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そらそうよ。
僕がネコやんだったら推理すらせずにイズミ吊るわ。
本当にイズミが婚約者だったとしても、狼は吊らない。
どっちに投票しても喰われるか掘られるかだぞ。まだ喰われたほうがマシ。
僕の敗因は、女学生ちゃんの事を甘く見た事だろう。
この状況で敵陣営を見つけ出す事は、ネコヤくんが共有者である以上、婚約者や人狼陣営であれば簡単に出来る。
その上で、「婚約を破棄した」という形を取り、自らを村側陣営とし、あまつさえ狩人であったと、その針の先のような空論に説得力を持たせる弁舌を甘く見過ぎていた。
イズミだけは見逃してくれなんて甘い事は聞いてくれないだろうし、どうせ彼の事だから……あの世まで僕の後をついてくるんだろうな。餓鬼みたいにさ。
(こう云っときゃ吊られるのはイズミだろ。よく考えたら僕別に狼って訳じゃないし。
最悪でもリンチ死だろうけど、それも狼吊っても出口が開かなかった場合に限り、だな。
奥様が逝った瞬間、ダッシュで外出て顔見知りに助けを求める。センちゃんなら莫迦だから僕の事を信じるだろう。
よし、コレでいこう。
脳病院行きくらいは覚悟しておかないといけないだろうけど、5年くらいイイ子にしてればいいだろ)
正直なところ、私は生きながらえるつもりは全くなかったが……。このような形で生き延びてしまうとは、なんというか本当に皮肉なものだ。まあ、まだ明日がある以上生き延びた、と言い切ることはできないが。
もうすぐ。遅くても二日後。この事件がどんな形であれ収束に向かい、振り返る時が来る。その時にそれぞれ思うところがあるだろう。だが、何を言われても何を思われても。私は私なりの最善を尽くしたつもりだ。
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