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[ ………ふわり。
浮遊感とともに、とおいとおい空の果てへ。
『逝く』ということはこういうことなのだろう。
綻び逝く世界から離れながら、
ぼんやりとそんなことを思った。
だんだんと自分と世界との境界線が薄くなって、
共に翔ぶだれかの姿を見失いそうになる。
確かなものは握っている手の感触だけ。
ミズキはつなぐ手を、縋るようにぎゅっと強く握り締める。
だって、星売りと約束したんだ。
いっしょに『いくんだ』 と。
この手だけは絶対に、離さない。
そう強く強く思っていた。だから―――――]
[繋いでいた手が離されて、
はっと意識を取り戻したかのようにぱちくりと瞬いた。
一瞬訪れた寒々しい気配は
暗い空で独り、迷子になったかのような大きな喪失感だ。
けれど、その手はふたたびしっかりと繋がれる。
――誰かの手によって]
……?
[目前を一枚、白い羽が舞っていった。
そこでようやく思い出したのだ。
自分たちをここまで導いてきた存在を]
…っ、 グレイヘン……っ!
[その名を呼んで、勢いよく振り向いた。]
[視界に入ったのはやわらかなほほ笑みと、
夜明け前の真っ白な空に
まるでとけゆくようにして広がる白い翼。
そこでようやくミズキは、
グレイヘンは最初から
一緒にいくつもりでは無かったことに気がついた]
………れい、 …へんっ…!
[名を呼ぶ声が、空の上で変に掠れた。
そうして彼女は墜ちていき、やがてに視界から消えてしまった。
いっしょに と言ったのに、
ふわふわとした『ばいばい』だけを口にして。]
………そっか……
[聡くても、俺はここでブロアを名乗っていない
だから、気づかないのは当然だ。
きっと、家族か誰か、と思ったのだろう。
実際は、現在空白となっている
ブロア家当主と言う 役割、なのだ。]
後悔って言うのはね、
IFを思って夢見るから、できるんだよ。
もう、俺には現実しかない。
[もしも、あの時〜していたら。][それが後悔。]
[最初から、俺には夢はなかった。
姉の夢で知ってしまった、
それは別世界、IF世界。
現実は、ただただ事実が横たわるのだ。
そこには反省とその反映しかなく。
後悔の甘く苦い自己嫌悪という名の
自己憐憫に浸る余裕などないのだ。]
[望むなら、渡り鳥は。
リヴリアという名の少女を殺めよう。
そしてただの少女を連れて帰ろう。
家も苗字すらも何も持たないただのグレートヒェンは。
誰かを殺したって、平気。
どんな批難も責任も。
受け止めて傷がつくものはないし失うものも何もない]
ここは、寒いよ。
それに、疲れたでしょう。
[凍えた心。
暖めるにはこの場所はきっと彼女には苦しかったのだ。
夢の中でも仮面を被り続けて。
安らぐ事もできず今まで磨り減ってきたのなら]
…………っ。
[胸に押し寄せたのは『寂しさ』と、少しの『悔しさ』だった。
もう彼女には会えないこと。
そして――与えられるばかりで、
もう彼女に返す機会は喪われてしまったのだということ。
それが寂しくて、…悔しい。
繋いだ手をきゅっと引かれた。
星の少女がとなりで無邪気に楽しそうにしている。
ミズキは胸のさみしさを振りきって、
彼女に向けて微笑み、頷いた。]
……だから、俺は男だって。
[俺は、身体を起こすと
仮面をかぶる前に、ハルに笑って
頭を一つ撫でて。
そうして、仮面をかぶる。
花冠……いや、ブロア当主として
最初の仕事]
[そこから掬い上げて。
暖かい場所へ、眠らせて上げる事を。
ねえ、かみさま。
もし存在しているのなら。
無慈悲な貴方だって待っていてくれるでしょう?]
[家族というのは、時に身勝手である。
延命治療の拒否をする本人に
延命治療を施すが如く。
”どんな姿でも生きてほしい”
美談でもあるが
……当人を苦しめる枷ともなる。]
[深く、息を吸う。
そうしておおきく天を仰いだ。
ここは夜の領域と、太陽の領域の中間。
真っ白な空――いまふたり、夜明けの中にいる]
綺麗。
………すごくすごく、 きれい。
[青葉の瞳の目元に雫が滲む。
星売りの少女は笑っていただろうか……それとも。
その背後から上る太陽が、
逆光となって、彼女の表情を隠して――――]
[けれど、除名により
リヴリア=ブロアは死ぬ。
残るのは、私には名も知らぬ女だ。
生も死も、好きにすればいい。
noblesse obligeとして
治療費の施しが必要ならば好きにすればいい]
[天に散りゆく涙がひとしずく、地へと落ちて雨となる。
やがて夜明けが終わり朝が来るまで
暁の明星がその姿を隠す時まで
美月はきっと、笑っていたに違いない*]
[2人を包むように広がる翼を丸めて。
少しの温もりを分け合いながら、少女を促す。
この風の止まる場所へ。
まだこの世界に留まる者がいるであろう場所へ。
まだ。
花畑の形を保つその場所まで]
→ おはなばたけ ―
だあって、ダハールちゃん、花冠かぶるんだもん。
[くすくすと楽しげに少女は笑う。だけど、と穏やかにダハールを見つめた]
だけど、なにかを決意したみたいにみえるダハールちゃんは、ちょっと男の子に見えるよう。
[何を決意したのか、少女にはわからないけれど]
[冷たくなった翼に何処から落ちてきたのか、
ぱたりと温かい雨雫が一つ降り注いだ。
月の光を閉じ込めたそれは凍った翼に染み透る]
――……ハル、ダハール。
[道化師だった少女を支えながら。
貴方達はどうするのか。
そう問うように、渡り鳥は2人に視線を投げ掛ける]
[娘が私を見て笑う。記憶をなくし続ける娘だ。
彼女は私が守るべき領域の民ではないが
一人のか弱い少女だ。]
……ムラサキ、ツユクサ……だったか?
けれど、花のない、例えば、月桂樹の冠なら
いただこうか。
[赤いローブは、今はその形を変えて。
立ち上がれば、地に伝う裾、所謂道化師のそれとは
全く形を変えていて。]
………ありがとう、常春の。
そして、さようならだ。
君の花園がいつまでもあり続けることを
[私に祈れるのはここまでだ。
そう言って、私はもう一度頭を撫でてから
背を見せて歩く。
その視界に渡り鳥と女の姿が見える。
そう、あの女自身に
まだ除名の件を伝えていないか。
私は花冠を手に近づいた]
さようなら、ダハールちゃん。
月桂樹は、ここにはないなあ。
ここは、お花畑だから。
[ダハールの様子が変わったことには触れず、少女は変わらぬ笑みを浮かべている]
ありがとう。
あのね、ハルね、
[ダハールの背中に向かって、少女は笑って、言った]
ダハールちゃんのこと、大好きだよう。
……忘れちゃうくらいに。
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