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[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
妖魔 メイアル は 1にんからうしろゆびさされたみたい。
トラベラー J・Q は 1にんからうしろゆびさされたみたい。
賞金稼ぎ シュンバ は 8にんからうしろゆびさされたみたい。
黒狼 フィロ は 1にんからうしろゆびさされたみたい。
リージョン放送 リポーター は 1にんからうしろゆびさされたみたい。
賞金稼ぎ シュンバ は ぎわくをかけられて、なきながらどこかにいっちゃったみたい。
実験体 LA-47 がどこかにいっちゃったみたい。
のこってるのは、妖魔 メイアル、トラベラー J・Q、箱入り術士 セルリアン、死に損ない スー、時術使い ツバキ、黒狼 フィロ、半妖 ヴァレリー、IRPO隊員 アザミ、クーロンの藪医者 ゲン、リージョン放送 リポーターの10にんだよ。
本日のランダムイベントは、
3(6)です。
1)シップ運行関係
2)術資質関係
3)特殊モンスター・メカ関係
4)強力武具関係
5)超古代文明関係
6)戦闘関係
吊襲希望者はメモにて立候補して下さい。
立候補がない場合、
本日の吊りは<<半妖 ヴァレリー>>
襲撃は<<時術使い ツバキ>>です。
「ラスボス戦行こうぜ!」希望もメモにて。
[軽やかな着地と共に虚空に一振り。
清冽な美しさをたたえる月下美人。
───カラン
そしてそれはシュンバの手を離れ地面に……転がった]
臨時ニュースです。
レアモンスター、「小月竜」が、オウミにて大量発生しています。
退去して欲しいと言う交渉は決裂したため、オウミの漁師組合は、力づくでの退治を決定しました。
同組合は1匹退治するごとに500クレジットを支払うことを条件に、冒険者を募集しております。
「小月竜」は、素早いけれどさほど強くありません。吸収出来るモンスター能力は「マジカルヒール」などです。
力試しをしたい冒険者はいかがでしょうか。
>>+5:28
ああ……。
[と頷いて、続きを話すのを待っている。]
>>+29
[そうして話された続き、に。黙して、考える。]
……。
(とある妖魔の君が作った、闇の迷宮。出るには大切な人を、犠牲に……か。)
[ケヴィンは、考えた。与えられた選択肢から選ぶのは、ケヴィンは嫌いだったのだ。取れる選択肢だけではなく。誰もとったことのない選択肢もないか、考えていた。]
ミア。……大丈夫、きっと何か方法はある。
一緒に考えよう。ここから、2人ともに出る方法を。何も知らなければ、そんな方法を考えることは出来なかったかもしれない。でも、ミアが知っていたから。……知ってさえいれば、何とか出来るかもしれないんだ。
だから、大丈夫だ。
[そう言って、じっとミアの瞳を見た。]
― ドゥヴァン・支部 ―
[死ぬかと――その言葉には>>236、頷くだけの気力は無いまま
それでも確かな同感を覚えていた。
頭が少しくらりとするのは酸欠の所為か、
或いは湧きあがる霊感と、集中の疲れの所為か。多分、何れもだ。]
ほん、とう。一緒に来て、良かった、わ。
そう、ね。
……何とか3人で、頑張ったお蔭、かしら。
……………、
[セルリアンが魔術を用いるのは見ていたのだから、
あの場では『ゲート』を求めても良かった筈。
自分でも気付かなかったことに、彼>>249の言葉で気づき
ほんの少しだけばつの悪いものは過ったのだけれど。
此処まで先導したのは自分ではなくフィロ。ちらと彼の方も一瞥した。]
[己の術のことに触れる、乾いた笑みに似たフィロの面持ちを。
疲弊故に覇気のない顔で、ぼんやりと見やりながら。]
時術、って、聞いたこと、あるかしら。
ちょっと、それを、アイツに、ぶつけたの、よ。
思えば、妖魔の君の、時間まで、操れるん、だから。
そりゃ、危険、な筈、よね……。
[呟きには確かな実感が籠る。
流石に今まで、そんなことを試したことは無かったから。
その行使によって、今、直感的に覚えつつある
新たな別の術の性質も思えば、また――。]
─ ドゥヴァン・支部 ─
ごめん、でもどうしてもここに来なきゃなんなかったから。
[『ゲート』で逃げる、と言う考えはあの時は思いついていなかったけれど。
思いついたとしても、恐らくは選ばなかっただろう。
危険を承知の上で来たのだし、この任務を達成しなければ、フィロの得たいものは得られなかったのだから。
セルリアンの問い>>4:249には謝罪と共にそうしなかった理由を述べた]
へへ、俺も2人のお陰だと思ってる。
3人で居たからこそ、だよな。
2人はここで休んでて。
俺ちょっと奥見てくる。
危険は無いから心配しないで。
[そう告げると立ち上がり、支部メンバーが居るはずの建物の奥へと向かっていく]
えーと、増え方は、そのどれでもあってどれでもない。一番遠いのが憑依、かな。
アレの名前、わたしの故郷ではシックネスって呼ばれてた。文字通り、病気だよ。
感染者の爪と牙を補強して、傷を作らせ、体液に侵入して、感染する。
わたしが変わったのは、うん、たぶん推測できてると思うけど、接触されたせい。
わたしは感染して、そんで、感染してきたあいつの分体を食った。
今なら感染の仕組みくらいなら研究させてあげられるよ。
受付のヒトにも渡してきたんだけど。サンプル居る?
[尋ね返し、牙をむき出して見せる。スーにしては答え方が性急なのは、それだけあせってるってことなのかもしれない。ああ、なんだかどうにもらしくないなぁって、どこか冷めた思考が呟いた]
これは…
[その力>>4:249は、自分が、今まで魔術を使っても決して得ることのなかった力。
それは、あるいはいつも、何処か言い訳をして。いやいや使っていたから、かも知れない。
…それは、魔術の最高峰とも言われる術。
魔術で、最も美しいと言われる術。
…『魔術・ヴァーミリオンサンズ』
それを、自分が会得したことを、セルリアンは知った。
ぎゅ、と手を握る。……術を使うことへの迷いは、まだ消えない。それでも……]
…ぼく、さっきので…新しい術、覚えたみたいだ。
今までよりは…力になれると思う。
…二人の、おかげだよ。……ありがとう。
[そう、告げた]
―病院―
[...はTV>>0を見ている]
小月竜かね…。ふうむ、面白そ…
「ジャッカル様!無理しないでください!」
[魔術師を服を着ているが看護婦である若い娘に止められる…。]
うむむ…残念じゃのう。
[ミアはケヴィンを見つめた。
その言葉を>>+1、ゆっくりと考えた]
貴方はいつもそうやって……
わたしにとっての「当然」を打ち破っていくんですね。
[まだ少し、強張ってはいた物の、ゆるゆると微笑みが浮かんだ。
両手を包んでいたケヴィンの手引き寄せる様にして。
かるく、その指にくちづけた]
はい。
一緒に考えましょう。
何かを、何とか、しましょう。
[ツバキの言葉>>2を聴けば、頷いて。]
……知ってる。
[昔、その資質を得る為に…… 自分の知る、あの人物が 何をしたかも。]
…危険…か。 ……ぼくは。時術そのものより……
それを、たった一人しか使えないって知りながら、得ようとする、…そんな奴らの方が、危険だと、思うよ。
[資質の為ならば。そう、かつてのキングダムは術士達に教え込んだ。…『彼』は、それに従っただけだ。どこか遠い目をして、呟く]
【シュンバ】
[軽やかな着地と共に虚空に一振り。
清冽な美しさをたたえる月下美人。
───カラン
そしてそれはシュンバの手を離れ地面に……転がった]
[自分の問いにフィロが答える>>3のを聞けば]
……すごいな。フィロは。
[そう、言った。あれだけの危険を冒しても、尚、しなければならないこと。
ツバキもそうだ。危険を冒して、ここにいる。
自分は…? 自分は、何か、特別な理由がある訳ではない。
流されて、来たようなものだ。…セルリアンは、微かな焦りのようなものを感じていた。]
…ああ、うん。じゃあ…今は、お言葉に、甘えよう、かな。
今度は…帰りは、『ゲート』、つかえるから。外のあいつに会わずに、安全な所まで、行けるよ。
[緊張が解けたら、強い疲労が襲って来た。疲れは言葉を途切らせる。そして、そのまま、その場に座り込んで、フィロの姿を見送った。]
[意識が途切れる寸前に、剣が放つ月の光と、降り注ぐ雪と花弁を目に認めた。状況と不釣り合いに思えるその美しさに目を眇め、そして、意識を失った。辛うじて生命は残っているようだったが、すべての能力を失った。シックネスはその抜け殻をどう処理するだろうか。新たな力を得た彼女は、別のリージョンへ向かうのかもしれない]
―ICPO・クレイン博士のラボ―
[新聞記者の仕事を一旦終えたジェイコブは、密かにJ・Qとゲンを見る。]
「…潜伏は僕の役目かな?」
[ジェイコブに気付く者は今の所、誰もいない…**]
―回想・ドゥヴァン―
……!!
[結果的に、フィロとの連携となったその攻撃は、しかし、通っていなかった。
繊細さの見える蜘蛛糸のレースに寄る、防御。>>4:194
間もなく、あの妖魔は再びあの剣を振るうだろう。どうすれば。
インプロージョンではだめだ。二度同じ手は通じないだろう。
しかし、剣では届かない。剣では…]
(……いや、もしかしたら。)
[閃光のように、それが頭を駆ける。どうすればいいのか考えるより先に、身体が動いた。
手に細身の剣を構え、それを独特の軌道で振る。…真空を、生み出すように。
その刃が、妖魔の持つ剣へと。>>4:206]
[クーロンの下水道を歩く。すえた臭いが鼻を突くが、気にも止めず歩く。
やがてある一角で足を止め、近くのレンガ作りの壁を押す。
重い音を立てて、隠し扉がひらく。
その中は小さな部屋になっており、雑然と資料や謎の器具が散乱していた。
ここは、ウートラの数ある拠点の一つ]
【シックネス】
[彼女は凍り、砕け、散らされた。
四季を表現したと言う、最高にして最美の連携剣技。あまりに激しい斬撃に、再生能力が追いつかない。
彼女は太く遠く低く、鳴いた。絶望を叫んだ]
[シュンバは立ったまま意識を失っている。『明王』の副作用により、命まで削られて。
……そこへ、陰がさした]
[絶命した巨大な仏像が、ゆっくりと倒れ込んできたのだ]
それを言ったら、アタシも、かな。
[セルリアン>>6の感謝に、自分もまた術士として
「成長」したことを示し、笑みに成り切らぬ笑み一つ。
彼が術を厭うていたことは未だはっきり察せないまま。
やがて、時術を知ると頷く彼>>7の言葉に――。
ぼんやりと昨日の出来事が思い出された。]
…………なぁるほど、そういう、こと、かし、ら。
ウートラが、アタシを、秘匿術士、を、追ってた、ワケ。
[「殺してでも奪い取る」。
平和なことに、そんな考え方を今まで知らなかった。
それを察した今なら判る。
シェリアクが本当の意味で「危険」と言っていたことが。]
[……そして]
『ラーシナさん!』
[銃撃音。
>>4:2081人だけ、シップで通信をしていたが為に、感染を逃れたIRPO隊員が、両手に銃を持って、撃ちまくりながら、駆けてきた。
身動きできないラーシナ>>4:251に辿りつくと、銃を投げ捨て、その体を抱き上げる。
隊員は、倒れた仏像の方を一瞬見て……視線を振りきって、シップに駆け戻った]
[シックネスの得た再生能力は、ここで他の彼女への拡散を防ぐ事が出来た。
しかし、感染者は残り、そして失われたものは多かった。
美しい山岳を持つ静かなリージョンの空に、一条の軌跡が登って行く……]*
[ウートラの名を耳にして>>14思い出す。彼女に聞きたかったことの一つ。]
そう…いえば。 その、ウートラって奴のことも…
後ででも、いいや。…でも、聞かせて欲しいな…詳しく。
……そういえば、誰かと一緒だったん…だよね?
ぼくたちと出会う前。
一緒にいたのって…術士のヒト、だったの?
[そう、問いを、投げた]
[それからフィロを見送り、彼の姿が扉の奥に消えた頃。
ツバキは、ばたりと倒れ、壁に寄り掛かる形で、床に崩れた。
曖昧な意識の中に浮かぶイメージは。
切り取られた空間。自分だけの時計――無限大の、時の速さ。
人が妖魔が、或いはそれ以外の者たちもまた。
「オーヴァドライヴ」と呼び、その力を求める、高位の術式。**]
─ 闇の迷宮 ─
[こくんとうなづく。
手は……話しがたかったので、つないだままにすることにした。
ミアが右手、彼が左手。これでどうかな?]
とりあえず、お互いの荷物と、出来る事を確認しませんか?
[考える、としてもどこかからとっかかるべきか。
ミアはそんな提案をしてみた]
[その時のセルリアン>>16の言葉には、ひとつ頷いてから]
……って言っても、ウートラのことについては、
あまり良く知らないの。顔も見たことが、なくって。
何って、言ってた、かな、アイツ……。
[その後に続いた問いに、少しだけ、目を伏せて]
一緒に居たのは、そうね。一応、術士の人。
そう、レアな術……とか、言っていた、し、
大がかりな術だって、使おうとしてた、みたい。
もう一人は、用心棒、なんだけれど。
アイツは術士って、柄じゃ、ない。――刀とか剣とか、持っていた、っけな。
あの時は、アタシは護られて、逃がされて。
そんなことしか、できなかった、な――。
[彼らの身に降り掛かったことも未だ知らぬまま、
追憶に耽る内に、また、意識は遠のいて――。**]
――IRPO・シップ発着場――
[賞金のかかったモンスター>>0の話ににわかに活気付くシップ発着場。
安全性の高いIRPOを経由しての賞金稼ぎ。
もし、PTの声がかからないならば、此方へ行ってみるのも手かもしれない、と考え始めていた。]
此処の警備は重要だけれど、何かが起こる可能性は低い、おきればヤバイ、なら寧ろ経験を増やしておいた方がいいのかなぁ。
[その理由がこれだ。
自分の経験と資金を増やして、少しでも何かあった時のために力を増しておく、それも必要な事に思えていたからだ。その場合、早く行かなければそのチャンスを失ってしまうだろう。だから、迷っていた。]
[その問いかけに、彼女が答える。>>20彼女ももう限界なのだろう、少し今訊いたことを反省しながらも、耳を傾ける。]
……そっ……か。…レアな…術……
[ウートラと言う人物。そして、希少な術。時術。術士ハンター。それらがぱちぱちと、音を立てて、自分の記憶の中にある絵とどこか重なって行く。]
……………そいつ………何とか…しなきゃ… ……駄目だ……そんなの、まるで………
[自分の意識も、薄れて行く。その中で、譫言のように]
まるで、『あの頃』のキングダムと…………同じ……
[そう、誰へともなく、呟いた。
薄れ行く意識の中で、幻聴だろうか、
『キングダムに栄光あれ――』
どこか悲痛さを湛えた、そんな声が響くのを聞いた]**
[或いは、《塔》にもどって、英雄たちの装備を取りにいくという方法もある。
今他のリージョンを巻き込んで起きている戦いにはもしかしたら必要な物なのかもしれないから。但し、これは一人では正直きつい。誰か付いてきてくれる人が必要だった。]
さて、どれでいきましょうか。
[1、オウミへ向かい狩りに行き、経験をつむ。
2、シックネスの調査へと向かう。
3、《塔》へと戻って英雄の装備を探しに行く。
4、シックネス以外のリージョンの事件の調査へと向かう
考える時間はそれ程多くは無いように思える。
今正解がどれなのかもわからない。しかし、考えなければならない気がするのだ**]
【????】
─ ドゥヴァン支部・奥 ─
……だれ?
[フィロの後ろ>>19で見動く声がした。
少しかすれた高い声。壁と家具の狭い隙間に、細い手足を折りたたむようにして、10歳そこそこに見えるヒューマンの少年が隠れていた]
……外からきたの?
外にもう蝶々はいない?
[おずおずと隙間から出てくる。
埃で汚れた青髪は短い。そして]
【ウートラ】
[そして、その灰青の瞳は>>24どこまでも暗く冷たい。
しんだ、さかなのめのよう]
我は人を探しているの。
[口調は少しだけ、古風だった]
[ミアの手を引いて、そちらに歩いていけば。
その声の震えから、ただ者では無いことは推し量れた。それでも、大丈夫だと伝えるように手を握り返した。
闇の迷宮を作った、張本人。ケヴィンはそうとは知らなかったが。
闇の迷宮。一人では出られない迷宮。誰かが、必ずそこに残らなければならない。そこに何故、この妖魔の君がここにいるか。それは計り知れなかったが。
その威厳と、妖魔としての力は十分に感じ取れた。一歩、近づくごとに圧倒されるような。
あるいは、ラス・アルゲティ以上の力を持つのかもしれない。
しかし、静かに佇み、ただどこかを見ている。どうやらこちらに害意も、興味も無いらしい。恐らく闇の宮殿にケヴィンとミアが入ってきた時から……それ以前から、ずっとそうしていたのだろう。ミアを後ろに隠すように、前に出ると。]
『……何者か。』
[そう、静かに問うてくる。]
……ケヴィン。迷い人だ。
人探し?
