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― 10:16 ―
冗談じゃ……ないわよっ!!
[頭上を深海棲艦の艦載機と、基地防空隊の迎撃機が飛び交っている。
敵機の爆撃は続いており、度々爆発音が響いている。
爆撃を止めさせようとする迎撃機との空中戦からの流れ弾にも気をつけなければいけない]
またっ! ――あっ!
[視線の先で迎撃機に撃たれた敵機が煙を上げる。
そして、そのままこちらに向かって落ちてきて]
うっ!?
[慌てて伏せた頭を掠めていった。
そのまま後方の建物に突っ込むと、積んでいただろう爆弾と共に爆発した]
どぉおん!
[爆音が響く。
聞こえたのはそれだけではなかった。
それは、かき消されそうなほどの小さな音――悲鳴]
誰か居るの!?
[悲鳴が聞こえた場所に近づく。
そこは倉庫で、爆発が起こった壁面が大きく破壊されている。
崩れた瓦礫で、内部の様子はよく分からない]
居るなら返事しなさい!
[叫ぶ声に反応して『たすけて』というか細い声が、崩れた瓦礫の中から聞こえた]
>>177
……。
[ 目の前ではらはらと涙を流す初雪に…応、とも否とも言わず…。 ]
私って、馬鹿、ですね。
折角、気付かれなかったと思ったのに。もう、あのままあの時のことは思い出さずにいて貰えると思ったのに。
[ そして、笑顔を向ける。一筋、涙が落ちた。 ]
……いいえ。遅くなんて、ありません。
多分、此処を超えてしまったら、もう言葉を交わす事なんで、出来なかったでしょうから。
[ だから。明後日の方向に答える。でも、それも悲しい事実で。 ]
…いいえ。私は…ずっと、初雪さんに守られていました。
思い出していなかったときは、貴女の存在に。
そして、思い出した時は、貴女を守ることが出来た、という事実に。
[ これだけは、しっかりと答えた。 ]
[崩れた瓦礫に駆け寄り]
待っていなさい! すぐに助けてあげるから!
[呼びかけながら、破片をひとつひとつ取り除く。
早く。早く。気だけが急いてしまう。
遅々としか進まない作業に苛立ちつつ、破片をどかしていく]
……これは。
[手で運べるくらいの破片は、あらかた取り除いだが、そこに現れたのは自分の身長以上もある大きな壁の残骸だった。
これは手でどうにかなるものではない。
取り除くには、少々荒っぽい手を使うしか無い]
あんた! 瓦礫を爆破するわ!
できる限りの防御姿勢を取りなさい!
[そう叫ぶ、だが今度は返事が聞こえなかった]
[――まだよ。まだ諦めるわけには!
主武装である12.7cm連装砲を瓦礫に向ける。
――下手に破壊したら、その破片で潰されるかもしれない。
――でも、粉々にするには火力が足りない。
――だから、上手く下部分を壊して、こちら側に倒さないと。
頭では分かった。
だが、実際やろうとすると体が震えた。
――もし失敗したら?
――私のせいで死なせてしまったら?
この銃爪に、ひとりの命が掛かっている。
その重さは、いままで経験した何よりも重い。
――だけど!!]
わたしを、甘く見ないでよっ!
━《鎮守府:屋上》━
[基地を空爆してきた敵艦載機群が退いていった(>>165)。ふと通信に耳を傾ける]
そう、龍驤さんが、ね。演習……が、実戦になりそうね。
[俄には先ほどまでの艦載機群と龍驤が結びつかなかったが]
さあ、今度は反撃よ!
[未使用の矢を次々と射る。それは流星とシュトゥーカに姿を変え]
トモナガ、指揮はいつも通り任せます。頼んだわよ!
[その声に応じてバンクしてみせた流星を先頭に、艦攻・艦爆、生き残りの艦戦が海上へと向かう]
[バァン!という音が響いた。
砲弾は瓦礫の下部を吹き飛ばした。
バランスを崩した瓦礫は、想定通りにこちら側へ倒れてきた]
ま、当然の結果よね……。
[不敵に笑う。
その額にはびっしりと汗が浮かんでいた]
大丈夫!?
[崩れた瓦礫に近づいて呼びかけると、奥に女の子が倒れているのが見えた。
意識が無いようで、ぴくりとも動かない]
邪魔よっ!
