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君……は、もしかして、私の心配をしてくれている、のかい?
ウサギのぬいぐるみをそっと抱きかかえて、尋ねてみた。
「なっ……!?グズでノロマなあなたの心配なんか
するはずないでしょっ!?
ぼくはただ…」
「もう、“あんな風”になるのを見たくないだけ。」
それを脅しと感じるほど、おねーちゃんのことを慕ってくれているということですね…!感動!
ライン切られたわー。
2狼生存目指そうね!って言ったのは嘘だったんだわー。
●
「ところで」「お腹。」
「空いてるんでしょ」「空いてるんだよね」
ここが血に染まった処刑台の目の前でなければ
双子の笑顔は文句のつけようも無い程愛らしいと思ったに違いない。
くっと上がった口角に、発達した犬歯―というより牙と呼ぶのが相応しいだろうか―を見つけてしまうことも無かっただろう。
だが
白い皿の上に無造作に置かれた人間の手首らしき物体は、
どうあがいても見間違いようがなかった。
■
あんな風…とは?
興味深そうに私が聞くと彼女はいたずらげに答えた。
「ひみつよ、ひみつ…そう簡単には教えないわ。
私が教えて…あげられるのは…ひとつ。
このまま…突き当りまで進…むと扉が3つある…わ。
真ん中の扉には…近づかないで…いいわね。」
…
ぬいぐるみをなでていると、
心なしか彼女の動きが鈍くなっているように感じた。
…私の気のせいだったらいいが。
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