とーちゃんかーちゃんか?
[隙間から出てきたのは自分よりも幼く見える少年。
その姿を見たからそう問いかけたが。
見えた灰青の瞳は少年らしからぬ色を宿していた。
何となく不気味に思え、軽く顎を引く]
[上級妖魔、だろう。それもかなりの。
長い髪は銀紫。優美な姿は、格の高さを感じさせる。
ミアもまた彼を知らない。
ミアが目覚めた時には、すでに彼は退位し、白百合の君がファシナトゥールを治めていたからだ。
手をつないでいたケヴィンが、彼の人とミアの間に身を割りこませた。
庇うように、前に立ってくれた。
美しい声の誰何。
ケヴィンの返答を、ただ、震えながら聞く]
【ウートラ】
そう、まだ外に怖いものがいるの。
[少年はフィロの言葉を反芻したが、どこかそれは質問ではなく、すでに知っていることを口にしたようにも響いた]
父でも母でもない。
だが、大事な人なの。
どうしても見つけたい人なの。
『……去ねい。』
[そう、どこからか響くような声。気が付けば、手の掌がこちらに向けられていた。
いつ動いたのかさえ、分からなかった。瞬間、ケヴィンは身構えようとしたが。
その反応をする前に、背後の扉が開かれた。]
『……ここで見たことは、全てを忘れよ。』
……。
…分かっ、た。
ミア。……行こう。
[ここで何をしているのか。
どうして、ここにいるのか。何者なのか。
何かを問うては、ならないと。生き物としての勘が、全身全霊で告げていた。]
[問い>>29に、子供は口元をきゅっと上げた。
頬だけで笑うような、大人びた笑い]
[時術使いを探すのは骨が折れた。
時計塔で邪魔をした剣士が、「シュンバ」という名だということはすぐに分かったが、彼が連れていた髪の長い女のことは、馴染みの商売女も知らず。
かろうじて分かったのは、衣服がナガサメマチの物だと言うこと]
[ナガサメマチ。なるほど。
ジョーンズの情報と一致した]
大事な人だよ。
この世にたった一人しかいない、大事な人。
その人に、我は貸しているものがあるのだ。だから、返して貰わないと。
[ケヴィンの緊張>>+13を見れば、ミアもびくりと震えたが。
……予想に反して、開かれる道に、なんとか苦しい息をした。
行こう、と言われて一も二もなく首を縦にする。
ケヴィンに寄り添うようにして、扉へ向かった。
幸運だ。
生き延びただけで、一生の運を使いつくしたのではないかと思うくらいに、幸運だと思った]
(大事な人って言ってるけど。
必要としてるのは人じゃなく、貸してる、もの…?
だったら最初からそう言えば良い、はずだよな)
なぁ、その大事な人って誰なんだ?
教えてくれなきゃ探すにも探せないよ。
[考えても答えが見つからないため、ストレートに問いを投げた]
分かった。
教えよう。
[子供は、みすぼらしい服のポケットに手を突っ込み、何かを探した。
やがて出てきたのは1枚のカード]
[女性の横顔が描かれている。三日月が描かれている。
そして絵柄の下には、空を見上げるエビがいる。
……『月』のカード]
良く見てて。
[子供はそれを右に動かし、左に動かした]
良く見てて。
[右。左。
ゆら、ゆら、ゆらり]
良く見てて。
[右。左。
単調な動き。繰り返す言葉]
[秘術「月」。
それは相手を意のままに操る術。
弱点は……発動までに時間がかかる事。
相手の知力が高いと失敗する事]
[さて……]
[扉を潜れば、汗がどっと噴き出してきた。何故、見逃されたのだろう。分からなかった。]
ミア。どうにか……なりは、したけど。格好つけたのに、なんだかごめんな。
[あの妖魔は何者だったんだろうな、とは口にしないでおく。ただの妖魔では無いことは確かだろう。……本当に、忘れた方が良い気がした。]
それにしても、ここは……。
1.クーロンの裏路地。
2.オウミ、とある屋敷の地下。
3.パーミュ。超古代文明のシップ入口。
4.シュライク。斎王の墓場。
5.マンハッタン。セントラルゲート前。
6.京。庭園。
7.ファシナトゥール。根っこの街。
8.お菓子の城。
9.分からない。
7(9)
[ゆらり]
[ゆらり]
[単調な動きと繰り返される言葉に瞳だけでなく意識も揺れる]
[ゆらり]
[ゆらり]
[揺れる意識は揺り籠に揺られるよう。
カードの動きはフィロの意識を奥深くへと沈み込ませていった]
【ウートラ】
[フィロの様子を見て、少年は満足した。
ゆっくりとカードの動きを止めて聞いた]
答えよ。
お前と共にいた、あの女の名は?
あの女は、時術使いで、間違いないな?
そうか。
ついに見つけたぞ、時術使い……。
[死んだ魚のようだった子供の目に、歓喜が浮かんだ。
ここで時術を得たならば、長年追っていた空術は手に入れられなくなるが……まあそれもいいだろう。相反する術を両方手に入れる方法は、今探しているところだ……]
お前の見た範囲でいい、時術とその効果について教えろ。
そして、もうひとり術士がいただろう。あいつがどんな術士なのかも。
[子供は時術については楽しそうに聞いた。
しかし、セルリアンという名、そして魔術使いだという事を聞くと、ふと、何かを思い出そうとする表情になった]
魔術使い……マジックキングダムの術士か。
ふむ……。
……まあ、後回しだ。
[彼は思考を打ち切り、フィロの衣服のポケットを探した、なければ合わせ目でもいい]
恋人のカード。
……これは大事に持って置け。いいな。大事にだぞ。
そして、今あったこと、聞かれたことは全て忘れるのだ。
我の姿が消えて1分したら、お前は正気に戻っていい。
[言い含め、そして、ゲートを開こうとした。
今日はこれにて退散する気だった。
妖魔の君などがうろつく場所に、この化け物術士だって好き好んで長居はしたくなかった]**
[少年が目に浮かべる歓喜も、今のフィロの瞳には入らない。
聞かれるままに自分が知る時術とその効果を口にして、セルリアンについても少年へと伝えた。
それに対する反応も、フィロの目には何も映らない]
[その後、少年の手により『恋人』のカードがフィロの上着のポケットへと入れられる。
通信機がある方とは逆の、普段はほとんど使わないポケット。
大事に、と言い含められると、応じるように緩やかに首が縦に揺れた]
[少年がフィロの前から姿を消して丁度1分]
…………。
[紅い瞳に光が戻り、フィロは何度か瞬きを繰り返す]
……っと、そーだ。
連絡しねーと。
[先程あったことはすっかりと頭に無く、その前になそうとしていたことをするために通信機に手を伸ばした]
─ ドゥヴァン支部・奥 ─
[通信機を取り出してクーロン支部と書かれたボタンを押す]
サビオ? 今ドゥヴァン支部についたんだけどさー。
「あぁ、連中なら今こっちに居るぞ」
………は?
[現状を説明しようとしたところに先制パンチ。
フィロの口から呆けたような声が零れ落ちた]
おいちょっと待て。
そっちに居るってどーゆーことだ。
「連中、襲撃受けて直ぐにドゥヴァンから離脱したらしくてな。
少し前にクーロンに着いたんだ」
………………。
[聞かされた事実にかくりと項垂れる]
…てっめ、それならそうと連絡寄越せよ!
俺がどんな目にあったと思ってんだ!!
「お、その様子だと死ぬ目にあったな?
ざまぁみろ!!」
ふざけんなカス野郎!!!
[怒号はもしかしたらセルリアン達のところまで届いていたかも知れない。
2人を起こさなければ良いのだが]
「まぁそう怒るな。
約束通り情報は教えてやっから」
それで情報もなしっつったらお前の首に牙立てに行くわ。
「止めてくれよ戦闘力の無い研究者なんだから。
で、情報──シンセロのことだが」
[しばし殺気立っていたが、情報についてになるとそれを引っ込めて話を聞く態を取る。
告げられる内容を聞くために、フィロの周囲にしばし静寂が訪れた]
────ルミナスで足取りが途絶えてる?
あそこって、確か。
「あぁ、つい先日危険地帯指定になった。
諜報部に拠れば、感染性の高い何かにより住人がほぼ被害を受けたらしい。
脱出出来たものは限られていて、その中にシンセロらしき人物は居なかった」
………………。
[齎された情報が意味するところはただ一つ。
確定ではないが、想像していることはほぼ外れてはいないだろう。
通信機を持つ手に力が籠もり、ミシリと小さな悲鳴を上げる]
「確かめに行くってなら止めはしないが…。
行ったら多分お前、死ぬぞ。冗談抜きでな」
………わぁってるよ。
[冗談の含まれない忠告を耳にして、フィロは一言だけ返した]
ドゥヴァンの連中がそっちに居るなら、俺はもうここを出るぞ。
「あぁ、構わん。
また何かあれば連絡する。
気を付けてな」
あぁ。
[その言葉を最後に通信を切り、通信機をポケットへと戻す]
セルリアン、ツバキ、動けそうか?
俺の用事は済んだから、とっととここ出ようぜ。
[2人がまだ眠っているようなら声をかけて起こして、『ゲート』でここを脱出しようと告げた。
ちなみに個人シップの運ちゃんとは行きだけの約束になっているため、彼が置き去りにされると言うことは無い]
どこに行こうか。
どっか向かいたいところある?
[先程得た情報から寄りたい場所はあったが、ひとまず2人の意見を聞く**]
[マジックキングダムを離れ。
ふと、結社の事を思い出した。
いざとなったらそちらの力もとは思いつつ。
残念な事に、TVすらない妖魔のシップの中に。
通信機器などと言う機械があるわけもなく。
結果として、下級妖魔の一人に結社に向けて手紙を持たせることにした。
内容は単純に、妖魔の君を亡き者としたい事。
故に、力を貸して欲しいのだと。]
― →オウミ ―
[一先ずはと、オウミに立ち寄ることにした。
水妖の伝説を思い出したからでもあるし。
以前此処で出会った相手の事を思い出したからでもある。]
……へぇ。
[小月竜が大量に発生していた。
寄ってきた漁師組合の人間から退治の依頼をされると少し考えて。]
クレジットはさておいて、一寸知りたい事があるの。
あのモンスターを退治したら正直に教えてくれるかしら?
[知ってることで良ければ何でも話すと言う人間に肯いて。
メイアルはモンスターの群れへと向かっていく。]
【ラスの従者】
― ドゥヴァン支部・奥 ―
[その一部始終を見ていた目があった。
天井の梁の上で、風景の一部として溶け込んでいた黒猫だ。
猫は、狩りに飽きてコルネフォーロスに帰った主の為に、さっきの3人組を見に来ていた。
3人は、主から何かを捕ったわけではない。
しかし、主を翻弄した罪は重い、と従者は思っていた]*
−IRPO・シップ発着場−
……あ。あの仕事。イリーナが引き受けてくれたんだ。
[シックネスの調査依頼。そのPT募集欄に表示されたイリーナの名前>>4:83を、どんよりと腐った目で見つめる]
うん。ちょっとしか話せなかったけど。
イリーナなら大丈夫、だよね。
[PTを募集しているというなら、声をかけてみようか。同じ名簿に記載された登録情報は、彼女が今のところIRPOの中で調査を進めている旨を示している]
シップの出発には。まだ時間、あるし。
[もう何度目になったのか、コーヤへの調査シップが出発する予定時刻を確かめる。じれったい。
相棒と、ゲンと。別れる前にはサンプルを渡したりもしただろうか。それから。別れて。もう、何時間と待っている気がする。実際はその十分の一にも満たないことは、なにより時計が示しているのだけど]
はは。すげ。わたし、時術に目覚めちゃってんじゃね?
[呟いてみたけど聞くヒトはなくて。傍らには誰も、居なくて。そんなの、ずっと、当たり前だったのに。ジャッカルを思う。ラーシナを思う。―――相棒を思う。
ちくしょう、なにやってんだわたしは。こんなとこでぼんやりなんて、してる場合じゃないのに]
…なに?
[不意にシップ発着場がどよどよと慌しくなった。シップが到着したらしいけど様子がおかしい。
何事だろうと覗きに行ってみれば、そのシップの乗員は]
…ラーシナ!
[ラーシナと、もうひとり。それだけしか、居なかった>>15。
ラーシナは、別れ際に見た、青褪めた顔>>4:159はしていなかった。戻ってきた。生きてる。それはそうだ。間違いない。でも]
ラーシナ!通して!通してよ!
トモダチなんだよ!離せ!通せよぉ!
ラーシナぁ!
[ラーシナは、酷く衰弱して。とても無事なんて言える様子じゃなかった。返事はあっただろうか。それを確かめたくて。駆け寄りたいのに。
ラーシナの衰弱を理由に、引き止められる。
身分の確認がなんだとか、感染状況の確認がなんだとか、安静がなんだとか、怒鳴りつけてんのか諭してんのか分からない、引き止めるIRPO隊員の声が、酷くわずらわしかった]
−どれだけ時間がたったんだろう−
[結局ラーシナは何処へともなく運ばれていって。そして自分は、引き止められた。
ラーシナに、シックネスの感染は確認されていないこと。酷く衰弱して、モンスターとしての能力の大半さえ失ってしまったらしいこと。それから、コーヤの状況。民間人らしき剣士の手でシックネスの分体が打倒されたけど、その剣士のヒトさえ今は消息が分からなくなっていることなどを、IRPOの職員が事務的に語る。
上の空で、聞いていた]
…どうすれば、よかったんだろう。
[自分がラーシナと一緒に行っていれば?そんなの、今さらだ。あのときどうしていれば、なんて。考えたって、『それ』はもう、『そう』なってしまっている。なら]
どうすれば、いいんだろう。
[シックネスはほっとけない。なんとかするべきだ。そのためには、IRPOと協力して。ヒトを集めて。―――本当に?
確かに、そうするべきだと思った。それで何とかなると思った。それで、送り出したラーシナは。別れ際の約束どおりに、戻ってきたけれど。でも]
―――相棒。
[相棒に、会いたかった。そばに居て欲しかった。絶対だって言った言葉が、揺らいでいた]
ちきしょー!あー!もぁー!
[めしょんっ]
[何処までもとことん情けない自分をぶん殴りたくなったので、思いっきりぶん殴ってやった。こういうとき、腕が取り外せるって便利だね★
…突然の奇行に周りの目線を集めたけど。もう、いいじゃんこの際]
どーするべきとか。こーするべきとか。ちゃんちゃらだね。
―――なんたって、生きたいように生きるのが、生きてるっぽい。
[ジャッカルのおっちゃんは生きてる。ラーシナも、生きてる。そうだ。だからきっと、何とかなる。―――相棒は]
決めた。もー、決めた。そーだよもうーほんとにもー、かっこつけてああしなきゃこうしなきゃとか。
そりゃ生きてるっぽくないわ。うん、実にまったくぜんぜん、スーさんらしくなかった。
[生きてる。生きてる。生きてる。なら、動こう。動いたろうじゃないか]
―――あのさ。ラーシナがさ。もし、加減よくないんなら。シュライクの中島製作所ってとこに連絡してくんない?
[詳しい事情はともかく、たぶん一番ラーシナのことを知っているのは、その人たちだろうから。―――でもだからって、ラーシナの友達の座を降りるつもりなんてないけどね]
それから…
イリーナ?イリーナー?
[シップ発着場を走って、呼んで、じきに見つけることができただろうか。見つけたとき、イリーナは、何処に向かうかで迷っている様子だったから>>23]
―――あのさ。頼みたいことがあるんだ。
[信頼できるって言い切れるだけの付き合いがあるわけじゃない。直感に頼るしかない。でも、今、信頼して頼めるのは、イリーナだけだ]
シックネスをやっつけることができそうな強いヒトにさ。
渡してほしいものがあるんだ。
あ!もちろんイリーナが自分で使ってくれてもいいよ!
でも、独りだときっときついだろうから。仲間を集めて。
えっと、これ…
[売店で購入した、一番大きくて一番頑丈な薬ビンに詰め込んだ、ちゃぽんとたっぷりの粘液]
シックネスに対抗できるワクチン。
…少しだけ、ヒトが変わったみたいになっちゃうかもだけど。効果は、保障するから。
[ラーシナがその身をもって、効果は確かめてくれた。それを、託す]
探すなら、テレビで話題になってるリージョンがいいかもしれない。きっと腕自慢のヒトが集まってるだろうから。
[いつか、もう、ずいぶん前のような気がするけれど。みんなで探索した、パーミュの遺跡でのことを思い出す。そうだ。遺跡といえば]
足がないなら。シュライクの中島製作所ってとこに行ってくれれば―――もしかしたら、シップが使えるようになってるかもしれない。
このワクチンと。それから、これ。見せたら、きっと分かってくれると思うから。
[ジャッカルのおっちゃんが届けてくれて。さっき、IRPOに頼み込んで、ラーシナの荷物から持ってこさせてもらった“ガラクタ”を、一緒に渡す。
シップが出てきた遺跡から一緒に見つけたもの。
中島製作所のヒトとは、一度、シックネスに感染してから顔を合わせている。
ガラクタとワクチンを一緒に渡せば、きっと伝わるだろう]
スーの代理だって。そう伝えて、くれれば。
ごめん、こんな急に。
さっき会ったばっかなのに。
でも、頼めるヒトはイリーナしかいないんだ。
わたしは、…行かないと。お願い。だよ。
[厚かましいことは百も承知で頼み込むイリーナが、持ち逃げしない保証なんて何もない。それも承知だ。それでも。
頼み込んで。イリーナは、受け取ってくれただろうか。無理なら。IRPOに頼めるだろうか。ああ、でも、彼らは大きな組織だ。動くのには相応の理由が要るし、身動きするのにだって手続きが要る。それらが有効なときもあるのだろうけれど、今は―――]
…お願いしても、いい、かな。
[最後にもう一度だけたしかめて。イリーナが引き受けてくれるなら、持ってるだけのクレジットを渡す。こう見えて、スーさんはお金持ちなのだ>>0:148。シックネスをどうにかするのに使ってもらえるなら、きっとそれがいい。
そうして。踵を返して走り出す]
─ 闇 ─
[ケヴィンと手をつないで、扉をくぐる。
最後に一度だけ、振り返った。
くらやみのなか、
ひとりで、
ただ、そこにいるかた。
「大事なものを置いていかなければいけない」
その話が本当ならば、あの方は誰かの「大事なもの」だったのだろうか?
