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良く、ないよ。
それは…… ちっとも 良くない。
[ちいさな子供のようにふるふると首を横に降った。
良くないと言った所できっとどうしようもない、
それでも子供のわがままのように望みを口にする]
飛び続けたら疲れ果ててしまう。
疲れ果てたら死んでしまうよ。
死ぬのは、だめだ――…死んでは、
………。
[続く言葉は見つからない。
それきり言葉を失って。]
[続く言葉に詰まってしまい、ぐっと深く黙り込む。
そうしてどこかへと飛び立ってしまう渡り鳥。>>1:213
行かせちゃいけないと思うけれど、
きっとミズキでは巣にはなれないことは分かっている。
太陽に憧れて、
それでも太陽にはなれないことも、分かっている少女には]
ああ…… いつでも。
私と話をしたいと思ってくれるなら。
[一筋流れた涙を土のついた手でごしごしと拭い、
にこりと一つ、けれど弱々しい笑みを浮かべた。
ちいさな手が髪の飾りに触れる。
髪を飾る決して枯れない赤を、やわらかな白が彩る]
…―――ありがとう。
また、な。 グレイヘン。
[歩み去っていく渡り鳥の背に、
感謝と再会を願う言葉を投げかけた*]
― 少女たちの部屋 ―
ヴェル?
目が覚めた?
[広い部屋。
少女ごとに区切りが付けられるカーテンの奥。
まだぼんやりとしている少女と、医師は対面していた]
あ、そうか、私のこと、知らないわよね。
貴女のお世話をすることになっているの。
私のことは、シャルって呼んで頂戴?
[ふわ、と笑い。
ひと通りの診察を終えると、軽く頭を撫でて、一度その部屋を後にした]
あらローザ、目が覚めたの。
[彼女が戻ったのは、彼がカルテに付箋を貼った後のこと]
ヴェルなら、さっき目覚めたわ。
あんまり口を利いてくれなかったけれども…
心の準備ができていたからかしら、すごく動揺しているってわけでは、なかったわ。
― 夏山の沢 ―
[森を出て家へと向かう途中、
夏の沢の、まるみを帯びた小石の上に腰を下ろした。
木立の合間から夏の日差しが降り注ぎ、
よく日焼けした肌の上には汗の玉が光る]
よいしょ………っと。
[沢の水は澄み渡り、
無数の小魚がひれを揺らす姿がよく見える。
傷ついた足を、その冷たい水の中に恐る恐る浸した]
[太陽になりたかった]
『無事二十歳を迎えた患者さんも大勢います』
『ご家族と、何よりご本人の頑張り次第としか言えません』
『希望を持って、決して あきらめないで』
[ミズキは「太陽になりたい」
その望みだけはどこにいたって忘れない。
だって。だって……
太陽になれば、 もう泣かないで済む から]
[ぱしゃりと透明な水を掛けて、
傷を負ったふくらはぎの泥と血を流す。
傷の中に冷たい水がじん……と染みて、
けれどこんな痛みはどうということもないと思った]
…………っ。
[唇を噛み締める。
ミズキは太陽にはなれない。
誰かを暖めることはできない。誰かの帰る場所にもなれない。
けれど、もう「夜」にも戻れない。
―――涙は、流れなかった。*]
[寄宿舎にその知らせが届いたのは4年前。]
[寄宿舎の朝は早い。
6時の鐘で起床し、半にはミサだ。
けれど、その知らせが届いたのは
それよりも、もっともっと早かった。
それはまだ夜明け前、だった。]
[実家の焼失と両親の死、
姉は意識不明の重態。]
[教授たちに言われるよりも早く
水平線、光が伸び始める中駆け出した。
……途中で車で教授に追いつかれたが。]
[案内された病院で、
生命維持装置につながれ、
包帯だらけの姉に、
透明なカーテン越し面会した。
……面会といっても彼女の意識はなかったが。]
[追って詳細が伝わってくる。
不審火、不始末ではなく、
姉による焼身自殺だったと。
両親は巻き込まれたのか?
それとも、意図的な……心中だったのか?
そこまでは、
当の本人の意識が戻らない以上、闇の中で。]
[何故?]
[と、思う気持ちと]
[嗚呼……]
[と、思う気持ちと]
[彼女が何か避けていたことは
何かの切欠であり、合図だったのではないか?
誰にも憚らず聞ける場所、
聞ける機会は、一緒に眠るだけであったのに。]
[休みのたび、見舞いに向かった。
ICUから個室へ移されても
姉の意識は戻らず、ただ、その隣で手を握った。
……そのまま、眠ったのは
休暇に入るや否や、休みもろくにとらず
病院に向かったからか。]
[それは見慣れた世界ではなかった。
それは見慣れた姉ではなかった。
そこには見知らぬ少女もいた。]
[話を聞くチャンスだと思った。]
[同時に、闇の中、そのまま知らないほうが
お互いのためなのではないかとも思った。]
[横たわる事実はあまりにも重く。
けれど、自殺の噂は確定じゃない。
両親の死の原因だって……
幻の世界、道化師の姉がそこにいるだけで
いいではないかと、
わざわざ、酷い傷をさらに酷くするように
抉る真似事は必要なのだろうか?]
― 不変の常春 ―
[花が風に揺れて頬を掠める。
暖かい、まどろむのに最適な……だから
ここに来た訳だが]
ま、まぶしい……
[もそり、と、フードを出来るだけ
目深にかぶって昼光さえぎろうと。
花畑、木陰はなかったっけ……
などと、疲労で動けないまま思う]
― こみち ―
[太陽と月が挨拶をする宵の空の下。
昼でも夜でもない時間。
あの時別れたその場所で。
渡り鳥は少女を待っていた]
ヴェル。
[やってきた少女の表情を見て。
――大丈夫だ、そう思った]
こわがらなくて、いいよ。
さいごまで、ちゃんと。
ぐれいへんがいっしょにいるから。
ヴェルはまいごになったりしない。
ちゃんとかえれるよ。
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