]
わたしも話せてありがたかったです…。やっぱり、分かっていても
自分以外が悩んでいるを見ないと、悩んでいるのは自分だけかも
という疑心暗鬼に陥りますから…。
[そう、言って自分自身の気持ちも吐露する。]
だから、こんな速さがとりえの私だけど、いつでも頼りにしてください。じゃあ、伝えてくるの。加古姉ちゃんも青葉さんとの後悔がないようにしてね…。
[そう言い方が変わり、本気で相手を心配したあと、何もなければ
曲がりがどでもう一度振り向きつつ。情報を伝えに去っていくだろう。]
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