[そうだといいな、とミアは思った。
あの方はたぶん、ミアなどでは拝謁すら許されないような、格の高いお方。
出会った事も、生きて御前を辞すことができるのも、恐らく二度とない奇跡。
なのに、なのに恐れ多くも、
とてもさびしそう、
に思えたから。
だから、あの方を「大事」だと思っている誰かがどこかにいるのなら、
あの方もその誰かを「大事」だと思っているのならば、
それは幸いだと思ったのだ]
ふへっ。
[走りながら、へんな笑いが漏れた]
ふへへへへへ。
[可笑しいから笑ってるんじゃない。いや、おかしくなったから笑ってるのかもしれない。―――こわい。]
好きにしろって言ったの、相棒だもんね。
[こわい。きっとものすごく強いジャスティスが。きっと特別な二人の間に踏み込むのが。それで相棒に嫌われるかもしれないのが、こわい]
けど。でも。好き勝手しちゃうのって、最っ高に『生きてる』って感じじゃない?
[それでも、なにより。見てないところで相棒がやばいことになるかもしれないっていう、それがなにより、一番こわい。超こわい。
だから、もう迷わない]
今行くからね、相棒!待ってなー!
[もう、足手まといがどーだとか、こーするべきとかあーするべきとか、気になんてしないのだ。だってそれが、生きてるっぽい!**]
─ 扉のむこう ─
[生きて出られた。喜びより先に放心と、信じられない思いが来た。
知らないうちに、ケヴィンの手を力いっぱい握っていたことに気づいて、慌てて力を緩めた。
そして、>>+15謝るケヴィンを、不思議そうに見る]
ケヴィンさんは何も悪くありません。
それどころか……、銀翅の君の時も言いましたが、生きて帰れただけで大勝利ですよ。
ケヴィンさんは、本当に凄いひとです。
最上級クラスの妖魔ふたりの前から、無事に帰ってきたのですから。こんな人間はきっと、数えるくらいしかいません。
[どちらともなく、それ以上、あの方について話すのは止めた。
そう、このまま「忘れる」べきなのだ。誰にも話さず]
あ……ここは……。
[周りを見回して、ミアは驚きの声をあげた。
夜の城塞。天を貫くような「針の城」の傍に広がる「根っこの街」。
ミアは思わず、隠れるようにケヴィンの背にくっついた。]
[>>51の様子を見るジェイコブ。ジャスティスK…あの...を負かせたメカか?]
「退避行動かい?現場様子を見なきゃならないからできないね!
この事を記事にして全世界、全リージョンをあっと言わせようとしているからね。」
[その言葉を誰にも聞かされる事はなく、ジェイコブはさらに様子を見る…。*]
――IRPO・シップ発着場――
……ん?スー?頼みたい事?
[悩んでいた所で、少し前に知り合って、自分の生まれた所に話をしたりした、『生きてる不死』がそこにいた>>59。]
え?強い人に渡す?
シックネスの特徴って言えば――
対抗できるワクチン?
そうですね、単独でやれるような相手ではなさそうですし、仲間を探して、渡せそうな人に、渡してきます。出来ればPTを組んでいる所がベターですけど…
[増殖して、だんだんと増えていく性質。質もそうだが量が厄介なモノ。
頑丈そうな瓶を受け取り、小さくうなづく。今話題になっているリージョンといえば、二つ。オウミとドゥヴァン。]
シュライクの中島製作所?んー、当たってみます。話が通っているなら、そこまで難しくはないですし。
託されました、が――ただ、一つだけ。
[ガラクタも受け取って、けれど、話を切らせない。
何かに行く前に、言わないといけない言葉があると思ったからだ。
真剣な顔で、その瞳を見つめて]
何かを託すって言うのは。『生きてる』を繋ぐ為の行為。だからって――全てを投げ捨てるのは、違うんですよ?
”託すという事は物だけじゃなく、この先だけじゃなく、自分の生き様も託す”って事なんですよ?
だから、全てを託すのは、死ぬ時だけで良いんです。
死ににいくんじゃなければ、せめて、生き残る算段を――常に考えるんです。打ち勝つ必要があるのなら、打ち勝つ術を。
ったく。仕方ないですね。シックネスには役に立たないでしょうし――
[何と戦いに行くのかはわからない。今使用としている事が正解なのかもわからない。けれど。補修したばかりの荷物袋から鋼鉄の鋸を。伝説の武器と言っていたソレを代わりに渡そうとする。受け取って行くのかはわからないけれど。自分も、急ぐ。]
[>>5]
病、ね。
[スーの説明を聞きふむ。と頷く。
解りやすい、表現だ。]
感染者は「シックネス」に感染すると、「それ」に意識を奪われる…いや。
[映像の中の亡者の群れのような一団を思い出す。]
文字通り一部に、手足のようなモノになるってことか。
[細い顎に手を遣り。ふむ、と頷く。
サンプルいる?と問われれば、欲しいと答えて。
サンプルから、誰にとっても安全なワクチンが作れないかと、IRPO職員に頼んだだろう。
スーのイメチェンを見る限り、ヒューマンに取っては少々刺激的な変化が起きそうだし。牙とか。]
分体ってことは。
本体がいるのだろう?
それをなんとかすれば、分体は朽ちるのではないのかな?
蜂の集団(コロニー)のように1つの目的意識を持った「複数」では無く。
「唯一の個」に統制された、端末としての「一部」なら。
例えば、メインの電源を落としたら、此処にある機器が全部止まっちゃうみたいにさ?
[まぁ、此処の施設には予備電源とかあるんだろうけどねー。
などと、自己ツッコミをしながら。ポツリ零した推論は焦るように去って行ったスーに聞こえたかどうだか解らない。
ありがとねー。
とその背中に声を掛けた。]
[と。
「退避行動を要求します」>>51
その呼びかけに自然、J・Qのほうに目をむける。]
姉弟、でいいのかな?
水入らずのとこ、お邪魔してごめんね?
でも、俺も乗りかかった船から降りる趣味は無いんだよね?
[―――あ、でも―――
―――お前たちは退避なさい。危ないから。
と部屋の中のIRPOの隊員達に勧めた。
アザミが在室していたなら彼女には特に強く言っただろう。]
――オウミ――
[水の都、そういえば海洋都市は見た事があっても水に彩られた都と言うのは見た事がなかった。少し観光したい気もしたが、漁師組合へとまずは向かう]
――済みません、この退治依頼の事なんですが?
ああ、受けようと思ったんですけど、仲間がいると有り難いなー、と。
とはいえ他のPTを組んでいる方に追加人員はやり難そうですし、ソロの方とか。
[そういって、ソロで受ける位実力に自信のある人物の情報を探る。
一人で受けた上に、報酬でなく情報を求めた人物がいる>>52と言う話を聴いた。
思わず目を丸くして―]
一人、一人で、しかも情報、ですか。
解りました、探してみます。
え?一人で大丈夫か、ですか?
まぁどうにかなると思いますよ。
[そんな訳で、その一人で受けた何者かを探しに、モンスターの群れへと向かって行った]
― オウミ ―
へえ、案外と素早いじゃない。
それでも――
[身に着けた妖魔武具で無造作に、蹴りつける。
気を失って妖魔武具に取り込まれていく小月竜の姿があった。
そのまま、次の小月竜を蹴りつけ。
或いは幻魔で切り裂いて行く。]
あたしには勝てないけれどね?
[また、次の相手を具足の蹴りで葬り去って。
とは言え、吸収した能力は回復系なのか使う事は無かったが。]
しかしまあ、かなりの数ね。
この分だと、全部片づけるのは面倒そうだわ。
[そう呟きながら、目の前の相手をまた切り裂いて行く。
ここまで一方的に葬ってもこちらに向かってくるのはモンスターの習性なのか。]
さて、大体この辺りらしいんだけれど――
[衝撃音、立ち回る音。戦いの音が聞こえてくる。
こっちか、と駆け出してみれば、見えるのは、剣舞、と言うには蹴りも混じって華麗さはやや減退している光景。
とはいえ、あの数の群れに一人では、時間もかかるし何より、話しかける切欠も必要だった。]
手はご入用で?と言いながらも少しは私も獲物が欲しい所でして――ね!
[前方に見える戦線という距離を生かして、集中。小月竜の右翼にほのおの柱を生み出しぶつけ。攻撃範囲で目標の速さを捉えんとする。討ち漏らしはあれども、ほのおそのものに包む事だけなら出来た]
強さを求める武術家 ジャッカルは、ここまでのプレイをセーブした。[ファイル1(3)] ( b0 )
へえ……
[生み出されるほのおの柱。
見ればヒューマンの女性がモンスターへと攻撃していのが見えた。]
援護に?
助かるわ!
[大した相手では無いとは言えそれなりの数である以上は面倒だった。
なら、2人の方が楽だろうと目の前のモンスターに切りつけながら声をかけた。]
[ウートラの根城の一つで。
さして興味もなさそうに、資料を一通り調べたあと。
特に何も盗らずに、その場を後にしようとする]
―ドゥヴァン・支部―
[………気を失って。短い眠り。短い夢。それは蒼き修士服を纏った術士の夢。
その眠りは、長くはなかった。それは…奥に潜む何者かが、術を発動した>>35頃だったろうか。
感じたのは、強力な、術の力。
びりびりと、精神を焦がすような。何かを、思い出させるような。
目覚める。…嫌な、予感。嫌な、感じ。]
……フィロ…………
[立ち上がって、フィロが向かった奥へと。その、手前で、気配を感じて、身を隠す。
ちらりと見えたのは、少年の姿をした『何か』。
……違う、あれは少年ではない。]
(………術士だ。それも、桁外れの……)
[それが、先程話していた>>20 >>22ウートラ本人とは知らず。しかし、その力に。冷たい汗が流れる。
そうして、聴こえて来た、声>>40。]
(時術使い……見つけた………?)
[嫌な予感が形を持つ。フィロは、操られているのだろうか。相手の欲する答えを、そのまま、告げて行く。
その中にはセルリアンの名も有り。………それを聞いた少年が何かを考える仕草を見せる。
ぞくり。
そんな、地面から蟲が這い上がるような感覚。
フィロを、その場から解放することも、行動を起こせば出来たかも知れない。
しかし、それをするには、まだ、セルリアンは……]
――あー、ったく、精度甘いなぁ、私っ!
[ほのおに包んだ筈のモンスターの一部は逃れて此方にも迫ってくる。]
持ちつ持たれつ、一人だと厳しいですし――ねっ!
っつ――。
[この数を相手にダメージを受けている様子なく小月竜へ斬りつけている前方の女性に言葉を返しながらも、素早い動きで襲撃してくる小月竜の顔めがけてとびひざげりを仕掛け、時に数に対処できずに体当たりを受けてよろめきながらも、戦線を保たせ、奴らをほのおの範囲に纏らせるように位置取りに苦しむ。]
>>+18
生きて帰れただけで大勝利、か。
[ふっ、と笑って頷いた。そうかもしれない。
しかし、それはきっと。ミアが居てくれたから。そんな気がするのだ。
強く繋いだ手は、ミアがそこにいることを感じさせる。それはケヴィンをとっても、安心させてくれていただろう。]
…ミア?
[見渡せば、幻想的な光りが浮かびあがっている。淡く光る花や、輝くクリスタル。それらはランプの代わりなのだろう。
ここもクーロンのような夜のリージョンなのかもしれない。クーロンとは違い、とても静かで、蛍火の浮かぶ花畑のようなところだったけれど。
ケヴィンも、空術の調査の関係でファシナトゥールのことは調べていた。今となっては、そのことはもう必要はないと考えていたが。
上を見れば、荘厳な城が。街の頭を抑えるようにそびえたつ。ミアの様子を見て、察する。その光景は、まるで……。]
……ここは、ファシナトゥール、なのか?
[肩越しにミアに聞きつつ、頬をかいた。]
[気付けば、その場を逃げるように離れていた。先程の、入って来た、扉の側に戻ってくる。
身体の震えが止まらない。]
…………『ウートラ』……
[推測に過ぎない。断片的な情報から得た。それを想像に当てはめただけの。
しかし、確信にも似た思いを込めて、呟く。
……知られた。
あいつが、自分達に牙を向けるのは、そう遠い未来ではないだろう。]
[フィロが、『恋人』のカードを受け取った>>42ことは知らぬまま]
[怖くて仕方がない。でも]
……倒さなきゃ……
[あいつを、野放しにしておいては駄目だ。
もし、あれが、自分の考えているような存在ならば]
あいつ………倒さなきゃ。
[それは、まるで、己が忌み嫌って来た『マジックキングダム』の影、そのもの。
震える肩を抱いて、うずくまりながらも、前を見据える。…視線は、眠っているツバキの元へ。
今度は、殺させない。彼女を殺させては、ならない。]
ウートラか。
この段階で見つけるってことは、やっぱりB>>ルートかな?
[独り言のように言ってから、椅子に座ってウートラに向き直る]
お茶もらうよ、ウートラ。
濃いめで淹れてくれ。
味覚がほとんどなくなっているみたいなんだ。
[程なく、フィロが戻ってくる>>50。その様子は、いつも通りで。
……先程自分が聞いたことは知らぬ振りをする。
うずくまって、寝ていた、振りをして。
今、声をかけられて起きたかのように振る舞う。]
…ん。おかえり、フィロ。
そうだね、出ようか。……一旦、クーロンに向かおう。
ニュースとかも確認したいし。あそこならどこにでも向かえる。
[情報を確認することの重要性を、ここ数日で学んだ。だから、先ずはそう告げる。
あいつ…ウートラは、時が来れば向こうから接触してくるだろう。
それまでに……何か。少しでも、経験を積んでおきたかった。]**
気を付けて、数はそれなりに居るみたいだし。
[そう声を掛けながら。
妖魔武具憑依能力――冷気を発動させる。
ある程度の範囲に向かって放たれるそれで小月竜をほのおの範囲に追い込んでいくようにして。]
[ウートラから茶を受け取り、一息に飲み干す。
「味は分からないけど、美味い」そう言ってから、ウートラに言う]
僕はもう君に興味は無いし、危害を加えるつもりもないし、危害を加えることも出来ないよ。
もうこの世界では僕と君の決着は付いているから、殺すことはおろか、戦うことも出来ないと思う。
すでに他で三十回ほど君を殺して、僕の恨みも晴れているし。
だから、互いにもう触れないでおこう。
[「この話をするのも何回目かな?」と、また独り言のように言った後]
今もここがどのルートに近いかを、一応調べに来ただけで、別段君に会いに来たとか、邪魔だてしようとかは無いよ。
君はいつも通りに頑張ればいいと思う。
もし、ここが僕の知るBルートかDルートに近いなら、100パーセント君は生き残り、自分が望む結末へと至れるはずだ。
[ウートラにも妙な事を言っているように見えたかも知れない。しかし、ただ事実だけをたんたんと語る口調で言った]
― ドゥヴァン・支部 ―
[フィロが向かった先、建物奥での一件にも。
“化け物術士”が行使した術の気配にも。
自分より後に眠り込んでしまったセルリアン>>74が
先に目覚め、その方へ向かっていったことにも。
気づかないまま、ツバキは眠り続けていた。
陰でもう一つ、見詰める黒猫の瞳はあったのだけれど>>54
勿論それにも気づかない。
ただ、それとは別の、白い“猫”のかげかたちは
時計だらけの夢の中に、ぼんやりと浮かび上がっていた。]
ん、………おかえ、り?
