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[星から離れたせいか、別の理由か壺も半分近く機能を取り戻したようだ]
みんなが集まっていそうな場所がいいかな?
サロンにでも行こうか。
[その言葉は空虚だ。]
[蕩尽も破滅指向も虚無主義も。
この囁きを止める事は出来ない。
甘やかな女の曲線の様な魔性の囁き声を止められない。
目が覚める度に耳に聞こえてくる。
これが普通なのはもう狂っているのか。
それとも正気なのはどちらなのか。]
― 回想・涙の海付近 ―
まあ、本当?
ヨシオさんにそう言ってもらえるなら、きっと大丈夫ね!
[補助なしでいけるとの言葉>>9に、嬉しそうにころころ微笑んだのだったか。
涙の海への呟きには、話してくれるのなら、故郷の海の話を聞いただろう。]
[微かな満足感を覚えたとしても、
何時かは消えてしまうのだろう。
波間に消える砂上の楼閣のように。
それでも、身を引き剥がされるような
堪え難いものも感じる。]
[もう手遅れだと諦める声と、
全てに流されるのを是とする環境と習慣があった。
それでも、後悔してからでは遅いと何時かの声が蘇る。]
−自室−
>>#1
[朝焼けに照らされる光に目を開いた。
窓の外が眩く無数の蛍のように輝いている。
傍らには水筒が置かれていた。]
っ・・・・・・。
[頭を抱え込んで唸る。]
― 回想了・11号室(自室) ―
[出発が近付いたというアナウンス>>1:#5を背に、部屋へと戻る。
故郷に伝わる祈りを呟きながら、リュックについた砂を払ってふかふかの椅子へと置いた。
窓へと近づいて、外の景色を眺める。]
わ、あ……!
一条さんの言った通りね!
[出発と同時に、間欠泉の潮吹き>>#1を見ることができた。
一条の言葉>>1:1023を思い出しながら、ひとり歓声をあげる。]
まるで、鯨が星の海を泳いでいるみたい……。
[出発の星屑>>#2が辺りを漂って、その上を宇宙鯨が泳いでいるように見えた。
何とも幻想的な風景に、うっとりと目を細める。]
さて、お風呂に行かなくちゃ!
["宇宙鯨の潮吹き"が見えなくなるまで窓からの景色を堪能した後、ぱっと振り返って、気持ちを切り替える。
骨の星に到着する前に準備していたトートバックを持って、部屋を出た。]
[間欠泉が吹き上がる様子は>>#1ロフトからも見ることができた。]
すべてのものの墓場が、あれだけ綺麗なら…
[恐れるものは何もないのかもしれない。
唐突にそんなことを考えながら、その風景を眺めていた]
― 浴場・脱衣所 ―
物語を見ることのできる大浴場と、天窓付きの少し小さいお風呂。
今日はどっちにしようかなー。
[服を脱いでタオルだけを纏った姿で、ドアの前に立ち尽くす。]
コイン、あったかな……。
[トートバックのポケットを覗いて、お目当てのコインを見つけると、満足そうに微笑む。
そおっと親指を上に乗せると、キャッチする体勢をとった。]
んー。
表なら大浴場、裏なら天窓付き!
[そう言って宙に飛ばしたコインの結果は、+裏+だった。]
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