情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
[それにしても、彼女はいつからそこにいたのだろう。
サロンに入ったときはいなかった、はずだ。
気配に聡い自分が見落とすことはないと思う、透き通っていても]
……。
[少しの間考えた。
ああ、何かの切っ掛けのおかげで彼女に会えたのかもしれない。
ふいにそう思う。
それは突拍子もないようで、しっくりときた*]
…ですね。
[にこぱっ。]
マルセーさんったら、沢山買っていっちゃったのですから。
[小さな小さな笑う花々を閉じ込めたアクセサリー>>196を、
いくつか買って貰いました。]
また何処かで会うかなあ。
この駅で降りる人って、とっても多いんだもの。
[ぱたぱた。]
(あ。)
[列車のホームで見てしまいました。]
…キスです。
ちゅーです。
ボク、目撃。
[両手で目隠し。
けれども、隙間から見えました。
星灯りと鬼灯みたいな仄かな光の下、
恋人達が寄り添ってキスしているのを見てしまいました。]
お幸せに!
[メルヴィかハンスが此方を見れば、
ケなんとかさんは、にっこりと、
そして頬を少し染めて幸せを祈ったでしょう。]
― 小さな砂の星 ―
どのくらい乗っただろう。
トロッコ列車はようせいたちが最期にたどり着く場所で、ゆっくりとまった。
「小さな砂の星駅」だ。
列車から降りたつと、さくりと砂に足が埋まった。
大気は薄く、頭上にはそのまま宇宙が広がっている。
足元の白砂は、うすぼんやりと光っているように見えた。
ふええっ、
あっ、あなたはスッチーさん!
[ぱたぱた。ごろごろ向かいます。]
はいはい、何ですかー?
[お話を聞きます。]
「コンニチ…ワ」
「ソウ… 君ガ、第98267期ノ最後ノ妖精…ダヨ」
「他のナカマは、アッチ、ニ」
[頭部が黒いムール貝のような形をした、とがった歯と尾を持つようせいが話しかけてきた。
彼に指差された方向を見ると、仲間がぽつん、ぽつんと、それぞれ離れた場所に立ちつくして、それぞれ違う方向の夜空を眺めている。]
[具のはみだしたお饅頭?のような頭をした妖精
ふわふわと点滅しながら浮いている海蛇みたいな妖精
どろどろに溶けた何かの妖精
薄くぺらぺらの、3人の子どもが繋がっているように見える妖精
小さな炎に包まれながらその場で静かに高速で回転する円筒形の妖精
ゴムのような身体を小さく縮めては蜘蛛の巣型に開くのを繰り返す網の目状の妖精]
みんな、遅くなってごめんなさい。
[彼らには顔があるのかすらよくわからない。
でも確かに、彼らが一斉にゆっくりとこちらを振り返った。]
― 星が生まれる星の駅 ―
[幸せの光に包まれる中、ふと視線を感じた気がしてそっと目を開く。
スターライナーの近くにいる、ドラゴン族だろうか。
つぶらな瞳>>240と目が合った。
一瞬驚いたように目を瞠るが、優しく微笑み返してくれたから。
再び目を閉じて、幸せに身を委ねたのだったか。]
あっ、もしや龍の涙石の加工ですか?
[何故かピンと来たらしい。]
どんな形に加工でしょうか?
簡単なものなら直ぐに、難しいものなら少々お時間頂ければ作りますよ!
[注文を聞く。]
8人みんなでまるく繋がって、フェアリーサークルを作る。
どろどろに溶けた何かの妖精が緑色のねばねばでわたしと繋がった。
見ると彼は涙を流して喜んでいる。
動くのもしんどそうだった。
ここまでの旅路も平坦なものではなかったのだろう。
スターライナーのみんなと、今までの旅程を思い出した。
わたしは、ここまで幸せだった。
そしてわたしは今も幸せだ。
空を見上げた。流れ星が降ったのを合図にみんなで声を上げる。
叫び声か、歌声か、ただの擦過音かわからないけど、みんなで声を上げた。
声に呼応するように、星ぼしが次から次へとおちて行き、足元の細かい白砂が光りだす。
いや、砂じゃなくて、わたしの身体が光っているのかもしれない。
昔、子供たちを空高く飛ばした光は、崩れ行くわたしの身体の粉のかけらと混ざり合って、一層きらきらとかがやいていく。
もういちど空を見上げて声を張り上げた。
音が、ハーモニーを奏で、メロディーになる。
宇宙が目前に迫り、一瞬、意識が昔に飛んだ。
― 655年前・ぼろ家の前 ―
数週間前から家の前の荒野を彼がなにやら整地している。
何をしているか聞いてみても笑ってごまかされるだけだった。
そして今日。
大きなエンジン音がぼろ屋の周りに響き、慌てて外に出ると、みるからに中古だが、単発低翼の軽飛行機が確かに目の前にとまっていた。
呆然としていると、コクピットに乗った彼が、こっちに向かってぐっと親指を立ててきた。
それでも頭が追いつかず、彼の方をぼーっと見ていると、彼は翼の上に出てきて、照れたように苦笑しながら、
「俺と一緒に、また、空を飛んでくれないか?」
とわたしの方に手を差し出した。
わたしは嬉しすぎて、思いっきりうん!と首を縦にふった。
ははは、と笑ってしまった。
どうりでかの星で彼の幻が出てくるわけだ。
幸せな夢は彼の夢だ。(>>48)
彼の生きた時代には加工するすべのない精密なネックレスは、彼のわたしへの思いでなく、わたしの彼への思いの結晶だ。
わたしが本当に彼の人生の翼になれたのかは、あの日、彼の元を離れる選択をした時点でもはやわかるすべはない。
過去は過去でそれが事実だ。
ただ、わたしの心のずっと奥深いところで、彼がわたしの650余年の人生の翼だったというだけだ。
(楽しかった思い出がつらくて惜しいのは、一時だけだったよ。
あなたのことを忘れないでよかった。)
ありがとう、という呟きは声にならない。
上天の流星に目を細める。
胸元のネックレスが砂に落ちる音がして、目の前が光に包まれた。**
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新