[戻ってきたフィロ>>50に呼びかけられた時、やっと目覚めた。
目に映ったセルリアン>>79の姿も、寝起きのように見えたから
眠ったフリをしていたのだと気づくことはやはり無く。]
うん。もう、大丈夫。行けそう。
そうね――…アタシも。
[クーロンに、というセルリアンに同意の頷きを。
それから身を起こし、軽く着物を叩いた。
背中には、大して重くないバックパックがある。
懐には財布がある。
けれどその他は、袖の下にも腰元にも、何もない。]
ニュースも見たいし、それに――。
ちょっと、他に武器になるものが欲しいの。
クーロンなら、色んなお店がありそうだし。
[それはイタ飯屋前の一件>>2:324からの反省でもあり。
本気でもし「同じ手」が二度も通じなかったら、と
ふと思ったからでもあった。
今のツバキから時術を取ったら、戦える力は何も残らない。]
[気を付けてとは伝えたものの。
彼女の動きには感心する部分も多かった。
炎の柱だけでなく、体術も駆使して。
妖魔武具を纏う自分と同じような戦い方をしている。
こんなヒューマンならば、共に戦うのも面白いと考えながら。
目の前の相手をまた一体切り裂いて。]
しかし、もっと効果範囲の広い攻撃でもあれば便利なのにねえ。
す、すみません……ありがとうございます。
[実力不足故に、上手くまとめる事も出来ず、前方の女性の手を借りてやっと、冷気によって小月竜が纏っていく。
冷気の中にほのおを――]
__
(m) ピ…プスン
|ミ|
.`´
――ん?
[今、何かが閃きそうだったけれど、閃かずにほのおの柱を纏ったモンスターたちを巻き込むように上げて、此方に向かってきていた小月竜だけならとびひざげりで何とか対処可能なレベルまで減らす事に成功する。]
効果範囲、効果範囲――もしかして?
[そして、先ほどの閃きが引っかかって、前方の彼女の剣を振るう相手の方へとほのおの柱をさらにあげようとしてみた。]
[こう>>82は言いつつも、ウートラの所在は気になっていた。
とはいえ一夜明けた今、彼がもうクーロンを離れている可能性も
頭の中にはまた、あった。
まさか今の間に、ウートラに居所を知られていたなどと思わず、
彼の存在をセルリアンが察していたことにも、気付かぬまま。]
そう言えば、なんだけれど――…。
ウートラのことで、思い出したことがあったの。
[引っかかったのは、何時かのジョーンズの言葉>>2:154。
彼がウートラと繋がっていたとシュンバは言っていたが、
それにも関わらず「男かどうかはわからない」、と。
実際にその顔や声を見聞きした上で繋がってたとは限らないが。]
アイツは、“化ける”術士かもしれない。
如何いった姿で近づいてきても、可笑しくはないわ。
男だって女だって、在り得るわ――。
[ふっとその可能性に思い至ったのは、
身内にも「そういう」術の使い手が居る影響>>1:236。]
[ほのおが小月竜を包んでいく。
その中に自身の力を叩きこむイメージで妖魔の具足に力を籠める。
水属性と炎属性
お互いに打ち消し合う事無く混ざり合って敵を包んでいくイメージは出来た。
後は実践するだけだった。]
さあ、逝きなさいな。
[妖魔武具憑依能力――その中でもかなり強力な力が発動する。]
ほのおシュトローム
[イリーナのほのおを纏った津波が見える範囲の敵全体に襲い掛かる。
炎属性と水属性の攻撃を同時に喰らった小月竜は次々と倒れていくのだった。]
へぇ……初めて試したことだけど。
これ案外と良いわねえ。
[そう言って微笑むと、目の前の彼女に声をかけた。]
ありがとう、助かったわ。
お、おお?
[引っかかった閃きが、形になっていく。
ほのおを纏う津波。蒸発も消滅もすることなく、小月竜の群れへと押し寄せていく光景は、今までまるで見た事にない物だった。
少しの間、それから目を離せなかった。]
私も、……初めてですよ。
そう言う連携技、と言うものが有る事を知ったのもつい最近ですから。
[声に応えてから、目の前の彼女の微笑みに気付いて微笑み返し。]
――いえ、此方こそ助かりました。
そういえば、自己紹介がまだでしたね、私はイリーナと申します。
訓練とかじゃあこんな事試さなかったもの。
私も連携技って言うの?こんな事をしたのは初めてかな。
[そう笑って喋りながらも、威力が通常のメイルシュトロームよりも明らかに上がっているように見えて。
これが今後の戦いに向けて一つの武器になるのかもと考えつつ。]
私はメイアル。
ファシナトゥール黒騎士団の一員、白き翼とか白き明星と呼ぶ人も居るわ。
ああ、確かに、試しにくそうですもんね。
[笑って話して、そうしながらも考えるのは、連携技の威力の大きさ。
勿論目の前の彼女の実力が大きいと思うのだけれど。一人ではきっときつい>>59。そう言っていたスーの言葉を思い出す。きっと、スーはこうした連携のできる相手の元へ行ったのではないだろうか、そう思う。]
ファシナトゥール…どこかで聴いたような。
でも、異名が付いているって事は、――
[この辺り、IRPOで勉強したとはいえ、知識不足。
だから、思い当たるのに時間がかかる。
驚愕の表情まで、タップリ一分]
――――え、えぇぇぇ!?
[何処から見ても人に見える、からか、驚きが隠せない。
いや、勉強していても実際見ても、判別が付かなかったのだ。
そして、考える。スーから託された物を。けど、この場で言うべきか少し迷って――]
あら、どうしたの?
[ファシナトゥール黒騎士団と告げたところ、彼女がしばらく考えてから驚きの表情を見せて声を上げる。
メイアルにとってはいつもの名乗りだっただけに驚きだった。
少しだけ考えてから、彼女の驚きの元はそれぐらいしかないだろうと思い立って。]
もしかして、妖魔に会うのは初めてだったのかしら。
あー、いえ、その。
[何か言いづらくなっていたけれど、まぁ、まずはそれだった。
少し間を空けて小さく頷いて。]
……はい。
むしろ最近聴いたレベル、でして。
《塔》のリージョン、と呼ばれてる所から出てきたばかりなんです。
今まで他のリージョンと通交がなかったもので。
[人から遠い下級妖魔、になら出会っているのだけれど、それはモンスターとして一くくりにしていたから、実際妖魔として認識するのはこれが初めて、となる]
―ドゥヴァン・支部―
[クーロンへ向かおう、という言葉に二人が肯定の意を示す。]
…ああ、そっか。武器……確かに、あったほうがいい、のかな?
それに、そうだ。術酒も買っておいた方がいいよね。
ぼくたち二人、術士、だし。
[キングダムからは、術を使うならば余計なものは封印しろ、でなければ真に術に熟達することはできない、と言われていたが。
武器が欲しい、というツバキの言葉>>82は否定しない。実際、自分も剣を使っているし、何より――
先程の危機は、剣がなければ乗り越えられなかったかも知れない、という気持ちがあった。
だが、以前のように『術を使わない』という事は考えない。
『術の力だけに頼らない』…そういう考えへと変わりつつあった。]
(剣も使える術士、結構じゃないか。…ぼくはこの持てる資質を使う。その上で…あんた達は間違ってる、って言ってやる。術だけが全てじゃない、って。)
《塔》のリージョン……ああ。
存在は知っているけれど、あたしはそこに行った事は無いわ。
そっか、そのリージョンにずっと居たわけね。
[自分は任務としてファシナトゥールから出る事はあったが、彼女はそうではないと言う。
そもそも、妖魔のリージョン以外では下級妖魔ぐらいしか会う事は無いだろうと考えれば彼女の驚きも頷けるものだった。]
気にする事は無いわ。
それで、貴女も何か目的があって《塔》から出て来たってところかしら。
[そうして、『ゲート』を開こうとしたとき、ツバキの声>>85が耳に入る。それは無視出来ない内容で。]
”化ける”術士――
[自分の推測>>77が、確信へと変わるのを感じる。
勿論、ツバキの言葉も推測でしかない。しかし、それはパズルの余ったピースのように、綺麗に、収まるのだ。]
………いや。何でもない。
それなら、気をつけた方がいいね。どんな姿をしているのか解らないんだし。
[今はまだ、ウートラに所在を知られた可能性については伏せておく。
恋人のカードのことには気付かなかったが、あれ程の力を持った術士ならば、…自分達に辿り着くのは容易い、という確信めいた予感があった。]
じゃあ、行こうか。
[そう言って、クーロンへの『ゲート』を開く。その声に焦燥が滲んだことに、二人は気付いただろうか]
ええ、ずっとそこで暮らしていました。
今まで、来訪者が居た事は聞いた事がありませんでしたから、行ったことがある人って言うのは、恐らく居ないでしょうね。
[そもそも、《塔》のリージョンにはリージョンという考え方がなかったのだから、誰も居ない、と考えてもいいだろう、と思う。
最初は、挑戦、冒険心からだった。けれど、外の世界、リージョン単位で起きている事をしって、動く理由は変わっていた]
そう言って貰えると……
《塔》から出たのは、《塔》の外の世界を見たかったから。
英雄がしなかった事をしてみたかったから、です、ね。
此処に来たのは、別の目的があったから、ですが。
――――シックネス、と言うモンスターに聞き覚えは、ありますか?
―→クーロン―
[ゲートを開いて着いたのは、やはりあの寂れたイタ飯屋の前。どうも、無意識に着地地点を設定してしまっているらしい。
まずは情報収集を、と、テレビが点いているであろう店内に入る。何も頼まないのも、と思うので、自分は飲み物だけを注文して。
そうして、オウミに珍しいモンスターが発生している>>0というニュースを聞く。]
1匹500クレジットか…
そう言えばあんまり財布の中身気にしてなかったけど、
[そう言って自分の財布の中を見れば、残っているのは50(1000)クレジット]
……お金稼ぎも兼ねて行ってみようかな。
…もうちょっと、なんていうか…鍛えて、おきたいし。
二人はどう思う?
[そう、二人に問うた]
英雄?
《塔》にもそんな人達が居るのね。
[そう言って微笑む。
機会があれば会ってみたいと思いながら。
彼女の言葉には首を振って。]
聞いた事無いわね。
……そのモンスターを今の様に狩りたいとか。
そう言ったところかしら?
―少し前―
[去って行ったスー>>66を「見送る」ゲンの姿を見た。]
…あの、ゲン様。貴方も――
[言おうとしたら直後に発せられた言葉>>68に、きり、という音を聞く]
そうですね、ジャスティスKは弟機です。
ですが私にとってジャスティスKは正義、私そのものなのです。ですから弟と言うには少しそぐわないかもしれません。
[去る様子はない、そして周りの隊員を動かして見せるこの男性の腕前は如何なものか]
ゲン様。もしもジャスティスKと戦うということであればひとつお願いがあります。
[J・Qはゲンに一つ提案をした。
そこにアザミがいるのなら、同じことを彼女にも告げただろう]
[自分の性能では弟に勝てない。たとえ奇跡が起ころうとも。
でも自分しかできない戦い方があるのも事実なのだ]
[……手持ちのクレジットでは術酒一瓶も買えないことに改めてため息をつく。
安い飲み物程度の食事代なら払えない訳ではないが。
二人が買い物に行くならば、自分はここで待ってるよ、と告げて、店内に留まっただろう。]
かなり昔の話で、居た、ですけれど、ね。
[過去形。既に英雄は居ない。そういって首を小さく振った。
英雄の居ない世代。御伽噺にも近い話だけれど、遺品の存在が英雄の存在を示している、と言うだけで。
続く話には――]
いえ、今の様に狩る事はできない、と思います。狩ると言うよりは仕留めなければならない、でしょうか。
聴いた話を総合すれば規模としてはリージョン喰らいと言って良いと思いますので――。
[そうして、シックネスの特徴と、そのシックネスに戦う為のワクチン>>4:52>>59>>60の話を話す。他にもIRPOから仕事を受けていたときに、有る程度の特徴と被害状況は聴けているだろうから、それも。
話す言葉、それ自体は真剣な、物。ただし、出会っていないからこそ、現実味が少し薄かった。]
[IRPO隊員たちは全員その部屋を出ただろう。
そこにいるのは、ゲンとJ・Q。アザミはどうだっただろうか]
私が彼と接続し、ハッキング行動を行います。内部から彼を排除します。
ですからその為の援護をお願いしたいのです。
[ジャスティスQとジャスティスKの基礎データを見たであろう二人なら、J・Qの性能もわかるだろう。
ジャスティスKは見せるまでもなかったかもしれないが]**
─ ドゥヴァン支部 ─
[術をかけられていた時の記憶は無い。
だから、セルリアンがその様子を見ていたなんてことも知る由もなく。
本当に何事も無かったと言う態でセルリアン達と合流した]
んじゃクーロンに行こう。
情報もそうだし、
ツバキが武器欲しいってならあそこはうってつけだ。
あ、じゃあ2人が武器見てる間、ちょっと別行動して良いか?
ちょっと行きたいところがあるんだ。
[一旦クーロンの支部に戻ろうと、そう考えて2人に断りを入れる。
同行を申し出られても、今回ばかりは連れて行くわけには行かない、と断った。
色々と面倒な奴が居るから、なのだが、その理由は口にしない]
リージョンを喰う?
ああ、そう言う事か。
[ファシナトゥール黒騎士団で自分だけが独立して今回動いていた理由。
妖魔の君以外にも警戒すべき相手が居たと言う事なのだろうと一人納得していた。]
あ、ごめんね。
ちょっとあたしはあたしで別の理由で単独行動してたからさ。
[そう言ってイリーナの話の続きを促してから。
彼女の語るワクチンの話を聞いていた。
そうして、少しだけ考えた。
そのワクチンがあればシックネスを倒す事は可能だろう。
ただし、自分のようなタイプとはまた違う前衛が少々欲しい所だと。]
相手の猛攻を受け止められるタイプの前衛が欲しいわね。
メカか……或いはモンスターで硬い種族でも良いわ。
?
あ、ええ。
[大まかにはそんな所。ただ、実際考えてみると、動物だけではなく、植物系モンスターにもメカにも感染するとなれば。
ただの植物にも感染するのではないだろうか?
林の中で、葉や枝や棘で傷を創ってしまうだけで、アウトになるのかもしれない。]
ああ、いえいえ、そこでまず倒す為にどこにその中核が有るかの調査から始めないといけない状態でして。どこかで目撃証言を持って戻ってくる方でも居れば別なんですけども。
[まさか既にだれかがIRPOに重態で戻ってきているとは知らないから先ずは調査、と口にした。
ただ、現実的な撃破方法を話すメイアルに、なるほど、と頷いて]
傷を負わないタイプの前衛、と言うわけですか……
もしくは、鎧――、いえ、鎧の隙間を穿たれればアウトですし、種族的なものでないと厳しいですかね。
(……まだ、きっと。
心の整理は、ついてないだろうな。)
[ファシナトゥール。偶然来てしまったが。
ミアの性格を考えるに、事が片付いてもない内に、戻って顔を見せるのはきっと…。…複雑だろうなと思っていた。一度手を離し、ミアの方に向き合った。優しく頭をなでると。]
ミア。
まだ気持ちの整理がつかないなら、手紙を残していくってのはどうだい。折角来たんだし、な。
[と笑いかけた。
……しかし少し困った様子で、]
しかし、道具が無いな。
[と、いうことで。今度はミアに手を引かれて、道具屋に案内されただろう。]
んー、そのワクチンを打って。
後は相手の攻撃に耐えられれば……まあ、半分以上あたしも予測で喋ってるんだけどね。
[こればっかりは確かめた訳でもないので何とも言えない。
誰かがその情報を持っている事も知らない以上は困ったように苦笑してから。]
後は、そうねえ。
遠隔攻撃を中心にしてさっきみたいに連携すれば。
ある程度までは弱める事は出来るのかしら。
まぁ、遭遇してないですから、予測でしか話せないのは仕方ないんですよね。
一応IRPOに行けば遭遇者が居るかも知れませんが、遭遇者だからこそ最前線に向かっていってしまっているかも、という所ですし。
[色々考えてみるけれど、上手くは纏らない。
思案して思案して、メイアルの言葉に追加で頷く]
そうなりますかね……一番恐ろしい点は、おそらく、群体のようなもので、その群体から傷を受けてもアウトだって、事じゃないかと。
そういう意味で考えれば、自分たちと他の群体の疑いのある集団と距離を置いての遠隔攻撃が、有効な戦法、っぽいですね。
― ドゥヴァン・支部 ―
[セルリアン>>93とフィロ>>103に、それぞれ頷いた。
フィロからも、うってつけ、という言葉が返ってきて
良い物が見つけられそうだ、と思った。]
って、そっか。
術酒って、魔力が籠ってるっていうものね。
[そう言えば未だお酒をちゃんと呑んでいない、と
そんなこともふっと思い出す。
シュンバから作法を学ぶチャンスはあったのに、
結局、逃していた。]
っと、判ったわ。
気を付けて……
[別行動の断りを入れるフィロに、仔細を尋ねることは無かった。
クーロンで気を付けるべきは、彼よりも寧ろ
街に慣れぬ己だと気が付き、言葉尻はやや下がり気味に。]
遠隔攻撃かあ、一応切り札はあるけれど。
あれ使うとかなり消耗するからなあ。
[そう言って苦笑しながら。
それでも、決戦となれば使う事になるとは思っていた。]
ま、それはそうと。
面倒なのはそのモンスターだけじゃないんだよねえ。
銀翅の君……ラス・アルゲティって知ってる?
