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[歩いていくうち、真冬のような日和はジワジワと少しずつ反転しはじめる。
――ああ、異質だ。
コートを片手に、マフラーはどこに置いてきてしまったやら思い出しながら小走りに浜辺に近い道を歩いてゆく。
陽光が眩しくて、少し赤くなった目がしぱしぱした。
青いカードとコートを抱え直し、浜辺の方へ歩いていく]
わざわざその事を伝えに此処まで?
……ご苦労様でした。
[自分の身内に優しいからといって、他人や見ず知らずの人に優しいとは限らない。そう言う事だ。
先程飛び立った機人も目の前の男も他の人間達も……、どうしてそんなに一生懸命になれるのだろう。男と会話を交わす事に疲れを覚えた。口からまた息が漏れる。
気持ちの籠っていない労いの言葉を掛けると、それ以上は話す事は無いと言わんばかりにトレイスとフライスに背を向け、海の方を見た。]
[神父の態度が、雪で喜んでいた幼い感情とは違い
老けきったものに見えた。言葉と表情が違う。
ついにはこちらに背を向けた。
男が真摯な態度を取っているのに、と気分を害する。]
――用事はもういいですよね。
行きましょう。
[初めて、自分から促した。
これ以上ここにいる必要もないだろう。
医療品や食料を調達するでもいい、
適当な理由をつけて離れようと思った。]
[海上を進む集積体の上にも、雪は舞う。
灰色の空の下、雪は白々と、虹の集積体と虹の海原に降り続ける。
しかし―――、
其の白き雪片が海原に落ちれば、虹色を灯し、薄曇りの中で蛍のように妖しい光を宿すだろう。]
[やがて気象は変化する。
雪を齎した灰雲は、暖かい熱に煽られ、雨に……そして、やがては雨雲すらも散り始めた。
陸地では、雨を経らず、雪から晴天へと急に移り変わった事だろう。]
[やがて気象は変化する。
雪を齎した灰雲は、暖かい熱に煽られ、雨に……そして、やがては雨雲すらも散り始めた。
陸地では、雨を経らず、雪から晴天へと急に移り変わる事か。]
[男が落としてしまった煙草を思う。
娯楽品が手に入らなくなって久しい。
あれだって数少なくなった残りだったろう。
街の中心に歩いていた足を止めて、男を振り返る。]
……煙草、探しませんか。
僕も吸ってみようかと思います。
[お酒だって探せばあるかもしれません、と付け足す。
気温が次第に上がっていくのを感じてコートの前を開けた。]
こんなときですから。
僕もたまには、楽しみたいんですよ。
[――終末を。]
[ぽこり ぽこ ぽかぁり]
[音は聴こえずとも、そんな擬音が似合いそうな様相を、常に球体の表面に湧き立たし続けている。
陸地は遠く、けれども、もう少し進めば微かに……―――**]
[ぽこり ぽこ ぽかぁり]
[音は聴こえない。
ただ、常に球体の表面は湧き立ち続けている。
海上の集積体と陸地はいまだ遠かったが、もう少し進めば微かに見えて来るだろう…―――]
[男達に背を向けて海を見る。すると後ろから青年の声が聞こえた。此処から離れようと男を急かすものだった。早く行ってしまえと心の中で唱える。
故郷の街では迫害や差別を受けて来たが、結局何処に行っても同じ事なのだ。
集積体による汚染の影響を受けた海原は輝かしい七色の斑をなして、水平線の向こうは虹色に煌めいて、とても綺麗で。
初めて見る雪もまた美しかった。空から降り続けている雪はまるで細かな泡のようで。或いは、たくさんの白い魚達が、灰色の空に放流されたかのようだった。
神の造り出した世界はこんなに美しいのに。それを一緒に共感し喜びを分かち合う相手は此処には居ない。
どうか、神様。早く早く――。「ねえ、神父様」幼い子供の声が蘇る]
[気が抜けてしまうと、あちこち巡った疲れが出てきて、体が重い。
少しずつ小走りを緩めていくと、がらりと冬の気配が拭われ失せた空気がまとわりつくように思われて]
アイス食べたい……。
なんて。
名前書いておいてもお兄ちゃん食べちゃうから、皆でこっそり家庭科室の冷蔵庫に入れておいたら、すっごく怒られたなー……。
[そのものを手に入れるのは大変かもしれないが、材料が都合できれば作れるだろうか。
そうだ、作るといえば。体調を崩しがちな老人たちに、消化に良いものを作ろう。
連鎖的に、やろう。やりたい。と思うことが少しずつ浮かんでくる。諦めと麻痺の日々を過ごしていた頃は、無性にさみしくて海が恋しかった。けれど今は、ここで、自分にできることをして生きていこうと思えるようになってきた]
[「ねえ、神父様。何時になったら神様は来るの?」「どうしてこの街のひとは私達に冷たいの?」
「淋しいのも痛いのも辛いのも苦しいのも、嫌です」
「全て消えてしまったらきっと楽になれるのに」
頭の中で誰かの声が木霊する]
[七色の変わり果てた海と、僅かな間降っていた雪の名残と、それらに降りかかる陽光と。
それから視線を手前に引いて、神父の佇む姿を見る]
あ――。
ジムゾンさん。
[リュミエールは行ってしまったのかな、とぼんやり思う。
どうやって。彼の行く末はどうなることだろう、と気の抜けていた心が震える]
……ジムゾンさんも、集積体の元へって言ってたけど。
どうするんだろう。
[彼の目に、世界がどう映っているかなど気づきもせずに]
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