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[ぱちん! と耳元で火花が散ったような気がした。
はっと少女は顔を上げる。
しばらく呆然とダハールの顔を見つめていたけれど、やがてはっと我に返り、誤魔化すような照れ笑いを浮かべた]
ダハールちゃん、ごめんねえ?
なんか……なんか、ちょっと、懐かしかったんだあ。
[そっと腕を解いて、少女は口元に貼り付けたような笑みを浮かべたまま、目を伏せる。
懐かしい?
何が?
少女には、懐かしむような思い出なんか、なんにもないはずなのに。
考えない。考えるな。
むずかしいことは、考えない。
楽しくないことは、なかったことに]
………。
[淡い微笑が浮かぶ。
親が寝しなに聞かせてくれる御伽噺に、目を輝かせて聞き入る子供のような。
けれど気持ちまでももうすっかり子供――というわけではなく、
心の中の冷めた部分が、これは夢物語に過ぎないと告げていた。
ただ流れるだけに過ぎない星に、自分の都合で勝手に物語を生み出して。
けれど、物語の方がずっと綺麗だから。
微笑んだまま渡り鳥の少女に、こくり、と頷いてみせた。
ほら、ビンの中の「星」だって。
わたしの、だれかの、みんなの願いごとが詰まってると思えば、
こんなにも綺麗]
白い、お空……。
[また、期待と不安がごちゃ混ぜになって襲いかかる。
夜明けが来る前にいっつも眠ってしまう少女は狭間の空の色を知らない、
そういうことになっている]
あったかそうですけど、横になれないんじゃないですかあ?
ああ、それでいつも眠そうにしてるんですねえ……。
[合点が行った、という風にゆるりと瞬きを繰り返した後、
続く問いかけに、目を、見開いた]
素敵ですねえ。お星様の近くまで行けそうですねえ。
連れてってくれるんですかあ?
[期待先行。
片方の手を翼みたいにぱたぱた、と羽ばたかせながら、
自分がお空にいるところを想像して、笑みを浮かべていたが、]
かえったらみんなにもお話して――――……おはなし、して、
[ふいに空虚になる。
ぽろり、と片方の目から涙がこぼれ]
―――…帰りたくない。
[夜を裂く囁きは少女自身の耳にも届かないほど小さく、小さく。
表情を驚きで満たして、ワンピースの袖で涙を拭う]
ごめん――かえれなくなるんじゃないか、って思ったら、
こわくって……。
だって、わたし、まだ、みんなとお友達になってないんですよう……。
ミズキちゃんときのう、お話できたんですけど、
うまく、ばいばいできなくて。
[星売りの少女を「この世界」へとひきつける強烈な存在があるとすれば。
それは頭上で広がる明けない夜のぬるい闇ではなく、
地上で野山を、森を、色んなところを駆け巡る『太陽』だった。
涙は止まらず、こんな顔を見せたくないとばかりに、
くるり、と渡り鳥の少女に背を向ける。
「星」を抱えているから両手は使えない。
とっさに手離すという発想が出てこない。
月明かりが――眩しい。
今すぐ隠れてしまえばいいのに**]
ウサギちゃんりんごに5年?
君、それはいくらなんでも不器用すぎだろう。
りんご剥きなら私のほうが上手いぞ。……多分。
[獲物を捌くことなら出来る少女は、
やれやれ、といった様子で小さく肩をすくめる。]
それにしても懐かしいな。
私も、昔はよく……
[味など二の次の、ただ栄養を摂取するための食事。
そんな中で唯一好きだったのがうさぎりんごだった。
けれどその内に、りんごを噛む力も、
それを嚥下する力すら無くなって、
自分の舌で物を食べることが、出来なくなって―――]
[考えれば考えるほど暗がりに落ちていく。
ならば―――考えてはいけないのだ。]
……よーい、ドン!
[自分で自分のために号令をかけて走りだした。
先手を切って。風を切って。
後ろでリヴリアが上げる文句の声も、
唖然としたローザの表情も、届かない。
砂浜の上、ときどき足を取られそうになりながらも
太陽宿す脚は駈ける―――『翔ける』]
[夏の山はまだ太陽天高い昼の時間。
けれど遠い野の方角を見やれば、
黄昏――そして夜の訪れる、暗い空。]
……星売り、 ―――……。
[どこかから、星が泣いている声が聞こえた気がした。
けれど走り出すことも、振り払うことも出来ないまま
太陽の子はその場に佇む。]
[空を見上げる青葉の瞳は、
世界の異変に未だ気づかない。
夏の野山に存在しないはずの月が上る。
陰る太陽――隠されゆく光。
これからはじまろうとしている、*日蝕に*]
[巡る刻の輪廻 駆け抜ける風
私は彼女と44回目の駆け逢いを紡ぐ。
視線の先に揺れる日輪と大地の髪
躍動する肢体 眩しく煌めく汗
それを追いかけ 走る 走る
踊るように 跳ねるように
少しの間、逢えなかった刻を一片に集めるように見つめながら。
彼女は私をもう超えた
43回目のあの日から、私は彼女をもう振り返る責務も権利も失った。
彼女は翔け征く 大地の翼を命に宿し 生命を燃やし。
私は駆けるだけだ。私に翼はないのだから。
生は凍っているのだから。
だからもう追いつけない。
“異変”が訪れさえしなければ]
[44回目の駆け逢いは、その異変によって終わりを告げる。
おひさまの振り返す手が止まる。足が止まる。
翼が止まる──]
……
[見上げた空 太陽に蝕れる月の掌
雲を払い、その雄大にして艶やかな身体を侵す理
現の世界ならば、物珍しいことながらも起こりうる朔日の戯
けれど、ここに世界の理は存在しない。
ミズキの元に月が昇らぬことは、おそらく知らない。
私が彼女に会いに行くのはいつも昼と定めていたから。
同時に私が星の彼女に会いに行く時は、
黄昏を待って宵を纏うのだけれども……
それでも、“それ”がおかしいことは
彼女の様子を見ればわかることだ]
おひさまの子、ゴールは自ら向けに来てくれることはないよ。
翔け征くのだろう? 翔け抜けるのだろう?
なら、今はまだ佇む刻じゃない。
……それに潮騒の子が待っているよ。
真昼の子は焦がすだけでいいのだよ。
焦らすのは真夜中の所行だから
[追いついたのなら、バケツを持たない方の手で肩を抱いて、仮初めのゴールへ誘ったことだろう。]
むりにつれてったり、しないから。
[怖れの理由を語る様子に耳を傾ける]
カスミが、へいきっておもえるようになったら。
それから、おほしさまにあいにいけばいいの。
ぐれいへんは。
ひとりでは、いっちゃったりしないから。
[夢が少女を拒絶する可能性もまだ。
今は知らないから]
ミズキと。 おはなしできたら、いいね。
[背を向ける星売りの素振り、敢えて見ないふりをする]
それじゃあ。
ぐれいへんは、いくね。
[月明かりを見上げて、わざと羽音を立てて飛び立つ。
涙を見せたくないというのなら。
せめて泣くのを我慢しなくて良いように]
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