[知らないと言われれば簡単に説明して見せる。
尤も、彼女の側からの説明だからどうしても偏るのだけれども。]
その妖魔も危険な存在だから注意した方が良いわ。
もしも《塔》に美しいものがあれば奪いに行ってもおかしくないぐらい。
私自身だけで使える遠隔攻撃はあのほのお位ですからね…
私だと、連携技に使う位しか効果がないかもしれません。
[威力の差、実力の差、更に切り札があるというメイアルの話とそもそもいろんな生物を食べているシックネスの存在を考えると、そんなレベルになりそうなのは感じていた。]
んー、と更に事件が起きている、と言うのは知っていますが――
[聴いただけで、名前が伝わるくらいしか、と首を振る。
そこから説明を聞いて、おもわず噴出しかける]
そうですか。
美しいもの、と言いますと――
[思い浮かべる。15階の雲の上の城なんかはもしかしたら狙われるかもしれないが、《塔》のリージョンの話を知られているかどうか、という所だろうか]
――根っこの町、道具屋にて。
[当然だが、道具屋……と言っても人間の町にあるような道具屋とはとても雰囲気が違っていた。
緑色の肌、尖った耳に目つきの悪い店の主人。
恐らく下級の妖魔なのだろう。
ミアの後に続いて店に入ってきたケヴィンを見て、疎ましそうに"…人間か。"と呟いていた。
そんな視線もケヴィンは気にせず、戸棚の品々を見ていたが。重々しそうな砂の器。何かのアクセサリ。木綿で織られたローブ。どれもこれも、何かの"力"を感じ取れた。]
(妖魔の町なら、もしかすると……。)
[それらを見ながら、考えていた。
ラス・アルゲティのことだ。
このまま戻っては、もしどこかで遭遇すれば襲い掛かられてしまうだろう。まだまだ全力を出しているようには見えなかった。
ケヴィンからは、勝てない戦闘に手を出すつもりはなかった。"勝算"ももう敗れてしまったから。
しかし。何も対策をしないでいる、というわけにもいかない。もし機会があれば、どうにかしなければならないと考えていた。ミアに危害を加えさせるわけにはいかない。守らなければならない、と。]
んー、それでも。
さっきの連携で十分に威力は上がってたから。
近接系しか持っていないヒトよりはありがたいと思うよ。
[そう言って、まだ見ぬモンスターとの戦闘を考える。
尚、流石に妖魔武具に憑依させる事は難しいだろうなと少しだけ考えたとか。]
なんでも欲しいみたいよ?
ヒューマンの描いた絵でも。
他の妖魔の君の寵姫でも。
[妖魔の君の寵姫と告げた時。
少しだけ彼女の表情が険しくなったことにイリーナは気付くだろうか。]
[クレイン博士の会話>>68>>102の会話を聞き…、JQがジャスティスKと戦う決意をしていた。]
「そうか…。」
[ジェイコブはすぐさま...と連絡を取る…。誰にもわからないように…]
ん、あったか?
[どうやら、一筆手紙を書く程度の道具ならばタダで用意をしてくれるらしい。
それは、ミアが上級妖魔だったからだろうか。]
……ちょっと気になるものがあってさ。
手紙を書いている間に、買ってきていいかい。
[いつものように、頬をかきながら。]
そういってもらえると、少しは気が楽にはなります。
[ほっとしながらも、せめて、以前覚えていた雷撃が残っていれば、と悔やむ。閃くとキャパシティ一杯であれば覚えた術が入れ替わってしまう、それも《塔》のリージョン特有の性質とも言えるか。]
なんでも……
有る意味では、《塔》は幾つもの小さなリージョンを内包している場所ですからね。絵くらいならあるかもしれません。
[表情の険しさには気付いたけれど、あえて触れずに置く。
今踏み込むには、少し関わりが少なすぎた。聴ける時。
それはラス・アルゲティに一緒に挑む事になった時、なのだろう]
【ウートラ】
─ どこか ─
[ツバキがそうやって>>116、ジョーンズの事を思っていた頃。
ウートラはそのジョーンズと向かい合っていた]
[しかし、両者の間に殺気はない。
無関心に近い不干渉の合意が横たわって]
我は、人を辞める気はないのでな。
幻術は、お前ごと闇に葬られてゆき、歴史に消えてゆくのだろう。*
小さなリージョンを内包ね……中々面白そうな場所じゃない。
[そう返す。
ただ、上級妖魔の存在を知らなかった所を見ると妖魔のリージョンはその《塔》の中には無いのだろうなと考えながら。]
やっぱり英雄が居たって事は強い武器や珍しい防具なんかもあるのかしら。
もしくは、そのリージョン独自の術なんかも。
別々の文化があったりしますから、ね。
塔の通路が歩いて通れる混沌で、部屋がリージョンと考えるとわかりやすいかと。
[モンスターや悪魔のリージョン、科学的なリージョンに中世的なリージョン、海洋に空中、様々な場所が一緒くたにされていると言ってもいいのだから、小さなリージョンのバーゲンセールと言ってもいいのかもしれない。]
ええ、英雄の使っていた装備が今も塔のどこかに眠っているはずですし、独自の術で言えば――
[そうだ、と荷物袋を漁り、1冊の古いやや劣化した本を取り出す。
本からは強い魔力を感じる事ができるかもしれない。]
術を書き記した本から術者の魔力を持って本の劣化と引き換えに術を放つ、と言う技術がありまして、ね。
英雄が使っていたものと同種の一冊が、これです。
[本の名は――フレアのしょ。]
−回想・イリーナと−
そっか。よかった。
………なに?
[ワクチンと“ガラクタ”は受け取ってもらえた。そのことにまず、一安心。
それから、見つめられる腐れた瞳に意思を映して、イリーナの目を見つめ返した>>64]
うん。分かった。でも、一言で分かったって言っちゃうにはすっこーし難しかったかなー。ほんとはあんまり分かってないかも。だからさ。また、そのうち。今度はゆっくり、話そうぜ。
[それは、生きてまた会うという意思表示]
ふへっ。
[これから向かう先のことを思うと、変な笑いが零れてしまう。走り出したりなんかしたらこんなもんじゃすまないだろう。
すっかり醗酵の進んだ表情筋が浮かべる、引きつったような笑い方は、ちょっと不気味かもしれない]
だいじょうぶ。死にに行くんじゃないよ。
わたしは。スーさんは。『生きてる』っぽいことしに行くのさ。
[生き残る算段を。打ち勝つ術を。決して捨てないと、請合う。それから渡される伝説の武器に、瞬いて]
…いいの?なんて聞かないよ?もらっちゃうよ?
そっか。おっけい。じゃあつまり、これで、わたしは託した。イリーナも託した。託された。
でも、全部じゃない。ってことは死ねないねぇ。お互いにさ。
[きっとそれは、約束みたいなものだ]
イリーナの故郷案内してもらうときにでも叩っ返してあげるから覚悟しなー。
そんじゃあ。また会おうぜべいびー。
[告げて、走り出す。居てくれたのがイリーナでよかった。これで安心して託せる。任せられる。
伝説の。それから約束の鋸を担ぎ上げ、走る。向かうは研究室。
正義を作っていたはずの場所]
[ルミナスの襲撃事件についての詳細、これはIRPO本部に行った方が詳細を聞けるだろうとのこと。
その情報に目を通すフィロを見て、サビオは嘆息していたが、そんなことはお構いなしだった]
……ん?
妖魔の君討伐の助力願い?
これどっから?
「良く分からんが、下級妖魔が持って来たんだ。
依頼人も妖魔だろうな、下級妖魔使役してるってことだし」
ふーん、妖魔の君、なぁ…。
[最上位妖魔の討伐と聞いて、フィロはあからさまに顔を歪める。
ついさっき敵わず逃げ出してきたばかりの存在。
自分の力量不足は痛いほど感じていた]
[それでも]
これ、受ける奴居んのか?
「いや、まだ拾った奴は居ない」
あ、そ。
んじゃこれ貰ってくわ。
「……正気か?」
………うわついに頭おかしくなった、って目で見るなよ。
俺にだって思うところはあんの。
「そうか……骨は拾ってやるぞ」
縁起でもねぇこと言うなっ!
[サビオからの生温い視線を浴びながら、フィロは下級妖魔が持って来たと言う手紙を懐へと仕舞った。
この依頼が実行されるまでに少しでも経験を積もうと、強く心に誓う。
あのままで終わらせたくないという想いがそこにはあった]
んじゃあまた行ってくる。
なんかあれば連絡くれ。
この後はオウミに行ってくる予定だ。
「オウミってーと、小月竜の大量発生か?」
そ、ちょっとダチと稼ぎがてら鍛錬しようってことになってさ。
「ほほぅ、殊勝なことだな。
何か面白いものでもあったら回収してきてくれ」
探索に行くんじゃないっつー。
まぁ何かあったらな。
[そんなやり取りの後、フィロは支部を後にしてセルリアンの待つイタ飯屋へと向かった。
もしツバキがどうしても売り場に向かえなかったようなら、それに付き添ってからオウミへと向かうつもり]
―博士のラボ―
[J・Qの言葉を受けたゲンの勧めに、からかわれてから>>4:239ずっとゲンを睨んでいた目が増々凶悪な目つきに変化する。]
……探していた相手がこちらへ来てくれるというのに、逃げる理由はないな。
[だから、とJ・Q>>102に向き直り、]
お願いされるまでもない。
ここは、IRPOの本部で、私はそこの隊員。ここで起きる事件にも、ジャスティスKにも当然対処する責任がある。
むしろ、……そちらはいいのか。
[どこまで立ち入っていいのか分からない故に、危険であることが問題ともとれるような曖昧な尋ねかたを。
]
見ても構わない?
[一応聞いてから受け取って。
確かにそこに魔力は感じられる。
この書に魔力を注げば、仕込まれている魔法が発動するのだろうが。
回数制限があると言うのがどうにも自分向きではないようには思ってしまう。]
そうねえ、この本をどこかに。
と言うか、マジックキングダムしかないけれど。
あそこに持ち込んで解析すれば何か新しい術が作れるかもね。
[尤も、今はそんな時間は無いだろうけれど。
魔術の解析となるとそれなりに時間がかかるのは見込んでいた。]
―ちょっと前くらい?―
……ん?
[通信機が音をたてる。
画面に表示された名前をまじまじと確認して。]
ええと、これは…アンナか。
たしか今は発着場の業務をしていたはずだが…。
――どうした?
……!
なに?それで………ああ、分かった。ありがとう。
[通信を切ると近くの人間?に向き直り、]
……コーヤという――あまり聞いたことがないな、閉鎖的なところらしいから――リージョンにシックネスが出たらしい。
噂>>4:63レベルでは話はあったが、…かなりの惨状だったそうだ。
その場のシックネスは民間人が倒したとのことだが、
その後始末でてんやわんやで、こちらに人員を回すのは難しいらしい。
[――まあ、もとより頼むつもりもなかったから、大きく予定が変わるわけではないんだが。
と暗いニュースを取り繕うように、小声で付け加えた。]
─ →オウミ ─
[定期便シップに搭乗し、セルリアンとツバキと共にオウミへとやってくる。
リゾート地であるオウミのシップ発着場には、ニュースを見てやってきた腕に覚えのある者や観光客の姿が多く見られた]
さってと、早速稼ぎに行くかー。
[2人に笑いかけて、小月竜が大量発生していると言う場所へと向かう。
既に討伐を始めている者も居て、そこはちょっとした戦場となっていた]
おーい、退治しに来たよー。
報告はアンタで良いのか?
[漁師組合の者に声をかけて、是を受けると応じるように手を振る]
じゃ行くか!
[セルリアンとツバキに言うと、フィロは黒狼へと転じて小月竜の群れへと突っ込んで行った]
[>>129の問いには、淡々と]
私しか出来ません。
私が「生きてるっぽい」ことをしてきたのは全てこのときの為だったのでしょう。
[急に砕けたとある単語に、その言葉がだれのものか理解できたのはこの場にはいなかっただろうが]
私の役目です。
ジャスティスKに侵入できるのは私しかいません。
その間、私は現実世界から隔絶される。抵抗も何もできません。
ですからハッキング中、すべてが終わるまで接続を断たせないでほしいのです。
ヘッジホッグ様。
[それがどんなに難しいことか、知っていた。
でも頼めるのは、ここにいる「ヘッジホッグ」とゲンだけ]
ええ、どうぞ。
[流石に回数制限は伝えておいたので、発動させる事はないだろうから、本を一度預けてみせる。
暫くしてメイアルが解析してみれば新しい術が、と言う話をしているのを聴いて、小さく手を打つ]
ああ、なるほど、研究する場所に持ち込んでみる手はありますか。
とはいえ、中々難しいでしょうしね……いざと言う時に誰かが使う切り札って所ですか、今の所。
[そんな考察を終えれば、貴重ではない本とかさねて荷物の中へと入れる。]
私がジャスティスKの背後を取り、接続し、深部到達までジャスティスKを抑えること。
…私は速度、及び身体能力性能は低いです。
故に貴女方への負担が大きいと推測されます。
容易ではないです。可能とされる確率は――
[ふと、算出しようにも自分はこの二人の実力を知らなかった]
――算出不能。
[失笑を買うような発言だっただろうか。
ジャスティスKがこの部屋に入るまで、そんな話などを三人でしただろう]
―IRPO病院―
[ジェイコブから連絡が来る。周りには誰もいない事に確認して通話する]
ジェイコブかい?調子はどうじゃ?
「ハイ、青いロボットがハッキングをしてる!」
???青いロボットとは?ハッキングとは?ハックイーンは?
[特徴の説明を聞き青いロボットは、J・Q>>134>>136だと判明。ハックイーンは無いと断言された。]
で、何でハッキングなんじゃ?
「よくわからないが、多分戦いを有利にしたいだけじゃないのかな?」
…そうかね?
「あくまでも僕の推測なんだけど…」
………では、引き続き捜査を続けたまえ!できるだけ見つからずに!
「わかった!」
[通信を切ると…]
J・Qは…ワシと戦ったジャスティスシリーズの一体に勝負を挑んでいようとする……。
ワシみたいに…。
―クレイン博士の研究所―
[上から様子を見ていたジェイコブ。
ジャスティスK>>137の姿が見えてくる…。恐らく...を重傷の怪我を負わせたメカ…。
一瞬、目が合いそうな気がしたが…そうでも無かった…。]
「ふう…いくら潜伏に慣れてるとはいえ……緊張するなあ………」
[ジェイコブは体から小さい針を取り出し、眼鏡のズーム機能を強化…。
誰にも見つからず、最後まで見届けるつもりだ…。]
……あら、誰か来たのかしら。
[発着所へとシップが飛んでくるのが見える。
自分が依頼した結社の一員がその中に混ざっているとは知らず。
やがて、発着所から出て来た術師と思しき姿。
その片方に見覚えがあったから、声を掛ける事にした。]
あ、イリーナ。
ちょっと待っててね。
[そう言うと、彼女と共に出て来た2人の方へと向かう。
そうしてつい先日別れた彼女に声をかけた。]
ツグミじゃない、無事だったのね。
それと、そちらの方は?
