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[>>71やらせてくれと言う相棒に黙って頷く。
相棒が「封印」を成すのをじっと見ていた。それが相棒の成すべき仕事であるなら、戦う者である彼の成すべき仕事は、少しでも戦える力を持つこと。
逸る気持ちを抑えて。静かな呼吸と共に、己の体内と会話をする。
肋骨がいくつか折れ、刀では受け流し切れなかった攻撃を受けた腕や脚に痛みは残っていたが。
薬と、呼吸法で、その痛みだけでもじき抑えられるはずだった。
相棒を守ることで救われる者もある――ならば、女を行かせたことは愚かではあっても、一方で正しかったのだろう]
[拘束を解いてみれば、争いに際した傷は然程ナバールに残っていなかった。
胸の呪いの傷は、未だそこに残るのか、血を流し始めるのか。彼の体をあらためれば知ることになる]
頂こう。 最初の時、貰いそびれた
[火の前へ座るアルベルトへ笑んでみせて。
カップ代わりの筒に受け取ったハーブティは温かく、穏やかな香りだった。
束の間、ひだまりにぬくもるような、凪の時
今更のように、ナバールへ名を名乗った]
[>>72次はない――その言葉に目を伏せる。
全てを救うことができればいいのだが、そこまでの力は人にはない。彼とて、相棒を最後まで守れる保障などどこにもないのだ。
いつまでもここで待機していられるわけもない。出会えなければ、もう「封印」は行使できない。
ここに留まる間に随分と色々なことがあったらしい。
彼から返せる情報は。アシュレイが吸血鬼となっており、そしてそれを彼が"殺した"こと。心臓が二つあったこと。
その程度でしかない。
与えられた情報に、ただ感謝の言葉を返した]
[一時、あの女のことを話した時の男の苦い顔を思い出す。
心臓が二つ――吸血鬼の心を持ったまま同胞に殺されるよりは、人の心を持って彼の腕の中で死ねたことは幸せだったのかもしれない。
それでも、彼がその命を救えなかったことに違いはない]
すまない……彼女は助けられなかった。
[それだけを言った。女が許したとしても、その事実を心に刻むことを選んだ]
始祖吸血鬼 ノスフェラトゥは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
[>>81最初の時。男に声をかけたのは、それほど前のことではないのに、随分と遠いことのような気がした。
戦力は集まるも、皆それぞれに傷を負い、また、いつ敵に回るかも分からない。
それでも、戦う以外の道を選ぶことはできない。
相棒の淹れた茶の温もりを、深く、噛み締めた]
[小動物のように震えるアシュレイを見て]
分かったのであればもうよい。
[この言葉と共に、アシュレイの体は伊達の元に行くことになるだろうか]
[淹れられたハーブティーを口にしながら、伊達の話に耳を傾ける。
手の中の優しい熱に、緊張が少しずつ解かれていく様に感じた。
しかし、強烈な疲労感と眠気に、その場から離れ壁の近くに寄ると眠ってしまうのだろう。
肩に負ってきたナバールの背嚢は、彼が目覚めた時には、そっと彼の隣に置かれていた。**]
[私は今、夢を見ている]
いやぁ……みないでッ!
[全身<きずあと>そのものを「侵入者」に見られている夢]
おねがいだから、みないで……!
[首筋をいじっている姿を「持ち主」に見られている夢]
いやぁぁっ……こんなことしちゃぁ、いけないのにぃ
からだが、勝手に……なんで、とまらない、の……!?
[首筋を掻き毟っている姿を「屍野郎」に見られている夢]
やめてっ……そんなに、くさいんだったら
これ以上は、もうやめてぇぇ……!
[くすりのにおいがする私の身体を「ロリコン」が臭がっている夢]
[すべてが悪夢だった**]
メイド シンデレラは、ここまで読んだ。 ( b10 )
今なら見物料はイラナイ。ジャマだ、立去れ。
[見てたらいけないの?に眉をひそめ。
どっちかが死ぬだけ、には明らかな嫌悪を示した]
イ尓瘋了… (バカか)
オマエも吸血鬼と同じか?
[そして持っている柘榴石が「おばちゃん」の物と聞いて、
伊達からもらった情報を頭の中でひっくり返す。
吸血鬼に攫われたシンデレラ。
そして、行方不明ときいたアシュレイ。
他に「おばちゃん」と言われそうと言えば、
シェリーに、アレクトーという色素の薄い彼女もそうか。
一瞬その皆が吸血鬼化していたら、と想像してぞっとした。
しかしそうにしても、エルクの持っているのは探しているソレではない]
[カークがエルクに向ける言葉からは、
エルクが吸血鬼だとも取れるが、それには疑問が残る。
吸血鬼は同胞意識が強い。
過去の経験でわかっている。
しかしこの二人にはそれは見受けられない。
稀に同胞を食らう、殺めるものもいると聞くが、
もしカークがその類になってしまったのなら、あるいは。
開く傷口がドクドクと疼くように痛む。
扉のところに立っているエルク、ナイフを構えたカーク、
どちらからも距離をとるようにして、頬を流れる鮮紅を手で拭う。
手の甲に付いた赤に眉を寄せ、
拭き取るかわりに、ぺろりと舐め*取った*]
[アシュレイの言葉――幸運を>>2:209。あれが最後の会話になったらしい。
助けられなかった、忠興の言葉>>85に、ああ。と短く返す。
右手で前髪を弄りながら、口中に広がる苦みをハーブティーで流した。熱が舌に沁みる]
…その二つ目の心臓は、シェリーが吸血鬼を狩りとったのを、彼女が奪い去って行ったもの…と思われる
[決して、同胞を喰らい殺したのではない。
忠興の巨な傷の上に、どれ程の慰めとなろう。ただ情報の一端としてそれを伝えた]
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