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[真剣にふたりの意見を聞いた。
途中の奈波の問いには、じっと文面を見つめ、小さく頷いた]
……。
分かってる。……だから、おみくじを書く日までにちゃんと決める。
そもそも、私の一方的な想いだしね。
それで人を振り回したりしたら、だめだ。絶対に。
[伊織の言葉を胸に刻んだ。
ふたりと付き合う、という言葉には目を丸くしたり。
でも真剣に応えてくれたことに心から感謝した]
……あん?夏蓮もくるんかいな。
って、もてもて、て。
[額に手をやって。大きくため息。
なにを言っているのだろうついになにか変な薬にでも手をだしたのかナナナミ。]
わいがもてもてのわけないやろが。
自慢やないがふられ魔王やで。
[かみつかれそうになった手で、その頬をぺちぺちと。]
―例大祭前日・準備中―
[明日は、神社の屋台の並びから少し外れたところで立礼式の茶会が開かれる。大きなテントで会場を設えた中に椅子を並べて一般客を招く。]
うちの高校から持ち出しの茶碗は、もう包んで送ったっすよー。
あと、なんでしたっけ。点茶盤?は、先生方の方から行くらしいです。
[茶を立てる亭主が客に直接茶を渡せない形式なので、半東が取り次ぐ形式だ。一年にも経験を積ませる、ということで、亭主と半東を一回ずつ、あとは水屋で茶を立てて正客と次客以外の客に渡す役目をすることになっている。]
……はー。いよいよかぁ。
最中に失敗したからって、叫ばないでくださいよー先輩。
あいでっ。
冗談ですって。
明日の菓子は何ですかねー。
[軽口に乗せて、明日を思った。]
[みんながお買い物に行った日はソフトボールの練習試合があった模様]
『いい服買えた?』
[とか、メール送ってみたりはした
それから、さりげなく誰かを誘ったのか聞いてみたり]
うーん。
[少し首をかしげながら、今度はもうひとつメール]
『大和君、もし空いてたらお祭り一緒に行かない?
さっき薫君も誘ってみたんだ!
あ、もう予定があったらいいんだけどね!』
[ぽちり、送信]
/*
よく見かけた男の先生は袴つけてたから、そんな感じでいいかな。着物はカッコいいけどよく分からない。
肉桂◆灰◆
大丈夫だよ、みーちゃんなら。もしみーちゃんが泣かされたら、泣かしたヤツが誰か教えてね。
生まれて来たことを後悔するくらいに、ぎったんぎたんのめっためたにしてやるから。
[悪い顔で笑った。
その後のナナミのメモに、杏仁を気管に詰めてむせた**]
[ふっと表情を変える。メールの文章を打ってから立ち上がった。
楽器を弾いている時のような顔で]
…。
[ぱっとお尻をはたく。メールを打って、ばちっっっと愁の背中を叩いた]
『今日も今日とて振られ魔王ならあたしが拾ってあげるよ。
がんばって返上してみなさぁい(๑・‿・๑)』
[お買い物の日は、家の都合で一緒に出ることができなかった]
『楽しんで来てね』
[そう、伊織のメールには返信しておいた*]
ははは。伊織頼もしい!
でもその場合悪いのはぜんぶ私。うん。こんなこと言ってるから。
[唇を噛みしめた。勇気を出そう]
わぁっ!?
[柔らかいけどくせっ毛なので、わしゃわしゃされると髪型が変わる変わる。
どこからか持て囃す声が聞こえるけれどそれどころではなかった。
反撃……は控えた。眼帯の代わりに前髪を用いているのはわかっているから、髪に触るときは注意しないと。]
おみくじ?
いいね、行こうっ。
[最終目標地は同じく定めていたのだけれど、メインイベントが終わると共に一日が終わるというのが寂しすぎた。
今度また伊織が離れていくことに耐える自信がないかもしれない]
…――じゃあこれで。
[社務所に着けばおみくじを。
さすがに自分で2人分買うのはどうかとは思った。
救急箱から財布を取り出し、小銭を伊織に渡す。
番号を見て引き換えてもらって――結果は*06小吉* ]
[急に目の前の、見慣れた顔が引き締まる。
音に向かい合っているときの。]
とっ、ととと。なんやねんなほんま。
ん、メール……
[その文面をみて、数秒。空を見上げて。
言葉は出さずに、一行だけの返信を。]
『努力はするわ。……最初から拾ってくれてもええけどな?』
― 祭り当日 ―
[玄関を出て太陽に挑もうとしたら眩しくて負けた。
相変わらず自分は馬鹿だ。
白いブラウスに青いジーパンをロールアップしてサンダルという格好。
麦わら帽子も被ったが田舎っぽい]
……。
[待ってろ神楼神社。
ずんずんずん、と待ち合わせ場所に早足で向かった]
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