─ クーロン・イタ飯屋 ─
[イタ飯屋の中で『通信』を終えた頃にはフィロとツバキの用事も済んでいたようで。]
…じゃあ、行こうか。…とと、その前に。
[ツバキには、伝えておいた方がいいと思った。自分が『通信』で得た情報]
ツバキさん。あれの…ルミナスやナガサメマチを壊滅させたって言う、未知のモンスターについて、わかったことが少しある。
そのモンスターの名は『シックネス』。その名の通り、ヒトを『感染』させて…自分の手足のように操るモンスター。分体と、本体が別に存在する。ルミナスにいたあれは…分体、だったんじゃないかな。それでも、あんなことになってしまったわけだけど……
それで。多分、IRPOには、そいつについての情報がある。…『シックネス』と接触して無事だったヒトがいるみたい。だから、後でIRPOにも行ってみようかと思うんだけど、どうかな?…ウートラについても、話、聞けるかも。
[奇しくも、自分がその情報を得たのと同じ頃フィロがルミナス襲撃についての情報を得ていた>>125とは知らず。]
……とは言え。モンスターの大量発生なんて滅多にない機会だからね。今はオウミに行こう。
[二人はどんな反応をしただろうか。ともあれ、その後三人で、シップ発着場へと向かった。]
−研究室の向こう側−
[こそーっ]
[ジャスティスの名を持つふたりの邂逅。その弟機の背後から、スーはこっそり覗き込んでいた。
部屋の中からは丸見えだったかもしれない。でも、後ろからなら気づかれてないと思ったのだ。走ってきたこの廊下で。どこか、相棒に似た面影を持った背中を、見つけたときから。
―――たぶん、センサーでバレバレだっただろうけど]
(ふひっ)
(……やべっ)
[相棒のかけた声>>137は、いつか『踏み込んじゃいけない』と判断したとき>>1:56と同じ言葉。
あの時は姉弟同士で繋がったリンクで会話していたから、それがおなじ言葉だったとは気づけないけれど。ただ、そこに漂う空気に、また、変な笑いが漏れそうになるのを必死に抑える。
今度は踏み込むんだ。迷わないって、決めたんだ]
(…だから。バレないようにしないと)
[イリーナから受け取った武器があるとはいえ、きっと基本スペックが違いすぎる。意味があるかどうかはさておき、不意打ちくらいのアドバンテージは、欲しかった。
だから精一杯、こそこそしている]
「『生きてるっぽい』こと>>134」
礼儀正しい口調が、そこだけ崩れたときになんとはなしに思い出したのは、
なんだか嵐のような>>4:119存在だった。
確認するほどの確信はなかったし、なんだかものすごーくはずかしそうにしていたので>>4:192、どうしていいか分からなくて見なかったことにしたりなんかしたことを蒸し返すのもどうか、と思ったので黙っていたけれど。
その姿は彼女に送ってもらったデータ>>3:190にも映っていた。
庇いあい、支えあう異種族の三人。
懸命に伸ばした手>>2:307が胸に残っていて。]
――任せろ。
[だから、これはJ・Qだけでなく。泣いていたその人>>4:191にも誓う言葉。]
― クーロン ―
[術酒や他の薬を売る露店は直ぐに見つけられた。
けれど武器屋を見つけることは出来ず、
暫くの間通りを彷徨い、時に別の露店に目を惹かれ。
結局、一度イタ飯屋に戻ることにした。
フィロ>>128に付き添いを求めて、改めて通りへと。]
………こんなところにお店、って。
[まさか開いたマンホールの下の下水道に
武器商のメカが居るなんて思いもしていなかった。
世間知らず丸出しの態のまま、銃商人(?)から、
「ブラックイーグル」という名の、六つの弾が入る拳銃を購入した。
この時に基本の撃ち方も、店主から簡単に教わることに。
術酒は四つ、ついで傷薬を六つ、それに慣れない銃器。
他にも寄り道したり、知らぬうちにぼったくられたりして
手元に残ったのは2980(5000)クレジット。]
【ラス・アルゲティ】
─ コルネフォーロス ─
[さらさらと流れる温水の川は、大理石の床を流れ、暖かい泉へと辿りつく。
たっぷりと薔薇を浮かべた泉には、今、この城の主が身を伸ばしていた。
アッシュブロンドの長い髪が、水面に広がり、濃赤の花弁の中に鮮やかな差し色となっている]
[少し前のドゥヴァン……。
2人の術士が何かをし、モンスターがこちらを闇で包んだ。
少しは楽しめるかと思いきや……そこまでして行ったのはただの逃走。
それで、ラスはすっかり飽きてしまったのだ。
ラスは美しい物が好きだ。見苦しい物が嫌いだ。所詮弱者でしかない者達が、生にしがみつき、這ってでも生きようとする姿は見苦しい]
【ラス・アルゲティ】
[ラスは泉から身を起こした。
均整のとれた肉体を、髪が衣服のように包む]
お前もだよ、ミィ。
あの男と一緒に、引き裂いてやる時が楽しみだよ。
[くすくす……と、ラスは笑った]
[ドゥヴァンの件の事情聴取を求めるIRPO隊員が、ガーゴイルの執事によって門前払いを食らわされていたのは、その頃のこと。
その内、銀十字騎士団が金銭でIRPO上層部に圧力をかけ、調査は途中で強制終了させられるだろう]*
やじうまがやってきたよ!(降魔士 トキワ)
お待たせ! 二瓶で好いかしら、セルリアンさん。
[イタ飯屋に戻ってきてから、彼に術酒を手渡して――。
いざ出かけようという折に、『通信相手』からの
新しい情報>>139>>140を伝えられた。]
しっくね……す?
[他の辺境への旅に出たことのなかったツバキは
その名称には馴染みが無かった。
『本体』と『分体』。無事だったヒトの存在。
頭の中で内容を整理していることを示すように、暫く間を置いてから]
――そうね。
IRPOには、知り合い……も居るから、
詳しい情報とか、他にも、力を貸して貰える筈だわ。
[アザミ>>0:289の言葉を思い出しながら、屈託なく告げた言葉は、
けれどその前提をすっ飛ばしたまま放たれた。
今は、というセルリアンに頷いてから、三人でオウミへと。]
[突っ込んだ先の小月竜達は、サッと素早い動きでフィロを避ける。
この一撃で小月竜の素早さは把握出来た。
後はその速度に勝る動きで襲い掛かれば良い]
少しでも 多く、吸収しておかない と。
[請け負った妖魔の君討伐のために。
そして、ここに来る前に聞いた>>140、ルミナスを襲撃した未知のモンスター──『シックネス』を討伐するために。
セルリアンが齎した情報はフィロにとってもありがたいものだった。
支部で情報を得たと言っても、セルリアンほど詳しいものは得られなかった。
その辺りのことはIRPOに言って確かめようと思っていたのだが、ここでこれだけの情報を得られたのは僥倖である。
より一層、オウミでの鍛錬に力を入れようと心に決めた。
話を聞いた時のフィロの様子は、いつに無く真面目に見えたことだろう]
【ジャスティスK】
─ クレイン研究所 ─
[駆動音もしなやかな、完璧な姿。
鎧は結局、ここへ来る途中のIRPOの補給所で買った。マントはさすがに置いていなかったので、穴が開き、ジャッカルの返り血がついたままだ。
仕方がない。次にマンハッタンに行く時まで、これで行くしかないだろう]
[扉をくぐる。>>137
サーチはして、周囲を確認いていたが、緊張はしていなかった。
相手は同じ「正義」を持つ「姉」なのだ。戦闘は予想していなかった]
久しぶりです。
前回の戦いにおいて多少の損傷を負いましたが、すでに修理済みです。
姉さんはどうですか?
[視覚情報と、記憶情報の、わずかな、ぶれ。
同シリーズでなければ気づかない程の]
……異常があるのではないですか?
[トウテツパターン。
トウテツ、とは"饕餮"と呼ばれる空想上のモンスターのことだ。羊の体に人の頭をしている。
妖魔の町なら、何か妖魔にとっての魔除けでもあるかもしれない。そう考え、ケヴィンは道具屋の中を見ていた。
すると、それらしきものがあったのでミアにプレゼントをすることにしたのだ。
それは、羊のレリーフをした指輪だった。
が。その材料が、人間の生命を削って作られることから、トウテツになぞらえられたらしい。
この指輪をつけると、暴走や混乱を抑え、更には妖魔の魅了を無効化させる効果があった。
文字通り、妖魔にとっては魔除けなのだろう。]
[……せっせと固く引き締めた表情が、
大真面目な声のまま(いやそういう声しか出ないのは分かっているが)、発せられた『算出不能』>>136、に思わず緩む。
笑みを含みながら、]
安心しろ、私は悪いやつには負けたことがないんだ。
[そう大見得を切り、少しの間をおいた。]
……だから、お前は悪いやつにならないでくれよ?ジャスティスQ。
約束>>4:191を守らない奴は、悪いやつだからな。
[忘れるなよ、と低い声で付け加え、あとはただジャスティスKを待つ。]
― →オウミ ―
[再び訪れた水の都は、以前と違い騒然としていたのは
異変の所為というよりは、ニュースで集まった人々の所為か。
漁師組合と話をつけてきたフィロ>>133に頷き、
黒狼に変じた彼の後から、いざ討伐の場へ――。
と、そんな中で。
此方に向かってくる人影――否、妖魔の気配>>138に
新品の銃を手にしたまま、ツバキは振り返った。]
アナタ…―――メイアルさん!
[驚きながらも、表情は明るいものに。一度、彼女の許に歩み寄る。]
うん。色々あったけれど、何とか無事よ。
えっと、彼は――セルリアンさんだけれど、
[其処まで言い掛けて、言葉を止める。
自己紹介は彼自身に任せた方が良いだろう、と。]
【ジャスティスK】
[お互いという言葉選びは正確ではないとジャスティスKは判断した。
自身は異常修正をしたが、姉はいつも以上にバランスが悪く、何らかのエラーを起こしているように思える]
はい。そうです。
[姉の質問には、明瞭にそう答えた。
それを隠そうとしていた時の判断は間違っていた、と今は思える。隠すことなどなかったのだ。
なぜなら]
―→オウミ―
[シックネスについての情報を聞いたフィロの様子は、いつになく真面目なもので。>>147 その理由は今のセルリアンには知る由もなかったが、彼がやる気満々といった感じで、漁師組合に話を付けて討伐の場へ向かったのにも、何だか得心が行く気がした。
…と、その時、声をかけてきたのは…一人の、妖魔。>>138
ツバキは彼女と知り合いらしく、明るい顔で話しかける。>>150 自分のことを聞かれたのでひとつ、頷いて、口を開く]
はじめまして。
セルリアン、と言います。彼女…ツバキさんとは、クーロンで出会って、それから一緒に旅を。
貴女は……妖魔、の方ですよね。ツバキさんとは、どういう…?
[先にドゥヴァンで会った妖魔のことを思い出して、ついぎこちない物言いになる。彼女にはどう映っただろう]
私の行動の全ては正義の為です。
どうしてそんな当たり前の事を聞くのですか?
[荒れた研究所内を見渡す。
誇らしい、正義の執行の痕]
私の存在意義は正義にあり、
行動基準は正義にある。
なぜなら、私の存在が「正義そのもの」だからです。
[……見渡す視界に人間が入るが、現状敵でも味方でもないと認識している為、特に触れない。
「姉」よりはるかに感度の高いセンサーは、傍で息を殺しているモンスターや……、そして、ずっと遠く、墓の中の人のように息を殺してこちらを見ている人間だってちゃんと感知していた]
―ジャスティス入室直前―
[『彼女』のそれ>>137が油断を誘うための言葉か、それともこれから対峙する『弟』を心底気遣ってのものか。
…には分からなかった。
だからただ、激しい鼓動を感じながら、頭の中で先ほど見たジャスティスKのカタログスペック>>3:192を何度も確認する。
なすべきことを、確実にするために。]
[空を切った前足を地面へと突き。
背を丸めて後足を前足の直ぐ後ろへと落とす。
同時に前足で地を蹴り上体を跳ね上げて、背を伸ばしながら前足を伸ばして小月竜に対し横から爪を薙ぐように振るった。
素早さに特化されている小月竜は、距離さえ詰めれば討伐は容易い。
小月竜が逃げる距離よりも長く跳躍して間合いを詰めると、横薙ぎに振るった爪に引き裂かれ、小月竜はその姿を光の粒へと変えた。
口を大きく開けて光の粒を吸い込むと、吸収によりフィロの身体に力が満ちる]
んー、と。
まぁ、使わないことは無いか。
[使えるようになった能力を確かめて、獣の姿のまま軽く首を捻った。
能力を得ることも大事だが、今は、経験を積むのが先決。
今度は闇の尾を大きく振り、長く伸ばすと逃げようとする小月竜を捕らえんとその先端を分裂させた。
10(10)本に分かれた尾がそれぞれ小月竜を絡めとっていく]
はじめまして、私はメイアル。
ファシナトゥール黒騎士団の一員、白き翼とか白き明星と呼ぶ人も居るわ。
[先程イリーナに名乗ったのと同様の挨拶をして。
どういう関係かと言われると、困ったように笑って。]
ちょっとした縁があってね。
彼女の事は心配していたの。
[そう告げて微笑む。
ぎこちない彼の態度を気にするでもなく。
イリーナの方を2人にも紹介した。]
そちらはイリーナさん。
先程まで一緒に小月竜を退治していたのよ。
[ジャッカルがジャスティスKによって負傷されたことを知れば、彼のそのマント>>148を見て「嘆いただろう」]
ジャスティスK。私は異常をきたしているのでしょうか。
――今の貴方が正義に見えない。
[断罪せん、と言わんばかりの宣告に似た響きの言葉。
それさえも彼の「心」には届かないのだろうか]
クレイン博士が悪である理由の開示を求めます。
貴方が正義である理由の開示を求めます。
[返事があろうとなかろうと、やるべきことは決まっている。
仲間の、もしくは「敵」の動きがあるまで自分は動いてはいけない。
接続のチャンスは一度だけだろうと]
─ ファシナトゥール ─
[ケヴィンにくっついて、肩越しの言葉>>+22にうなづいた。
あんなに帰れないと思っていた場所に、偶然は……あるいは運命は?なんと皮肉なことをするのだろう。
メイアルにいつか顔を見せに>>3:207 と言われた。
でもそれは「いつか」であって、「今」ではないはずだった]
手紙……ですか?
はいっ……それはいい案だと思います。
[ほ、っとした。
ここまで来て黙って出て行くのも無礼だ。しかし、会わせる顔がない。
その葛藤に、ケヴィンの提案は光を差すようだった。
髪を撫でられ、ミアは照れて赤くなった]
道具屋ならこちらに……。
[頻繁というわけではないが、根っこの町なら出歩くこともあった。
ケヴィンと手をつないで案内をする。
店主がケヴィンに無愛想なのは困ってしまったが、そのケヴィンは気にせず店内を見ているようだ。人間にとっては珍しいのかもしれない]
気になる物ですか?
はい、その間に済ませておきますね。
[この町の主の寵姫であったころは、代金などは求められなかったから、ミアはごく軽く返事をしてしまった。
……この店の通貨が、生命だと知っていたら、必死になって引きとめていただろう]
ファシナトゥール……
[それは確か妖魔の君が住まうリージョンだ。
あそこの今の妖魔の君は確か。自分も知る、とある術士>>4:230と共に戦ったとか。
そして、彼女のたたえる気品のような、魅力にも納得する]
ぼくも、話には聞いたことがあります。針の城。白百合の君。
縁……ですか。成る程。
[自分とツバキも不思議な縁で出会ったようなものだ。頷くと、彼女の同行者にも挨拶をする。]
はじめまして、イリーナさん。セルリアンです。
[意識していたわけではないが、自分の出身については告げずにいた。問われれば、隠すこともなく答えるだろう。]
[セルリアン>>154の物言いのぎこちなさに気付き、
はっと瞬いたところで、メイアル>>158から説明が為された。
心配、なんて言葉に思わず頬が染まったのは、
上級妖魔の美貌の所為――だけでも無く、ばつの悪さから。]
ごめん。でも、あの時よりはちょっとだけ成長したの。
新しい術も、使え――…
[其処まで言い掛けて、別の人影を見つけ、口を噤む。
フィロやセルリアン、メイアルには時術の話はしていたが
他に誰の目が此処に在ってもおかしくなかったから。
その人――メイアルの紹介を受けた女性の方に、
心配の無い相手だとは知らず、やや緊張の残る顔を向けて。]
えっと……イリーナ、さん?
初めまして、かしら。アタシはツバキ。
[時術使いとしての名前まで洩れている>>39とは思わず、
名乗る時は、素直に名乗っていた。]
―少し前―
[―――ふうん、ハッキングね。>>102
確かに医者を名乗ってはいるが、ことメカに関しては自信が無い。
懇意にしていた商人がメカだったから、少々の知識はあるが、もともとワカツの風潮からして「壊れたメカは叩いて直せ」のリージョン柄である。
恐らく、J・Qがそれが一番いいとしたのだからきっとそれが一番いいのだろう。
過った思いは色々あったものの、感傷はひとまず脇に置いておいて頷く。]
ジャスティスの事を一番よく知ってるのはキミだからね。
キミが思うようにこの作戦を仕切ればいい。
お願いなんて要らないよ、指示してくれれば構わない。
俺は自分の意思でここに残ったんだからさ。
で。
「侵入>>134」は物理的に接続しなきゃ出来ないの?
それによって俺もすることが変わってくるんだけど。
[凶悪な目付きでこちらを睨みつけて、退避する気は全くなさげな馴染みの視線>>129を横顔で感じながらJ・Qに問うた。]
[羽ペンを持ち、飾りつきの流麗な文字でミアは手紙を書いた。
白百合の君へ、と綴り、時好の挨拶から始め、本文へと到着した所で困る。
謝ろうというのは決まっている。けれど、何に対して謝ればいいのか。
……やがて最終的に、「長い不在」を、そして「これからもまだ不在で居続けること」を、謝ることにした。
そして、中段に世界が広かったことを。不可能を可能にしてしまうとんでもない人間がいたことを綴った。メイアルに会った事も書いた。
最後に、白百合の君と寵姫達、黒騎士が健やかで平穏であることを願い、ファシナトゥールの繁栄を願って、結びの文とした。
砂をかけて不要なインクを吸わせ、羽箒ではたいて、色をあわせた封筒に入れ、自分のサインをしようとしたところで、また迷った。
「清水姫」それが寵姫としての名だったけれど。
振り切るようにして、「ミアプラキドゥス」……そちらを書いた]
これを白百合の君に届けて下さい。
[そうやってことづけたところに、ケヴィンが戻ってくる]
待っていませんよ。
何かいい物がありましたか?
……?
どうしたのです?
