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……
[『ひどいよ』喉元にでかかった言葉を飲み込む。
真白な世界だった目の前が真っ黒に染まっていく。
生まれ変われと、許す世界があるのだとそう言ってくれた彼女
自分を見ろと 拒まぬと言ってくれた彼女
私に生きる光を見せてくれた彼女は
もう飛び立って行ったのだろうか? 彼女の空へ
微かな残り火だけを残して
これが現実か? これが今際の私を寸での所で留まらせ
現実の世界に導いた彼女が見せたかった現実なのか?
への字に曲がる口をぐっと堪える。
泣き出しそうになるのを必死に耐える]
グレイヘン……ただいま。
わたし かえってきたよ
[絶望と悲しみの言の葉のかわりに私は微笑んだ。
絶望? そうじゃない。だって彼女は言ったのだ。
安らかに生きて死ねる場所はあると。
その全てを投げ打って、私を運んで
そして……飛んで]
ぐれいへんに あいにきたんだよ
やくそくだったもの
おぼえているもの
わすれないから……ぜったい
[見えぬ目のかわりに、手を使って彼女を見ようとする。
頬を撫で、唇に触れる。遠慮がちに彼女を見ていこうとする。
少し…大人びて見えただろうか
痩けた頬だとわかるだろうか?
彼女が彼女自身を消そうとした痕はわかるだろうか?
ただ目で見ていたら痛々しい姿だったのだろうか?
私の手は、それを否定する。
それは彼女の生きた証。苦しみもがきそれでも飛ぼうとした彼女の生き様
それはとてもとても目映くて暖かかった]
ありがとうね ぐれいへん
わたしをつれてきてくれて
ありがとう
わたし さがすから
ちゃんとさがすから
あなたを
あなたがみせようとした せかいを
ごめんね
またせてごめんね
[物見えぬ瞳からぽろりぽろりと雫が流れ
頬を伝い流れた雫は、彼女の頬を穢してしまうだろう。
嗚呼なんでだろう。
彼女はこんなにも輝いて羽ばたいていこうというのに
なんで私の目はその晴れ姿を映してくれないんだろう]
ぁあ ぅうう
[触れて見ることはできても
見つめて見送ってあげることができない。
それがこんなにもこんなにも悔しくて
申し訳なくて悲しいなんて]
[少女だ。
自分より歳下に見える少女が、幸せな眠り、
とは程遠い表情を浮かべている。
泣いたから苦しいのか、苦しいから泣いてるのか]
…… …だめ、 ……しんじゃ、
[青ざめた唇が言葉を紡ぐ]
しなない、で。
[――それからどんな火事場の馬鹿力を出したのか。
気がつけば自分のベッドまで素早く戻って、ナースコールに飛びついてボタンを押していた**]
[身を乗り出しすぎて、落ちてしまわないように。
抱えている彼女の動きに合わせて、自分もすこしずつ動いていく。
ぐれいへんと呼びかける声。
その返事は当然のようにない。
腕の中の表情が変わるのを見る。
――しかし、これが現実。
いつかは受け入れないといけないもの。
夢の世界が歪んだのであれば、もう夢に逃げることもできない。
認めなければならない、事実]
[グレートヒェンに触れる手を、止めたりはしない。
そうして事実を飲み込む事で、前に進めるのなら。
ただ、痛むであろう彼女の身体をなるべく痛くならないようにと、体勢を変えるのみ]
……リヴリア。
[そんなに泣いたら体力が持たないよ、と。
……いおうとした、その時。]
……、何事、
[ポケットの中で鳴り響くナースコール。
常に持ち歩いているそれから、ランプが光る名前を読み取って]
カスミ…?
な、なに、がっ…?
[押せる力があるのかすら、疑問だったのだ。
それなのに、なにが、]
リヴリア。
……ごめんね、すこし、離れるわ。
お願いだから、ベッドからおちたりは、しないで。
ひどく動いたら、だめよ。
[本当は離れたくはない。
離れてはいけないのだろうけれど。
グレートヒェンの亡骸のそばに、リヴリアをそうっと下ろす。
一般のベッドよりもそもそも広めなベッド、しかも細い少女二人。
――大丈夫だと、思いたかった]
[離れたいと思ったのはもうひとつ。
ありがとう
ごめんね
プライドが高いという彼女が。
その言葉を告げるなんて。
……最後に何か、二人だけで言いたいことが、未だあるのだろうか、
すこしだけでも、自分がいない時間があったほうがいいのか、
ほんの少し、考えたから。
それでも部屋を出る寸前まで振り返りながら、少女たちへの部屋へと走る]
― カスミ・ミズキのそば ―
カスミ?
どうした、の、?
[息を切らして、カスミのベッドのカーテンを開ける。
床に崩れて、ぎりぎりナースコールを押したらしいカスミ、そして開いているカーテン]
…そこ、は。
[ミズキのベッド。
そう言う前に、カスミを抱きかかえて、ベッドへと戻す
リヴリアのように骨折まではしていなさそうだ、と軽く触って思う]
で、えっと、どうしたのかしら。
……おとなりの子が、気になったの?
[そうカスミに問いかけながらも、美月の顔を覗く。
頬を流れる涙に気づけば、それを拭い]
大丈夫?
つらい?
[ほとんど動かせるはずもない身体、どちらに頷くのだろうと、注意深く観察した.
そして、少し。
この騒ぎの中、未だ目を覚まさない少女―遥―の方を見た]
………手を、とって、あげて。
[隣の少女にかかりきりになる医者の彼女の背に、ぽつりと声をかける。
こんな時になぜか夢の終わりの光景を思い出していた。
震えを、とめてくれた、ふたつの手。
本当は少女自身が手を取ってあげたいけれど、
情けないくらいに震えているから。
震えを、伝えてしまう気しか、しなかった]
[どれくらい泣きはらしていただろう。
今までまともに使っていなかった喉はとっくに枯れ果て、ただぜぇぜぇとかすれると息づかいと、しゃくり上げるように漏れる嗚咽が零れていた。
気がつけば、いつの間にかグレイヘンのベッドにぽつんと座っていた。
支えてくれていた腕の感触はなく、辺りからは自らの呼吸と遠い空調音だけが聞こえていた。
しゅるという名だったか? 私をここまで連れてきてくれた者の気配も消えてていた。
遠巻きに私たちを眺めている者はいたのかもしれないが、それに気付く術はない。
長く座ることすらままならない。
見えない目で彼女を覗き込もうとしても、四肢を持ってすらこのやつれた身体を支えることはできなかった。
結局、彼女の横で寝そべる形で横たわることとなっただろう]
ぐれいへん あのね
[冷たい身体に腕を伸ばして精一杯抱きしめる。
あたたかくなれば、目を覚ましてあの微睡みのような緩やかな声で『おはよう』と言ってくれるかも知れない。
そんな淡い期待もあったのかもしれない。
彼女が私にそうしてくれたように、その細い身体を、私のやはり細い身体で包み込むように抱いて、そっと髪を撫で続けた。
── 暖かい場所で眠って貰えるように…と]
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