[残っている瓦礫を蹴散らして、女の子のところまで行く。
体を確認すると、特に外傷は見られない。
あまり動かさないように、慎重に運び出す]
[安全そうな場所まで離れると、もう一度、彼女の容態を確認する。
脈拍、呼吸ともに正常のようだ]
……よかった。
[とりあえずの命の心配は無さそうで安堵する。
しかし、気を失っているということは、頭でも打ったのかもしれない。
早く、医師の診察を受けさせないと]
でも……。
[辺りの状況を確認する。
未だ交戦は続いているようで、発砲音と爆発音がそこかしこから響いてくる]
行くしかない、わね。
[助けた女の子を背負って、歩き出す。
医務室が無事だといいが]
>>187
響お姉ちゃん…ねぇ、雷お姉ちゃんがたすけてって…でも、わたし…どうしたら…どうしたら…っ。
[側に寄ってくれた響お姉ちゃんに、すがり付くように…声を震わせながら言う。
無力な自分に、何も出来ない自分自身に恨みをぶつけるように、唇を噛み締めながらぎゅうと力の限りに抱き付く。]
>>179
…うん、そうだよね。
[加古の笑みにこちらもまた、笑みで返す…ちゃんと笑えてるか、笑えているだろうけど、少し不安だった。]
『加古さんも、同じ気持ちみたいでよかったじゃないですか。』
["ベグレイター"が直接脳内に語り掛けてくる…間違いなくその影響だろう。]
>>188
[私の心は乱されない。敵を目視で来たのなら、後は撃沈するだけ。可笑しい数の艦載機がやってくる、副砲の砲火が身を焦がす。装甲は薄く、弾薬は多い。通常少しでも当たれば誘爆を引き起こしそうな装備。その上、主砲は減らしている。]
司令に顔向けができません。
骨を埋めるのは、私があなた達に始末をつけてから。
[それでいてもなお、冷静に対処をする。]
多摩、加古!回避行動!
私が敵へ接近します!援護を!
[主砲の鈍く光る砲門は、サラトガを捉える。高速戦艦の名は伊達じゃない。今の兵装では、金剛を超える速度も用意に出せる。ジグザグに機動し砲撃を躱す魚雷を躱す。三式弾で航空機を撃ち落とし、サラトガに近づく。被弾もある。しかし砲弾では意味が無い。魚雷があたっても、隔壁を多くした霧島はダメコンを自在にできる。バイタルパートは移動、強化済みだ。前面装甲は強化済みだ。その頭に主砲を当てるべく、接近戦闘を挑むのだ。]
[距離が近づけば、被弾は増えるが、主砲を当てるのに難くない。]
じゃあ仲間と同じ深海へと帰りなさい。
沈んで喪われた仲間にその顔を見せて上げなさい。
司令を信じ轟沈していった仲間に、その顔を見せてあげなさい。
―――あたたかい深海で償え。
[私が信じるのは仲間。裏切りは、許せない。被害を増やしても、この大型空母は落とすしか無い。三門の主砲砲弾九一式徹甲弾が水中に潜り、装甲の弱い船体下部を狙う。]
>>186
[戦艦同士の激しい攻撃、だが向こうの砲撃は自分の身に集中し、こちらは相手の戦艦にダメージを負わせている。球磨の計画通りだ。戦艦の能力は早く削るに越したことはない]
『意識の完全な融合には時間がかかるからしょうがないクマ。今からこっちの主砲として活躍してもらうクマ』
[霧島の射程範囲にギリギリ入る程度に、球磨は遠ざかっていく。自分を狙う事が出来る様に、より正確にはヴァジュラから狙いを逸らす為に……わずかに被弾していきつつも、脱出を進める]
『ヴァジュラちゃんもここで沈める事に拘らなくていいクマ?』
『――どうせなら、海の上で沈めてあげるのが、艦娘としての情けってやつだクマー』
-島風の部屋-
[龍驤との演習も終わったあと、のんびりとしていた私はゆっくりしとしていた。そう思っていた矢先(>>#0>>24>>72>>73)が聞こえてくる。]
オゥッ!?……いったい何がどうなっているの…?
ともかく、この島風が遅れをとるとは不覚ね…。
早く急がないと、そう言って霧島さんにできるだけ会おうとするだろう。
[しかし、なぜだろう。放送を聴いて思ったのはあの不吉な龍驤の不吉な発言]
(調子が出ないか……。まさかね……。)
[なぜかしらないが、脳裏に思いついたがその残像を振り払うとできるだけ指揮官である霧島のところに急いだ]
>>188>>194>>195
[質問には意外とあっさり答えてくれる龍驤。
あるいは冥土の土産のつもりなのだろうか。
言われて遥か彼方を見てみれば、確かに、かつて基地だった所に、鳥のように戦闘機が群がり、攻撃を行っているようだった。
そして、慟哭に似た雄叫びを上げながら、彼女の持つ三連装がこちらへと目掛けて火を噴いてくる。
その姿が、ただただ痛ましてくて、「あの子」もまた、本当はこんな風に苦しんでいるのだろうか。
戦闘中でありながら、刹那の間とは言えついそんな事を考えてしまった。
その分反応が遅れ、龍驤の砲撃が左腕を掠める。]
ふにゃっ!?
[短く悲鳴を上げる。だが、それでも龍驤に向けた主砲は、撃たない。
・・・否、彼女の悲痛な顔が、先程から「あの子」と被り、「撃てない」のだ。
結局は、霧島の指示通り、彼女の援護に務める程度のことしか、出来なかった。]
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