(………っ)
[ぎりっと歯噛みする。相棒が今話している相手は、相棒がきっと特別大事にしていたヒトだ。
そのヒトの正義を否定するようなことを言うのは、きっと大事なヒトを敵にすると宣言するようなことで。
排除すると。一緒に居られないといったときの相棒の言葉を連想させて。
どれだけの思いがその言葉を言わせているんだろうって、考えるだけで、飛び出したくなる。
でも、ダメだ]
(落ち着けわたし。辛いのはわたしじゃない。相棒なんだから)
[だから、今はまだダメだ。相棒はまだ動いてない。動くときじゃないってことなのだろう。台無しにしちゃいけない]
(にしてもさ。相棒って絶対弱音吐いてくれないよね。いやさ。頼っては、くれたんだよね。
あの、シップでのアレとか。でもさー、もうちょっとくらい。やっぱさ。いや、そこが相棒のいいとこなんだってさ。それは分かるけどさ。お?なんだろ。調子戻ってきたかも)
[どうにも緊張感がなくなりそうだけど、緊張しすぎてへまするよりはきっと、ずっといい。姉弟の会話を聞きながら、そんなことを、思う。動くときは、まだもう少し先、だったろうか]
―研究所―
[ヒューマンよりも滑らかにさえ見える動きでジャスティスKが入ってくる>>148。
直接はともかく、広報のポスターやらビデオやらで見慣れたジャスティスKの姿だったが、
マントはあんな模様だっただろうか、と思わずまじまじと見つめ、
いくつか空いた穴を認めて、マントについた赤黒いシミ>>148が何かに思い至る。
…眉間にしわが寄った。
それでもまず喋るのは自分ではない、ととりあえずは黙って姉弟の(おそらくは久方ぶりの)邂逅を見守ることに専念。
――ジャスティスQの直截な質問>>152が耳に入れば、答えの予想はついているのに心臓の圧迫が増した。
……あるいは、感情の滲むはずなどないJ・Qの声にそれでも、何事か感じてしまったための緊張だったか。]
針の城だけでなく、あの方の事まで知っているなんて。
見たところ、術士のようだけれど。
貴方はマジックキングダムの人と言ったところかしら。
[そう問いかけながら微笑んだ。
もしもそうなら十分な戦力として期待できると言う考えも少しあったのだ。]
私もね、これでも秘術を使えるのよ。
よろしくね、セルリアン。
そう、新しい術も。
それは良かったじゃない。
[目の前の2人が自分と同じ相手――妖魔の君と戦っていたとは知らないままに。
ツバキの成長を喜んでいた。
彼女の持っていた資質が開花すれば。
それは自分にとっても、或いはあの方にとっても良い事になるのかもしれないのだから。]
[PTを組んでいた、のか単なる知り合いだったのかは解らないけれど、話が有る様子なので、小さくうなづいて>>138待っていた。
メイアルから自分を紹介をされて>>158、二人が名乗られたのをみて>>160>>161から自分もまず頭を下げて。]
ええ、初めまして、イリーナと申します。
ツバキさんに、セルリアンさん、ですね?よろしくお願いします。
[出身は特には口にしない。代わりに二人の出身も聴こうともしない。
深く頭を下げて――マジックキングダム、というリージョン名>>165を聞いて、やっと考え出す始末な様子が見て取られるかもしれない]
―ジャスティスKの姿がラボに現れたころ―
[壊れかけた扉の向こうから、規則正しい駆動音が近づいて来る。
―――来たか。
破れて穴の開き血染めとなったマントを纏う姿は。
子供たちの憧れの「ジャスティス」の姿はもは幻だと言っているようで。
酷く哀しい気がした。]
避難するならならラストチャンスだと思うけど?
[小さな声でアザミにもう一度だけ避難を勧めたけれど。
益々凶悪な視線を向けられたか、あるいはとうとう罵倒されたか?
よもや、逃げる。とは言わなかったとは思うが]
鋼の血肉を持つ姉弟の邂逅を黙って見つめる]
あら、これ貴重なものですよ。
[ドロップを受け取り、にこりと笑った。
今は勿体ないからと、ポーチにしまう]
ということは何か買ったんですね。
見せてくれないんですか?
そうね、力を付けるに越した事は無いわね。
[そう言うと、幻魔を抜いて。
小月竜の先程の戦闘で撃ち漏らしたモノを眼で追う様に。
ツバキとセルリアン、もちろんイリーナの方を向いてから。]
それじゃ、貴方達もわざわざ来たって事はあれを倒したいんだろうし。
一緒に戦うとしましょうか。
― クーロン・裏街 ―
[ウートラとの冷めた邂逅を追え、次の目的地へと向かう。
おそらく、ウートラとはもう会うこともないだろう]
[ジャスティスK>>153がクレイン博士を殺した事、...から聞いた言葉だ。J・Q>>152は反論する。
ジャスティスK>>155は正義の為だと主張する…]
「それは正義かな?ジャッカルは「ジャスティスに頼ってばかりじゃ進歩しない」と言う警告を受け、死亡したと言っているけど…、
僕はわからないね…。」
[さらに緊迫が走る…。人間に扮したメカ「ジェイコブ」…通称「NJ256」は隠密は得意だが戦闘はかなり苦手だ。
護身用の銃を持っていても負けるだろう…。あの...が負かせたジャスティスKなら尚更…。
ジェイコブの援護は無い…。ジャスティスKにもJ・Qにも…。]
―少し前―
[>>170]
ふむ、了解。
一回物理的に接続しちゃえば、後は少々離れても問題ないって事かな?
[そういう事なら安心してよ。
俺が、「絶対」その時間を作ってあげる。
と、にこりと安心させるように、そして自分に言い聞かせるように言う。]
>>+38
ミア。これを受け取って欲しい。
[そう言って、羊のレリーフが模された指輪を取り出した。]
トウテツパターン、と言うらしい。
ラス・アルゲティの魅了も、それをつけていれば少しはマシになると思う。道具屋は、妖魔にとってソレは魔除けになるとか言ってたな。
……って、言うのとな。
その、人間にはさ。
好きな相手に指輪を贈ることには、とても大事な意味があるんだ。
…ずっと、一緒に居て欲しい。
そんな相手に、指輪を贈る習慣があってな。
[一息、のんで。ミアの瞳をじっと見て、真摯に言った。]
ミア。…これからも、ずっと。
俺と、一緒に居て欲しい。
ええ。その。…本で、読んで。
[本当は、”家”から伝え聞いた話に彼女の名があったからなのだけど。その話はあまりしたくなくて、そう答える。そして、マジックキングダムの人かと問われれば>>165]
はい。
マジックキングダムの、術士です。
術は…魔術を幾つか…と、申し訳程度に陰術の資質も持ってはいますが。
秘印の系統の術は持ってないのですよね。
[と、頬をかきながら、秘術を使えると言う彼女に答える。]
…よろしく、お願いします。
わたしに買ってくれたのですか?
[説明を聞けば、はっとして、それから少し涙ぐんで]
……うれしい。
ありがとう、ケヴィンさん……。
今まで生きてきた中で、一番嬉しいプレゼントです。
わたしも、貴方と一緒に居たいです。
ずっと。これからも。
[手の甲で涙をぬぐうと、左手の薬指から絆の指輪を抜いて、白い手を差し出した]
貴方の手で、嵌めて下さい。
それから……。
わたしは妖魔ですが、「好きな人に指輪を贈って」も構いませんか?
これは買った物じゃないから、少し躊躇いますけれど……。
でも、わたしのルーンが刻んであるから……貴方に。
[交換にと、絆の指輪を渡そうと]
[そうして、赤き剣を抜いて、一緒に戦おうと言うメイアル>>171に頷き、
自身もまた、細身の剣を、抜いた。]
………数が、多いんですね。中々。
[メイアルとイリーナが数を片付けても尚、そこには沢山の小月竜がいた。
………それを見て。
先日、妖魔の君へと放った真空の刃を………多数。小月竜の群れへと、放った。]
―ラボ・少し前―
[しつこい忠告>>169に、]
……そんなに危険だと思うなら、お前こそさっさと逃げればいいのに
(と、そうしないと分かっていて言う自分は、なかなかずるいと思う。)
私は逃げないよ。
……お前だって、まさか今から私が逃げ出すなんて、ほんとは思っていないだろう?
[暢気に話している場合ではないから、早口で、小声。しかし、ゲンには聞き取れる声。]
【ジャスティス】
[姉の言葉>>159を聞き、ジャスティスKは、「怒り」より先に「悲しみ」を得た]
姉さん……いえ、ジャスティスQ。
それは異常で間違いありません。
[断罪に、断定の否定で返した]
クレイン博士が悪である理由は、メカが正義を実行できないと考えたことです>>4:98
メカの正義は、矛盾を孕んでいると、>>1:0
「ヒーローを模した正義」と、「真の正義」が違うと考えたことです。
私が正義である理由は、私が、私だからです。
[姉の痛み>>176など、想像もしなかった]
[イリーナ本人からも改めて名乗りを受け>>167、
やはり特に彼女の出自は問わぬまま、よろしく、と笑った。
もしも未知のリージョンの話でも聞いて居れば、
思わず詮索してしまったかもしれないが――。
やがて、紅く美しい剣を抜いたメイアル>>171に頷いてから。
ブラックイーグルに、店で教わった通りに弾を込め。
先に行ったフィロ>>157の跡を丁度追う形で、踏み出した。]
――…って、本当に素早いわね、これ!
[俊敏な小月竜には中々狙いを定め切れず、放った弾は的外れな方向に。
漸くその一体を撃ち抜くことが出来たのは、
セルリアンの真空の刃>>175を受けた竜に、丁度狙いを定めた時。]
[10の尾で絡め取った小月竜を、宙から地面に向けて勢い良く叩き付ける。
脳天を打ちつけられた小月竜の大半は、その一撃で目を回し、光の粒へと姿を転じた。
それらは口を大きく開き吸い込むことで自らの力へと転じていく]
よ、 っと!
[一撃で仕留められなかったものには、一度拘束を解いた後、1本へと戻った闇の尾を振り頭上から打ち据えることで吸収可能状態へと変えた。
小月竜を吸収する度、身体に力が満ちていくのをフィロは感じ続けている]
[指にはめられた指輪>>+44を、ミアは紅潮した頬で見つめる。
巨大なダイヤより、世界を支配する指輪より、この指輪が嬉しい。いとおしい]
わたしも……ありがとうございます。
[その表情のまま、眩しそうにケヴィンを見た。
ミアはごく自然に近づいてその胸に身を寄せて、近くからケヴィンの顔をじっと見上げて]
……、
[目を閉じた]
へえ……
[術士でありながら真空の刃を繰り出すセルリアンと。
この前会った時はそんなそぶりは見せなかったのに、銃器を使う様になっていたツバキに驚きつつ。
自身は手近な相手へと幻魔を繰り出し。
或いは妖魔武具憑依能力を発動させるのだった。]
[その尾で巧く小月竜を絡め取り叩きつけるフィロや、
幾つもの――ドゥヴァンの時よりも多い刃を放つセルリアン。
先刻までも竜退治に出ていたというメイアルやイリーナも、
おそらく見事な戦いぶりを見せるのだろう、と。
それに比べれば、今のツバキの戦い方は些か頼りない。
それでも術を用いないのは、銃の腕を鍛える為でもある。
術士としても、銃士としても、「集中」することが
その力を高める――という共通点までは意識せぬまま。]
こうすればいける、かしら。
[何発か撃っては外し、撃っては撃墜し、弾を装填して――。
その内に、射撃のコツ、というものが解ってきた気がした。
竜の軟い箇所を見極めて、照準を合わせ、引き金を引く。
初めよりもある程度は、弾を当てられるようになってきていた。]
【ジャスティスK】
『プログラム:ロケット弾回避・実行』
[姉>>181が「異常」を起こしていることは断定できていたから、万が一のための準備は出来ていた。
初撃を後方に下がって避け、即座に戦闘モードへ移行する]
『プログラム:剣闘マスタリー・起動』
[電磁ソードを起動する。
電気を纏い、機械類にダメージを及ぼす剣]
貴方を「悪」と認識し、処刑します。
残念ですよ、姉さん。
[さほど残念でもなさそうに、ジャスティスKは言った]
[心臓の音がどきどきとうるさくて。
でもその音が重なっていくようで、嫌じゃない。
抱きしめられる暖かさと、
くちびるにふれる熱。
やさしい、時間が流れた。
「今、時間をとめて、ずっとこうしていたい」>>@0
いつか、夢の中で聞いた言葉をいま、
思い出していた]
まーかーせーろーっ!
[右手の蕾は、シックネスの浸食を受けてない。きっと、スーが感染を踏みとどまって逆に吸収されることができた要因のひとつだ。だから、ばら撒かれる種も、感染能力は持ってない。
それでも、種をばら撒く。ばら撒く。ばら撒く。
注意をそらせて。こっちに来るなら、きっと相棒と、向こうのみんなが。
あっちに向かうんなら…じわり。担いできた、凶悪な回転刃の感触を確かめる]
………超こえぇぇえーーー!!
[それでもやっぱりこわいものはこわいのだ。死ぬのはいやだから。
でも、踏みとどまれる。踏み込むって。戦うって決めたから]
【ジャスティスK】
『プログラム:バルカン回避・実行』
[危なげない足取りでくるりと回り、かろやかに援護射撃>>188を回避する。
思考ソースとは別の部分で、自動で行われる回避行動]
悪の味方……すなわち、貴方も悪ですね。
そしてそこのヒューマンたち……巻き込まれたくなければ撤退しなさい。
撤退しない場合……貴方方もまた、ジャスティスQの味方であると判断し、
せん滅します。
[ジャスティスKはゾンビは無視して、姉へ距離を詰めた。
冷静にして正確な剣技が、姉へ向かう]
[目の前の相手を次々と切りつけつつ。
ツバキとセルリアンにも注意を払いながら。
この2人と、イリーナと。
それから結社に依頼している増援が来れば。
或いはあの妖魔を……と思えば心は躍る。
それを隠そうと、冷静に剣を振るっていくのだった**]
ジャスティスK!
[呼びかける]
お前は己を正義だという。
だが。
お前自身はその「正義」を言うのものが「何」であるのか分かっているのかな?
お前が断ずる「悪」と対をなすのは「善」
借り物の言葉で―――
[起動された電磁ソード、そしてプログラムを確認して]
―――作りモノの技術でッ
泣いて笑って怒って叫んで「生きて」いる者を踏みつけに出来ると思うなッ!
[ああ。これはもうだめだ。と思った。
出来るならば、この弟が姉の説得を聞いてくれればと思っていたが…
それでも未練の欠片を引きずり吠えながら、J・Qに迫る>>191ジャスティスの進路に立つ]
[あいつに言われるまでもなく>>275、正義を定義することは難しいものだ。
だが、少なくとも、]
姉に弟を否定させる>>181――そんなものが正義のわけはないだろう。
[だって自分がIRPOの隊員に――正義の味方になりたいと思ったのは、そうすることで、大切なひとたちが笑ってくれると思ったから。]
……大切な存在を『なくして』しまった、お前は絶対に正義ではありえない。
[冷たい声>>187。
同じ合成音声なのに、どうしてJ・Qの声に感じる温もりが存在しないのか。
…二つの銃声>>181>>188で実りのない思考を断ち切り、刀を構える。]
[メイアル>>184の紅い剣の軌道に、目を奪われる――場合では、なかった。
ただ、彼女の方を向いて、それが繰り出される先――
小月竜の翼の柔い部分に照準を合わせ、撃つ。
通常の剣劇とも違うように見える攻撃に合わせた射撃。
“幻魔精密射撃”――なんて呼ぶ人も居るのかもしれない。
ツバキは剣の名前も、今覚えた「技」の名前も知らないまま、
セルリアンの剣が向かう先、フィロの尾が振られる先を、
イリーナもまた共に戦っているなら、彼女の攻撃もまた
目で追い、間髪なく引き金を引いていく。]
( それにしても、――… )
[術士であるセルリアンが剣を繰り出し続ける様に、
少し意外なものを抱いたのはツバキもだった。
そんな自分もまた、銃使いとしてこの場に有ることを
メイアルに驚かれていた――とまでは意識せずに。]
[もっと。 もっとだ。
もっと……でないと、届かない。
あいつには届かない。
あいつを、倒さなきゃならない。
力を、付けなきゃならない。
剣を、無心に振るう。そして、時に術を織り交ぜ、精神面を鍛えるのも忘れない。
どれだけ、それを繰り返したろうか。
いつしか、小月竜は片手で数えられる程度に減っていた。]
【ジャスティスK】
[>>193そのヒューマンの言葉を、ジャスティスKがヒトであったならば、鼻で笑っただろう]
私に対立するものは、誰であれ「悪」です。
[心の機微など存在せず、抒情酌量も中庸もありえない、とても単純な世界に今……ジャスティスKは立っていた]
――ゲン、出し惜しむなよ!
[ちらり、視線を流して目くばせをする。彼の攻撃に自分の攻撃を乗せられるよう、その呼吸を無意識に計っていた。]
[ゲンが、スーが、アザミが、弟と戦う。
誰かの指示があったか、否か。J・Qの優先は「弟への接続」]
――行きます!
[仲間が作ってくれた道を進んで、ジャスティスKの首筋を狙う。
思考回路が近い、そしてプロテクトの少ない部分]
(あれ?でも、今相棒、頼りにしてるって言った?言ったよね?なにそれ嬉しい。
そっか。よっしゃ。やったるぁ!)
[銃声に紛れて聞き取りづらくはあったけど>>189。相棒の声はそう聞き取れた気がする。
どうしよう。嬉しい。場違いなのは分かってる。でも、ここまでずっとこわかったのだ。迷惑をかけるんじゃないか。嫌われるんじゃないかって。それが。
でも、そうじゃなかった。弱音を吐くとこも見せてくれなかった相棒が、頼りにしてくれる。
がんばらない理由なんて、何処にもない!]
悪の味方?冗談!
わたしは相棒の味方で!相棒は正義の味方だ!
誰がなんて言ったって!わたしは!相棒の正義を!信じる!!
[こっちが無視される>>191んなら、プランBだ]
<ウィルスバレット>!
[回転刃を右手の蕾…否、蕾の枝葉を伸ばしてしっかりと握りこみながら、左手の変質した指から粘液で形作られた弾丸を撃ち出す。
シックネスを取り込んで、自分の持ってた能力と合わせて。きっと、世界でスーしか使えない、感染能力を持った弾丸を、撃ち込む]
さぁ、防水性能はばっちりかな?
[背中に隙間がなければいいねー。
否、なかったとしても、突っ込む!]
間ーにー合ーえー!
[ゲンと、アザミと、相棒が、持ちこたえられる内に。なんとか無機質なマントの背中との、その距離が。詰まればいいけど―――!]
[J・Qへの進路妨害。
明確な敵対行為。
「悪」だと認識]
[そう、これでもう、ゲンはジャスティスKが守るべき「存在」ではなくなる。
「人類」の為に、犠牲にすべき「少数」]
[ころしてもいいそんざい]
[繰り出すのは、得意技である多段斬り]
[最後の一匹を仕留めたのはだれだったろう。…深く、息を吐く。
と、そこで気がつく]
……倒した数、数えて、なかった……
[1匹500クレジット。>>0なのに、何匹倒したか覚えてない。参ったな、と思いながらも、皆に声をかけて、漁師組合に報告に行く。
そうして、支払いの話をしているその時、セルリアンの腹の音が鳴った]
……あ そういえば、ずっと何も食べてない……
[そんなセルリアンを見て、誰かが食事に行こうと誘ったならば、支払いの話が一段落してから、喜んで同席しただろう]**
[失敗は許されない。そのことが、否、他の仲間たちの協力が自分を弟へと導いてくれる。
たとえ誰が傷つこうとも、今は感情をブロックさせるしかない。]
[接続を成功させれば、後は「突撃」あるのみ]
――今助けます、ジャスティスK。
[ジャスティスKの首筋に自らの左手――ハイぺリオン――を埋め込む。
ゼロ距離射撃の後に、侵入する。
戦闘スキルの高い弟に欠陥品の自分がこのような荒業を成功させることができたのは仲間の御蔭に他ならなかった]
[少し息苦しいぐらいに抱きしめられて>>+48
でも、なんだか嫌ではない。
だけど、ふと、その声が揺れた気がして]
……ケヴィンさん?
[その頬を手のひらで包んで、じっと目を覗きこんだ]
[自らの中に、意志の持った異物が入るのは強烈な不快感だろう。防衛プログラムが作動するのか、果ては暴走するのか。
現実のジャスティスKがどのような凶行に走るかはわからないけれど、後を仲間に託して。
完全に現実世界ではない場所に、彼女は足をつかせた]
[ジャスティスKの電子世界の中へと]
[取りこぼしていた小月竜を、真空の刃が、疾駆する鉛弾が、幻想的な刃が捉え、散らしていく。
フィロは紅い瞳をそちらへと一度向けた後、四肢で地面を踏み締め、複数に分かたれた尾を振り回し、捕らえた小月竜を彼らの攻撃軌道上へと放り投げる。
それが終われば尾を戻し、地面を蹴って剥き出した牙を逃げ惑う小月竜の一匹へと突き立てた]
がうっ!
[牙で引き千切ると同時、光の粒へと変じたそれを一気に飲み込む。
もう何匹吸収したか分からない。
そんなフィロの背中にはいつの間にか小月竜と同じ翼が現れていた]
[戦闘を黙って見ているジェイコブ。ふと、ジャスティスK>>179の発言に対し…]
「(ある意味ジャッカルの推理当たってんじゃん。バカなのに…)」
[だが次に出た発言>>198は…]
「(ジャッカルより無茶苦茶だー!)」
―電子世界:ジャスティスK―
[複雑怪奇な迷路のような場所。およそ現実のものとは思えない無機質な世界。
数多に現れる防衛プログラム――否、制御プログラム]
…ジャスティスK。私は世界を、ほんの少しですけど見てきました。
[自らのメモリをコピーして、それを彼の世界の制御プログラムにたたき込むようにして彼に直接送る。
スーは相棒だった。 この世で初めてできた友達。
ジャッカルは人間だった。 自分にとってよくわからない、どこかおかしくて憎めない不思議な。
ラーシナは仲間だった。 自分を抱きしめ返してくれた、温かな。]
貴方もそうではないのですか。
[願望かもしれないが、弟は優しかった。
自分を救い、そしてガラス越しでも手を差し伸べようとしてくれるだけの優しさがあったのではないのか]
[コピー、送信。コピー、送信。ジャスティスKの中にジャスティスQを送りこむ]
【ラス・アルゲティ】
─ コルネフォーロス ─
[ラスが、欲しいと一言を言えば、妖魔の従者達は世界中を飛び回ってそれを手に入れてくる。
宝石だろうと、芸術品だろうと、……生き物だろうと。
この日、彼が求めたのはひとりの少年だった。
何匹もの従者を返り討ちにされ、ついには銀十字騎士団まで放って、ようやく連れてきた獲物を、ラスは検分した]
お前に傷を負わせた従者は、後で処分しておこう。
[銀色の蔓に全身を絡めとられ、しかしなお抵抗する少年の頬に、ラスは爪の長い指を這わせた。
抵抗の時に受けたのだろうか、ひっかき傷のような痕跡。
ヒューマンの紅と、妖魔の蒼。
ふたつがまざった、紫色の血]
【ラス・アルゲティ】
僕は綺麗なものが好きだ。綺麗で珍しければなおのこと良い。
半妖……そんなあやうい存在は二人といないと思っていたけれど。
……ふふふ。
僕に気に入られた事を、栄誉に思うが良い。
[頬の輪郭をなぞって、淡紫の髪をつまむ]
この色が良いね。もう少し伸ばそう。
それから、お前に似合う服も仕立てねば。
【ラス・アルゲティ】
[睨みつけてくる目を、楽しげに見返す。
逃げ惑う獲物より、こちらの方がいい。
その矜持を折り、誇りを奪って、恭順させた時の喜びが増すから]
君は僕のものになるんだ。
[魔力で出来た銀の翅が、ラスの背に広がる。
大きく、美しく、強い、妖魔の生き方そのもののような]
この一撃で、君は僕に魅了され、
そして、僕を裏切れば、次の一撃で死ぬ。
[「蜂毒」を、深く、撃ちこんだ]
楽しい。 嬉しい。
そんな世界だった。
優しい。 愛しい。
そんな人たちだった。
貴方の代わりに世界を見て、そして共有したつもりだった。でも違った。
[制御プログラムを破壊しながら、更に奥へと進む。
その間にも己をコピーし送り続けるのは変わらず、ひたすらに繰り返して]
貴方がいない。貴方の守ってくれる世界に貴方がいない。
友がいるけど、家族がいない。
代わりなんかじゃなく、貴方といたかった。
[ジャスティスの電磁ソードが振り下ろされる。
メカだからこそ出来る、正確で精緻で、瞬息の斬撃。
恐らくは、J・Qとの進路に割り込む…の動きから割り出された予測では。
その斬撃は躱せるものでは無かったはずだ。
ジャスティスの視覚センサーが男を引裂くのを確認。
だが。]
―――おそいねぇ。
[熱源センサーが異常を告げたその時には]
『喪神夢想』
[冷たく、低い声が。
ジャスティスの鼓膜をいや、センサーを振るわせて。]
それ、残像だから。ごめんね。
[白刃が可動部の継ぎ目を正確に薙ぐ。
そして、]
―――お前こそ、デスクワークばかりで腕が鈍って無いだろうね?
[アザミの目くばせに、ちらりを視線と返して。>>199
久方ぶりに抜いたその刃が輝く。]
多段切りとはこうするものだよ。
『無月散水!』
[躱すことを許さぬ、光芒がジャスティスKに殺到する]
愛しい子。 狂ってしまったのはさびしかったのですか?
[ぎり…ぎり、ぎりぎりぎり]
元の貴方に戻ってほしい。優しい貴方に。
正義じゃなくてもいいから、弟なだけでいいから。
優しい貴方に。私にとっての正義に。絶対に。
お願いですから――。
[ぎりぎりぎりぎりギリギリギリ]
[電子世界の中での抵抗を受けながらも、奥へ、奥へ。
拒絶があろうとなかろうと、全てを包み込むように]
――私を処刑するなんて言わないで。
[どうか、どうか、奇跡よ起これと願い続けるしかできない。
でもそれが力になると]
[逸らされた目>>+51。
ミアは瞬きをする。
……ミアは、8年前に目覚めた時からこの見た目で、成熟した精神を持ち、世界の成り立ちも理解できていた。
白百合の君に召され、姉姫たちと過ごすようになったら、なおさら知識も知恵も加速された。
だが、死に分かれ、それは経験したことがなかった。
だからケヴィンの懸念>>+48は分からない。
想像出来ない。
でも]
うそ。
ケヴィンさん嘘つきました。
[それは分かった。
絆の繋がり、想いのつながり。短い時間だったけど、濃くて大事な時間を、ずっと一緒にいたのだ。
むぎゅう。ケヴィンの頬を痛くないようにつまんだ]
[深部に見えるのは、暗い暗いプログラムと、優しい光]
返して。
『プログラム:射撃マスタリー・起動』
弟を返してください。
[銃口を向け、叫ぶ。 光の方へ]
お願いですから、元に戻ってください!
元の強い、優しい正義の味方に!! 私のたった一人の弟に!!
ジャスティスけ――
[ギリギリギリ――パキ]
[やがて羽ばたきがその場から聞こえなくなった頃。
光の粒に転じてしまった所為か、小月竜の遺骸は残っていなかった。
セルリアン>>204の言葉で、はっとして]
………と、とりあえず、幾らかは貰えるんじゃない?
居なくなった、 っていうのは見て判るんだし。
[『居なくなった』。
自ら発したその言葉で、この時俯きはしなかった。
やがてその場の面々と共に、組合に報告に行った際。
何も食べてない、という声に振り向いた。]
えっと、確か向こうに――…
カニの料理が美味しいレストランがあるの。
みんなで其処に行ってみない?
[今朝マンハッタンで、彼の為に食べるものを
注文しなかったことに、悪いことしちゃった、と思いつつ。]
―――バツンッ!!
[電線が力づくで引きちぎられたような音が、J・Qの体に響く。
視界も、音も、全てがその音を最後に消えた。
残るのは「無」のみ]
―現実世界―
[戦況がどのような状況になっているだろうか、彼女にはわからない。
否、もう何もない。]
[J・Qの全機能は全て停止しており、その場で佇む鉄の塊と化していた]
−相棒に合図送るちょっと前>>200−
ふはっ
[そのときなぜか気がついた。笑ってるんじゃない。ただ怖くて肺に溜まった息が押し出されてるだけだこれ!]
いっけぇえええええええ!
うわばばばばば!
[イリーナから受け取った回転刃を、いつか聞き知ったやり方で起動する。
途端に回転と同時に振動を始めた鋸は、なるほど確かに並大抵の力で御しきれるもんじゃなかった。
でも、一太刀で良いんだ。ほんの少しの傷、ほんの少しの足止めでいいから。
たとえ振動で、腕がもぎ取れようとも!]
―――<チェーンソー>!!
[かみさまだって屠って見せた伝説の武器を、前面からの攻撃>>215に合わせて押し当てる!]
【ジャスティス】
[正確かつ高速な連続斬りが、ヒューマンの男>>214にぶち込まれる。
ヒューマンには出来ない、しようとも思わない斬撃。男は千切りに引き裂かれ、処刑完了s……異常あり!]
!!
[ゲンのカウンター>>215が、ジャスティスの肩部装甲の継ぎ目を薙いだ。角度と深度がもう少しずれていたら、腕ごと持っていかれていたかもしれない一撃。
危険。
ジャスティスはこの男への認識を改める。
そして]
[無心に小月竜を追い続けていると、大量に居たそれらはいつしか数えるほどとなり。
ついには全ての小月竜が仕留められることとなる。
殲滅されたと分かれば、フィロは一度身震いし、毛を奮い立たせた後にその場に座り、後足で耳の後ろを掻いた。
緊張の後のリラックス、一段落ついたと実感する]
セルリアンー、ツバキー、どうだったー?
[獣型のまま立ち上がると、尾を振り背の翼を緩くはためかせて、セルリアンとツバキの居る場所へと近付いた。
他に白き妖魔とヒューマンが居るのに気付けば、お座り状態で彼女らを見上げ、首を傾げる]
だれ?
[至極尤もな疑問を口にした]
[派手な戦闘が続く中、チェーンソー、無月散水等と言った攻撃に加え、J・QがジャスティスKの進入に成功。
だが、結果は…]
「J・Qが………?」
……あらかた片付いたみたいね。
[小月竜が見えなくなると、皆の元へ戻る。
フィロに名を問われればいつものように異名まで含めて名乗ってから。]
貴方は、この2人の仲間って所かしら。
お名前は?
――これは、あんまり得意じゃないんだがな……。
ま、今回は合わせてやるのが優先だ!
食らえ、
『ロザリオインペール!』
[跳躍、続く落下の速度を剣速に乗せて十字に切りつける。ゲンの一撃>>215の終了とぴたりとタイミングを揃えれば、それもやはり回避困難な剣閃と化すのだ。]
【ジャスティスK】
[背後からの>>201射撃を、剣の一撃で叩き落とす、わずかな隙に、「悪」たちの準備が完了した]
[回避不能の連続斬撃>>215 高速回転する死の刃>>222 上空からの光輝く剣閃>>228
それらが同時に、迫ってきて]
[回避不能回避不能!]
[鳴り響くアラームの中、だから、ジャスティスは回避を捨てた]
― しばらく前・シュライクの中島製作所武器製造部門工房 ―
「メンテナンスが終わりましたよ」
ありがとう。
[技師に礼を言いながら、長銃身の銃を受け取る。
そして20メートルほど離れた的に数回、照準を合わせてトリガーを引く。
真ん中へ命中。「相変わらずですね」と技師が言う]
「それにしても何でいきなりメンテナンスになんて? 別にどこもおかしくなっていなかったですよ?」
[不思議そうに尋ねる技師に、逆に尋ねる]
バタフライ・エフェクトって知っているか?
「バタフライ・エフェクト?」
[技師が疑問符を頭に張り付ける。それに対して、]
意味の無い動きでも何かの意味を為す時があるってことだ……。
[そういってからさらに別の質問]
ところでナカジマは?
[此方に来るフィロ>>224が飛んでくる姿に瞬いて、
けれど直ぐに、少しだけ疲れの滲んだ笑みを向けた。]
こっちも上々、って感じね。撃ち方も大分判ったし――。
――と、こちらはメイアルさんと、イリーナさん。
[彼の疑問の先を察し、彼女らそれぞれを一瞥して伝える。
それ以上の紹介は、当人たちの意思に任せるとして――。
やがて、彼からも提案への是が貰えれば>>225
両手を上げる姿に、表情を緩ませた。]
それにしても――…
フィロ、見違えたわ。
[人型に戻る前、小月竜と同じ翼が生えていた彼に向け、
そんな言葉がぽつりと零れたのは、
まだ――幾枚もの刃が此方に届く、おそらくほんの少し前に>>220。]
【ジャスティス】
『プログラム:マグニファイ・実行!』
『プログラム:超過機動・実行』
[電磁ソードが輝きを帯び、全身の駆動系が唸りを発する。
ジャスティスは正確さと速度を武器に、
高速で撃ちこまれる無月散水の全ての攻撃を、高速で連打ディフレクト、
チェーンソーの刃を避け、横部への連続突き、
そして、上空から落ちてくる剣撃への連撃打ちを、
全て同時に、一部の狂いなく繰り出した]
[連続する金属音は、あまりの速度の為に継ぎ目を持たず、
ひとつの長い音として、研究所を鳴り響かせた]
[ツバキの提案>>218に、じゃあそうしようかな、と答えようとした時]
…?!
みんな、危ない!
[その、飛んできた斬撃>>220に反応して、叫ぶ、と同時に、ツバキに先程習得したばかりの魔術…『サイコアーマー』をかける。
自身は、剣を手に。その剣撃を受け止める。
びりびりと剣から伝わる衝撃。]
[三連携が終わるのと、マグニファイに耐えかねて、電磁ソードがはじけ飛ぶのが同時。
全身から軽く蒸気を立てたジャスティスが、通常起動に移行する、そのまさに一瞬の隙]
──!!
[J・Qの接近を許してしまった。
首筋で響く、射撃音>>205
そして、電脳空間の、本人達には長い、しかし、傍からは一瞬の攻防が……]
――ッ
[真空波を左手の小手で受け止めた。
新手かと向かってきた方向を見やれば、其処に居たのは一人のヒューマンだった。]
……1人でこの人数相手に?
よほど自信があるのか、それとも。
[そう言うと、彼女の真意を問いただすように。]
其処の貴女、どういうつもりかしら?
[───フォォン!
真空波は剣や術に弾かれ、または一向を掠めるように、しかし誰も傷つけずに背後に突き抜けていった]
あ、驚かせてしまってごめんね。
…それはね、キラービーの亜種でパラシティカっていうんだよ。
稀に小月竜に寄生している『毒蜂』さ。
あれ?職員から聞いてないのかい?
もう…いい加減なんだから。
[...の視線の先には床に落ちた数匹の虫の残骸]
でも間に合って良かった、誰もまだ刺されていないようだね。
本当に良かった。
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